The Home Page of Yomiuri Newspaper's English Version "The Japan News" has a big banner ad by the GOVERNMENT OF JAPAN at the top of the page. Here is a screen shot of the page, accessed from Canada on November 29.
読売新聞の英語ページ 「The Japan News」のホームページのトップに目立つバナー広告はなんと「日本政府」である。これが11月29日午前にカナダからアクセスしたスクリーンショット。
呆れたものだ。読売は正式に政府の代弁をする機関であるということを認めたようなものだ。It is simply appalling. It looks like Yomiuri officially admitted that they are a government's mouthpiece.
@PeacePhilosophy
Peace Philosophy Centre, based in Vancouver, Canada (est. 2007), provides a space for dialogue and facilitates learning for creating a peaceful and sustainable world. ピース・フィロソフィー・センター(カナダ・バンクーバー 2007年設立)は平和で持続可能な世界を創るための対話と学びの場を提供します。피스필로소피센터(캐나다·밴쿠버 2007년 설립)는 평화롭고 지속 가능한 세계를 만들기 위한 대화와 배움의 장소를 제공합니다. 欢迎来到和平哲学中心!我们来自加拿大温哥华,我们致力于促进对话及建立可持续发展的和平世界。欢迎您留下宝贵的评论。Follow Twitter: @PeacePhilosophy / "Like" Facebook: Peace Philosophy Centre メールEmail: peacephilosophycentre@gmail.com
Pages
▼
Saturday, November 29, 2014
Saturday, November 22, 2014
11月11日、集団的自衛権行使容認と、辺野古・高江の基地建設に抗議して日比谷公園で焼身自殺した「新田進」さんを記憶する
11月25日追記分は文末に。当初は名前を隠してある「抗議文」の画像を掲載しましたが完全なものを入手したので26日に差し替えました。★この投稿を転載する場合は必ずPeace Philosophy Centre の記事であることを明記、リンクしてください。
11月11日、日比谷公園で男性が焼身自殺した。安倍内閣による集団的自衛権行使容認「7.1」閣議決定と、これらと結びついた沖縄県辺野古と高江の基地建設に抗議してという理由だった。
6月29日、新宿で、安倍政権による集団的自衛権行使容認に抗議して焼身自殺未遂した人のことはまだ記憶に新しい。このときは安倍政権の7月1日の閣議決定直前で、集団自衛権行使容認についての集中的に議論されていた時期だったせいか、海外メディアがすばやく反応、日本メディアも反応は鈍かったが、全く報道しなかったNHKをのぞいて各社報道はした。
参考:ジェフ・キングストンのジャパン・タイムズ記事和訳
「安倍首相による日本の戦後平和憲法の転覆に焼身自殺行為で抗議」
http://peacephilosophy.blogspot.ca/2014/07/japanese-translation-of-jeff-kingstons.html
今回、マスコミでの扱いは6月に比べたらさらに小さく、私がネットで確認したかぎりでは朝日、読売、共同、時事、英字紙ジャパンタイムズ、NHK、スポーツ報知、ANNなどが報道していたが、大きな扱いとは言えなかった。6月はすばやく大規模に展開した海外メディアも控え目だった。6月のときと比べてもさらに、すぐに握りつぶされたような雰囲気があった。よくニュースを見ている日本の友人でも知らない人もいた。
だから私は一発信者として、この事件を記録・記憶していきたいと思っている。
メディア報道はどこも、「11日午後6時55分ごろ日比谷公園で、火が出ているとの通報があり警察と消防がかけつけ、火に包まれている男性を発見、男性は病院に搬送したが間もなく死亡した。警察庁丸の内署によると現場には、集団的自衛権行使容認や、沖縄県の米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対する内容が記された抗議文があった。自らの撮影をしている録画状態のビデオカメラもあった」という同じような内容だった。
