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Thursday, July 15, 2021

〈転載〉「慰安婦」問題の解決は「被害者中心アプローチ」から外れてはならない  ~2015年日韓合意を前提にした提言「共同論文 慰安婦問題の解決に向けて」をめぐって~ 위안부 문제 해결은 피해자 중심 접근 에서 벗어나서는 안 된다 ~2015년 한일 합의를 전제로 한 제언 공동논문 위안부 문제 해결을 향해 에 관하여

 한국어 버전은 여기를보세요.

日本軍「慰安婦」問題解決全国行動 のページから許可の下に転載します。私はこの投稿に全面的に賛同します。(ピース・フィロソフィー・センター代表 乗松聡子)




2021年3月24日、日韓関係や戦後補償問題に取り組む研究者や弁護士ら8名が「慰安婦問題の解決に向けて」と題する論文を発表しました。 

この共同論文は長年市民運動にも関わってきた著名な研究者、弁護士、ジャーナリスト、市民活動家が呼びかけているため、日本社会において人権を尊重する市民を代表する意見として韓国でも紹介されています。

私たち、日本軍「慰安婦」問題解決全国行動は、日本軍「慰安婦」問題解決のために全国各地で活動してきた団体と個人が集まって結成したネットワークとして、日本の市民社会にこの共同論文とは異なる意見があることを訴えるともに、「慰安婦」問題解決のために日韓両政府が被害者の意思を尊重した施策をとるよう、日韓の市民社会の対話を促していきたいと考えます。


 ■共同論文の矛盾点

 この共同論文では、被害者の「心に届く誠実な謝罪」が最も大切であり、具体的には、①加害者が加害の事実と責任を認めて誠実に謝罪し、②その証として何らかの金銭的補償を行い、③過ちを繰り返さないために問題を後世に伝えることだとしています。

とりわけ、①②とともに、③を誠実に継続実行することによって①②の謝罪が真摯なものであることが被害者・遺族に理解されるようになると主張しています。
これは、私たちが2014年に日本政府に提出した「提言」の内容と合致しており、この部分について全く異論はありません。 

しかし、この共同論文が解決案の基盤としている2015年の日韓合意はまさに、③「過ちを繰り返さないために問題を後世に伝えること」を否定しています。2015年の日韓合意の核心は「最終的不可逆的に解決されることを確認する」という文言にあり、日本政府はこの合意を根拠に韓国側に「慰安婦」問題を二度と蒸し返すことがないよう求めたことが、その後の調査でも明らかになっています。

日韓合意のプロセスを検証した韓国外務省・作業部会の報告によると、合意には「非公開部分」があり、この合意に被害者支援団体が抗議しても韓国政府が説得に当たること、日本大使館前の「慰安婦」像を移転すること、第三国での「慰安婦」関係の像や碑の設置を控えること、今後、「性奴隷」という言葉を使用しないことを日本政府が韓国政府に要請していました。

日本政府の要請を韓国政府が丸ごと承認したわけではないですが、日本側がこうした要請をしたこと自体に日韓合意の本質が現れています。

日本政府にとっては、過ちを繰り返さないために記憶し継承するのではなく、加害の事実をなかったことにするための合意でした。

したがって、被害者の「心に届く誠実な謝罪」を日韓合意の延長上に行うことは不可能だと思います。


 ■政府間の公式合意の扱い方について

 共同論文を発表した方々は、日韓合意を仕切り直すことなど非現実的であるという認識に立ち、日韓合意を前提とした解決案を提案されているのではないでしょうか。しかし、それは日本は変われない、これが限界だ、韓国側に妥協して欲しいということを意味します。

加害国が被害者、被害国に寛容を強いて良いのでしょうか。 
私たちは、日韓合意の存在を否定しているわけではありません。
韓国の文在寅大統領も日韓合意は政府間の公式合意であったと述べています。

しかし、政府間の合意であっても、政権交代で見直しが迫られることはあります。TPP(環太平洋経済連携協定)を推進してきた米国がトランプ政権に代わって、いきなりTPPからの離脱を表明したとき、日本は米国を約束を守らない国だと批判しませんでした。

日韓合意はその後の検証で様々な問題が明らかになり、国連の拷問禁止条約委員会からも「被害者中心アプローチを取るべきである」と勧告を受けています。韓国政府が一方的に破棄するのではなく、日韓両政府が合意のプロセスに問題があったことを認め、新たな合意を結び直せば良いはずです。 


日韓合意という暴力 

日韓合意を仕切り直すことは非常に困難で、非現実的だと感じるのは日本社会に暮らす市民のリアリティだと思います。

しかし、韓国社会から見ると、日韓合意を継承することを前提に対話することの方が非現実的なのではないでしょうか?

  日韓合意が被害者にとって、韓国の市民にとって、どれだけ屈辱的なものであったのかということを日本の市民は想像してみるべきだと思います。
謝罪と引き換えに、平和の碑(「慰安婦」被害者の少女像)の撤去を求めたり、「慰安婦」問題の関連資料をユネスコの記憶遺産に申請することを取り下げるよう求めることがどのようなことを意味するかを考えてみるべきだと思います。

ドイツの首相がホロコーストについて謝罪する代わりに、ポーランド政府に対して、アウシュビッツ収容所を撤去しろと言うでしょうか? 

