Thursday, September 03, 2026

香港の「民主活動家」黄之鋒(ジョシュア・ウォン)が香港高等法院で「共謀」を認めた:ジャーナリストたちの投稿 Hong Kong “Pro-Democracy Activist” Joshua Wong Admits to Conspiracy in the High Court: Posts by Journalists

 香港の「民主活動家」黄之鋒(ジョシュア・ウォン)が香港高等法院で「共謀」を認めたことを受けて、フォローしているジャーナリストたちのよくまとまっている投稿を翻訳して紹介する。

ジェームズ・ウッド: 中国在住の英国系オーストラリア人 🇨🇳|地政学アナリスト|著述家|中国を中心に発信。https://x.com/commiepommie/status/2095064558138425709



黄之鋒(ジョシュア・ウォン)は今日、香港高等法院に出廷し、自らの言葉で共謀を認めた


黄之鋒は、2020年7月1日から11月23日までの間、羅冠聡(ネイサン・ロー)らと共謀し、外国政府、組織、個人に対して、香港および中国のその他の地域への制裁、封鎖、その他の敵対的行動を求めたとして、罪を認めた。これが訴因であり、彼自身が認めた内容である。 彼はすでに、2020年の非公式予備選をめぐって、禁錮4年8カ月の刑に服している。この2件目の訴因は、彼が赤柱監獄に収監されていた2025年6月に提起された。彼は2020年11月以来、2,100日以上にわたって拘束されている。裁判所がこの事件を重大なものとして扱えば、終身刑となる可能性がある。 『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』は、黄之鋒が北京政府と香港政府への制裁を扇動したことを認めたと、明確に報じた。 経緯は複雑ではない。羅冠聡との連携は2016年頃に始まり、その目的が隠されたことは一度もなかった。誰かが香港に制裁を科すまで、外国からの圧力を強めるというものだった。香港衆志(デモシスト)がその手段であり、黄之鋒を事務局長、羅冠聡を主席とする国際的な対外活動の前線だった。主な働きかけの相手はワシントンにいた。 黄之鋒と羅冠聡は2019年9月、米議会の委員会で証言した。その2カ月後、トランプは、まさに彼らが成立を求めて働きかけていた制裁の枠組みである「香港人権・民主主義法」に署名した。ペロシは連邦議会議事堂で黄之鋒と面会した。ルビオは上院でこの動きを推進した。2人はまた、香港警察に群衆制御用装備を販売しないよう外国政府に求めた。国家安全維持法の施行後には、黄之鋒が請願運動を推進し、その結果、少なくとも1社のデジタル・フォレンジック企業が香港市場から撤退した。 日付もまた、無視できないほど正確に符合している。国家安全維持法は2020年6月30日に施行され、香港衆志は同日、解散した。訴因の対象期間はその翌日から始まっている。その期間に入って2週間後の7月14日、トランプは「香港自治法」に署名し、中国および香港の当局者に制裁を科すとともに、彼らと取引する外国銀行にも制裁を科す可能性を示した。 10月までに、ワシントンは同法に基づく最初の制裁対象者を指名していた。羅冠聡はロンドンから運動を展開し、黄之鋒は香港からその活動を継続した。彼らが米国に香港への制裁を求める一方で、米国は香港に制裁を科していたのである。 西側メディアは、彼をロビー活動を理由に弾圧された民主活動家の象徴と呼ぶだろう。複数の西側諸国の在外公館関係者が傍聴席に座っていた。すでに従来どおりの論調による論評が始まっている。しかし、彼らが大きく報じようとしないのは、黄之鋒が何を認めたのかという点だ。彼は外部勢力に、自らの都市を罰するよう求めたのである。彼を迎え入れ、証言を聞き、彼が求めた制裁法に署名した同じワシントンが、今日の有罪答弁を政治的なものだと呼ぶことになる。 拡散されている画像は、言葉よりも強い印象を与える。特徴的な茶色の制服を着た成人男性が、金網の向こうで、かつて自ら近づいたカメラに向けて振る舞っている。返信欄ではすでに、その制服を「グッチの衣装」と呼ぶ声が上がっている。あの制服こそが、公聴会や証言、時期を選んだワシントン訪問によって彼が手に入れたものだ。 2月には、外国勢力との共謀を理由に黎智英(ジミー・ライ)に禁錮20年が言い渡された。黄之鋒の弁護人は、今回の事件はそれほど重大なものではないと主張し、4年6カ月程度の量刑を求めた。裁判官は審理を延期した。 香港国家安全維持法が問題にするのは、行為者が外国人か現地の人間かではない。問題にするのは、誰かが外部勢力を招き入れ、香港に損害を与えようとしたかどうかである。黄之鋒は今日、法廷に立ち、それをしたのは自分だと認めた。 退廷する際、彼は傍聴席に「バイバイ」と言った。 いつもの人々から抗議の声が上がるだろう。それはいつものことである。より問うべきなのは、なぜその多くが、彼自身がそれを認めたという一文を飛ばして語るのか、ということだ。

