Friday, October 07, 2022

米国ジャーナリスト アビー・マーティン氏とプロデューサーのマイク・プリスナー氏 沖縄でドキュメンタリー撮影 Journalist Abby Martin and producer Mike Prysner came to Okinawa for their new documentary film on militarism and environment

安和桟橋で土砂搬入トラックに対する「牛歩」行動に参加するアビー・マーティン氏

米国の著名なジャーナリスト、アビー・マーティン氏とプロデューサーのマイク・プリスナー氏が運営するメディアプロジェクト「エンパイア・ファイルズ」の沖縄取材の手配・通訳・同行の仕事を、与那覇恵子氏(名桜大学元教員)と共に行った。

アビー・マーティン氏は、過去15年間、米国のメディアと外交政策に焦点を当てた報道を続けてきた、世界的に有名なジャーナリストでありコメンテーターである。彼女のツイッターには約40万人のフォロアーがいる。2019年に初の長編ドキュメンタリー映画「Gaza Fights For Freedom」(ガザは自由のために闘う)を制作し、パレスチナについて最も視聴された映画のひとつとなった。彼女のプロデューサーであるマイク・プリスナー氏は、2015年に一緒にメディアプロジェクト「Empire Files」を設立するまでは、米国の反戦活動家として広く知られていた。プリスナー氏は「米軍基地反対アジア・ワイド・キャンペーン」の一員で、彼らの会議に米国代表として出席したこともある。

現在進行中の長編ドキュメンタリー・プロジェクト「Earth's Greatest Enemy」(地球にとって最も恐るべき敵)は、米軍による大規模な環境破壊と汚染を記録し、その実態を明らかにすることを目的としている。炭素排出から核兵器まで、この物語の主要な部分は、米国内外の生態系と周辺コミュニティに米軍基地が与える影響である。これまでアビー・マーティン氏とマイク・プリスナー氏は、アラスカ、ハワイ、グアム、そしてアメリカ国内の数カ所を訪れ、これらの基地が環境に与える影響を記録してきた。今回は沖縄を訪れ、科学者、指導者たち、地域住民に基地がもたらす被害について話を聞いた。この映画の最終的な目標は、ペンタゴンに厳しい環境規制をかけ、すべての海外基地を閉鎖することが急務であるという意識を、アメリカ国内、特に環境保護運動で醸成することだ。


マーティン氏は各地で指摘していた。環境問題や気候変動への取り組みと、米軍基地や戦争・軍事主義の問題は多くの場合切り離されていることが多く、この2つの問題(環境と軍事)は密接に関連していることを知らしめなければいけないと。この問題意識に深く賛同する。


マーティン氏とプリスナー氏の来沖は、沖縄地元の二紙に取り上げられた。


沖縄タイムス(10月3日)

「米軍がいかに地球を汚染しているか」 米国のジャーナリストが沖縄で見たもの


この記事は、朝日新聞デジタルや、Yahoo ニュースにも転載された。


琉球新報(10月5日)

基地から派生する環境問題を取材 米ジャーナリスト「沖縄の現状を伝えたい」長編ドキュメンタリー番組制作へ


また、OTV(沖縄テレビ)からも追跡取材があった。

10月11日放送:基地被害・環境汚染を世界各地で取材 米国人ジャーナリストが見た基地の島(沖縄テレビ)


10月1日から6日までの滞在期間の間、主に以下のような取材を行った

  • (2日)沖縄戦ガイドの長嶺智子氏と、宜野湾の嘉数高台から普天間飛行場を見下ろし、沖縄戦が始まった慶良間諸島、読谷の上陸地などについて説明をうけ、沖縄戦と現在の基地問題の歴史的つながりを学んだ。その後南部で「平和の礎」、「沖縄県平和祈念資料館」を取材・見学。
  • (2日)東アジア共同体研究所琉球沖縄センター所長の瑞慶覧長敏氏の手配で、センターの若者グループ YouFO (Youth Friendship Okinawa)の若者たちと意見交換した。センターにおいて、宮城秋乃氏、山城博治氏のインタビューを行った。
  • (3日)名護市安和桟橋・塩川港での土砂搬出に対する抵抗運動を西浦昭英氏の案内で取材。その後キャンプ・シュワブゲート前での座り込みに参加し、その後は抗議船「平和丸」(金井一船長)に乗せていただき、辺野古・大浦湾の海上における辺野古新基地建設への反対運動を取材した。安和では元名護市長の稲嶺進氏、ゲート前では高里鈴代氏など現場で抵抗運動に関わる人々に出会い取材した。辺野古のご自宅で島袋文子氏のインタビュー、民宿「てるや」で吉川秀樹氏のインタビューを行った。
  • (4日)基地に起因するPFAS汚染問題を学び取材するために、照屋正史氏の案内で、金武のキャンプ・ハンセン、嘉手納基地、宜野湾の普天間第二小学校、大山、チュンナーガー(喜友名泉)を取材し、「宜野湾ちゅら水会」の新垣清涼氏、仲松典子氏らにお話をきいた。金武では仲間一町長に偶然会いお話を聞くこともできた。沖縄国際大学で前泊博盛氏、桜井国俊氏のインタビューを行った。
  • (5日)北中城村の「中村家住宅」にて、親川志奈子氏のインタビューを行った。午後は県庁で玉城デニー県知事のインタビューを行い、すべての行程は終了した。
ここには書ききれないたくさんの方々にお世話になった。

マーティン氏とプリスナー氏は滞在中にさっそくツイッターでこのように発信した。
「沖縄の抗議者たちは、現在、手つかずの海の生息地を破壊している辺野古の米軍基地建設に使う土砂を運搬するトラックを阻止している。」

「海兵隊は出ていけ!沖縄の環境運動家たちは辺野古米軍基地建設のための船舶を遅らせようとしている」

ドキュメンタリー映画は来年の公開を目指すという。どのような公開方法で、沖縄や日本の人たちはどうしたら観られるのか、決まったら Empire Files 「エンパイア・ファイルズ」で発表されるということなので期待したいと思う。@PeacePhilosophy 

辺野古抗議船で説明を受けるアビー・マーティン氏



Tuesday, August 30, 2022

解放出版社新刊『私の沖縄問題』(2022年7月)Watashi no Okinawa mondai: a new publication by Kaiho Shuppansha