アメリカの大統領が広島・長崎への原爆投下を謝罪する(まだしていませんが)代わりに、日本政府に二度とヒロシマ・ナガサキと口にするな、原爆ドームを撤去しろと言ったら日本人はどう思うでしょうか?

 そのようなことを口にしたら、どのような謝罪の言葉があっても、被害者と被害国の市民が謝罪を謝罪として受け止めることは出来ません。まったく反省はしていないけれども、二度と蒸し返して欲しくないので、謝ってみせたんだと受け止め、怒りが湧いてくるのではないでしょうか?

 日本政府が日韓合意で韓国に対して行ったことはそのようなことです。

 したがって、日韓合意の延長上に対話を進めようとすることは、日韓合意が暴力的なものであったという自覚が日本の市民にないことを意味します。

この共同論文の呼びかけ人の方々に再考を求めます



日本軍「慰安婦」問題解決全国行動



<2021.3.24共同論文>

「慰安婦問題の解決に向けて ーー 私たちはこう考える」は以下から読めます(2021.3.24共同論文までスクロールしてください)

Wednesday, May 26, 2021

「アジアへのとびら」冊子に二冊の本を紹介しました My column in booklet Ajia e no tobira (A Door to Asia), introducing two books

 16の出版社が集まって作った「アジアの本の会」の冊子、「アジアへのとびら」に二つの本の紹介をさせていただきました。一つは少し古い本ですが自分の座右の書である、故・大田昌秀元沖縄県知事による『死者たちはいまだ眠れず』、もう一つは出たてほやほやの本、李里花さん編著『朝鮮籍とは何か』です。表紙と、自分のページをここに起きます。拡散OKのようなのでぜひシェアしてください。「アジアの本の会」という企画は今回梨の木舎の羽田さんから聞くまで知らず、この冊子で私も「アジアの本」への旅に出たくなりました。

この冊子は非売品で、全国の書店で配布しているようです。配布店リストはここにあります。




Tuesday, May 04, 2021

韓国大法院判決の主柱である「不法な植民支配」という判断に一言も触れず、「論点のすり替え」をした安倍首相 (戸塚悦朗弁護士の寄稿転載)The Core of the Korean Supreme Court Ruling on the Forced Labour Lawsuit Was the ILLEGALITY of the Japanese Colonial Rule of Korea: Etsuro Totsuka

日本軍「慰安婦」問題、「徴用工」問題など、日本による朝鮮の植民地支配が生み出した犯罪の本質を突く発信、活動を続けてきた戸塚悦朗弁護士が、「東アジア平和センター・福岡」による「東アジア平和ブックレット第3巻『正義なくして平和なし ー韓国人強制徴用の歴史と今日の課題ー』(2021年3月1日発行)に寄稿した文を、許可を得て転載します。

この冊子は、他にも吉澤文寿「2018年韓国大法院『10・30判決』の歴史的意義」、崔鳳泰「旧日本帝国による被害者問題の解決策を考える」、山本晴太「大法院判決と日韓請求権協定を人権の視点から考える」など、植民地支配・戦後補償問題を考える上で不可欠な論考が掲載されています。

一般の書店にはないかもしれないので、入手希望の人のために巻末にあった発行所の連絡先を記しておきます: 東アジア平和センター・福岡/810ー0027 福岡市中央区御所ヶ谷5ー39 TEL 092-521-7122 


隠された日韓関係の危機の真因 ー「徴用工問題」と論点のすりかえ

2018年韓国大法院判決が問う植民地支配責任 

弁護士 戸塚悦朗 (元龍谷大学法科大学院教授)

 

20209月菅義偉政権が誕生したので、日韓関係の好転への期待が生まれました。113日の米国大統領選挙の結果、国際協調主義を唱える民主党のバイデン元副大統領が当選したことも日韓関係に好ましい変化をもたらす可能性があります。韓国からは、次々と要人が日本に派遣されていて、日韓関係の立て直しのために、日韓の高官協議が繰り返されているだけでなく、1114日のテレビ会議方式で行われた東南アジア諸国連合(ASEAN)と日中韓の首脳会談で、韓国の文在寅大統領は菅氏だけ名前をあげて呼びかけたということです[1]。これらが日韓関係の急速な改善という成果を上げることができれば、それが望ましいと考えます。

しかし、安倍晋三政権の政策を継承するとして首相の座を射止めた菅義偉新首相の対韓政策は、前政権時代からの負の遺産をも継承しているのです。私は、以下のような問題点[2]を考慮しておく必要があるとも考えます。

 

1.隠された日韓関係の危機の真因

日韓関係の危機は、韓国人戦時強制動員被害者による日本企業に対する慰謝料請求を認容した韓国大法院判決(20181030日)が日本に衝撃を与えたことに端を発しました。これは民間人と民間企業の間の民事事件ですから、本来政府が出る幕はないのです。ところが、安倍政権が1965年請求権協定による解決済み論を盾にとって、あえて経済制裁まで加えて韓国に対抗したことから、国家間の紛争になってしまいました。

しかし、視点を変えてこの危機の本質を掘り下げて考察すると、もっと深い問題が見えてきます。大法院判決は、日本に何を問いかけているのでしょうか?その核心について十分な理解が日本に不足していることに注目すべきです。そのような理解不足が、なぜ起きているのか?という難題を解く鍵が見つからないことこそが危機の真因だと考えます。

日本の国会では質問に正面から答弁しない「論点のすり替え」論法が全盛を極めています。問題の本質をすり替えられてしまうと、核心が隠されてしまいます。大法院判決への対応でもこの手法によって問題の本質(植民地支配責任)が隠されてしまったのです。