ANNの報道によると、現場のベンチに抗議文がはりつけてあったようだ。
この内容が画面からはっきり見えないのでもどかしく思っていたところ、
ツイッターで@commandercody7さんが共有した東京新聞11月15日朝刊の記事にはこうあったという。
ここには当初の報道にはなかった情報があった。焼身自殺したのは「新田進」というペンネームで活動する男性だということ。また、東京新聞に13日に抗議文が届いていたということだ。きっと各社に送ったがほとんど無視されたのではないか。
その後、「週刊金曜日」11月21日号(6ページ)でもこの事件が報道されていることを知った。
この抗議文の画像イメージを入手したのでここに共有する。「新田進」という記名がある。【26日画像を完全なものに差し替えました】
11月11日、日比谷公園で男性が焼身自殺した。安倍内閣による集団的自衛権行使容認「7.1」閣議決定と、これらと結びついた沖縄県辺野古と高江の基地建設に抗議してという理由だった。
6月29日、新宿で、安倍政権による集団的自衛権行使容認に抗議して焼身自殺未遂した人のことはまだ記憶に新しい。このときは安倍政権の7月1日の閣議決定直前で、集団自衛権行使容認についての集中的に議論されていた時期だったせいか、海外メディアがすばやく反応、日本メディアも反応は鈍かったが、全く報道しなかったNHKをのぞいて各社報道はした。
参考:ジェフ・キングストンのジャパン・タイムズ記事和訳
「安倍首相による日本の戦後平和憲法の転覆に焼身自殺行為で抗議」
http://peacephilosophy.blogspot.ca/2014/07/japanese-translation-of-jeff-kingstons.html
今回、マスコミでの扱いは6月に比べたらさらに小さく、私がネットで確認したかぎりでは朝日、読売、共同、時事、英字紙ジャパンタイムズ、NHK、スポーツ報知、ANNなどが報道していたが、大きな扱いとは言えなかった。6月はすばやく大規模に展開した海外メディアも控え目だった。6月のときと比べてもさらに、すぐに握りつぶされたような雰囲気があった。よくニュースを見ている日本の友人でも知らない人もいた。
だから私は一発信者として、この事件を記録・記憶していきたいと思っている。
メディア報道はどこも、「11日午後6時55分ごろ日比谷公園で、火が出ているとの通報があり警察と消防がかけつけ、火に包まれている男性を発見、男性は病院に搬送したが間もなく死亡した。警察庁丸の内署によると現場には、集団的自衛権行使容認や、沖縄県の米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対する内容が記された抗議文があった。自らの撮影をしている録画状態のビデオカメラもあった」という同じような内容だった。
ANNの報道によると、現場のベンチに抗議文がはりつけてあったようだ。
この内容が画面からはっきり見えないのでもどかしく思っていたところ、
ここには当初の報道にはなかった情報があった。焼身自殺したのは「新田進」というペンネームで活動する男性だということ。また、東京新聞に13日に抗議文が届いていたということだ。きっと各社に送ったがほとんど無視されたのではないか。
その後、「週刊金曜日」11月21日号(6ページ)でもこの事件が報道されていることを知った。
この抗議文の画像イメージを入手したのでここに共有する。「新田進」という記名がある。【26日画像を完全なものに差し替えました】
政府への抗議手段としての焼身自殺の是非については論議があるだろう。命を粗末にするな、と批判する人もいる。しかし、この人は自分の責任で自分の死をもって、安倍内閣による憲法破壊行為と、沖縄へのさらなる基地建設の暴力に抗議したのである。やりたいことを行ったのだ。私はこれを、善悪の価値判断したり蓋をしたりするのではなく、それ以上のものでもなくそれ以下のものでもなく、「そのもの」として記憶したいと思っている。
日本における政治的焼身自殺は、1967年、弁理士でエスペランティストの由比忠之進氏が官邸前で、佐藤政権のベトナム戦争支持に抗議して行ったのが私が知る限りは最後である。
私は昨年までこの事件を知らず、これを知らせてくれたのが、由比忠之進についての本を書いた沖縄のジャーナリスト、比嘉康文氏に『我が身は炎となりて-佐藤首相に焼身抗議した由比忠之進とその時代』(新星出版、2011年)をプレゼントされたときであった。比嘉氏はこの本で「自らの生命を表現手段として使うことに疑問を感じないわけではないが、わが身を挺して、この国の最高責任者の佐藤栄作首相に抗議する事件が起こった日である。しかも、私が生まれた沖縄のためでもあった」と綴り、73歳だった由比氏が「政治資金規正法、ベトナム戦争、沖縄問題に対する佐藤首相の政治姿勢に怒った、まさに”死の抗議”だった。焼身自殺は、ベトナムの僧侶などが行っていた抗議手段だったが、この日本で発生したことに多くの国民がショックを受けた」(プロローグより)と記している。