部落解放・人権研究所の機関誌、月刊『ヒューマンライツ』のお誘いで「私の沖縄問題」という寄稿シリーズの一環として1月号に「社会運動の性暴力に声をあげる」という記事を寄稿させていただきました。今回、このシリーズが本になったということでここに紹介させていただきます。

「沖縄問題」という表現には、沖縄に問題があるわけではないので、問題があると思いますが、この出版の趣旨は解放出版社HPによると「過去半世紀にわたって沖縄に押しつけられた問題は、本土の問題である。本土が変わらない限り問題は解決しない。沖縄に押しつけてきた問題とはなにか、戦争と差別に反対をし、平和と人権を守るため被害、加害の両側から考える。」ということのようです。筆者の顔ぶれ(下記)を見ると、琉球・沖縄にルーツを持つ人もたくさんいて、一読者としてもひとつひとつを大切に読んで受けとめたい文集であると感じます。@PeacePhilosophy 乗松聡子


 発刊にあたり 谷口真由美

「誰を危険にさらすのか」という残酷な問い 明 真南斗
言葉の危機 沖縄の最前線とわたしたち 斉加尚代
私の沖縄問題 日本の問題として 岸 政彦
沖縄の「外部」から来た記録者として 藤井誠二
沖縄の内部にある溝 仲村清司
沖縄と対峙するための流儀 打越正行
日本にとって沖縄とは何か 基地問題から民主主義、人権、自由の問題へ 元山仁士郎
学校の役割 珊瑚舎スコーレ夜間中学校「海プロジェクト」から考える 星野人史
「牢屋」が語る沖縄の過去・現在・未来 高橋年男
人権は生活の中に 沖縄で暮らして 早坂佳之
チィーム緑ヶ丘1207の取り組みについて 知念涼子
マイノリティの自分、重なる沖縄 徳森りま
「県民投票」というボールはどこにいったのか 金城 馨
琉球新報の「ファクトチェック報道」から思うこと 島 洋子
闘いの先頭に立ち続ける女性たち 糸数慶子
未来への課題 植民地からの脱却と、自決権の獲得 金城 實
「借金コンクリート」 知念 歩
いまなお続く戦後処理 普久原朝充
普天間の子どもたちの言葉 森 雅寛
子どもの移動に考える沖縄問題 平良斗星
本土出身者として沖縄に向き合う 阿部 藹
平和行進のない沖縄 慶田城七瀬
沖縄が日本の「異世界」になった日 大城尚子
在沖ヤマトンチューという身体性と沖縄のハンセン病問題 辻 央
とにかく反骨精神だけは失わずにいたいです 下地久美子
宜野湾市「男女平等及び多様性尊重条例案」の否決 砂川秀樹
ともに生きる世界をつくること 平野智之
沖縄戦に動員された朝鮮人 沖本富貴子
沖縄と子どもの貧困 金城隆一
さまざまな視点を知り得る場所 書店としての役割 森本浩平
安全な水を求めて理不尽さに声をあげる 尾川えりか
「JIWA-JIWA」の設立と活動に込めた思い 任意団体JIWA-JIWA
社会運動における性暴力に声をあげる 乗松聡子
私たちは何故「遺骨土砂問題」について考えるべきなのか? 西尾慧吾

おわりに 谷川雅彦

Thursday, August 11, 2022

Canada joins U.S. in militarizing the Pacific 米国の太平洋軍事化に参加するカナダ

 ここ一ヶ月ほど、身辺にコロナ旋風が吹き荒れて、まったくブログを更新できない日々が続いていました。7月は、尊敬するカナダの地元の仲間、ビクトリア大学名誉教授ジョン・プライス氏と共著で以下の3部作の記事を、カナダの媒体 Georgia Straight に出しました(同時にCanadian Dimension にも掲載)。リンクを記しておきます。

Here are three-part articles that I published with John Price, Professor Emeritus of the University of Victoria, on Georgia Straight and Canadian Dimension. 

John Price and Satoko Oka Norimatsu: Canada joins U.S. in militarizing the Pacific

ジョン・プライス&サトコ・オカ・ノリマツ「米国の太平洋軍事化に参加するカナダ」

Part 1: Canadian Armed Forces exacerbate Pacific tensions 太平洋の緊張を高めるカナダ軍

https://www.straight.com/news/john-price-and-satoko-oka-norimatsu-canada-joins-us-in-militarizing-pacific-first-of-a-three

Part 2: Canadian Armed Forces impinge on Okinawa 沖縄を侵害するカナダ軍

https://www.straight.com/news/john-price-and-satoko-oka-norimatsu-canadian-armed-forces-impinge-on-okinawa

Part 3: Pacific Peace Network challenges RIMPAC リムパックに挑む太平洋平和ネットワーク

https://www.straight.com/news/john-price-and-satoko-oka-norimatsu-pacific-peace-network-challenges-rimpac


塩川港で辺野古埋め立てのための土砂搬出を阻止しようとする人々
Protesters trying to stop the transportation of earth and gravel for the Henoko base construction, at Shiokawa Port. (Feb 3, 2020) 


Saturday, June 18, 2022

#FreeAssange ジャーナリストたちよ、見て見ぬふりをするな!ジュリアン・アサンジの身柄引き渡し問題は世界中のすべてのジャーナリストの死活問題だ。Caitlin Johnstone: Assange Is Doing His Most Important Work Yet (Japanese Translation)

多くのメディア、報道の自由や人権を守ろうとする団体が声を上げたにもかかわらず、多くの署名運動や街頭デモが行われたにもかかわらず、6月17日、英国で収監されている、「ウィキリークス」の創設者、ジュリアン・アサンジの米国への引き渡しを英国政府が承認してしまった。

ジュリアン・アサンジと同じオーストラリアのジャーナリストとしてのケイトリン・ジョンストンの怒りと使命感に満ちた声を日本語で届ける(Deepl訳を調整した訳)。ジャーナリストがジャーナリストとしての仕事をしただけで、米国にいるわけでもない、オーストラリア人のジャーナリストが、米国の法律に触れたと言いがかりをつけられ(それもスパイ扱い!)、米国に身柄引き渡しを要求され、それに抵抗もできない米国の属国、英国とオーストラリア。西側が標榜する自由や民主主義を根底から完全にくつがえす事件である。ジュリアン・アサンジを解放するための闘いはまた政治から司法に戻った。このようなことを許してしまったら、世の中のすべてのジャーナリストは権力、とくに最大の権力である米国の批判ができなくなってしまう。すでに御用ジャーナリストと化した多くのジャーナリストたちは自分たちとは関係ないとスルーするのかもしれないが、ジャーナリストとしての誇りをかけらでも持っている者たちはこのことを他人事とはできない。学者、評論家、教育者、ブロガー、YouTuber、すべての発信者にもあてはまる責任だ。(前文 乗松聡子 @PeacePhilosophy)