 

2.2018年大法院判決が問う植民地支配責任

2018年大法院判決の主柱は、「日本政府の韓半島に対する不法な植民支配(判決の表現)」とする規範的判断なのです。これは韓国憲法(国内法)の解釈から導かれました。筆者は、その論旨を国際法の視点から考察し、『「徴用工問題」とは何か?――韓国大法院判決が問うもの』(明石書店、2019)を出版しました。判決文を熟読すれば、大法院がこの「不法な植民支配」という判断[3]を大前提としてほとんどすべての重要な判断を導き出していることがわかります。

注目すべき最大の論点は、大法院判決の主柱である植民地支配の不法性判断なのです。判決は、それを基礎にして、なぜ被告企業に責任があるのかを詳しく説明しています。判決は、「不法な植民支配」下で、侵略戦争と密接にかかわる強制動員の被害者が被った人道に反する不法行為を認定し、その責任を引き受けるべきだ、と日本企業に問いかけているのです。ですから、この「不法な植民支配」という主柱を除いてしまっては、大法院の判断の本質を理解できなくなってしまいます。大法院判決が植民地支配責任の履行をこそ求めていることに注目すべきなのです。

ところが、日本では、大韓帝国は、19108月の韓国併合条約によって大日本帝国に合法的に併合され、植民地となったとされてきました。佐藤栄作首相(当時)は、日韓基本条約(1965年)等に関する国会審議の際、併合条約について「対等の立場で、また自由意思でこの条約が締結された、かように思っております」と答弁しました(衆議院特別委員会1965115)。日本政府のこの法的な立場は、日韓交渉の間も同じでしたし、それ以後も今日まで変更されていません。

しかし、大法院判決の判断は、佐藤首相答弁と矛盾しているのです。これに何の反論もしなければ、「不法な植民支配」とする判決の判断について日本政府が(黙示の)承認をしたと解釈されかねません。それにもかかわらず、なぜ安倍政権は、大法院判決が問いかけている「不法な植民支配」とする判断に沈黙し続けているのでしょうか。

 

3.論点のすり替え

安倍首相は、原告側が被告企業の資産を差し押さえたことに対して、「極めて遺憾。政府として深刻に受けとめている」と語り、判決を「国際法に照らして、ありえない判決」と批判し(朝日新聞デジタル201916日)、韓国側が1965年請求権協定によって解決済みの問題を蒸し返していることが国際法違反だと示唆しました。この論理によると、韓国の国際法違反によって日本が被害を受けている、と韓国を非難したことになります。

しかし、大法院判決が問いかけている被害加害関係は、逆なのです。判決によれば、被害者は、日本による「不法な植民支配」の下で日本加害企業による強制動員によって重大な人身被害を加えられた韓国人であり、「不法な植民支配」による被害については日本が日韓交渉に際して否認し協議に応じなかったので、1965年協定では解決していない、と判断しています。

ところが、安倍首相は、判決の主柱である「不法な植民支配」という判断に一言も触れず、「論点のすり替え」によって、1965年日韓請求権協定だけに衆人の注目を集める対応をしました。この高度のPR作戦によって、植民地支配責任の問題は巧妙に隠蔽されてしまったのです。その結果、被害加害関係が逆転するというパラダイムシフトが起きました。日本は、国際法違反の被害者としてふるまい、韓国を加害者に仕立て上げて非難するという離れ業に成功したのです。結局、日本が不法な植民地支配の加害者であって、韓国の強制動員被害者のヒューマンライツ侵害こそが問題の核心なのだという、ことの真相が隠蔽されてしまったのです。

 

4.国際法学からも植民地支配は不法

「不法な植民支配」という結論を導いた大法院による憲法解釈は、韓国の国内法の問題です。しかし、日韓の国際関係が紛争の場になった場合は、国際法上の解釈が問題となり、法の平面が異なってしまいます。そこで、国際法上も日本による韓国の植民地支配は不法だったのかという問題を検討する必要があるのです。

筆者は、『歴史認識と日韓の「和解」への道』(日本評論社、2019)を出版して、19051117日付の「日韓協約」とされている条約は実際には「存在しない」こと[4]を論証しました。

この発見は、どのような派生効果を生むでしょうか。読者には衝撃的かも知れませんが、論理的には以下の2点が言えると、筆者は考えています。

    不存在の「日韓協約」を根拠として、大韓帝国が「自由意思」に基づいて合法的に日本による保護国(実質的な植民地)となったとされてきたのですが、この「日韓協約」が存在しない以上、大韓帝国の条約締結権者の「自由意思」によらない保護国化であり、不法な支配(武力による強制的占領)と評価されます。

    不存在の「日韓協約」により創設された「統監」は、不法な存在でした。その不法な統監(寺内)が大日本帝国を代表して署名し、且つ大韓帝国政府を指揮して署名させた1910年併合条約は、双方代理により制定されたのです。そればかりか、大韓帝国側の批准もなかったのです。結局、併合条約は無効だったと評価されるべきです。そうすると、大法院判決による「不法な植民支配」との憲法判断は、国際法学の立場からも裏付けられたことになるのです。

 

