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Sunday, April 10, 2011

1号機の塩素38を問う「意図しない再臨界が起こっているのか」:ダルノキ-ベレス論文の和訳 Full Japanese Translation of Dalnoki-Veress Article on Possibility of Recricality at Fukushima Daiichi #1

(4月13日追記 本論文の訳者、寺尾さんが日本語で論文の要点をまとめてくれました。この投稿の最後に掲載しましたのでご覧ください。)

先日当サイトで紹介し、解説文の翻訳を掲載した、モントレー国際大学院不拡散研究所のフェレンス・ダルノキ-ベレス博士による、福島第一の1号機での再臨界の可能性を問う論文は大変な反響で、日本の専門家も、これをきっかけに再臨界の議論を本格的にし始めた人もいるようです。専門家間の議論を促すためにも本論文の翻訳を、寺尾光身さん(Translators United for Peace、元名古屋工業大学教授) にしていただき、先日紹介したIEER(エネルギー環境研究所)のアージュン・マキジャーニ博士の解説文も含めて、完全版を提供します。

日本語訳(英語と対訳)
福島第一原発1号機(タービン建屋)で見つかった高濃度放射性塩素-38の原因は何か?

日本語版はこちらのリンクにあります。

原文はここです。(『アジア太平洋ジャーナル:ジャパンフォーカス』掲載) 

ダルノキ-ベレス博士への質問やコメントは、英語で info@peacephilosophy.com にしていただければ転送します。日本語の場合は、余裕があれば翻訳して送ります。議論を促すため、いただいた質問やコメントは公表することをあらかじめご了承下さい。翻訳について、またこの投稿についてその他の質問やコメントは、このブログ投稿の最後のコメント欄にしていただくか、上記のメールアドレスに日本語でください。転載は歓迎しますが、必ず全文を転載し、当サイトへのリンクと、『アジア太平洋ジャーナル:ジャパンフォーカス』誌に掲載された元の論文へのリンクをお願いします(http://www.japanfocus.org/-Arjun-Makhijani/3509)。また、翻訳は、微調整する可能性があります。更新した場合はこの投稿に明記します。

ピースフィロソフィー・センター代表
アジア太平洋ジャーナル:ジャパンフォーカス コーディネーター
乗松聡子
info@peacephilosophy.com
Facebook: Peace Philosophy Centre
Twitter: PeacePhilosophy

★★★以下、訳者の寺尾さんより(4月12日)。★★★

福島事故評価レベル7と原子力安全・保安院がついに認めました。

その福島第一原発1号機の、損傷を受けた炉心で再臨界が起こっている可能性をダルノキ-べレス博士が論文で示唆しましたが、その再臨界があったかなかったか、これから起きるか起きないか、が大きな話題になっています。

もし再臨界によって連鎖反応が起こっていたとすれば、再び臨界となって中性子が出てくる可能性があり、事態の収束のために身の危険を省みず現場で懸命に努力している作業員の皆さんに大変な危険を及ぼします。1999年に東海村で起こったJCO臨界事故の二の舞にならないとも限りません。

ダルノキ-べレスさんはそのことを心配し、東電にはそのような再臨界に対しても作業員を防護する責任があると訴えています。

炉心の状況を推し量るために、中電は中性子を含めた放射線の計測結果、海水の同位体組成の測定値などなど、正確な結果をすべて、包み隠さず迅速に公開するべきです。

ダルノキ-べレスさんの論文とその日本語訳は「Japan Focus」のウェブサイト(URIは下に)に掲載されています。専門家には英文論文を読んで頂ければよいのですが、専門家でない方のために、日本語への翻訳者として、何が書かれているのかをかいつまんで以下に纏めてみました。

この論文のアージュン・マキジャーニさんによる解説文の乗松聡子さんによる翻訳も出ていますので、お時間がありましたら是非、以下のサイトをご覧ください。

英文論文: http://www.japanfocus.org/-Arjun-Makhijani/3509 
その英語日本語対訳:
http://www.japanfocus.org/data/3509WhatCausedTheHighCL38JapaneseEnglish.pdf 


====== ダルノキ-べレス論文の概略 ======

次の二つの事実が大事です。

事実1:中性子が観測されたこと。中性子が3月13~15日に、1、2号機南西1.5km地点で、13回観測された。

事実2:冷却海水中に放射性塩素-38が存在したこと。1号機の冷却に用いた海水中に、塩素-38からの放射能が1ccあたり   160万ベクレル測定された。これは塩素-38の濃度にすると1ccあたり51億6千万個に相当する。