6月29日の新宿の焼身自殺未遂事件のとき、日本のメディアは、三島由紀夫の1970年の自殺というコンテクスト的に比較しようのない事件を持ち出すところはあったが、この由比氏の67年の事件に触れるところはなかったことを非常に不自然だと思っていた。
そして、今回も、「新田進」さんの焼身自殺を報じたメディアは、6月30日の新宿事件にやはり全くふれず、唯一触れていたのを見たのは海外のAP通信であった。あたかも一つ一つの事件に歴史的関連性や意義をつけてはいけないかの暗黙の了解があるようにも感じる。
6月29日の新宿の焼身自殺未遂事件のとき、日本のメディアは、三島由紀夫の1970年の自殺というコンテクスト的に比較しようのない事件を持ち出すところはあったが、この由比氏の67年の事件に触れるところはなかったことを非常に不自然だと思っていた。
そして、今回も、「新田進」さんの焼身自殺を報じたメディアは、6月30日の新宿事件にやはり全くふれず、唯一触れていたのを見たのは海外のAP通信であった。あたかも一つ一つの事件に歴史的関連性や意義をつけてはいけないかの暗黙の了解があるようにも感じる。
だから私はこの一連の事件の歴史的意義を自分なりに定義してみたい。
1967年以来、47年間もなかった政府への抗議行動としての焼身自殺行為が、この第二次安倍政権下だけで2度も起きたということである。
これは、この政権がいかに、憲法と民意に背いて、九条の最後の砦であった集団的自衛権行使禁止のタガをはらい海外で戦争ができるようにする国になるために暴走してきたか、そして沖縄の人権を蹂躙し民意を踏みにじって新基地建設を強行しようとしてきているかを象徴している出来事である。
そしてもう一つ重要なことがわかった。この新田進氏はどうしてこの日を選んだのかがずっと気になっていた。6月の事件のときは「7.1閣議決定」の直前だからタイミング的には理解できたのだが、今回はわからなかった。沖縄知事選を意識しているのかという想像はしたが。
そうしたら、上に書いた由比忠之進氏が焼身自殺した日が、同じく11月11日だということがわかった。
新田氏は、由比氏の焼身自殺を意識して、敢えて同じ日を選んだのかもしれない。
この事件は、沖縄では報じられたであろうか。私の知る限りではない(間違っていたら指摘してください)。「命どぅ宝」(命こそ宝)という価値観を大事にしている沖縄の市民たちにとっては非難すべき行為なのかもしれない。しかしこれが東京ではなく沖縄で、たとえば沖縄防衛局前でこのような事件が起こっていたら、どこまでの騒ぎとなっていただろうか、と想像する。
いずれにせよ、隠さずに長く「記憶」していく歴史的必要性を感じたことから、用意できた資料は全部ここに並べ、記してみた。
@PeacePhilosophy
【11月25日追記】
今回亡くなった「新田進」氏が、「活動家集団思想運動」というグループに属し執筆活動をしている同じ名前の人であることが確認できた。
新田氏は、このグループの会報「思想集団」6月15日号の巻頭に、集団的自衛権行使を容認する閣議決定を「断固許さない」と記事を載せている。http://www.shiso-undo.jp/paper/938-01.pdf
また、11月26日発売の「社会評論」に「七・一閣議決定は違憲・無効である 壊憲反対運動の再構築を」という題で「労働運動活動家」との肩書で寄稿している。
「小川町シネクラブ」という、運動に関連する映像制作は上映会・学習会をするグループの指導的存在でもあったようだ。
今回亡くなった「新田進」氏が、「活動家集団思想運動」というグループに属し執筆活動をしている同じ名前の人であることが確認できた。
新田氏は、このグループの会報「思想集団」6月15日号の巻頭に、集団的自衛権行使を容認する閣議決定を「断固許さない」と記事を載せている。http://www.shiso-undo.jp/paper/938-01.pdf
また、11月26日発売の「社会評論」に「七・一閣議決定は違憲・無効である 壊憲反対運動の再構築を」という題で「労働運動活動家」との肩書で寄稿している。
「小川町シネクラブ」という、運動に関連する映像制作は上映会・学習会をするグループの指導的存在でもあったようだ。
Monday, November 17, 2014
親日家・元駐日英国大使ヒュー・コータッツィ「極右思想は日本の民主主義への脅威か」Hugh Cortazzi: Does right-wing extremism threaten Japan’s democracy?