5.記憶(記録)の削除

細川政権以来日本の歴代政権は、植民地支配に関する歴史認識を着実に進め、19958月戦後50年の村山首相談話が特に注目されました。併合条約100年に際して出された菅直人首相談話(2010810日)は、「当時の韓国の人々は、その意に反して行われた植民地支配によって、国と文化を奪われ・・・」と述べ、併合条約についての法的立場を変更する一歩手前まで歴史認識を深化させたのです。

ところが、2015年戦後70周年安倍首相談話は、韓国併合条約による植民地支配について沈黙しました。安倍政権は、論点をすり替えて大法院判決を非難し日韓の国家間紛争を激化させた直後である20192月、菅直人首相談話を首相官邸のHPから静かに削除してしまったのです[5]。しかし、このことはほとんど知られていません。歴史の忘却の時代が始まったのです。

菅直人首相談話の削除は、菅義偉首相が官房長官だった時代に起きました。安重根記念館の設置を計画した中国政府を批判し、菅義偉官房長官(当時)は、義軍参謀中将として大韓帝国の独立を守る自衛戦争を戦った安重根を「テロリスト」[6]と切り捨てました。

大法院判決問題を「記憶・責任・未来」財団が象徴するドイツモデルに学んで解決しようとする有力な声もあります。しかし、安倍政権の承継を旗印に、過去を直視することを拒否し、歴史認識の記録をも削除する政治家には、過去の記憶と責任を未来に継承しようとするドイツの思想から学ぶことは、きわめて困難ではないでしょうか。

 

6.過去の記憶と責任を未来に継承しよう

 日本の政府と社会、つまり私たちは、どのような心構えを持てば、日韓の関係を友好的なものとすることができるでしょうか。まず、第1に、過去とりわけ植民地支配の歴史的な事実を直視すること。第2に、「徴用工問題」のような植民地支配の責任を引き受けること。そして、第3に、その過去の記憶と責任を未来に継承すること。そのような心構えを持つことが求められているのではないでしょうか。

まず、日本社会は、このような心構えを広く共有することから再出発しないと、性急な「解決」を急いでもまた躓いてしまいます。201512月の日韓外相合意が「慰安婦」問題の解決を実現できずに、結局失敗してしまったことを想起すべきでしょう。この合意では、日本政府は、過去に直面するのではなく、(秘密合意のなかでですが)「慰安婦」問題が「性奴隷」の問題であるとする国際的な評価を否定することに執着しました。また、過去を記憶するどころか、逆に「少女像」の撤去を韓国側に要求し、歴史の忘却をこそ自己目的化してしまったのです。その結果、この外相合意は、これを拒否する一部の被害者と被害者支援団体によって受け入れられず、被害者側全体との和解を実現することに失敗してしまったのです[7]

 日本は、この「和解」の失敗を教訓としてかみしめ、過去の記憶と責任を未来に継承しようとするドイツの思想を誠実に学びなおす契機とすることによって、真の日韓友好を実現するために再出発してはどうでしょうか[8]



[1] 朝日新聞20201122(朝刊14)「韓国、対日関係立て直し バイデン政権にらみ南北対話戦略 元徴用工問題なお壁」。

[2] この発表は、202011月に立命館大学(東アジア平和協力研究センター)に提出したエッセイ「2018年韓国大法院判決が問う植民地支配責任――論点のすり替えによって隠された本質―」をもとに若干の修正を加えたものである。

[3] 以下は、前掲拙著『「徴用工問題」とは何か?――韓国大法院判決が問うもの』(明石書店、2019)からの引用(139-140頁)です。大法院判決が、日本の植民支配は不法だったと判断したことについて、以下のように説明しています。

結論から言いますと、大法院判決は、日本の植民支配は不法だったというのです。それは韓国の憲法の解釈から導きだされています。

 大法院判決は、上告理由第1点についての判断の中で、「本件日本判決が日本の韓半島と韓国人に対する植民支配が合法的であるという規範的認識を前提に日帝の「国家総動員法」と「国民徴用令」を韓半島と亡訴外人と原告2に適用することが有効であると評価した」と判断し、そのような判決理由が含まれる「本件日本判決をそのまま承認するのは大韓民国の善良な風俗やその他の社会秩序に違反する」と言っています。

これを言い換えてみますと、大法院判決は、日本の韓半島と韓国人に対する植民地支配が不法であると判断していることになります。

さらに、上告理由第3点の判断の中では、大法院判決は、「本件で問題となる原告らの損害賠償請求権は日本政府の韓半島に対する不法な植民支配および侵略戦争の遂行と直結した日本企業の反人道的な不法行為を前提とする強制動員被害者の日本企業に対する慰謝料請求権(以下「強制動員慰謝料請求権」という)である」と言っています。ここでも、「日本政府の韓半島に対する不法な植民支配」と言っているのです。

これらを見ますと、大法院判決が、日本の韓半島と韓国人に対する植民地支配が不法であると判断していることは間違いありません。そして、この点こそが、大法院判決の結論を導く決定的な理由になっていると考えられます。実は、前掲の筆者による説明で述べた通り、2018年大法院判決が植民地支配を不法だと判断したのは、2012年大法院判決(差し戻し判決)が採用した韓国の憲法解釈から導いた国内法を法的根拠とする判断なのです。」 

