ブラジル出身で世界をかけめぐるジャーナリスト、ペペ・エスコバール氏の、ベネズエラ情勢についての最新記事の訳をお届けします。相変わらず文学的表現が多く、訳注がたくさん必要な人ですが、それが彼の見識の深さを表していると思います。翻訳はAI訳に手を入れたものです。アップ後修正することがあります。
これは、1月9日ジャッジナポリターノの番組に登場したペペが、主にこの記事の内容について語る映像です。映像の翻訳はしていませんが自動生成の日本語訳で見てください。
How Trump’s Oily Dreams May Collapse in a Venezuelan Dark Pit
トランプの「石油ドリーム」は、ベネズエラという暗い落とし穴で崩壊する
ペペ・エスコバール
2026年1月8日
転載 https://www.unz.com/pescobar/how-trumps-oily-dreams-may-collapse-in-a-venezuelan-dark-pit/
さて、ベネズエラにおける「ビッグ・オイル」の全体像は、トランプ二期政権一味が想定しているよりもはるかに複雑である。
まず、ネオ・カリグラ[訳注:暴君とされた古代ローマ皇帝とトランプ政権を重ねている]が「自分はいまや所有している」と豪語する帝国の属州[ベネズエラのこと]に対して出した新たな勅令から始めよう。もっとも、それは勅令というより、暫定大統領デルシー・ロドリゲスに向けられた露骨な脅迫である。
- 「麻薬取引ルート」を取り締まれ、というものだ。実際に向けられるべき相手は、コロンビアやメキシコの密輸業者、そして彼らと結託する大口の米国人バイヤーであろう。
- イラン、キューバ、その他「ワシントンに敵対的な工作員」を国外追放せよ。さもなければカラカスは石油増産を認められない、という。これは実現しない。
- 「米国の敵国」への石油販売を停止せよ。これも実現しない。
したがって、ネオ・カリグラが[トランプが]再びベネズエラを爆撃する可能性は、ほぼ確実となる。
ネオ・カリグラ[トランプ]は、別の饒舌な攻勢のなかで、補助金を通じてベネズエラの石油産業をある程度作り替えたいとも明言した。それは「18か月もかからないかもしれない」とされ、次に「それより短期間でも可能だが、巨額の資金が必要だ」と変化し、最後には「莫大な金額を投入しなければならず、その金は石油会社が出すことになる」と言い換えられた。
しかし、彼らは出さない。業界関係者とされる複数の人物が指摘しているように、米国のエネルギー大手は、ネオ・カリグラが2800万人の国民に対して裏切りの政権を強要した場合、全面的な混乱に陥りかねない国に、巨額の資金を投じることを嫌がっている。
リスタッド・エナジー・アナリシスによれば、ベネズエラが日量300万バレルの石油を生産するには、最低でも16年、そして少なくとも1830億ドルが必要である。
ネオ・カリグラの究極の夢は、世界の原油価格を1バレル50ドル以下に抑えることである。そのために、理論上は、トランプ2.0による帝国的事業がPDVSA(ベネズエラの国営石油会社)を完全に掌握し、その石油生産のほぼすべてについて取得と販売を行うことになる。
米国エネルギー長官クリス・ライトは、ゴールドマン・サックスのエネルギー会議において、その本音をうっかり漏らした。
「われわれはベネズエラから出てくる原油を市場に出す。まずは貯蔵されて滞留している原油[最大5000万バレル]、そして将来的には無期限に、ベネズエラで生産される原油を市場に供給する。」
つまり本質的には、ネオ・カリグラ体制がPDVSAからの原油販売を掌握し、実際にはそれを盗み取り、その資金を「ベネズエラ国民の利益のため」と称して、米国が管理するオフショア口座に預けるということである。
デルシー・ロドリゲス暫定政権が、事実上の窃盗に等しいこの要求を受け入れることはあり得ない。国土安全保障顧問スティーブン・ミラーが、米国は「軍事的脅威」を用いてベネズエラを支配していると自慢している最中であっても同じである。本当に支配できているなら、脅迫を発する必要などない。
では、中国はどうか。
中国はベネズエラから、日量およそ74万6000バレルの石油を輸入していた。これは大した量ではない。北京はすでに、これをイランからの輸入で代替する作業を進めている。中国は本質的に、ベネズエラ産石油に依存していない。イランに加え、ロシアやサウジアラビアから調達することも可能である。