Assange Is Doing His Most Important Work Yet

アサンジは今こそ一番大事な仕事をしている

ケイトリン・ジョンストン

プリティ・パテル英内務大臣は、ウィキリークスの創設者ジュリアン・アサンジをスパイ活動法の下で裁くために米国に引き渡すことを許可した。この事件は、世界のどこにいても、米帝国に関する不都合な真実を報告する出版社やジャーナリストを起訴するための法的先例を作ろうとするものである。

アサンジの弁護団は、CIAが彼をスパイし、彼の暗殺を企てたという事実を含む論証で、この判決を上訴すると報じられている。

「控訴はおそらく(14日間の控訴)期限の数日前に行われ、控訴の内容には我々が以前に裁判所に持ち込むことができなかった新しい情報が含まれるでしょう。それは、ジュリアンの弁護士たちがどのようにスパイされていたかとか、CIA内部でジュリアンを誘拐し殺害する計画があったといった情報でしょう」と、アサンジの弟ガブリエル・シプトンは金曜日にロイター通信に語った。

そして、アサンジには本当に感謝しなければいけない。米国が身柄引き渡しさせようとするあらゆる手段に対してアサンジは抵抗した。2012年にエクアドル大使館で政治亡命を果たし、2019年に英国警察に無理やり引きずり出されたときから、ベルマーシュ刑務所での収監中に法廷で米国検察と歯向かい合ったときまで、その闘い私たち全員に恩恵をもたらした。

アサンジが身柄引き渡しに対して抵抗する闘いはなぜ私たちに恩恵をもたらしたのか?真実に対して帝国がしかける戦争が私たちの種全体に害を及ぼすから?それだけではない。スパイ活動法の下で公正な裁判を受けられないから?それだけでもない。屈服して服従することを拒否したアサンジが、この米国という帝国にあますところなく脚光を浴びせ、その本当の姿を私たちは目の当たりにすることができたからである。

ワシントン(米国政府)、ロンドン(英国政府)、キャンベラ(オーストラリア政府)は、真実を語ったジャーナリストを投獄するために共謀している。第1に、積極的に身柄引き渡しを試みた。第2に、その試みを忠実にお膳立てした。第3に、オーストラリア市民であるジャーナリストを監禁し、ジャーナリストがジャーナリストの仕事をしたという理由で迫害することを黙認しているのだ。アサンジは、屈服することを拒否し、敢えてこの者たちからの追及を受けることによって、一般大衆がほとんど知らされていない厳しい現実を暴露したのである。

ロンドンとキャンベラが、自国の主流メディアが引き渡しを非難し、西側諸国の主要な人権と報道の自由の監視団体がすべてアサンジを自由の身にするべきだと言っているのに、ワシントンの思惑に従順に従っているという事実は、これらが独立した主権国家ではなく、米国政府を中心とする単一の地球規模の帝国のメンバー国家であるということを示している。アサンジが立ち上がって彼らと戦ったからこそ、この現実にもっと注目が集まっている。

アサンジは、立ち上がってこの者ら(米英豪の政府)と戦うことによって、西側世界のいわゆる自由民主主義国が、報道の自由を支持し、人権を擁護しているという嘘をも暴露した。米国、英国、オーストラリアは、専制政治や独裁政治に反対すると言いながら、世界の報道の自由を支持すると言いながら、また、政府主導の偽情報の危険性を声高に叫びながら、真実を暴露したジャーナリストの身柄を引き渡そうと、結託しているのだ。

アサンジが踏ん張ってこれら権力と戦ったからこそ、ジョー・バイデンのような米国大統領共が「自由な報道は人民の敵だということは決してない。最高の状態で、あなた方は真実の守護者なのだ」などと言うときのうさん臭さがわかるのだ。

アサンジが踏ん張って戦ったからこそ、ボリス・ジョンソンのようなイギリスの首相共が、「メディアは自由に重要な事実を公にするべきだ 」などと言うとき、嘘っぱちだということがわかるのである。

アサンジが踏ん張って戦ったからこそ、アンソニー・アルバニージーのようなオーストラリアの首相共が 「我々は法律で報道の自由を守り、全てのオーストラリア人が声を上げられるようにする必要がある」とか、「ジャーナリストがすべき仕事をしただけで起訴したりしてはいけない 」などと言ったときに、聞いている方は自分たちが騙されて操作されていることに気づくことができるのだ。

アサンジが立ち上がって戦ったからこそ、アントニー・ブリンケンのような米国の国務長官共が「世界報道の自由の日に、米国は報道の自由、世界中のジャーナリストの安全、そしてオンラインとオフラインの情報へのアクセスを擁護し続ける。自由で独立した報道機関は、国民が情報にアクセスすることを保証する。知識は力である」とかいうようなおべんちゃらを売り込むことが大変になる。

アサンジが踏ん張って戦ったからこそ、プリティ・パテルのような英国内務大臣共が、「ジャーナリストの安全は我々の民主主義の基本である」 などと言うとき、単なる詐欺師だということがわかるようになる。

戦争犯罪を暴露した外国人ジャーナリストの身柄引き渡しをすることほど独裁的なことはない。アメリカ、イギリス、オーストラリアがこの目的のために結託していることは、これらの国が支配と統制にしか興味のないたったひとつの帝国の一員であり、人権に関するすべてのポーズが純粋な見せかけであることを物語っている。アサンジは権力の素顔を暴露し続けているのである。

アサンジが2010年にリーク情報を発表してから何年も経つとはいえ、アサンジは今こそ最も重要な仕事をしていると言えるであろう。「ウィキリークス」による情報は非常に重要だったし今もその重要性は変わらないが、「ジャーナリストが真実を伝えた」ことを理由に身柄引き渡しがされるという事実ほど、我々の前に帝国の堕落ぶりを突きつけるものはないであろう。