[4] 20195月以降いくつかの講演等により報告してきた。①ウェブでは、戸塚悦朗「19051117日付の「日韓協約」は存在しない」コリアネット【コラム】、2020326https://japanese.korea.net/NewsFocus/Column/view?articleId=183574&pageIndex=2 20201213日閲覧。②その他の講演等については、戸塚悦朗「歴史認識と日韓の「和解」への道(その8)――2018年韓国大法院判決の衝撃と「植民支配」の不法性判断への対応――」龍谷法学第53巻第1号、223-272頁に報告した。③最近では、戸塚悦朗講演「19051117日付の「日韓協約」は存在しない」「乙巳条約協定締結115周年記念特別研究会」(Zoom)、立命館大学にて20201118日に開催。

[5] 前掲戸塚悦朗「歴史認識と日韓の「和解」への道(その8)」で報告した。

[6] しかし、安重根は、「テロリスト」とは言えない。不存在の19051117日付「日韓協約」を裁判管轄権の根拠として、日本国内法(刑法)による死刑判決を下した安重根義軍参謀中将に対する裁判(1910214日)は、裁判管轄権を欠き、不法だった。安重根は、自国の独立のために義軍参謀中将として自衛戦争を戦ったのだから、法廷で彼が主張したとおり、捕虜としての処遇を受ける権利があり、且つ処罰しようとするなら戦争犯罪を侵したか否かについて国際法による裁判を受ける権利があった。

[7] 2019同年1226日ソウル高等法院=「慰安婦」被害者(原告)と韓国政府(被告)の間で継続中だった「慰安婦合意」国家賠償請求事件において「調停に代わる決定」が出された:「被告は 20151228日、韓日外交長官会談合意(以下「慰安婦合意」という)が歴史問題解決において確立された国際社会の普遍的原則に違背し被害者中心主義原則に反するものであり、上記合意により原告らが精神的苦痛を被った点を謙虚に認める。被告は慰安婦合意が日本軍慰安婦被害者問題の真正な解決になりえないことを明らかにして、今後被害者らの尊厳と名誉を回復するため対内外的努力を継続する。」

20191227日韓国憲法裁判所決定=前記外相合意にもかかわらず「慰安婦」被害者の権利も韓国政府の外交保護権も失われていないことを明らかにした:「本件合意は日本軍「慰安婦」被害者問題の解決のための外交的協議の過程での政治的合意であり、過去事問題の解決と韓日両国間の協力関係の継続のための外交政策的判断であって、これに対する様々な評価は政治の領域に属する。本件合意の手続と形式においても、実質において具体的権利・義務の創設が認められず、本件合意を通じて日本軍「慰安婦」被害者らの権利が処分されたとか、大韓民国政府の外交的保護権が消滅したとは言えない以上、本件合意により日本軍「慰安婦」被害者らの法的地位が影響を受けるとは言えない。」

[8] 筆者は、未来をひらくために、歴史認識の原則を以下のように整理した。①”KI MURI KI MUA”「未来のために、過去に目を向ける」(マオリの言葉)。「前事不忘 後事之師」(周恩来中華人民共和国元首相)。「過去を忘れる者は、現在にも盲目となる」(ワイゼッカー・西ドイツ元大統領)。「私たちは、日本と朝鮮半島の21世紀を信頼と希望の世紀として創造するために、『世界人権宣言』および『日本国憲法』の理念に基づいて、各自「同胞の精神」をもって行動したいと考えます」(「韓国併合」100年「反省と和解のための市民宣言」)。



戸塚悦朗(とつか・えつろう)

弁護士(第2東京弁護士会)。日中親善教育文化ビジネスサポートセンター顧問。龍谷大学社会科学研究所付属安重根東洋平和研究センター客員研究員。元龍谷大学法科大学院教授。ヒューマンライツを保障する国際法の実践・研究を専攻。主著に『「徴用工問題」とは何か?ー韓国大法院判決が問うもの』明石書店、『歴史認識と日韓の「和解」への道』日本評論社など。

Monday, March 29, 2021

【ウェビナーです】「ダーバン+20キャンペーン」 キックオフ・イベント: 「日本のレイシズムを可視化する ~ラムザイヤーはここにいる!Durban Declaration 20th Anniversary Kickoff Event: Racism in Japan - Harvard Professor J. Mark Ramseyer's Attack on Minorities

 

4月17日追記:イベントは270人以上のご参加を得て大変盛況で議論も活発に交わされました。↑このYouTubeで観ることができます。2週間程の限定公開の予定です。

呼びかけ文はここにあります⇒

     
「ダーバン+20キャンペーン」 キックオフ・イベント


日本のレイシズムを可視化する

~ラムザイヤーはここにいる!


日 時: 2021年4月17日(土) 11:00-13:00 (日本時間)


方 式: オンライン(Zoom) 参加費:無料

ウェビナー申込み:https://bit.ly/3lRR6Ek 



主催:「ダーバンから20年:日本のレイシズム・コロニアリズム・セクシズムを解体する」キャンペーン(仮称)

(略称:ダーバン+20キャンペーン) 

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■プログラム■

司会・趣旨説明: 藤岡美恵子 (法政大学非常勤講師/「ダーバン+20キャンペーン」呼びかけ人) 

1部:ラムザイヤー論文に見るレイシズム、コロニアリズム

部落差別:角岡伸彦(フリーライター)

沖縄差別:親川志奈子(沖縄大学非常勤講師/琉球民族独立総合研究学会共同代

表)

朝鮮差別:伊地知紀子(大阪市立大学教員) 

関東大震災朝鮮人虐殺:加藤直樹(作家)