北京は、西半球および西アジア[訳注:中東と呼ばれてきた地域を指す]における帝国的な暴走が、単に石油の問題ではなく、中国にペトロダラーでエネルギーを買わせるためのものでもあることを明確に見抜いている。しかし、それは無意味である。ロシア、ペルシャ湾、そしてそれ以遠を含め、ゲームの名称はすでにペトロ人民元である。
中国はエネルギーの80%を自給している。事実上、ベネズエラは、中国が輸入する20%のうち、わずか2%を占めていただけである。これは米国政府自身の数字による。
中国とベネズエラのエネルギー関係は、安易な米国的図式をはるかに超えるものである。要点は次のように説明されている。
「中国とベネズエラの石油協定は、事実上、金融的拘束力を持つ契約であり、返済メカニズム、担保構造、違約条項、そしてデリバティブとの連動が、グローバル金融の深部に組み込まれている(…)。それらは、ウォール街に結びつく主体を含め、西側の金融機関、商品トレーダー、保険会社、決済システムと、直接的または間接的に接続されている。これらの契約が破られた場合、その結果は中国が『損失を被る』という話ではない。それは連鎖的事象となり、債務不履行が相手方リスクを誘発し、デリバティブの再評価が起こり、複数の法域にまたがる訴訟が生じ、信認ショックが外部へと波及する。ある時点で、それはもはやベネズエラの問題ではなく、システミックな世界的問題となる。」
さらに、次のようにも述べられている。
「過去20年間で、中国はベネズエラ石油産業の運用上の中核となった。単なる買い手としてではなく、建設者としてである。中国は精製技術、超重質原油の改質システム、インフラ設計、制御ソフトウェア、予備部品の物流を提供してきた(…)。中国人技術者を排除し、制御ロジックを理解する技術者を排除し、保守のサプライチェーンを排除し、ソフトウェア支援を排除すれば、そこに残るのは『解放』を待つ機能する石油産業ではなく、もぬけの殻にすぎない。」
結論はこうである。「中国が構築したベネズエラの石油部門を米国型に転換するには、最低でも3~5年を要する。」
金融アナリストのルーカス・エクワメは、主要なポイントを突いている。ベネズエラが生産するのは、タールのように粘度の高い超重質原油である。それは自然には流れず、地表に達するには加熱が必要であり、採掘後は再び固化するため、希釈剤を必要とする。輸出される1バレルごとに、少なくとも0.3バレルの希釈剤を輸入しなければならない。
これに、中国によって形作られ、同時に2000年代初頭のイラクを上回るほど過酷な米国の制裁を長年受けてきたベネズエラのエネルギー・インフラという条件が加われば、ネオ・カリグラの欠陥だらけの石油「戦略」がいかに非現実的であるかは明白である。
もちろん、だからといって、短期的に帝国のヘッジファンドの禿鷹どもが、ベネズエラの死骸を食い荒らす宴がなくなるわけではない。筆頭は、忌まわしいポール・シンガーである。彼は億万長者のシオニスト系ヘッジファンド運営者であり、MAGA系スーパーPACへの寄付者(2024年に4200万ドル)であり、彼のエリオット・マネジメントは、ベネズエラ産原油の輸入禁輸を背景に、CITGOのヒューストン拠点の子会社を、時価180億ドルの3分の1にも満たない59億ドルで、11月に取得した。[訳者注:CITGOは、ベネズエラ国営石油会社PDVSAの米国の子会社であった。ベネズエラの在外資産であったが、米国のベネズエラ制裁によりベネズエラがアクセスできなくなった。]
投機資金の群れは、最大1700億ドル規模の債務市場で確実に利益を得るであろう。債務不履行となったPDVSA債だけでも、600億ドル以上の価値がある。
以上のように、ベネズエラにおけるビッグ・オイルの全体像は、トランプ二期政権一味が考えているよりもはるかに複雑である。将来的に、「ベネズエラ総督」、すなわちグサノのマルコ・ルビオが、カラカスから上海への石油の流れを遮断する事態に至る可能性もある。[訳注:「グサノ」とは反革命派・対米従属的亡命政治勢力を蔑視する語で、キューバ系でありながら対キューバ・対ラテンアメリカ介入を主導するルビオを「裏切者」として批判する含意を持つ]もっとも、ルビオの戦略的「専門性」を考えれば、今すぐ弁護士の大隊を編成しておく方がよいだろう。
(翻訳以上)
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