2008年6月11日 歴史的なこの日に
自らの非を認め、心から謝罪し、精一杯の責任を取るという行為は、大きな勇気が要ることであり、個人としても、社会としても、簡単にできることではありません。
カナダのハーパー首相は今日、先住民の同化政策、特に先住民の子達を家庭から切り離し、教会が運営する寄宿学校に入れ、文化や言語を剥奪した罪について、そして多くの寄宿学校で起こった凄惨な虐待の数々について、正式に謝罪しました。
政治家のやることには必ず政治的意図が伴う、と批判的に見る人もいるでしょう。そしてこの謝罪が、被害者の人たちの痛みをすぐに癒すものでも、カナダの先住民の抱える問題を自動的に解決するものでは到底ないこともまた現実でしょう。
しかし、私はカナダに移住して11年、今日ほど、カナダ社会の一員であることを誇りに思った日はありません。ハーパー首相が言うように、歴史上の過ちに正面から向かい合い、罪を認めるという勇気ある行動に出た社会はその強さを一層増します。私はそういう勇気と強さを持つカナダという社会に心から敬意を表します。
ハーパー首相のスピーチは このリンクで見られます。
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