アサンジは、他にもっと簡単で楽な選択肢があったのかもしれないが、それでも足を踏ん張って「ノー」と言うことで、このように帝国の本性を暴くことができたのである。たとえそれが困難であっても。たとえそれが恐怖に満ちたことであったとしても。たとえそれが、監禁され、沈黙させられ、中傷され、憎まれ、敵対者に反撃できず、普通の生活ができず、子どもを抱くこともできず、顔に太陽の光を感じることさえできないことを意味したとしても。

彼の生き様そのものが、いま痛烈に必要とされているすべての領域に光を投げかけているのです。私たちは、この人に多大な借りがある。いま私たちにできることは、彼を解放するために全力を尽くすことではないか。

(原文中のリンクは省略しています。原文参照)

Monday, May 30, 2022

必読!米帝国の心理作戦・情報操作について10項目のまとめ(ケイトリン・ジョンストン) Caitlin Johnstone: Ten Times Empire Managers Showed Us That They Want To Control Our Thoughts

ケイトリン・ジョンストンのジャーナルより翻訳です。

Ten Times Empire Managers Showed Us That They Want To Control Our Thoughts

帝国の運営者が我々の思考を操っている10の証拠


私たちの社会で最も見落とされ、過小評価されている点は、絶大な権力を持つ人々が、私たちが世界について考える思考を操作するために絶えず働いているという事実である。プロパガンダ、心理作戦、パーセプション・マネジメント、パブリック・リレーションズと呼ぼうが何と呼ぼうが、これは常に起こっている本当のことであり、私たち全員に対して行われている。

それらは結果として私たちの世界観全体を作り上げてしまう。

このことは、ニュースやトレンド、アイデアを検証する際に一番注目すべきことだが、ほとんど誰も語らない。これは、大規模な心理操作が成功しているからだ。プロパガンダは、それが起こっていることに気づかない場合にのみ機能する。

念のために言うが、私はここで根拠のない奇抜な陰謀論の話をしているのではない。陰謀の事実について話しているのです。私たちが権力者たちによってプロパガンダを植え付けられていることは、十分な知識を持った誠実な人が異議を唱えるようなことでもなく、長年にわたり、広範囲に記述され、文書化されてきた事実である。

 

それ以上に、西洋と世界の他の多くの地域を支配する米国を中心とした帝国の支配者たちは、私たちにプロパガンダを植え付け、それを強化しようとしていることは隠そうともしていない。その者たちは行動で示してきているし、ときにはもろに言葉ではっきり言っていここで紹介する例はたくさんある中の数例だ。

1. モッキンバード作戦

まず、最もよく知られた例から見ていこう。1977年、カール・バーンスタインは「CIAとメディア」と題する記事を発表し、CIAがその「モッキンバード作戦」と呼ばれるプログラムの中で、米国の最も影響力のある報道機関に秘密裏に潜入し、自らスパイと見なす400人以上の記者を抱えていたことを報じた。

これは大きなスキャンダルとなった。当然のことだ。報道機関の仕事はそもそも、世界で起きていることを正直に報道することであり、スパイや戦争屋の思惑に合わせて国民の認識を操作することではない。

しかし、事態はそこから悪化するのみであった。

2. 情報工作員は、今や公然とメディアで活動している

今日、CIAの協力はまさに公然と行われており、人々はプロパガンダをあまりにも植え付けられ過ぎていて、これをスキャンダラスなことと認識することさえできない。ニューヨーク・タイムズのような絶大な影響力を持つ媒体は、CIAの偽情報を無批判に伝え、それをケーブルニュースに登場する評論家が事実として垂れ流している。ワシントン・ポストは、標準的なジャーナリズムのプロトコルに従って、米国の情報機関について報道する際に、ポスト紙の唯一の所有者[訳者注:ワシントン・ポストはアマゾンのジェフ・ベソスが買収した]がCIAの仕事を受注してきた事実を一貫して開示することを拒否してきた。マスメディアは現在、情報機関の出身者をおおっぴらに雇用している。ジョン・ブレナン、ジェームズ・クラッパー、チャック・ローゼンバーグ、マイケル・ヘイデン、フランク・フィグリウッツィ、フラン・タウンゼント、スティーブン・ホール、サマンサ・ビノグラード、アンドリュー・マッケイブ、ジョシュ・キャンベル、アシャ・ランガッパ、フィル・マッド、ジェームズ・ガリアーノ、ジェレミー・バッシュ、スーザン・ヘネシー、ネッド・プライス、リック・フランコナ、マイケル・モレル、ジョン・マグロクリン、ジョン・サイファー、トーマス・ボッセルト、クリント・ワッツ、ジェイムズ・ベイカー、マイク・ベイカー、ダニエル・ホフマン、デイビッド・プライス、エブリン・ファーカス、マイク・ロジャーズ、マルコム・ナンスなど。NBCのケン・ディラニアンといった既知のCIAスパイ、アンダーソン・クーパーといったCIAインターン、タッカー・カールソンといったCIAに入ろうとしていた者も同様である。

モッキンバード作戦は、CIAがメディアに対して何かをすることだった。しかし今、私たちが目撃しているのは、CIAが公然とメディアとして行動している姿だ。CIAと報道機関の間にある意味のある分離は、いや、分離の見せかけさえも、取り払われたのである。 

3. リチャード・ステンゲルの外交問題評議会におけるプロパガンダについての発言

元米国務省職員でタイム誌編集者のリチャード・ステンゲルは、最高に影響力のあるシンクタンク「外交問題評議会」(CFR)が2018年に開催したイベントで、国内外のオーディエンスに対するプロパガンダの利用を全面的に支持すると表明した。

「基本的にどの国も、独自の物語ストーリーを作っている 」と、ステンゲルは語った。「国務省での私の昔の仕事は、冗談で"チーフ・プロパガンディスト"と言われるような仕事だった。私はプロパガンダに反対しているのではない。どの国でもやっていることだし、自国民に対してやらなければならないことなんです。そして、それが必ずしもひどいことだとは思いません。」

興味深いことに、その数年前、オバマ政権下の米国務省にいたとき、ステンゲルは実際に「プロパガンダ」という言葉の正確な意味について彼自身の定義を示したが、それは彼がCFRの聴衆に聞かせたほど無害なものではなかった。