2部:ダーバン宣言から見る日本のレイシズム、コロニアリズム 

総括コメント:上村英明 (恵泉女学園大学教員/「ダーバン+20キャンペーン」

呼びかけ人)

参加者との質疑・討論/ダーバン+20キャンペーンの紹介・賛同呼びかけ

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米国のブラック・ライヴズ・マターや、欧州の奴隷貿易や植民地支配の負の遺産を克服しようという試み――近年、レイシズムと植民地主義に正面から向き合う運動が世界中で注目を集めています。一方日本では、差別撤廃を訴えるマイノリティの声に対して執拗なヘイト・スピーチが繰り返され、社会全体でも「レイシズムNO!」の声は残念ながら大きくはありません。

20年前、レイシズムと植民地主義を世界的課題として話し合う画期的な会議がありました。南アフリカのダーバンで開かれた「人種主義、人種差別、外国人排斥および関連するあらゆる不寛容に反対する世界会議」(略称:ダーバン会議)です。ダーバン会議は、人種差別がジェンダーなどの他の要因と絡み合う「複合差別」の視点や、目の前にある差別は奴隷制や植民地支配など過去の歴史と切り離せないことを示すなど貴重な成果を残しました。

ダーバン会議が示した地平を想起しつつ、近代日本がつくってきた差別構造を解体するためのキャンペーンの枠組みを議論していた矢先、米国ハーバード大学のラムザイヤー教授による「慰安婦」や沖縄、部落、在日朝鮮人などに関わる不正確な論文がニュースになりました。レイシズム、セクシズム、コロニアリズムが交差するラムザイヤー教授の主張はしかし、日本で私たちが日常的に目にする光景です。ラムザイヤーはどこにでもいるのではないでしょうか。キックオフ・イベントでは、このラムザイヤー論文を題材に日本のレイシズムを可視化するとともに、ダーバン+20キャンペーンのこれからをお伝えします。ぜひご参加ください。(事前登録は https://bit.ly/3lRR6Ek )

<実行委員会> 稲葉奈々子(上智大学) 上村英明(恵泉女学園大学)* 末愛砂(室蘭工業大学) 熊本理抄(近畿大学)* 乗松聡子(『アジア太平洋ジャーナル・ジャパンフォーカス』 エディター) 藤岡美恵子(法政大学)* 藤本伸樹(ヒューライツ大阪) 前田朗(東京造形大学)* 矢野秀喜(強制動員問題解決と過去清算のための共同行動事務局)* 渡辺美奈(アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam))   (2021.3.26現在/は呼びかけ人)

連絡先:「ダーバンから20年:日本のレイシズム・コロニアリズム・セクシズムを解体する」キャンペーン(仮称)(略称:ダーバン+20キャンペーン) 

Email: durbanRCS@gmail.com

ふるってご参加ください!

ここで事前登録してください!⇒ https://bit.ly/3lRR6Ek 

QRコードは以下↓





Sunday, March 21, 2021

【追記あり。会社はパッケージデザイン変更を決定】中国の人に差別的な製品(油吸収パッド)について 【Responding to criticism, company decided to change the package design】Oil absorbing pads made by Kyowa Shiko Co., Ltd. that are discriminatory against Chinese people

 【3月22日、同日追記】

以下の投稿をアップして、協和紙工株式会社の問い合わせフォームで連絡したその日のうちに、会社から返答があり、「パッケージデザインを変更するよう社内決定しました」という報告をもらいました。この対応の速さを評価したいと思います。差別を認めても居直って差別的内容を発信し続けたNHK広島局や、最初から意図的な差別を行い、どんなに批判されてもその差別にしがみついているDHC社との対応の違いを感じました。今回、この問題に気づいた家族のメンバー、わたしの問題意識に賛同してくれたネット上の仲間たち、そして店頭で行動した小野さんに深く感謝を伝えたいです。また、このパッケージの差別性を感じながらも私の発信を容認してくれた中国出身の友人に、感謝したいと思います。ちなみに、この投稿自体は残しますが、ブログタイトルから会社の名前は削除しました。引き続き、会社のパッケージデザイン変更を注視したいと思います。

(以下、元の投稿)

3月13日、このような投稿をFacebookとツイッターにした。

ツイッターでは

家族が東京の100均でこういう商品を見てびっくりして送ってきた。#レイシズム と #セクシズム に満ち溢れている。あり得ない。昨日問題になった「スッキリ」の差別行為とも通じる、ギャグとか言葉遊びに乗じたレイシズムです。検索したら普通に各地で売ってる。どういうことなの日本?

(注:差別的画像やコピーを見せることでかえって差別を呼ぶことがあるリスクは承知しつつも今回は具体的に存在し売られている商品だということもあり、どの商品を指しているのかということをわかってもらうためにも画像を示します。)

これに共感の声もあったが、とくにツイッターでは嫌中ヘイトとも言えるリプや引用RTがたくさん来て驚いた。なので3月15日こうセルフRTして
びっくりしました。この問題意識、共有してくれる人が出てきているなと思ったら急にレス、引用RTが増えて、それが悪意に満ちたものばっかりです。やっぱりここまで来てるんですね、日本のヘイトって。
説明しないとわからないのかなと思いながらも以下、説明を足した
人の国の名前をこうやって文字って遊ぶっていうのがまず失礼だし、髪型や服装からしてとてもステレオタイプ的な中国人女性が出てくるのもすごく変で(なぜ中国人女性なのかも意味不明だけどーー中国料理には油を使うものが多いから?わかんない)セクシストだと思うし、

 決定的なのは下の「ポイッと。。。」の部分ですね。捨てちゃう、という言葉にその国の言葉をかけちゃうのはもう暴力です(ここではもろカタカナにして際立たせてるし)。自分が所属する国なり集団なりがやられたら、って想像するとすぐわかるんじゃないかなって思います。

 これが、海外で売られている製品で、着物着てるいかにもステレオタイプ的な日本人女性が出てきてて、「ポイッと捨てジャパン!」「捨てジャップな!」とかいうコピーだったら、どう思うでしょうか?