この放射性塩素-38は、海水が含有する塩素-37が中性子を取り込み、ガンマ線を放出する核反応を起こした結果生成したものと考えられる。
   
生成する塩素-38の濃度は、中性子が1平方センチあたり、1秒間に何個流れるかが分かれば計算できる。

核燃料から発生する中性子線の流れの個数を評価するために、1号機の核燃料(連鎖反応は止まっているとして)が

    1.溶融して底に溜まりその上を冷却海水が通る場合、
    2.燃料は完全には溶融せず核燃料の間に空隙があり
     そこを海水が通る場合、

という、二つの場合を考え、それぞれ得られた個数の中性子によって生成する塩素-38の濃度を計算した。その結果、濃度は1ccあたり最大に見積もっても、

   1.の場合で1万7100個、2.の場合は659個、何れの
   場合も、実測の51億6千万個よりはるかに少ない放射性
   塩素-38しか生成しないことがわかった。

したがって、核燃料中でもっと沢山の中性子を放出する局所的な臨界状態が生じたのではないか、と考えられる。

====== 以上 ======

3 comments:

  1. Anonymous3:06 am

    thnx
    清水がいなくなって
    lv7とりあえず状況認識できました。

    ReplyDelete
  2. あれだけ海水を注入したから、塩(NaCl)が大量に生成されており、塩溜りができているのではないかと思います。もし中性子が仲立ちとなって核分裂反応が連鎖的に起こっているのなら、当然、塩素(Cl)の反応だけでなく、天然のナトリウム(すべてNa23)と中性子の放射化反応が起こり、Na23+n→Na24(半減期15時間)によってNa24が生成され、それが放出する強烈なガンマ線が検出されるはずだという訳ですね。いずれにしても、gamma spectroscopyによって得られたガンマ線スペクトルを見れば、該当エネルギー箇所にピークが存在するかどうかで判断できるでしょう。Na24は中性子を浴びた広島や長崎の土壌中にも生成され、それが出すガンマ線は、初期の被曝者の外部被曝の一因にはなったでしょうし、人間が中性子線を被曝すれば、体内にはナトリウム原子がたくさん含まれるので、体の中にもNa24が生成されます。そのガンマ線の量で、その人がどれだけ中性子線を浴びたかも推定できます。

    ReplyDelete
  3. 4月10日に仲間たちにしたアップデートをここに置きます。

    この前からたくさんのアクセスがある、モントレー不拡散研究所のダルノキ-ベ
    レスさんの再臨界を問う論文の、本文の和訳ができましたので、参考リンクとと
    もにこちらをご覧ください。ぜひ広めていただければ幸いです。

    1号機の塩素38を問う「意図しない再臨界が起こっているのか」:ダルノキ-
    ベレス論文の和訳 
    http://peacephilosophy.blogspot.com/2011/04/full-japanese-translation-of-dalnoki.html

    総務省がネット上の「流言飛語」を取り締まるお触れを出しましたが、多分通信会社は誰もまともに取り合っていないでしょう。孫正義は、自ら100万以上のツイッターのフォロアーを抱え、政府、マスコミ、東電を厳しく批判しています。政府の検閲推奨に参加するには彼はまず自分のツイッターを取り締まらなければいけません。

    東京都では石原現知事が4選を果たしました。私の家族は、「彼は必ず弱者や選挙権のない人を差別するから票に響かない」と言っていて、その通りと思いました。震災を「天罰」と言われ、東京電力のために犠牲になった福島をはじめ東北の人たちの東京への、石原への反感は高まっています。仙台に長く住む、普段は温厚な仙台の家族でさえ石原の落選だけは、と願っていました。

    私は今「日本のエジプト」が起こっていると思っています。御用学者を総動員して「放射線安全キャンペーン」を繰り返し、2日前に1号機の線量が急上昇し100シーベルトという値を記録したときも、大手メディアも政府も見事にスル―し、東電や保安院は「計器不良」でごまかしたままです。しかしそういった中、代替メディアのジャーナリストたちが食い下がり、ツイッターやブログを通じて強力な発信力を発揮しています。ネットのメディア力はもうとても抑えつけられるものではなくなってきます。上記の政府の検閲的
    行為はそういった動きへの危機感の表れでしょう。

    フクシマのたたかいはこれから何年、何十年も続きます。ヒロシマナガサキ、第五福竜丸、チェルノブイリの体験を学び、生かし、この日本発、全世界を巻き込んだ大規模核災害(核犯罪とも呼びたい)の被害を少しでも食い止めなけれがいけない、特に子どもたちは何としてでも守らなければいけない。

    そう思うと、昨日、孫正義さんも激怒していたニュースが悔しくてならない。政府は、子どもが校庭で被ばくしていい年間の限度量を、従来の政府の限度量の1ミリシーベルトから20ミリシーベルトに引き上げようとしている(それも体表面だけの外部被ばくのことで、吸入、食品、水、牛乳から入る内部被ばくのことは無視して)。そうでないと福島の30キロ圏に近い学校を閉校にしなければいけないから。政府は原発の労働者の基準を100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げたが、現場はそれを拒否している。福島の保護者たちも立ち上がり、子どもたちを被ばくさせ放置しようという政府の犯罪的行為を許すべきではない。

    なかなかまとまってものを書く時間がありませんが、ぜひ
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    に来て、発信に参加してください。

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