英字新聞 The Japan Times に10月31日掲載された、ヒュー・コータッツィ氏の記事の翻訳を紹介する。コータッツィ氏は駐日英国大使を1980年から84年まで勤め、英国きっての日本通として知られる。日本語での著書には『日英の間で―ヒュー・コータッツィ回顧録』(日本経済新聞社, 1998年)等がある。
Hughes Cortazzi |
Does right-wing extremism threaten Japan’s democracy?
by Hugh Cortazzi
http://www.japantimes.co.jp/opinion/2014/10/31/commentary/japan-commentary/does-right-wing-extremism-threaten-japans-democracy/
極右思想は日本の民主主義への脅威か
ヒュー・コータッツィ
2014年10月31日
いかなる場所においても極端な国家主義は、民主的な制度と価値観に対する脅威である。日本で極右勢力の影響力が増していることに関する最近のイギリスにおける報道は、当地の親日家に深い憂慮をもたらした。
総務大臣の高市早苗がアドルフ・ヒトラーを讃えた本に熱烈な推薦文を寄せていたことが10月22日に報じられた。これについて発表された弁明と否認は矛盾し、説得力に欠けるものであった。
イギリスの閣僚がもしホロコーストを引き起こした犯罪者を支持すると取られかねないような発言をすれば、大衆から抗議が沸き起こって問題の閣僚は辞職させられることだろう。
安倍晋三首相が4月に送ったとされる、有罪判決を受けた戦犯たちが「殉難者」だったという書面は、ここイギリスでは受け入れがたいものと見なされた。私は安倍が本当にこのような書面を出したのかを尋ねる書簡をロンドンの日本大使館に送った。第二次大戦中に日本帝国の軍人の手により多大な苦しみを受けた人を親類に持つイギリス国民にとって、このような声明は極めて感情を害するものであると私は書いた。私の書簡に返事は来なかったので、安倍は確かにそのように言明したと思うほか無い。
10月18日には、NHKが英語放送の記者たちへの通達で、南京大虐殺と日本が使った「慰安婦」(性奴隷を表す婉曲表現)について、いかなる言及も禁止したと報じられた。[訳注:筆者が言及しているのは10月17日「タイムズ」紙の記事が取り上げているNHK内部文書だが、この文書は、南京大虐殺や慰安婦問題についての表現のし方を通達する中で一定の表現を禁止しているもので、そういった問題自体への言及を禁じてはいない。この『タイムズ』記事とNHK内部文書は後日当ブログで取り上げる。]
NHKはBBCに類似するものとされ、政治的に中立で客観的ということになっている。籾井勝人の指揮下において、NHKは日本政府の手先になってしまったように見える。中野晃一教授が「ますます中国中央電視台(中国国営放送)の鏡像のよう」と言ったようだが、その通りだと思う。
これまでのイギリスでの数々の報道を見ていると、安倍の右翼閣僚たちは、日本の戦時指導者たちを免罪する企てに学問的基盤を与えるために歴史を書き替えたがっているようだ。
西側諸国の歴史学者たちは、動かぬ証拠に基づき、日本の軍隊が南京のみならず中国の他の場所でも残虐行為を働いたことを確信している。中国の軍隊も、国民党と共産党の両方が、一般市民に対し犯罪行為を行ったこともまた事実だが、日本は侵略者だったのであり、中国側の行為は日本の最高司令部がとった意図的な圧政を正当化する言い訳にはならない。
日本の軍人たちは数多くの強姦を行っただけでなく、朝鮮人のみならず他の占領地の女性たちも強制的に性奴隷にしたことに、疑問の余地はない。
満州国で細菌戦を行った日本の731部隊の活動に関する事実はあまりに恐ろしいものなので、部隊の存在と人体実験の事実は隠蔽され、可能なら忘却される傾向にある。この「健忘症」は、少なくとも部分的にはアメリカの黙認によるものだった。アメリカの捜査官たちは日本の加害者を訴追しない引き替えに「実験」結果を受け取ったのだ。
シンガポールをはじめとする占領地における民間人の虐待(これでも控えめな言葉だが)は、故意に目をつぶる者を除いてはとても否定できるものではない。いくら歴史修正主義者でも連合国の捕虜がどれだけ虐待されたかまで正当化することはできない。
私は争いや反感をかき立てるためにこれらの事実を指摘するのではない。イギリスの親日家の多くと同じように、私は和解を強く信じ、日本とイギリス両国の個人や団体による相互理解のための努力と、戦争で行われた残虐行為が繰り返されることを確実に防ぐための努力を支持する。修正主義者たちはこれらの努力をいっそう困難にしてしまう。
日本の右翼国家主義者たちの目には、日本の軍事指導者たちが犯した唯一の罪は失敗したこと[訳註:戦争に負けたこと]なのだ。右翼たちは倫理原則を持たず民主的制度に反対している。
私は極右勢力が日本政府を乗っ取ることはできないと望み信じているが、国会の反対勢力は弱くかつ分裂している。