その後、フェーブスック友の小野直子さんが、元の投稿のコメントとして、3月18日に行ったことを報告してくれました。この行動力に脱帽。許可を得てここに転載します。

★★★

この商品がよく知られているかはわかりませんが、私は知りませんでした(油吸収パッドを買う気がないからか100均にめったに行かないからか)。

昨日、100円ショップのキャンドゥ吉祥寺店で同商品を見つけました。(ダイソー、ドンキホーテと西友も行ってチェックしましたが置いてなかった。検索したらセリアという100均でも売ってるらしい。)ちなみにMADE IN JAPANでした。

店長は不在でしたが、正社員の店員Sさんに、このコピーと絵柄が差別的なパッケージの商品を扱うのは問題ではないかと問うてみると、「今まで指摘を受けたことはないが、そうですね」と。どうするのか尋ねると、「本社に伝えます」と。今伝えたらどうかと言うとキャンドゥ「お客様相談室」に電話したらしく、相談室正社員のAさんは「自社で扱う商品として何の問題もない」との答えだったとのことです。それはキャンドゥの会社としての回答と周知されてもよいかと聞くと、「よい」とのこと。

相談室担当責任者のフルネーム・部署・役職、いつから同商品を取り扱っているかなどを再確認TELしてもらうと、「これ以上のことは、お客様の名前・連絡先を伺って担当者から電話する」との返事でした。また、相談室でなく広報課など別の部署に連絡すべきではとSさんに問うと、「自分の対応は間違っていない。広報課もあるが、だったらお客様自身で広報課に連絡してください」と。(そうした対応が高飛車だったので、名前・連絡先を言うのは構わないけれどしないことに。)

Sさん自身は商品をどう思うか聞くと、「同店舗では2019.12開店当初から取り扱っているが、指摘を受けるまで何とも思わなかった。不快に感じるお客様もいると思う」と。客の不快感だけではなくて、Sさん自身は差別表現の商品をどう判断するか聞くと、「今は、言葉も絵柄もよろしくないと思う」と。このまま何もせず店で扱い続けるならSさんも差別に同意し加担することになるが、Sさん自身の意見として扱うべきでないと会社に提言しないのかと聞くと、「声を上げる。自分の認識として、広報と商品部に今日その旨伝える」とのことでした。

以上、昨日の市場調査の報告です。

商品製造元:協和紙工株式会社(愛媛県)

https://kyowa-shiko.co.jp/daily_goods/ 

キャンドゥのサイト

https://www.cando-web.co.jp/corporate/about/concept.html

★★★

行動した小野さんに感謝します。 協和紙工株式会社の問い合わせ先はここなので私も問い合わせます。

@PeacePhilosophy 

Friday, March 12, 2021

東京大空襲76周年 第15回朝鮮人犠牲者追悼会 The memorial to remember the Korean victims of the March 10, 1945 Tokyo Air Raid


東京大空襲76周年 第15回朝鮮人犠牲者追悼会(3月13日午前11時から東京都慰霊堂にて開催。主催は「東京大空襲朝鮮人犠牲者を追悼する会」)が先程終わりました。オンラインで参加しました。ここに動画がアップされています。このような催しがあったことさえ今年まで知らず、大変恥ずかしい気持ちがしています。一晩で10万人以上が虐殺された東京下町空襲(1945年3月10日未明)では、朝鮮人の犠牲者は1万人にも上ると言われています。広島や長崎の原爆投下と同様、1割ぐらいの人たちが朝鮮人だったのです。植民地支配のゆえに日本に来た・連れてこられた人たちはここでも、被災させられ、差別により被害が増大するという、二重、三重の被害を受けました。この歴史を深く胸に刻みたいと思います。

詳しくはこちらのブログへ https://tokyosinsoutyousa.hatenablog.com/

I just attended the 15th ceremony to remember the Korean victims of the March 10, 1945 Tokyo Air Raid on-line. Held from 11 AM to 12 PM at Tokyo-to Irei-do, at Yokoamicho Park, near Ryogoku Station. The speeches were all profound and the live music is magnificent. https://www.youtube.com/watch?v=gyOWfesJTAw

Tokyo Air Raid, which killed over 100,000 civilians in two hours or so, is a largely forgotten atrocity, even by the locals, and especially this year, the anniversary seems to be overshadowed by the 10th of 311 Earthquake/tsunami/nuclear disaster. It is estimated that as many as 10,000 Koreans were killed in the Air Raid. Like the Korean victims of the Hiroshima and Nagasaki bombings, they were victimized first by being mobilized to Japan under the colonial rule, then attacked by the bombs targeted at Japan, then suffered even more than Japanese victims because of the continuing discrimination and lack of support. The ceremony was conducted mostly in Korean and Japanese, but everybody can hear the very moving music.