アンジェロ・ジュリアーノ:1995年から香港在住。地政学、金融アナリスト。https://x.com/angeloinchina/status/2095427525098820055

香港――西側メディアが聞きたがらなかったこと
黄之鋒(ジョシュア・ウォン)が、反逆および外国勢力との結託により終身刑を言い渡される可能性に直面している今、私はこれを書いている。 西側はすでに、彼を聖人に祭り上げる準備を始めている。いい加減にしてもらいたい。 2019年、私は香港の添馬公園に立ち、カメラが聞きたがらなかったことを語った。これは「民主化運動」などではなかった。米国によるカラー革命の試みだった。全米民主主義基金(NED)、米国国際開発庁(USAID)、ソロスのネットワーク、西側の政治家、そして一握りの現地の手先が、実在した逃亡犯条例改正案をめぐる対立を混乱へと変えようとしたのだ――街を破壊し、「一国二制度」を崩壊させ、香港を中国に突きつける短剣として利用しようとした。 私はそれを現地で体験した。私はそれに反対する声を上げた。私たちは、街を火の海にしようとした、資金援助を受けた暴徒たちと闘った。その後、私は殺害予告を受けた。構わない。私は西側の編集者たちを喜ばせるために、そこにいたのではない。 黄之鋒は、学生の英雄だったことなど一度もない。彼は「国際戦線」にとって都合のよい顔だった。ペロシやルビオらに働きかけ、制裁を懇願し、自らの街に外国からの圧力を招き入れた。それは異議申し立てではない。帝国を自分の家に招き入れ、それを自由と呼ぶ行為である。 結託という行為には、れっきとした名前がある。そして今、それは法廷で裁かれている。 カラー革命は自由ではない。それは政権転覆のためのソフトウェアである。手口は毎回同じだ。 実際に存在する不満を乗っ取る 資金、訓練、スローガン、カメラを大量に投入する 抗議活動を暴力へと激化させる ワシントンとNGO組織網の意向に従う政府を樹立する 主権を奪い、それを「価値観」と呼ぶ ウクライナは、その典型例である。マイダンは、欧州と尊厳を求める運動として売り込まれた。しかし、それがもたらしたのは、支配された国家、宗教のごとく崇められるNATO、そして代理勢力と化した国だった。その道は戦争へと直結した。断層線上で起こされるカラー革命は、人々を「解放」するものではない。戦場を準備するものだ。 昨年、同じ茶番がネパールを襲った。汚職に対する若者の怒りは本物だった。だがその後、Discordを通じた動員が行われ、省庁が焼かれ、政府は数日で倒された。そして、お決まりの道化たち――自称「中国専門家」たち――は、まるで祭りでも始まったかのように喝采した。 なぜか。 彼らは、人々がすでに聞きたがっていた物語を語ったからだ。調査などしない。この種の作戦がどのような結末を迎えるかについての歴史的知識もない。彼らは格好よく見られたかった。真実を犠牲にして再生回数を稼ぎたかったのだ。 それは分析ではない。コンテンツにすぎない。 影響力には責任が伴う。彼らは前者を手にし、後者を投げ捨てた。 日本を見よ。フィリピンを見よ。作戦が成功したときに出来上がる完成品がこれだ。必ずしも街頭に戦車が並ぶわけではない。基地、条約、メディア、そして米国の優先事項を避けられない運命として扱う政治階級――帝国の道具である。 この点は、いくら強調してもしすぎることはない。こうした革命が邪悪なのは、国民が決して外部に委ねてはならないもの、すなわち自分たちの問題を自分たちで解決する権利を奪うからだ。 主権は、真の民主主義の土台である。主権がなければ、残るのは国旗と議会、そして外国人の操り手だけだ。 2019年の香港は警告だった。 ウクライナは、その代償だった。 ネパールは、評論家たちが今なお喝采する再演だった。 黄之鋒の裁判は、自国に対して外国の力を招き入れることは活動家としての行為ではないと、改めて思い起こさせるものだ。それは裏切りである。 この干渉の時代が終わることを願う。 民族自決。平和。相互繁栄。そして何よりも主権を。


日本战败81周年 일본 패전 81주년 日本敗戦81周年 81st anniversary of Japan's defeat

值此中国人民抗日战争暨世界反法西斯战争胜利81周年之际,我们缅怀日本侵略战争的受害者,并重申日本宪法第九条所确立的和平承诺:日本永不再发动战争。

중국 인민 항일 전쟁 승리 81주년과 세계 반파시스트 전쟁 승리 81주년을 맞아, 우리는 일본의 침략 전쟁 희생자들을 추모하고 일본 헌법 제9조에 명시된 평화 약속, 즉 일본은 다시는 전쟁을 일으키지 않겠다는 약속을 재확인합니다.