「プロパガンダとは、聴衆に影響を与えるために、虚偽または誤解を招くとわかっている情報を意図的に広めることである」と、ステンゲルは2014年に書いている。

この2つは、帝国の運営者[ステンゲルのこと]が同時に持つべき非常に注目すべき見方であり、特に現大統領の大統領移行チームを務めたばかりの人物はなおさらである。 

4. 米国当局は、プーチンに対する情報戦に勝つために、ロシアに関する偽情報を流していると報道機関に伝えている。

 先月NBCニュースは、バイデン政権がプーチンに対する情報戦を展開するために、ウクライナにおけるロシアの計画について「信頼度が低い」あるいは「確かな証拠よりも分析に基づく」、あるいは単なる虚偽の「情報」を急速に押し出しているという複数の匿名の米政府関係者についての報道を流した。

報告書によれば、この目的のためにアメリカ政府は、「差し迫った化学兵器攻撃」、「侵攻を正当化するためにドンバスで偽旗攻撃を組織するロシアの計画」、「プーチン大統領の側近が誤った情報を伝えている」、「中国からの武器供給を求めるロシア」など、意図的に偽または証拠の乏しい主張を流布してきたという。

つまり、彼らは嘘をついたのだ。彼らは崇高な理由のために嘘をついたと主張するかもしれないが、彼らは嘘をついたのだ。彼らは真実であると信じる理由がない情報を故意に流し、その嘘は西側世界で最も影響力のあるすべてのメディアによって増幅された。

マスメディアが「偽情報」の危険性について国民に警告する報道をし続けている間にこのようなことが起こっていたことは皮肉なことであったがそれに気づく人はほとんどいなかった。

5. シリコンバレーの代表者たちに、反対意見を阻止するために国民の思想を操作することが仕事だと伝える上院議員たち

2017年、Google、Facebook、Twitterの代表者が上院司法委員会に呼び出され、「情報の反乱を鎮める」必要があると言われ、自分たちのプラットフォームで「不和を煽ることを防ぐ」ことを表明する基本方針を考えるように指示された。

「私達は皆、ソーシャルメディアの戦場で、すぐに暴力的な対立につながり、私達を簡単に"分断国家アメリカ"に変えてしまう情報の反乱を鎮めるために、今行動しなければなりません」。シンクタンカーで元 FBI 捜査官の クリント・ワッツ は、ハイテク大企業にそう伝え、さらに 「SNSのユーザーに降りかかる偽の情報砲撃を止めるには、偽を配信する媒体を沈黙させるしか方法がない - 銃を使わせなければ砲撃も終わる。」 と付け加えている。

独占的な億万長者企業が立法機関からの要求を拒否することなどできない。大規模な独占禁止法違反事件などを起こされることで企業側に不利となるからだ。このことは、2017年の公聴会でダイアン・ファインスタイン上院議員が、それらの企業がオンラインで許可されていない情報の拡散を抑えることができなければ、介入するぞと脅したことからも、明白である。

「あなたたちがこの問題をどうにかしないといけない。さもなければ我々が行う」と、ファインスタインはこれらのIT企業に対して言った。

6. 国土安全保障省の "偽情報統制委員会"

 国土安全保障省の「情報操作委員会」(Disinformation Governance Board)は、批判者たちから「政府が運営する”真実省”」という決して不当とは言えないレッテルを貼られ、大いに議論を呼んだが、国民の反発を考慮して見直しを行うまで運営を「一時停止」することになった。その見直しは、よりによって腐敗した帝国沼地の怪物、マイケル・チェルトフとジェイミー・ゴレリックが率いることになる。

どんな政府機関も、国民のために情報と偽情報を選別する権限を自らに与えることなどできない。なぜなら政府機関は公平で全知全能の神ではなく、絶対的な現実を客観的に判断する者として国民に奉仕することを委ねることなど無理だからだ。政府は、まさにあらゆる権威主義政権がそうするように、また、何が真実かとは関係なく、自分たちの利益になるような方法で情報、誤報、偽情報を区別してしまうことは間違いない。

その見直しがどうなろうとも、現在の名称のままか、それとも今より注意深く偽装された他の言い方に変わるにせよ、この委員会の使命は継続するのであろう。帝国が情報をさらにもっと強く制御したい欲望が強すぎて、この機会をこのまま見逃してしまうはずなどないのである。

7. 2012年スミス・ムント近代化法

 2012年12月、米国議会は2013年NDAAの一部としてスミス・ムント法の改正を可決した。これによって、政府が米国市民にプロパガンダを植え付けることを防ぐために設けられていた制限がなくなったとの批判が出ていた。

この法改正は、ジャーナリストのマイケル・ヘイスティングスによるBuzzFeed Newsの記事で初めて取り上げられた。彼は翌年、重大な記事に取り組んでいる最中に、かなり謎めいた車の事故で死亡することになる。

国防総省の職員は匿名でヘイスティングスに、「これでアメリカ人を[プロパガンダから]守れなくなる」と語っている。「[政府から]情報を発信しようとする人たちに対する監視の目がなくなる。チェック機能がなくなるということだ。情報が正確なのか、部分的に正確なのか、それとも全くの嘘なのか、誰にもわからなくなる。」

ヘイスティングス氏の報告書は、ネット上で論争を巻き起こし、後に「2012年スミス・ムント近代化法」として知られることになるこの法律に対する彼の分析に同意する者もいれば、彼の懸念には根拠がないと言う者もいた。いずれにせよ、その後10年間に起こったすべてのことを考えると、当時のアメリカ人が国内プロパガンダの劇的なエスカレーションを心配したことは正しかったということになる。

8. レーガンの心理作戦


故ロバート・パリー氏は、レーガン政権が行った大規模な心理操作についてConsortium Newsに多くの記事を書いたが、それはパリー氏が当時行ったイラン・コントラ事件に関する幅広い調査と直接関連している。

パリーは、レーガンとそのネオコンのチンピラたちが、ベトナム戦争に続くアメリカの介入主義に対する国民の戦争疲れと不信感を打ち消すことに執着し、政権がラテンアメリカで展開しようとしている堕落した計画への同意をさらに得ようとしていることを説明した。ホワイトハウスが公の場では「パブリック・ディプロマシー」、私的な場では「パーセプション・マネジメント」と呼ぶこの同意製造の目的の中心にいたのは、ウォルター・レイモンド・ジュニアという特に悪そうな名前のスパイであった。