@PeacePhilosophy 






Sunday, February 14, 2021

【3月7日更新:講演動画有】カナダ9条の会オンライン講演会「核と人類は共存できない-核兵器禁止条約発効と、福島原発事故10年の節目に考える-」 落合栄一郎さんを迎えて Article 9 Canada presents Eiichiro Ochiai's talk "Nuclear and Humanity Cannot Co-exist: Marking the 10th Anniversary of the Fukushima Daiichi Nuclear Accident and the Enactment of the Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons"

3月7日追記:60人以上の参加を得て盛況のうちに終わりました!動画をアップしますのでご覧ください。次回の講演も乞うご期待!
    

後記:カナダ、日本、米国などから参加してくださったたくさんの皆様 ご参加、事後のたくさんの質問やコメントをありがとうございました。

落合さんは、素人にもわかりやすい言葉で、放射性物質がどう人体、生物に影響するかを説明し、また、福島原発事故やチェルノブイリ原発事故、スリーマイル島原発事故や米国や各国の核施設が人体にどういう影響を及ぼしているか、または及ぼしている可能性があるかを数々のデータを使って詳しく説明し、あらためて原発という、核の「平和」利用というのはありえないのだ(それが生み出す大量の熱量でかえって温暖化が進むこと、ウラン採鉱から核廃棄物まですべてのプロセスにおいて被曝を生み出すこと、被曝の影響に閾値はないこと等)、核実験や核発電により北半球全体がいかに汚染されているかのも思い知らされました。最後の、TPNW(核兵器禁止条約)を超えてNBT(核禁止条約)へ!という、核の全面禁止を訴えました。


カナダ9条の会 オンライン講演会第一回

核と人類は共存できない

ー核兵器禁止条約発効と、福島原発事故10年の節目に考えるー

落合栄一郎さんを迎えて

落合栄一郎さん
 2021年1月22日、核兵器禁止条約 (Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons(英語条文はここ外務省の日本語仮訳はここ)が発効となりました。核兵器の使用、使用の威嚇、開発、実験、生産、製造、取得、保有および貯蔵を禁止し、その移譲、受領、禁止行動に対する援助、奨励、勧誘も禁止する、全面的な「禁止」条約は長年の世界の被爆者や根強い市民社会の運動の成果と言えます。条約では「核兵器に関する活動が先住民にもたらす均衡を失した影響を認識し」と、核問題と植民地主義の関連にも触れています。
 1月22日の時点で86国が署名、52国が批准していますが、全ての核保有国および米国の同盟国(カナダを含むNATO諸国、日本、韓国など)は参加していません。また、「無差別に平和的目的のための原子力の研究,生産及び利用を発展させることについての締約国の奪い得ない権利に影響を及ぼすものと解してはならない」と、原子力発電を問題視していません。
 きたる3月11日は、東日本大震災・津波および福島第一原発の大事故発生から10周年を記憶する日です。10年経っても収束からは程遠く、環境や生物、人体の被曝被害は継続し、いまだに3万から6万以上といわれる人たちが避難生活を強いられています。
 今回は、米国の大学で教鞭を取りながら長く平和・反核運動にも従事し、退職後もバンクーバー9条の会の会長を務め、化学者として、核兵器であれ原発であれ「核と人類の共存はできない」との主張を英語・日本語の著書や講演・執筆活動で続けてきている落合栄一郎さんを講師に迎えたいと思います。

時間:

    バンクーバー(太平洋標準時):3月6日(土)午後5時ー6時半

    トロント・モントリオール(東部標準時):3月6日(土)午後8時ー9時半

    日本 3月7日(日)午前10時ー11時半

参加費 無料

主催    カナダ9条の会 (Article 9 Canada) 

後援    Peace Philosophy Centre

定員 先着100名

言語 日本語(質問は英語でも受け付けられます)

要事前登録。このリンクから登録してください:

https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZAkd-CqpzwuH9TgE_7TFU-5iaHV07xyfP-0 

問い合わせ先:article9canada@gmail.com 

講師プロフィール:落合栄一郎(おちあい・えいいちろう)

1936年東京生まれ。ペンシルバニア州のジュニアータカレッジ名誉教授。東京大学工業化学科卒、同大博士課程終了工学博士。カナダ、アメリカ、スウェーデン、ドイツなどの大学で化学の研究教育に携わる。2005年退官後はバンクーバーで、バンクーバー9条の会、世界連邦協会等を通じて平和活動を行いながら英語、日本語で、放射能や被ばくの危険性についての執筆活動に従事する。

著書:Bioinorganic Chemistry, an Introduction (Allyn and Bacon, Boston, 1977)、 Bioinorganic Chemistry, a Survey (Elsevier, Amsterdam,2008)、 Hiroshima to Fukushima (Springer, Heidelberg, 2013)、 Nuclear Issues in the 21st Century , Nova Science Publ, New York, 2020)、『原爆と原発』(鹿砦社、2012)、『放射能と人体』(講談社、2014)、『病む現代文明を超えて持続可能な文明へ』(本の泉社、2013)等多数。

 ★バンクーバー、トロント、モントリオールの9条の会が横につながり、大きな「カナダ9条の会」という枠組みで、日本やその他の国に住むメンバーも含め、日々意見・情報交換をしてきましたが、コロナの影響で活動はオンライン中心となりました。2021年から、不定期となりますが誰にでも参加してもらえるズーム講演会シリーズを企画しようということになり、これが第一回となります。