日本は一党政府に逆戻りしたように見える。これは独裁政治と人権侵害につながる恐れがある。
日本のメディアは日本の民主的制度を支える主要な柱の一つであるはずだが、過激論者からの圧力にさらされている。2013年12月に国会で強行採決された特定秘密保護法は報道の自由に対する潜在的脅威である。民間テレビ放送局は暴力団に応援を求めかねない右翼の正体をあばいて闘うことに、ほとんど利益を見出していない。
右翼に反対する主要紙の一つが「慰安婦」問題をめぐり虚偽の証拠に基づいていたとしてさらし者にされたことは不幸なことである。たとえ一片の証拠に欠陥があったとしても、日本陸軍が占領地で行った性的搾取については他に十二分の証拠がある。
日本のメディアは「記者クラブ」制度のせいで極めて日本の支配層寄りであると海外では悪名が高い。この体制から恩恵を受けている者たちはこれを否定するが、たとえ日本のメディアが「従順な子猫」でないとしても、ある戦前史の研究によると、日本で健全な民主主義を保つのに必要である自由で率直な批判が、過激論者の脅迫で不可能になり得るという。
日本政府内で過激論者の影響が明らかに高まった結果、海外における日本のイメージと威信は傷ついている。修正主義者たちによる虚偽の歴史の宣伝を食い止め、日本の民主的な手続きが反民主的過激論者の個人や団体によって脅かされないようにすることは、ひじょうに日本の国益にかなうものになる。
私がこの記事を書くことにより、日本の右翼国家主義者たちは私を反日的と見なすであろう。しかしそれは間違いだ。私は日本文化を崇敬し愛好しているし、多くの良き日本人を友人に持って幸せに思っている。「Great Civilization of the World世界の偉大な文明」というシリーズの中で、私が長年かけて取り組んだ一冊の本は、『The Japanese Achievement日本の偉業』と題されている。この本の中で私は日本の歴史と文化の概説を試みた。私は偽善的なゴマすりよりも、歯に衣着せぬ友人でいたい。
ヒュー・コータッツィは1980〜1984年に駐日イギリス大使を勤めた。
(翻訳:酒井泰幸 翻訳協力 乗松聡子 翻訳は投稿後微修正することがあります。)
Friday, November 14, 2014
オリバー・ストーンとピーター・カズニックから沖縄の人々へのメッセージ A Message from Oliver Stone and Peter Kuznick to People of Okinawa
2013年夏沖縄に一緒に行った映画監督オリバー・ストーンとアメリカン大学歴史学教授ピーター・カズニックが沖縄知事選を控えて、沖縄の人々にメッセージを送りました。日本の平和団体の要請に応じたものでした。ここにメッセージと、日本語訳を紹介します。
November 12, 2014
Governor Nakaima has betrayed his promises to the people of Okinawa. He sold you out to LDP leaders intent upon militarizing Japanese society, to U.S. leaders determined to maintain America's "empire of bases" regardless of the wishes of local populations, and to U.S. and Japanese corporate interests planning to benefit from fortifying Okinawa as an imperial outpost. Like David against a mighty Goliath, the people of Okinawa have struggled valiantly to resist this unjust incursion. You have captured the hearts of all those around the world who are fighting for social justice. If Onaga-san wins election on Sunday, he will need to use his power as Governor to cancel Nakaima’s reclamation approval. Anything less than that will be another betrayal to Okinawa. The people of Okinawa’s fight is our fight and our thoughts are with you at this critical moment.
Oliver Stone and Peter Kuznick
2014年11月12日