パリーは「『パーセプション・マネジメント』の勝利」と題する論文で、次のように書いている。

レイモンドはイラン・コントラ事件についての宣誓証言で、このプロパガンダ構造の必要性をこう説明した。"我々は思想戦に効果的に対処するように構成されていなかった"。

この欠点の理由の一つは、連邦法が納税者の資金を国内宣伝や議会議員に圧力をかける草の根ロビー活動に使うことを禁じていたことである。もちろん、大統領とそのチームは公の場で主張するための膨大な資源を持っていたが、伝統と法律により、演説や証言、議員への一対一の説得に限られていた。

しかし、状況は一変する。1983年1月13日付のメモで、NSCのクラーク顧問は、この大義を推進するために、政府以外の資金が必要であることを予見していたのである。「民間資金を獲得するためのシナリオを練る」とクラーク顧問は書いている。(その5日後、レーガン大統領はメディア王ルパート・マードック氏を大統領執務室に迎え、プライベートな会談を行ったことが、レーガン図書館の記録に残っている(レーガン図書館には、ルパート・マードック氏に関する記録も残っている)。

政権幹部が裕福な支援者に接触するにつれ、国内のプロパガンダに対する境界線はすぐに越えられた。この作戦は海外の視聴者だけでなく、アメリカの世論、報道機関、ニカラグアのコントラへの資金提供に反対する議会民主党議員も標的にしていた。

9. カナダ軍の指導者たちが、コロナ規制を利用して、民間人に対する心理作戦のテクニックを試す機会として利用した。 

昨年、「オタワ・シチズン」紙は、カナダ軍がコロナの発生を口実に、パンデミック規制の遵守を保証するためと称して、自国の民間人に実際の軍事的心理作戦技術をテストしたことを報告した。

その一部を抜粋する。

  • 「カナダ軍の指導者たちは、パンデミックを、無防備な国民にプロパガンダ技術を試すまたとない機会と見ていた、と新しく発表されたカナダ軍の報告書は結論付けている。」
  • 「カナダ統合作戦司令部(CJOCとして知られている)によって考案された計画は、アフガニスタン戦争で採用された[と同様のプロパガンダ技術に頼っていた。この作戦は情報の「形成」と「利用」を要求した。CJOCは、コロナウイルスの大流行時にカナダ人による市民的不服従を阻止し、大流行に関する政府のメッセージを強化するために、この情報作戦計画が必要であると主張した。」
  • 「CJOCの計画とは関係ないが、カナダ軍の情報将校が監督する別の取り組みでは、オンタリオ州のSNSアカウントから情報を選び取った。平和的なブラック・ライブズ・マター(BLM)の集会やBLMの指導者についてのデータもまとめられている。」
  • 「これは本当に我々全員にとって学習の機会であり、情報操作を我々の(CAF-DND[カナダ軍およびカナダ国防省])ルーチンに取り込み始めるチャンスです "と少将は述べている。」
  • 「さらにもう一つの見直しは、カナダ軍広報部門とその活動を中心としたものであった。昨年、この支部は、軍の広報担当者がカナダ人の態度や行動を変えるためにプロパガンダを使用したり、一般のSNSアカウントから情報を収集・分析したりすることを認めるという、物議をかもす計画を開始した。」
  • 「この計画では、職員が従来の政府の国民とのコミュニケーション方法から、情報戦とカナダ人への影響力戦術を用いたより積極的な戦略へと移行することになる。」
つまり、帝国の管理者は国民に対して大規模な心理作戦を採用するだけでなく、それをテストし、そこから学んでいるのだ。

10. ウクライナの「独立系」メディアに資金提供する米国政府


 最後に、ウクライナに送られた悪名高い400億ドルの代理戦争パッケージには、"ロシアの偽情報やプロパガンダ物語に対抗し、ロシアの人権侵害に対する説明責任を促進し、活動家、ジャーナリスト、独立メディアを支援して表現の自由を守る" ために割り当てられた資金があるという事実もある。

つまり情報戦だ。アメリカ政府は、この戦争に対する国民の認識を操作するための情報戦に資金を提供し、それを活動家、ジャーナリズム、独立系メディアと称することによって、その情報操作を隠蔽しているのだ。

西側の主要な報道機関が、ウクライナから発信される最も突拍子もない話でさえ、一片の証拠もなく無批判に報じていることを考えると、この政府出資のプロパガンダも西側世界に広がることが予想される。

(翻訳以上。Deepl翻訳を調整したもの。アップ後修正する可能性有)

ケイトリン・ジョンストンのサイトより。


関連投稿(今回の項目4,6に該当)

ケイトリン・ジョンストン:米国政府高官たちが、ロシアについて公衆に文字通り嘘をついていることを認める

「自由」を謳う米国の政府が「真実省」をつくり情報統制する日が来るとは! ー ケイトリン・ジョンストン:「ああ、事態はますます悪化する」

Friday, May 06, 2022

#FreeAssange ジュリアン・アサンジ氏の米国への引き渡しを拒否するよう、プリティ・パテル英国内務大臣に要請するための署名をお願いします#FreeAssange: Sign to urge UK Home Secretary Priti Patel to reject Julian Assange’s extradition to the United States!

 Reporter Without Borders「国境なき記者団」による、「ウィキリークス」創設者のジュリアン・アサンジ氏の米国への引き渡しを阻止するための署名を紹介する。アサンジ氏のパートナーのステラ氏がここで訴えるように、いまアサンジ氏の件は司法から政治の手に渡った。英国市民および世界の市民が声を上げれば変えられる可能性のある最後のチャンスである。アサンジ氏は、米国の戦争犯罪を暴くという、ジャーナリストであれば当然のことをしただけである。米国が自国の勝手な法律で外国人ジャーナリストを裁くことも拘束することも引き渡しを要求することもできないはずだ。オーストラリア人のアサンジ氏がどうして米国の法律で裁かれ、身柄引き渡しをされ最高175年もの刑に服さなければいけないのか。ジャーナリストであれば、いやジャーナリストでなくともあらゆる発信をする人間と無縁とはいえない前代未聞の事件である。その多くが「ウィキリークス」の文書を活用したであろう世界中の多くの報道機関、ジャーナリスト、出版業界、学界はいま彼に背を向けているのではないか。このような報道弾圧を米国に許してはならない。

