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Saturday, June 08, 2013

福島子ども甲状腺検査「数字のマジック」を使った過小評価の疑い(落合栄一郎)

『原爆と原発-放射能は生命と相容れない』(鹿砦社、2012年)の著者、落合栄一郎氏(在バンクーバー)から、6月5日に発表された福島県甲状腺検査の報告について以下のコメントをもらった。ハイライトはブログ運営者。@PeacePhilosophy


この発表された数値、年間でガン12人、ガンの疑い濃厚な者が15人とい数は、数字のマジックを使った過小評価の値と思われる。いうより、統計数値の意味するところを充分に検討しないで出した数値であろう。といのは、次検査対象者の全員が、次検査を受けたのではなく、受けた中の数が1215なのだから、次検査対象者全員が次検査を受けていれば、もっと数が多くなるのではないだろか。次検査対象者のなかに、検査を受けた人達と同じ率で、ガン/ガン濃厚者(ガンの疑いの濃い人)がいると仮定して計算してみよ。ここでは、2年間の総計、しかもガン/ガン濃厚者のトータルについて計算してみる。この27人が,2次検査を受けた421人の中から見つかった。ところが次検査をまだ受けていない次検査対象者がいるので、対象者全員1140人の中に、見つかったと同じ率でガン/ガン濃厚者がいると仮定すると、(27/421)x1140=73、すなわち、次検査必要者1140人のなかには、73人のガン/ガン濃厚者がいるだろうと推定される被験者全員の数は175499人。この率を通常の100,00010万人あたりにすると、41.6/100,000/といことになる。この数はクライナやベラルーシのもっとも汚染された地域の事故数年後の数:1/100,000/年の20倍、クライナの例でいくとその後も甲状腺ガンは増加していて、2009年には、約8/100,000/年(同じ年齢層で)になっている。この福島の最初の年の数はその2.5倍以上である。これは異常としか言いよがない。しかもこれは福島県内のみ、しかもヨード131がもっとも濃く分布したと思われるいわき市についてはほんの僅かな数しか検査されていない。隣接県はどうであろう。おそらく10万人あたりの率でいけば、この福島県の率ほど高くないとは思われるが、患者数では、もっと増えるであろう。

なお、以上の計算は、下のブログのsuggestionに基づいている。


 
落合栄一郎

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