tag:blogger.com,1999:blog-35894930.post790245346568273382..comments2023-12-31T15:40:06.675-08:00Comments on Peace Philosophy Centre: 朝鮮学校の良さを知ってもらいたい: 原京子レポート&映画「ウリ・ハッキョ」紹介 Peace Philosopherhttp://www.blogger.com/profile/03884294048618803206noreply@blogger.comBlogger1125tag:blogger.com,1999:blog-35894930.post-83043854905878764822013-10-29T03:04:46.122-07:002013-10-29T03:04:46.122-07:00(原京子さんら「ホワイトロックの会」が開催した鑑賞会の報告をここに掲載します。
ホワイトロック・9...(原京子さんら「ホワイトロックの会」が開催した鑑賞会の報告をここに掲載します。<br /><br />ホワイトロック・9月の会の報告<br /><br />9月14日(土)のホワイトロックの会では、DVD“ウリハッキョ(私たちの学校)”を鑑賞しました。<br />この映画は、この映画は、韓国人の金明俊(キム・ミョンジュン)監督が、実際に朝鮮学校の寄宿舎に泊り込み、3年半生活を共にして作り上げたドキュメンタリー映画です。<br /><br />金監督の温かい眼を通して、朝鮮学校の子供たちが生き生きと描かれたこの映画は、多くの人々の共感を集めました。韓国では、劇場公開された記録映画としては過去最大の動員数を記録し、2006年釜山国際映画祭雲波賞(ドキュメンタリー部門の最優秀賞)、大韓民国映像大賞最優秀賞を受賞しています。(日本では、自主上映のみ)<br /><br />日本に住んでいる人にも、あまり馴染みのない朝鮮学校とは、どんなところなのでしょうか。そこにいる生徒たちの学校生活・悩み・友情・笑顔。そしてその子たちを暖かく受け止め、見守り、育てていく先生たち・父兄たち。それぞれの素のままの姿を通して、朝鮮学校に関わる人々の優しさ・たくましさが伝わってきます。<br />日本人社会の中では、なんとなく居場所のなかった在日コリアンの子供たちが、朝鮮学校で同じ仲間と共に学んでいくことによって、自分のアイデンテイテイ―を確立し、お互いに励まし合って成長していく姿には、胸が熱くなります。<br />“思想教育をしている”というイメージのある朝鮮学校ですが、そこで行なわれているのは、母国語を学び民族の誇りを守っていくという、とても基本的な教育です。教師・父兄が協力し、子供たちを分け隔てなく育てていこうという教育は、残念ながら現在の日本の学校ではなかなか見られなくなってきているような気がします。落ちこぼれを作らずに、ひとりひとりの生徒を大事に愛情をもって育てていく、良い学校だと感じます。<br /><br />映像の中に、生徒たちが北朝鮮を訪問する場面がありました。韓国人の金監督が入国できないために、監督に代わって学生が撮影してきた映像には、私たちが通常の報道からは知ることのできない、北朝鮮という国の違った顔が映し出されていました。学生たちを暖かく受け入れてくれて、親身に世話をしてくれる同じ民族である北朝鮮の人々。。。純粋で暖かいその笑顔に、学生たちは感動します。日本の報道で繰り返し映し出される、北朝鮮の軍事訓練などとはまったく違う、北朝鮮という国の一面に驚かされます。<br />そして、祖国で同胞との楽しい日々を過ごして日本に帰ってきた学生たちを待っていたのは、朝鮮人バッシングという現実。。。。学生たちの戸惑いとやり切れない気持ちが伝わってきます。<br />様々な不条理を感じる状況の中で、悩みながらも一歩ずつ確実に成長してきた子供たちの卒業式には、映像を見ている私たちでさえも思わず“おめでとう!”と言いたい気持ちになっていました。先生と生徒、そして映像を撮っている金監督の間に結ばれた、心の絆になんとも温かい気持ちにさせてもらえたドキュメンタリーでした。<br /><br /><br />朝鮮学校の卒業生である林聖淑(リム・ソンスク)さんに、コメントをいただきながらのDVD鑑賞で、ますます“ウリハッキョ”を生き生きと身近に感じることができました。<br /><br />参加された方々の感想をシェアします。<br />* 学校というものの存在の大きさ、この民族学校が在日の人たちに与えることができるものの大きさを感じた。<br />* 言葉によって祖国を認識し、そういう生涯を送っている人がいるということを、日本全体が理解する必要があると思う。日本という閉ざされた国でも、そうしていかなければならない。<br />* 子供の頃から“人間は皆平等”と教えられていた。朝鮮学校(中学)が近くにあり、サッカーの試合で負けたことがある。同じくらいのレベルで、なぜ負けたのかと考えたときに、“民族意識に負けたな”と思ったことがあった。<br />* カナダに来て、いろいろな人と話すようになった。昔は北朝鮮は危ない国だと思っていたが、自分の中のイメージが変わってきた。中国が嫌い、韓国が嫌いと言う人がいるが、そこに行ったことはないと言う。この映画を観て、イメージを取り払うことが大切だと思った。<br />* “カナダで日本人として暮らして、どんなことを感じますか?”と、皆さんに質問したい。自分は差別を感じたことは、ない。皆、同じ人間なのに、それを見ようとしない人がいる。本当に考えようとしていないのではないか?<br />* 民族性の否定は、人間性の否定になる。“在日”のバックグラウンドや、それぞれの歴史を知ることは、大切である。<br />* (日本の)学校では、歴史が語られていない。<br />* 朝鮮学校を理解しようとするなら、日本の植民地政策の問題と朝鮮半島の南北分断の問<br />題を理解しなければならない。在日コリアンが南北統一を目指す理由は、それが唯一の平和解決の方法だからだ。<br />* 9・11の後、アメリカで中東の人が差別された。それと共通している。“北朝鮮”という理由で攻撃するのは、いじめに近い。<br />* 朝鮮学校は、“北朝鮮の学校”と言われるほど、“北”にべったりしているわけではない。<br /><br />「ウリハッキョの卒業生は、アイデンテイテイ―がしっかりしていて、自分自身に対して迷うことがない」と、ソンスクさんは言っています。様々な問題に出会っても、仲間と助け合い、悩みながらも前進していけるからではないでしょうか。イメージに捕われずに、ウリハッキョの良さを知っておきたいと思います。<br />また一方で、「昔は平気だったが、今は緊張感があってチマ・チョゴリを着て外を歩けなくなった」という状況があります。つまり、身の危険を感じるほどの異常な状態だということです。東日本大震災の時には、関東大震災の朝鮮人虐殺のようなことが再び起こるのではないかと、在日コリアンが避難所で本名を名乗れなかった、ということがあったそうです。日本という国の中で、これほど異常なプレッシャーが与えられているということは、大きな問題です。歴史も含めて、ひとりひとりがもっと多くのことを知っていく努力をするべきではないかと思わされました。<br /> <br />(報告:原 京子)<br /><br /><br /><br />Peace Philosopherhttps://www.blogger.com/profile/03884294048618803206noreply@blogger.com