声明文の和訳を以下に紹介する(Deepl 訳を調整したもの。アップ後修正する可能性があります。)。署名はこのページの右側でしてください。URLは

https://rsf.org/en/petition/freeassange-sign-urge-uk-home-secretary-priti-patel-reject-julian-assange%E2%80%99s-extradition


#FreeAssange ジュリアン・アサンジ氏の米国への引き渡しを拒否するよう、プリティ・パテル英国内務大臣に要請するための署名をお願いします

4月20日、ウェストミンスター治安裁判所が今回署名した命令で、ウィキリークスの発行人ジュリアン・アサンジ氏に対する10年以上にわたる訴訟は憂慮すべき次の段階に進んだことが確認された。英国の裁判所での2年以上に及ぶ引き渡し手続きを経て、アサンジ氏の運命は再び内務大臣--2019年に米国の引き渡し要求を許可するという政治的決断を下したまさにその官庁--の政治的決断に委ねられることになったのだ。

アサンジ氏の弁護団には、4週間の陳情期間が許されている。ということは、5月18日以降、プリティ・パテル内務大臣はいつでも引き渡し命令を承認することも拒否することもできるということだ。「国境なき記者団(RSF)」は、この重要な4週間の間に、内務大臣に引き渡し要請を拒否するよう求めるこの請願書に署名するよう、世界中の#FreeAssange(アサンジを自由に)支持者たちに呼びかける。

米国に引き渡された場合、アサンジ氏は、2010年にウィキリークスが数十万件の軍事・外交機密文書をリークし、戦争犯罪や人権侵害を暴露し、世界中で大規模な公益報道を行ったことに関連して、18の罪で最大175年の懲役刑を受ける可能性がある。RSFは、アサンジがジャーナリズムへのこの重要な貢献をしたことにより、ターゲットにされたと確信している。

アサンジ氏の身柄引き渡しと起訴は、世界中のジャーナリズムと報道の自由にとって危険な前例となる。彼は、諜報活動取締法の下で起訴された最初の出版人となるでしょう。同じ先例が、あらゆるジャーナリスト、出版社、流出した機密情報を扱うあらゆる情報源に適用される可能性があり、国際的に明確な抑制効果を生むことになる。

アサンジ氏に対する訴訟は米国政府によって提起されたが、英国政府もアサンジ氏に対する扱いにおいてジャーナリズムと報道の自由を守ることに失敗しており、ロンドンの警備の厳しいベルマーシュ刑務所に3年以上再拘束され、世界的にメディアの自由を促進し保護するという英国の表明とは全く対照的である。

一方、アサンジ氏は、特に2021年10月の高等法院の審議中にベルマーシュ刑務所で発症した軽い脳卒中を受けて、長期間の拘束で精神的・身体的健康が高い危険にさらされたままだ。彼の精神的健康に対する深刻なリスクは、たとえ米国政府が彼の治療に関する外交的保証を尊重したとしても、米国への引き渡しという条件下で著しく悪化することになるだろう。簡単に言えば、米国に引き渡された場合、アサンジ氏の生命は危険にさらされる。

アサンジ氏に対する訴訟が開始されてから10年以上が経過した今こそ、英国政府は、米国へのアサンジ氏の引き渡しを拒否し、これ以上遅滞なく#FreeAssangeのために行動することによって、ジャーナリズムと報道の自由を守るべき時である。

9万人以上の#FreeAssange支持者が、2020年以来、米国のアサンジ氏引き渡し要求に対し英国が応じないよう求める前の請願書に署名した。内務大臣が行動を起こすまで4週間しかない[訳者注:5月18日まで]、この数字を上回るように協力してください。

緊急の課題として、プリティ・パテル内務大臣に引き渡し要請を拒否し、#FreeAssangeを実現するよう[訳者注:アサンジ氏が自由になるよう]求めるこの請願書に5月18日までに、署名してください!

(翻訳 以上)

署名するには、このページに行って、右側に、サインフォームがあります。署名してください。


Saturday, April 30, 2022

「自由」を謳う米国の政府が「真実省」をつくり情報統制する日が来るとは! ー ケイトリン・ジョンストン:「ああ、事態はますます悪化する」Caitlin Johnston: Oh God It's Going To Get SO Much Worse (Japanese Translation)

米国政府によるあからさまな情報統制はもう制御不能となっているようだ。憲法修正第一条で「議会は、宗教の確立に関する法律、またはその自由な行使を禁止する法律、言論もしくは報道の自由、または人民が平和的に集会し、不満の解消を求めて政府に請願する権利を制限する法律を制定してはならない」と謳う誇り高き「自由の国」米国で、「真実」を政府が管理し、シリコンバレーの大手が、発言していい人といけない人を定め、帝国の論理に反対する人を次々と検閲する日が来るとは。ただただ絶句するしかないが、ケイトリン・ジョンストン氏の4月30日の鋭い指摘を日本語訳してお届けする(いつもながら翻訳ソフト「ディープル」の翻訳に少々手を加えたもの)。

「ああ、事態はますます悪化する」

Oh God It's Going To Get SO Much Worse


右派はここ数日、政敵[リベラル側]がアメリカでやっていることに反応して、オーウェルの『1984』を持ち出して騒いでいるが、今回ばかりはかなり正当な理由があるようだ。国土安全保障省は「偽情報統制委員会」を密かに設立し、この機関の計画については、すでに設立された後に一般市民に知らせた。

当然ながら、政府が「真実省」を作ったと批判されているこの偽情報統制委員会は、ロシアから発信される偽情報や、米国とメキシコの国境に関する誤解を招くメッセージと戦うために存在するとされている。しかし、この委員会が設立されたとき、ロシアという切り口に重点が置かれていたことは確かだろう。

ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は、彼女が得意とする「ホワイトハウスについて私に質問するなんて、あなたって本当におかしな馬鹿ね」という態度で、この奇妙な新しい国土安全保障省の組織が具体的にどのような機能を果たすのか、その権限はどのようなものになるのかなどとの、危機感を表明する質問を退けた。

 「理事会の目的は、様々な地域社会で偽情報や誤報が全国を駆け巡るのを防ぐことにあるようです。」「そのような取り組みに誰が反対するかわかりません。」とサキは言った。

「その取組に誰が反対するのか」という質問に対する答えは、もちろん 「両耳の間にある灰色の物質が機能している人なら誰でも」である[注:脳が機能している人、という意味]。政府機関は、国民のために情報と偽情報を選別する権限を自らに課すことはできない。なぜなら、政府機関は、絶対的な現実を客観的に判断する者として公衆に奉仕することを任せられるような、公平で全知全能の神ではないからである。政府機関は、絶対的な現実の客観的な裁定者として国民に奉仕することを任せられる、公平で全知全能の神ではないからだ。彼らは、何が真実かとは関係なく、自分たちの利益になるような方法で情報、誤報、偽情報を区別することになることは確実で、まさにどの権威主義的政権が行うことと同じだ。

自国の政府が何を偽情報とみなすかを決定する権限を持っていることよりも、ロシアの偽情報のほうが怖いとか思う人がマジにいるのだろうか?

