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Sunday, September 27, 2009

White Rock Meeting Report - on Food and Safety

Report of the White Rock Meeting on September 12

Food and Safety by Guest Speaker Mariko Ishikawa

Report By Kyoko Hara

ホワイトロックの会(9月12日)のご報告

去る9月12日、ホワイトロックの会が山本真理子さん宅で開かれました。今回は、ゲストとして石川まりこさん(オーガニックライフサークル)をお迎えし、”食”についてのお話していただきました。この日の参加者は10名でしたが、残念ながら参加できなかったという方々の声も届いております。本当に楽しく、また貴重なお話の一部を以下にご報告いたします。

<石川まりこさんご紹介>
1997年9月に始まった”オーガニックライフサークル”の広報を10年間務められた。(現在は、キャッツ幸子さんにバトンタッチ。代表は奥村千絵さん。)6人の主婦が集まって、子供のために食・環境・健康などについての情報交換をするために始まったサークルは、今年で12年目を迎えメンバーは約70家族。まりこさんは、今回のように出張で講演もしてくださっています。
この日も食品の安全性から社会問題に至るまで、多くの情報をとてもわかりやすく面白く、教えていただきました。

* 10%運動
オーガニックライフサークルのモットーは、「できることからやろう!」 だそうです。食品の危険性を指摘するだけでなく、より美味しいものを捜していくという前向きな姿勢が大切ですと、まりこさん。そこで”10%運動”。10ドル買っているもののうち1ドルをオーガニック品にしてみる、10品買っているもののうち1品をオーガニック品にしてみるという試みです。こうしていくうちに、本来の食べ物の美味しさに気付くことができれば良し。10%が20~30%になることもあるかもしれません。まずは、できることから。

* 70~80年前にあった物かどうかを考えて選ぶ
何を選んで食べたら良いのか?何が安全なのか?というのは、誰もが悩むところです。オーガニックが良いことはわかっていても、100%はちょっと無理、という我々の共通の悩みへの一つの手がかりがこれ。その食品が70~80年前にすでに存在していたものであるとすれば、一つの安心の目安になるということです。
第二次大戦(1945年終了)後、アメリカで集約農業がはじまりました。飢えた人々を養うために合理化した農業を追求した結果、そこで生産効率をあげるために使われだしたのが大量の農薬と化学肥料でした。確かに合理的ではありますが、人体に有害であることはもちろん、化学肥料をどんどん使用することによって、 土壌が力を失っていくなどの問題も指摘されています。このような集約農業が始まる前(約70年前)に、すでにあったものを選ぶというのはわかりやすい指標です。買い物のときに、原材料等をチェックしてみると良いと思います。

* 価格について
オーガニックが良いことはわかっていても、値段が高くてちょっと。。。というのは、私たち共通の悩みです。なぜオーガニックは高いのでしょうか?「作物を育てるには時間と手間がかかる、そのコストを農家に支払うことに納得して買うかどうかは、本人の選択です。自覚を持って消費することが大切。毎回でなくても、何回かに1回と考えても良いのです。」とまりこさんは、おっしゃいます。
集約農業(合理的で安価)の野菜の安全性については、かなり問題があります(農薬や化学肥料の過度の使用など)。ある”安い”ステーキハウスでは、内臓や骨についた肉を薬品で落として集め、それを結着剤で固めたものを販売していたそうです。人工的ににおいをつけてあるので食べると美味しい肉のように感じられるようですが、本来の肉とは異質の物になっています。(恐ろしい。。。。)安さのみにポイントをおいて物を選ぶと、問題があるということです。

* 地産地消
その土地でできたものを、その季節(旬)に食べようということ。まり子さん曰く、「オーガニックにこだわりすぎると、心の健康によくないです。他をゆるし、自分をゆるし、ゆったりした感覚でやっていくことが本当の意味で身体に良いことかもしれません。いつでもある温室栽培の野菜でなく、その季節にしか食べられないものを感謝して食べる、そういうメリハリのある食生活が大切だと思います。」
メキシコ産よりカリフォルニア産を、それよりはなるべく地元産のものを、というように、自分で融通をきかせながら選択の幅を少しずつ近くにしていくというのもひとつの方法です。消費者の多くがオーガニック野菜、ローカル野菜を求めるようになれば、市場も変化してきます。

* ”オーガニック”は、人権を守る農業
企業による合理的な集約農業が進んだことにより、底辺で農業に従事している人々に負担がかかることになっています。例えば、コーヒー、コーン、砂糖などのプランテーションの労働者たちは、生産したものを口にできるわけでもなく、低賃金での労働を強いられ、経営者である大企業のみが潤っているという構図があります。また、農薬散布などの影響で、アメリカの農業従事者の間で奇形・死産などの発生率が高くなっていると言われています。「食品を購入する時、その裏にある世界のことも考えてください。生産者のことも考えてみてください。オーガニックは、人権を守る農業です。」

* 消費者としての自覚
”Fair Trade”を、ご存知ですか? 大企業などによる不当な搾取に対抗し、経済的にも社会的にも弱い立場の人々を守り、公正な貿易をしようという動きです。”Fair Trade”マークのついた商品を見たことのある方も、多くいらっしゃると思います。また、”Ocean Wise”という、海を大切にしながらその資源を利用しようというプログラムがあります。”Ocean Wise”協賛のレストランでは、近海物の魚などを使い、海洋に負担の少ない形をとる努力をしています。 私たち消費者が支持することによって、これらの運動はさらに前進することができます。「消費者が一番チカラを持っているのです。消費者が選んだものが残っていくのですから。消費者の選択によって、社会が変わっていくことができるのです。」と、まりこさん。 いつもは何気なく買い物をしてしまいがちですが、自覚を持って商品を選んでいくことの大切さを痛感します。自分たちの食べているものが、「誰に」、「どこで」、「どのように」作られているかということを考えることは、大事なことですね。

残念ながら現在の私たちの食生活は、生産効率や安い価格を追求した結果、大企業によってコントロールされつつあります。(食物だけでなく、水源さえも企業が抑えようとしているというコワイ話もあります。)ここに一石を投じることができるのは、私たち消費者の自覚なのかもしれません。 * 結論として。。。 オーガニックは、自分自身のためだけでなく環境、人権、平和のために大切です。まず、10%運動をすすめてみましょう!

* * * * * * * 「”身体に聞く”ことが、大切ですね。食材、食べる量なども、体調に注意しながら身体と相談しながらやっていくことです。食生活であっても何であっても、否定からではなく肯定的に生きていくことが本当の意味で健康なのではないでしょうか。」と、おっしゃるまりこさん。”食”という枠を越えて、ステキな信念をもって人生を歩まれている方だな~と思いました。質問や意見交換(そして笑いもたくさん)を交えながら、とても楽しく有意義な時となりました。 石川まりこさん、どうもありがとうございました!

次回のホワイトロックの会は、10月10日(土)1:30pm~(山本真理子さん宅)です。今回は、この夏乗松聡子さん(ピースフィロソフィーセンター)と一緒に日本(広島・長崎など)を訪れた学生さんたちに、平和の旅の報告をしていただきます。この旅には山本真理子さんの娘さん(めぐちゃん)も、参加されました。若い世代から見た日本、平和についての考え方などを聞かせていただけると思います。どうぞご期待ください。

(報告:原京子) 京子さん、ご報告を わかりやすくまとめてくださり、ありがとうございました。大変なお仕事でした。お礼まで。 真理子

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