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Thursday, June 02, 2011

福島汚染についてのIRSN報告への米専門家のコメント:「内部被曝も予測すべき」 Arjun Makhijani on the IRSN Report: "Estimation of internal doses is important."

Here are comments by Dr. Arjun Makihijani (President of IEER, Institute for Energy and Environmental Research) on the IRSN report on the contamination of areas surrounding the Fukushima Daiichi Nuclear Plant. Also see Peace Philosophy Centre's article on the IRSN report, in Japanese, the original French version of the IRSN report, an English translation, and an abbreviated Japanese translation.

6月1日の投稿「フランスIRSN報告が明らかにする福島の汚染・被曝状況と、さらなる避難の示唆 IRSN New Report: Revealing Contamination in Fukushima, and Possibility of Further Evacuation」で紹介した、フランスの放射線防護・原子力安全研究所(IRSN)による報告書『福島原子力発電所事故から66日後の北西放射能降下区域住民の予測外部被曝線量評価 -住民避難対策が与える影響-』に、米環境エネルギー研究所所長アージュン・マキジャーニさん(物理学者)からコメントが入っていますので紹介します。元の英文は下に掲載しております。

米環境エネルギー研究所 アージュン・マキジャーニ所長(物理学者)

この被曝予測は本当にひどいと思います。この地域の人たちはこのような被曝を積み重ねることを許されてはいけません。汚染地域の除染対策は、特に子どもを守るために必要です。避難政策は、最初の数週間は(混乱しても)理解できますが、事故が継続するにつれ、益々の混乱を来していることがわかります。一つの原因としては、汚染パターンは放射状に減少するのではないことと、ホット・スポットが各地にできてしまったこと、汚染は選択的方向性を持って広がることがわかってきたことです。

内部被曝の予測(経口摂取、吸入)を予測するのは重要です。IRSNも注記しているように、今回の分析に内部被曝は考慮されませんでした。さらに、放射性ヨウ素の諸同位体も分析対象となっていません。

さらに、この事故はまだ終わっていないのです。ということは、既に沈着したセシウム134(半減期2.1年)が減衰している途中とはいえ、同時に、セシウム134とセシウム137による汚染は増え続ける可能性があるのです。

この事故へのドイツとスイスの(脱原発への)反応のみが、日本に残された賢明な道と言えるでしょう。具体的に言うと、日本が同様の決定をしたら、原発を稼働し続けることに気を取られずに、除染や市民の保護に専念することができるでしょう。また、使用済み燃料をより安全な乾式施設に移し、津波の脅威から守ることができるでしょう。
当サイトでのマキジャーニ所長の過去の記事は以下をご覧ください。

IEER Press Release: "This accident has long since passed the level of Three Mile Island" 「放射性ヨウ素はスリーマイル島事件の10万倍以上」-米エネルギー環境研究所プレス・リリース 日本語訳
米新論文:「意図しない再臨界」が起こっているのか。Is Unintended Recricality Ocurring?


Comnents on the IRSN Report


Arjun Makhijani

This is indeed a terrible prognosis for doses. The people of the area simply cannot be allowed to have accumulated doses of these magnitudes. A policy for cleanup of the contaminated areas and for protecting children especially is very necessary. The evacuation policy, while understandable for the first few weeks, is revealed to be quite messy as the accident continued. One reason is that it was eminently clear by then that the pattern of contamination would not follow a radially declining mode and that hot spots and preferential directions had already developed.

Estimation of internal doses (ingestion, inhalation) is important. As the IRSN notes, internal doses were not included in its analysis. Moreover, doses from the radioactive isotopes of iodine were also not included.

And the accident is not over yet. This means that cesium-134 and cesium-137 contamination could increase, even as cesium-134 already deposited (half-life 2.1 years) decays.

The German and Swiss response is the only sensible one for Japan. Specifically, if Japan made a similar decision, they could better focus on clean up and public protection without having one eye on how they might continue keeping the nuclear plants in operation. This would also allow the spent fuel that has aged somewhat to be located in more secure dry facilities and away from tsunami threats.
Arjun Makhijani is President of the Institute for Energy and Environmental Research.