仲井眞知事は沖縄の人々への約束を裏切りました。彼は、地元住民の反対意思にもかかわらず、日本社会の軍事化をたくらむ自民党の指導者たちと米国の「基地帝国」を何としても維持しようとする米国の指導者たち、そして沖縄を帝国の前哨基地として軍備強化することにより利権を得る米日の企業に、沖縄の人々を売り渡したのです。巨大なゴリアスを相手に闘うダビデのように、沖縄の人々はこの不正な侵略行為に抵抗してきています。沖縄の皆さんは、世界中で社会の正義のために闘う人々の心をとらえました。日曜の選挙で翁長氏が勝ったら、彼は県知事としての権限を使い仲井眞氏の埋め立て承認を取り消す必要があります。それより少しでも後退するようなことであればそれは沖縄への再びの裏切りとなるでしょう。沖縄の皆さんの闘いは私たちの闘いでもあります。この大事な時期、私たちの心は皆さんと共にあります。
オリバー・ストーン&ピーター・カズニック
(翻訳 乗松聡子)
Oliver Stone |
Governor Nakaima has betrayed his promises to the people of Okinawa. He sold you out to LDP leaders intent upon militarizing Japanese society, to U.S. leaders determined to maintain America's "empire of bases" regardless of the wishes of local populations, and to U.S. and Japanese corporate interests planning to benefit from fortifying Okinawa as an imperial outpost. Like David against a mighty Goliath, the people of Okinawa have struggled valiantly to resist this unjust incursion. You have captured the hearts of all those around the world who are fighting for social justice. If Onaga-san wins election on Sunday, he will need to use his power as Governor to cancel Nakaima’s reclamation approval. Anything less than that will be another betrayal to Okinawa. The people of Okinawa’s fight is our fight and our thoughts are with you at this critical moment.
Oliver Stone and Peter Kuznick
2014年11月12日
Peter Kuznick |
オリバー・ストーン&ピーター・カズニック
(翻訳 乗松聡子)
"In No Way This is Something that Should Occur in a Democratic Society": Mayor Inamine to President Obama 稲嶺市長、オバマ大統領に辺野古基地建設断念を求める
Susumu Inamine, Mayor of Nago City, Okinawa, where US and Japanese governments are proceeding with preliminary work for construction of a new US Marine base despite over 70% of Okinawa opposing it, wrote a letter to US President Barack Obama, asking him to stop the construction 名護市における米海兵隊新基地建設に反対する稲嶺進名護市長がオバマ大統領に手紙を書いた。以下紹介する。
(参考)
琉球朝日放送 稲嶺名護市長、オバマ大統領に「辺野古中止」直訴
http://www.qab.co.jp/news/2014111159931.html
琉球朝日放送 稲嶺名護市長、オバマ大統領に「辺野古中止」直訴
http://www.qab.co.jp/news/2014111159931.html
Thursday, November 13, 2014
Hayao MIYAZAKI calls for demilitarization of Okinawa 宮崎駿監督「沖縄の非武装化こそ、東アジアの平和のために必要です。」
Hayao Miyazaki |
Miyazaki wrote:
"Demilitarization of Okinawa will be necessary for peace in East Asia."
