8月30日『週刊金曜日』の特集「ネットとデマと大震災 関東大震災虐殺事件から90年 」は、日本人が学び、語り継がなければいけない歴史を正面から扱った圧巻の特集である。ぜひ読んでほしい。特に、「いま甦った歴史の真実 作文集『子供の震災記』から抹殺された『虐殺証言』」(成澤 宗男)によると、震災を体験した100人の小学生による作文が収録されている
『子供の震災記』(初等教育研究会編、1924年)という本があるが、一般の図書館に所蔵されているものからは震災時朝鮮人虐殺についての記述がすべて削除・変更されているという。これは、震災時朝鮮人虐殺について長く調査してきている西崎雅夫さんが、無修正の原本を国会図書館で発見したことでわかった。西崎さんは子どもたちの証言がどのように改ざんされたかを丁寧に調べて、改ざんのパターンを示し、実際にどのように改ざんや削除が行われたかを示した文書を今年1月にまとめた。西崎さんに当ブログ掲載の許可をいただいたので、ここに紹介する。
上記週間金曜日の特集記事によると(33頁))、関東大震災後、1923年の10-11月に行われた調査では虐殺された朝鮮人は、6,661人、そのうち3,240人については死体も発見できなかったという。東京都や横浜市では中高生の副読本からこの虐殺の記述が削除されているという(同特集26頁)。震災後関東全域で同時多発的に起きたこれらの虐殺には、軍隊や警察だけでなく一般市民も積極的に加担した。アジアの隣人への差別や偏見が色濃く残る、それどころか悪化しているようにも見える現在の日本において、この歴史を記録し、学び、語り継ぎ、次世代に引き継いでいくことは不可欠である。 @PeacePhilosophy
一般社団法人「ほうせんか」(関東大震災時に虐殺された朝鮮人の遺骨を発掘し追悼する会)のブログは→ http://moon.ap.teacup.com/housenka/ 荒川河川敷の虐殺現場の近くにある「関東大震災時 韓国・朝鮮人殉難者追悼之碑」(京成押上線八広駅一分)についての情報は→http://www.maroon.dti.ne.jp/housenka/index.html
以下、西崎さんの記事を紹介する。PDF版はここに。
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