3 comments:

  1. いつものようにツイッターをテーマ別にまとめて仲間に送っているものをコメント欄に残しておきます。

    6月1-3日の動きより。英語のものは下に。盛りだくさんですがぜひどうぞ。

    ★明日のイベントはここに紹介したような内容を中心に、また注目のビデオなど
    を見ながらお話ししましょう。一通り最近の動向を話して、あとは皆さんからの
    疑問とか、共有したい情報などを聞きながら話を進めましょう。

    詳しい案内は 
    http://peacephilosophy.blogspot.com/p/events.html

    【いい加減な基準でもまだその基準にそってちゃんと検査していると思っている
    ・願っている人へ】
    基準のいい加減さより検査のいい加減さはもっと怖い。 http://p.tl/oTKS  
    終わりなき放射能汚染じわじわ広がる土壌・海水汚染 食品安全検査は機材も人
    も足りずにお手上げ (週刊朝日)72京ベクレル10万トン汚染水が福一で漏
    れる寸前。政局闘争なんてしてる場合じゃない
    (皆さんが保存できるようにコピーして添付してあります)

    【フランスIRSN報告が明らかにする福島の汚染・被曝状況と、さらなる避難の示
    唆】ブログ更新。http://p.tl/C9ao 2日間IRSN報告とにらめっこした上で書き
    ました。時間ないときは図表だけでも見てください。コメント歓迎

    フランスの分析は日米が調査だけしてそれを住民のために活用していない憤りも
    あったので力を入れて紹介しました。 http://p.tl/C9ao ぜひ福島の皆さんと、
    他届けるべき先に届けてください。

    福島汚染についてのIRSN報告への米専門家のコメント:「内部被曝も予測す
    べき」 Arjun Makh... http://t.co/efEfhmJ

    【海外20mSV批判】
    基準20ミリシーベルトを批判 仏の汚染調査団体 - 47NEWS(よんななニュー
    ス) http://t.co/kOZ6ziO 「20ミリシーベルトという基準は外部被ばくだけ
    で、呼吸や汚染された食品の摂取による内部被ばくは含まれていない」と批判

    子ども20ミリ問題への日本医師会声明の英語版です。 http://fb.me/WVuBjxjq

    フランスの署名運動はもう26000以上を集めた!英語訳掲載
    http://peaceph
    ilosophy.blogspot.com/2011/05/information-sources-in-langu
    ages-other.html

    【示唆に富む記事】アジア太平洋ジャーナル:ジャパンフォーカス:豪放射線医
    師による「福島炎上:核の惨事を解剖する」福島で起こっていること、世界的な
    影響は、チェルノブイリとの比較、放射線の健康影響、損失額等、専門家による
    厳しくも示唆に富む記事です。http://p.tl/lz4r

    【東京で放射線講座:場所もお勧め!】
    第五福竜丸展示館が放射線の講座を開く http://p.tl/z19b 公共(都立)の機
    関でもあるので、御用学者を駆り出すかと思ったら、崎山比早子、安斎育郎といっ
    た嬉しい意外の名前が。よかった。この展示館、お台場の「夢の島」にあります。
    まだの方はぜひお勧め。

    【報道】
    テレビ朝日のモーニングバード(6月2日)で小出裕章 特集 
    http://p.tl/cGgI 取材した人すごい。小出さんが「京大だからいられた。東大
    だったらいられなかった」と言ったのに映像の「東大」の部分は編集で落とされ
    た、と番組中で暴露して仕返ししてる!生放送は言ったモン勝ち!

    【汚染】
    「人も家畜も住めない」 農水省職員が発言、謝罪
    http://www.minyu-net.com/news/news/0603/news3.html 想像もつかない辛さと
    怒りだと思いますが、本当のことです。

    「荒茶」も検査と静岡知事 政府方針反発から一転 - 47NEWS(よんななニュー
    ス) http://fb.me/YjaOwLin

    浄化間に合わず漏出の恐れ 高濃度汚染水、10万トン http://p.tl/XMUc  
    「水に含まれる放射性物質は72万兆ベクレル 大雨が降った場合は高濃度の汚
    染水が6月15日までに外部に漏れ出る恐れが」目まいがする。

    思いだそう。「レベル7」となったとき、保安院は37万兆ベクレル、原子力安全
    委員会は63万兆ベクレル空中に出たと推定。それを上回る放射性物質を含む汚染
    水を貯め込んでいて、雨が降っても降らなくても数日の差で漏れる。立て抗ふさ
    ぐというが、どこか塞いだらどこか別の場所で漏れるだけ