日本語では琉球新報の報道を参照。
宮崎駿さん、新基地反対にメッセージ 2014年11月14日
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-234504-storytopic-271.html
Tuesday, November 04, 2014
村上春樹、毎日新聞によるインタビューで日本の「自己責任の回避」傾向へ苦言(海外メディアが注目!)Author Murakami Haruki Criticizes Japanese for Evading Responsibility for WWII and Fukushima
11月3日毎日新聞に掲載された作家・村上春樹氏の単独インタビューのことをAFP通信の英語記事(11月4日)で知り、日本人の戦争や福島の核事故についての「責任回避」について強調しているので注目した。AFP記事のタイトルは、
Author Murakami chides Japan over WWII, Fukushima responsibility
作家のムラカミ、第二次大戦とフクシマへの責任について日本を注意
日本の英字新聞、The Japan Times にも AFP-JIJI 配信ということで
Murakami chides Japan for ignoring role in WWII, Fukushima disaster
ムラカミ、第二次大戦と福島の惨事における役割を無視していると日本に注意
と同様の見出しをつけている。
AFP記事は、
村上春樹さん:インタビュー 楽観を目指す姿勢「若者に伝えたい」
http://mainichi.jp/shimen/news/20141103ddm001040190000c.html
この紹介では最後に、「来年で70年となる『戦後』に関連し、慎重な表現ながらも、戦争と原発事故に共通する日本の問題として『自己責任の回避』を指摘した」とあるが、タイトルからして随分異なるイメージだなと思った。原文は紙面でしか見られないというので原文を取り寄せた。毎日新聞11月3日朝刊の8面に特集記事が出ており、本人の文学者としてのヒストリーや海外での評価などについて「『孤絶』超え 理想主義へ」という見出しがついており、ページの左側に別枠で「日本の問題は責任回避」というセクションが設けられていた。インタビュアーの「来年は戦後70年。作中で日本の戦争を描くこともあった作家は何を思うか」という問いに対し、
冒頭のAFP報道はシンガポールを代表する新聞 Strait Times など世界中に発信されており、世界中のメディアから村上氏の「日本の戦争責任回避」発言が注目されている。韓国の中央日報「村上春樹『日本、戦争を起こして責任回避』」の報道はヤフーニュースにも紹介されている。東亜日報は論説文「村上春樹と塩野七生」において、村上春樹の発言を評価し、同じくノーベル賞作家で、日本の加害責任を重視し安倍氏を「憲法への畏れを持たない珍しい人間」と非難した大江健三郎などともに、「過去へ回帰しないよう内部でバランスを取る良心の声がさらに大きくなることを希望する」と論じた。
インタビュー記事全体を見ても、世界的な作家の村上氏が今の日本に対し苦言を呈したという意味ではやはりこの発言の重要度は突出している。「慎重」になっているのは村上氏ではなくこのインタビューの要の部分を日本国内で抑えめに報じている毎日新聞そのものではないかと思う。@PeacePhilosophy
Murakami Haruki |
Author Murakami chides Japan over WWII, Fukushima responsibility
作家のムラカミ、第二次大戦とフクシマへの責任について日本を注意
日本の英字新聞、The Japan Times にも AFP-JIJI 配信ということで
Murakami chides Japan for ignoring role in WWII, Fukushima disaster
ムラカミ、第二次大戦と福島の惨事における役割を無視していると日本に注意
と同様の見出しをつけている。
AFP記事は、
