痛みと かわきと
飢えと 病と
寂しさと 不安かかえて
生きてきた あななたちが今
ここにいる
66年前の夏
見上げた空
真っ青な空のひと時が
永遠となる
ヒロシマナガサキの子どもたち
フクシマの子の手を取って逃げる
逃げる 逃げる どこまでも逃げる
ひとり
またひとり
もうひとり
十人になり 百人になり 千人になり
一万人になり 十万人になり
原爆の子と 原発の子の群れが
南へ 西へ 手に手を取り
走って 走って 着いた
泉邸の木陰へ 城山の丘へ
疲れはてた体はたわみ
眠りに落ちた
目がさめて
見上げる空
あの子たちはどこ
まだ眠い
夕なぎのむこうへ
小高く鳴る丘へ
日は暮れていく
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