この重要な点は、偽情報統制委員会の運営を任命された人物のまったく催眠術のようなばかばかしさのせいで、少し見失われてしまったようだ。フルブライト奨学金の一環としてウクライナ政府のコミュニケーション・アドバイザーとしてキエフで働いてきたニーナ・ヤンコヴィッチは、手間をかけて育てられた沼地の生き物であり、彼女の悪質な「ロシアアゲート」扇動は、それが何なのであれ、専門家やソーシャルメディアのユーザーから幅広く批判されている。

 この人の恥ずかしい漫画的キャラのせいで、最近、国土安全保障省にとんでもない「真実省」があることよりも、国土安全保障省の真実省がおかしなリベラルに運営されていることを論じる解説が多くなっている。

これは木を見て森を見ずだと私は思う。「偽情報統制委員会」が仮に、ビールを一緒に飲みたくなるようなまともな男によって運営されるのなら、よいとでも?特に、この部門のイデオロギー的傾向が選挙のたびに行ったり来たりし、誰が大統領になるかにかかわらず、常にアメリカ帝国のナラティブ支配のために行動することがわかっていても?私はそうは思わない。

目下の真の問題は、この新しい機関が、政府の検閲とシリコンバレーの検閲の間の狭まり続けるギャップを埋める役割を果たすことはほぼ間違いないという事実である。昨年、ホワイトハウスが、検閲に値するコロナ関連の誤報を流していると判断したアカウントについて、SNS各社に助言していたという呆れる事実が発覚したが、今回の国土安全保障省による情報操作委員会の設立は、よりはるかにショッキングで恐ろしい展開だ。

ウイルスについては、政府、メディア、シリコンバレーの機関が協力して誤報を検閲し、「公式発表」に公衆の支持を集めるようなことをやってもいいと人々は容認してしまった。支配的な権力体制はこれを受けて、戦争や他国の政府についても即同じことをやっていいと思ったようだ。このことについてもっと我々は考えたほうがいい。

マジにすごい速攻だった。ウイルスに関する大規模な情報統制キャンペーンについては、たくさんの人々が死んだパンデミックを収束させたかったから大衆は受け入れたが、そこから速攻で、ロシアとウクライナに関する大規模な情報統制キャンペーンに移行した。息つく暇もなくといった感じで。世界の出来事に対する人々の理解が公然と操作されている。今私たちが目の当たりにしているのは、核兵器による全滅で全ての人が死ぬことになりかねないとんでもない戦争について、政治的異論を封じる大胆な検閲が行われているのを目の当たりにしている。そして、バイデン政権の330億ドルという途方もないウクライナ対策費用の一部は、「独立メディア」(「戦争プロパガンダ」と読もう)への資金提供に充てられている

私たちはこのことをもっと問題視すべきだ。西側の主流機関がこぞって、第二次世界大戦レベルの検閲とプロパガンダを 実施することを簡単に、当然のこととして受け入れたことがいかに異常なことであるかを。それも、我々の政府が公式に参加してさえいない、遠くで起きている戦争について。

ロシアがウクライナに侵攻するとすぐに、何の公的議論もなくそれは始まった。すでに下地はできていて、誰もがそうなることに同意していたかのようだ。アメリカが地球を一極支配し続けるための奇妙な情報戦に勝つために、プロパガンダや検閲を受けることを望むかどうかについて、公衆には何の発言権もなかった。ただ、そうなってしまったのだ。

なぜそうしなければならないかという理由は国民に与えられず、そうすべきかどうかという国民的議論もなかった。これは意図的なものでした。プロパガンダが機能するのは、それが自分に起きていることに気づいていないときだけだからだ。

「情報というものは重要すぎて民衆の手に委ねることなどできない」という選択がされたのだ。真実に基づく社会ではなく、プロパガンダに基づく社会であることが定められた。何の議論も行われず、討論も許されなかった。 

そして、今の状況は大変深刻だが、これからもっともっと悪くなりそうな勢いである。シリコンバレーを統轄する政府ではすでに「偽情報」規制が敷かれ、アメリカとウクライナの代理戦争は日に日にエスカレートし、ソロモン諸島と台湾の両方をめぐり、中国に対する攻撃は激化している。今の時点で、帝国的のナラティブ管理が激しいと思うなら、世界覇権を確保するためのアメリカ帝国の闘争が本当に始まるまで待つといい。

みなさんはこれで本当にいいのですか?この問題は、我々の個人としての生活や社会としての方向性に直接影響を及ぼす問題なのだから、私たちは自分たちの立ち位置をしっかり決める必要がある。アメリカがロシアに対する情報戦に勝つために、私たちはどれだけの犠牲を払ってもいいと思っていますか?

真実に基づいた社会になるという希望を完全に捨て、世界中に拡大する帝国のためにプロパガンダ戦争に勝つことにコミットするのか。この問いは、人間が生き物として突きつけられている最も重大な決定なのだ。だからこそ、私たちには選択肢が与えられていないのだ。ただ押し付けられただけなのだ。

ナラティブを支配するものが世界を支配する。我々の許可もなしに我々が情報を制御する権利を奪い、我々が当分の間、プロパガンダに基づく文明になるということを勝手に決めることによって、我々は神聖なものを奪われたのだ。誰も奪う権利がないものを。

現在の世界の状況を見ると、指導者たちが自分たちの仕事をしっかりやっているようにはとても見えない。現状を見る限り、指導者たちがより多くの権力を与えられるべきだと思うようなことは全くない。実際は、指導者たちから権力をはぎとり民衆に権力をもっと与えるべきだと思われるような状況ばかりである。それにもかかわらず、我々は真逆の道を進んでいる。

(以上)