Japanese writer Haruki Murakami has chided his country for shirking responsibility for its World War II aggression and the Fukushima nuclear disaster in an interview published Monday.日本の作家、村上春樹は月曜に発表されたインタビューで、第二次世界大戦における侵略と福島の核惨事について責任回避している、と自国に対する注文をつけた。で始まり、日本人が自分たちを戦争の『被害者』だと思っていること、それでは中国や韓国が日本の戦時侵略行為に対して恨みを持つのも当然である、日本人は自分たちが加害者でもあったことを忘れがちである、フクシマについても全員が地震と津波の被害者だということになって誰も責任を取っていないといった発言をしていたと知り、これこそ今日本人が耳を傾けるべきメッセージではないかと思い毎日新聞のウェブサイトで探したら、簡単な紹介が出ていた。
村上春樹さん:インタビュー 楽観を目指す姿勢「若者に伝えたい」
http://mainichi.jp/shimen/news/20141103ddm001040190000c.html
この紹介では最後に、「来年で70年となる『戦後』に関連し、慎重な表現ながらも、戦争と原発事故に共通する日本の問題として『自己責任の回避』を指摘した」とあるが、タイトルからして随分異なるイメージだなと思った。原文は紙面でしか見られないというので原文を取り寄せた。毎日新聞11月3日朝刊の8面に特集記事が出ており、本人の文学者としてのヒストリーや海外での評価などについて「『孤絶』超え 理想主義へ」という見出しがついており、ページの左側に別枠で「日本の問題は責任回避」というセクションが設けられていた。インタビュアーの「来年は戦後70年。作中で日本の戦争を描くこともあった作家は何を思うか」という問いに対し、
・・・僕は日本の抱える問題に、共通して「自己責任の回避」があると感じます。45年の終戦に関しても2011年の福島第1原発事故に関しても、誰も本当に責任を取っていない。そういう気がするんです。例えば、終戦後は結局、誰も悪くないということになってしまった。悪かったのは軍閥で、天皇もいいように利用され、国民もみんなだまされて、ひどい目に遭ったと。犠牲者に、被害者になってしまっています。それでは中国の人も、韓国・朝鮮の人も怒りますよね。日本人には自分たちが加害者でもあったという発想が基本的に希薄だし、その傾向はますます強くなっているように思います。原発の問題にしても、誰が加害者であるかということが真剣は追及されていない。もちろん加害者と被害者が入り乱れているということはあるんだけど、このままでいけば「地震と津波が最大の加害者で、あとはみんな被害者だった」みたいなことで収まってしまいかねない。戦争の時と同じように。それが一番心配なことです。と答えている。毎日新聞は「慎重な表現」としているが私には「慎重」どころか非常に直截的な批判に聞こえる。特に、日本が戦争における加害者であったという発想が希薄であるという傾向が「ますます強くなっている」という部分に注目したい。昨今、朝日新聞の誤報訂正に便乗して日本軍「慰安婦」(性奴隷制度)の歴史自体を塗り替えてしまおうという動きが安倍首相をはじめとする政府、マスコミや一般社会に広範に見られるが、村上氏はこのような動きを念頭に置いてこの発言をしたのではないかと思う。
冒頭のAFP報道はシンガポールを代表する新聞 Strait Times など世界中に発信されており、世界中のメディアから村上氏の「日本の戦争責任回避」発言が注目されている。韓国の中央日報「村上春樹『日本、戦争を起こして責任回避』」の報道はヤフーニュースにも紹介されている。東亜日報は論説文「村上春樹と塩野七生」において、村上春樹の発言を評価し、同じくノーベル賞作家で、日本の加害責任を重視し安倍氏を「憲法への畏れを持たない珍しい人間」と非難した大江健三郎などともに、「過去へ回帰しないよう内部でバランスを取る良心の声がさらに大きくなることを希望する」と論じた。
インタビュー記事全体を見ても、世界的な作家の村上氏が今の日本に対し苦言を呈したという意味ではやはりこの発言の重要度は突出している。「慎重」になっているのは村上氏ではなくこのインタビューの要の部分を日本国内で抑えめに報じている毎日新聞そのものではないかと思う。@PeacePhilosophy