    「東電は、8月中旬をめどに高濃度の汚染水を貯蔵する容量1万トンの「地下防
    災タンク」を設置することを明らかにした。」たった1万トンのタンクも8月に。
    それまで梅雨があり、台風はいくつも来る。生態系、漁業への影響は。世界に何
    と説明するのか。

    放射能汚染水、20日にも満杯 冷却水減らす判断も http://t.asahi.com/2q1d
    「チェルノブイリ原発事故で大気中に放出された520万テラベクレルの7分の
    1だ。」今まで空海(地下?)に放出された合計の推定が欲しい。チェルノブイ
    リをゆうに超えたかこれから超えるのでは

    http://p.tl/qPyO 荒茶と製茶も規制対象に 政府、4県を出荷停止「茨城県全
    域と神奈川、千葉、栃木県の一部地域を出荷停止にするよう各県知事に指示した。
    茶葉の出荷停止は初めて。」

    【鼻血現象について】

    昨日、「鼻血現象」について、松崎医師の見解を載せたら、化学の基本がわかっ
    ていない、という意見と、出回っている鼻血報告はデマだ、という声がありまし
    た。私は関心がありますが正直言ってわからないので松崎さんの見解を共有しま
    した。これから3回に分けてまた松崎医師の追加コメント載せます。

    松崎1:ピリピリ感、鼻血の件ですが、化学者のその方がおっしゃるように現在
    の関東のセシウム濃度は、嗅覚閾値よりもずっと低いのかもしれません。既知の
    理論では「ありえない」こととなるのかもしれませんが、臨床医学は、症状を虚
    心坦懐に記録するところから始まりました。

    松崎2:なぜかわからないけれど、そのような症状の人が多いんだよね、という
    ことがきっかけとなって新しい、今までは意識されなかった病気が認知されるこ
    とが少なくありません。「気のせい」と切り捨てるのではなく、粛々と、一般の
    方々の様子を記録することが大事だと思います。

    松崎3:ということで、私は、原発事故と鼻血の関係について、ひょっとすると
    関係があるのではないかという考えを捨ててはいません。★★以上です。

    【Chuoni さんより】
    @PeacePhilosophy スリーマイルとチェルノブイリ後の住民の類似急性症状は、
    鼻血、吐き気、下痢、金属味、赤い発疹。臨床の現実です。放射性物質がどれだ
    けあるかも分からず現実も把握しないで化学云々しても意味ないです。一番大事
    なのは早く体内被曝検診を実施することですね

    ReplyDelete
  2. 【英語情報】
    最近非常に気になるのが、日本のとてつもない汚染情報が海外メディアに取り上
    げられなくなってきていることである。共同も、今回の汚染水のような重大ニュー
    スが出たら瞬時に速報としてテロップで英語サイトに流していたが今はしない。
    子ども20mSV問題報道も出足が非常に遅かった。

    以前は原子炉状況など海外メディアを見た方がよくわかる時期があった。今は多
    くは公式発表以上のものがない。汚染の情報が日本に閉じ込められ、膨大な海水
    汚染、土壌・食品汚染が世界に知られにくくなるのは重大問題である。在日英語
    人に聞いても多くは「放射線は正常値」みたいな情報しか得ていない。

    前は日本の人に「海外は騒ぎすぎ」と言われたが、最近、英語人の仲間たちに、
    私が一人で騒いでいるように見られるときがある。もちろん日本でも危機意識の
    高い人は未だ少数派なのだろうが。日本の汚染情報を英語でまとめるサイトみた
    いなものの必要性を先日から感じている。

    【simobuku44 さんより】
    @PeacePhilosophy 私もここんとこずっと同じことをツイートしています。私の
    周囲には在日外国人が多いのですが、みんな「東京はもう大丈夫」という認識。
    数日前イギリス大使館御用達の科学者も「大丈夫」と説明、昨日は都内のフラン
    ス人学校でもそのように説明あったとか。情報不足?

    英語で福島最新情報をコミットしてやっているサイトとしては20mSV問題で
    も中心になって活動しているグリーンアクションの Fukushima Update がありま
    す。http://p.tl/lsX3 現存するものではこれがベストと思います。

    【汚染をよそに政局ばかり】

    菅さんは原発の事故収束に一定の目途がたってから辞めるとのことだけど、それ
    は東電の行程表をただ楽観的に信じているのか、もしくは収束には果てしなくか
    かることがわかっていて在任期間を稼ぐために言っていたのか。いずせにせよ原
    子炉よりさらに問題なのは広大な範囲にばらまかれた放射性物質。

    原子炉から出る放射性物質が減っても、地表と海にばらまかれた、生物の体内や
    植物の内部に入り込んだ放射性物質からは何年も何十年もあるいはそれ以上出続
    けて被曝と病気をもたらす。原子炉の収束と事故の影響の収束は決してイコール
    ではない。前者にしか関心がないように見えるのは菅さんだけではない

    菅さんが辞めて首相や政権が交代した時点で、それまで「子どもを逃がして」と
    か「情報開示を!」と叫んでいた人たちが急に静かにならないという保証はある
    のか。私は菅さんのやり方が良かったとは思わないがじゃあ他の誰か、他の党だっ
    たら今の事態を防げたのかと聞かれると答えを持たない。

    【御用学者、人体実験】

    西岡由香さん、今回の原発災害で長崎発の諸悪、山下俊一、長瀧重信、高木義明
    などの尻ぬぐいを一手に引き受けてくれた。マンガ 放射能Q&A
    http://sky.geocities.jp/yuka37jp/ 詳しさにびっくり。子ども20mSVがな
    ぜいけないか10項目リストもある

    (Nakachiyami さんより)
    長崎大の山下教授の講演を、フランスの友人が仏語訳した。すでに「この人は日
    本のペルランだ」との反響が来ているそう。ペルラン教授は、チェルノブイリの
    時に仏での放射能の影響を過小評価した罪で裁判にかけられている放射線防護中
    央局の元局長です。

    長崎・広島関連機関は御用学者のストックに問題はないようです。NHKも「きょ
    うのお勧め御用学者」という風に、山下、長瀧、神谷、等を交代で出しています。
    昨日は若手の高村昇だった。「正しく怖がる」といったセミナーから出てきた女
    性が「そんなに怖がらなくてもいいとわかった」と喜んでました。

    福島県民200万人の長期健康調査 http://p.tl/jJE4 の話を聞いたときも、
    調査の重要性は同意しつつ「今は調査よりも、避難や被曝低減措置なのではない
    か」と思った。それも安全宣伝してきた学者たちに指揮を取らせるというのは最
    初から被害過小評価が目的の調査としか思えない。

    福島からの避難者ら4割が内部被曝 http://p.tl/M4Xl 原発作業員以外の内部
    被曝明らかになるのは初。教授「データとして現れた。原発との距離や方向、滞
    在時間などの行動パターンと合わせて解析することで、今後の研究に生かせるの
    ではないか」と話している←本音。

    龍?なが 長崎新聞ホームページ:福島入りした本県関係者の体内から放射性物
    質 健康に影響なし(6月3日) http://fb.me/MFLjdiI3

    長崎新聞:松田教授は「安全・安心のデータを提供するという意味では、意義あ
    る数値」と指摘。今後、福島での行動パターンと放射性物質の検出量との関係性
    などについてさらに解明を進める・・・5日に広島で開かれる「原子爆弾後障害
    研究会」で報告する←安全、安心のデータ!??

    福島の被爆者に役立てるのではなくまず広島の学会で発表!

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  3. Now that the western media's interest rapidly declined, I am very
    concerned for the lack of information,... http://fb.me/RvCtksW3

    Heavy rain may cause toxic water to overflow outside Fukushima plant -
    The Mainichi Daily News http://fb.me/xU5JuPVQ

    Pro-nuclear, government-sponsored experts in Nagasaki and Hiroshima are
    preying on Fukushima hibakusha as experimental objects.

    Gov't bans shipment of tea leaves in 4 prefectures - Shizuoka prefecture
    producers and the governor have rejected... http://fb.me/11qpApCN1

    IEER's Arjun Makhijani's comment on the IRSN report on contamination of
    areas surrounding Fukushima Daiichi http://t.co/efEfhmJ

    Fukushima Burning: Anatomy of a Nuclear Disaster http://fb.me/usjoUkWh

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