中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争の勝利81周年にあたり、我々は日本の侵略戦争の被害者を追悼し、日本国憲法第9条に定められた平和の約束、すなわち「日本は二度と戦争を起こさない」という約束を改めて確認する。

On the occasion of the 81st anniversary of the victory of the Chinese People's War of Resistance Against Japanese Aggression and the World Anti-Fascist War, we remember the victims of Japan's war of aggression and reaffirm the peace commitment established in Article 9 of the Japanese Constitution: Japan will never wage war again.


26年6月3日、瀋陽の9.18歴史博物館にて


ISF公開シンポジウム「イラン・ウクライナ危機と変容する世界秩序~日本はいかに対応すべきか」ISF Public Symposium: “The Crises in Iran and Ukraine and the Changing World Order: How Should Japan Respond?”

 10月9日(金)、ISF独立言論フォーラム主催・村山談話を継承し発展させる会協賛で、公開シンポジウム「イラン・ウクライナ危機と変容する世界秩序~日本はいかに対応すべきか」が開催されます。鳩山友紀夫元総理、ニコライ・スタニスラヴォヴィチ・ノズドリェフ駐日ロシア大使、ペイマン・セアダット駐日イラン大使の講演会に、孫崎享さんとともにコメンテーターとして参加させていただきます。

申し込みフォームはこちらをクリックしてください。

メールでの申込は、公開シンポ、お名前を記載の上、info@isfweb.orgまでメールしてください。



Wednesday, September 02, 2026

ICC赤根所長応援は日本人ナショナリズム発揚の場となっていないか―ICCの政治的、歴史的文脈を提供するベン・ノートン記事を紹介 Has Support for ICC President Akane Become a Vehicle for Promoting Japanese Nationalism? Introducing an Article by Ben Norton That Provides Political and Historical Context

国際刑事裁判所(ICC)が日本のメディアで大きな話題になっているが、ジャーナリスト、ベン・ノートン氏の2023年3月29日の記事「米国はかつて国際刑事裁判所への軍事侵攻をちらつかせた。今やプーチンを標的にするICCを歓迎」の翻訳を紹介したい。当時も訳したい!と思いながら流れてしまった記事だった。ICCも公平とは言えないこと、米国がICCの構成員を制裁するのは初めてではないこと、ICCの管轄権行使に長年反対し、ICC関係者への制裁まで行ってきた米国がプーチン大統領への逮捕状を歓迎した二重基準など、昨今のニュースに歴史的、政治的文脈を提供できる貴重な記事と思う。

8月18日、「トランプ政権がICC(国際刑事裁判所)の赤根智子所長らに制裁を科す」というニュースが、日本で大きく報じられた。もちろん「法の支配」を標ぼうする国際組織に対し一国の政権が恣意的な制裁を加えるのは間違っている。ただ、私が違和感を感じるのは、どうして日本のメディアが、にわかにこの件について大騒ぎしているかということである。答えは明らかだ。現在の所長がたまたま日本人だからである。メディアで多用されている赤根智子所長「ら」という表現に象徴されている。ICCは8月19日に声明を出し、「国際刑事裁判所(ICC)は、米国政府が、同裁判所の所長である赤根智子判事(日本)および検察局の上級法廷弁護士アブドゥライ・セイ氏(セネガル)を新たな制裁対象に指定すると発表したことに、強い遺憾の意を表する」と言っている。アブドゥライ・セイ氏というちゃんと名前のある弁護士も今回制裁対象になった。制裁されているもう一人の人を「ら」で済ませることができてしまうところに、日本人のナショナリズムが見え隠れする。

この記事でも指摘されているようにICCはアフリカ諸国など主に非白人国あるいは非西側国の人間ばかりに逮捕状を出してきた経緯があり、「インターナショナル・コロニアル・コート」(国際植民地主義裁判所)とか「インターナショナル・コケージアン・コート」(国際白人裁判所)といった批判を受けてきた。セネガル人の弁護士の存在を無視するのは日本のメディアや世論にも日本人偏重だけでなく西側偏重、白人偏重の傾向があるのではないかと思ってしまう。これが、ワールドカップで日本が勝ったとか、そもそもナショナリズムが前提のプラットフォームでの話だったら敢えて言うこともないが、ICCのような国際組織の構成員に起こったことをその国籍によって扱いを変えるというのは理にかなったこととは言えない。

高市首相がこの件について「残念」「深刻」だという表明にとどまっていることで「弱腰だ」といった批判があるようだ。私は高市首相を支持していないが、ここで日本政府が、日本国籍者だからといってICCの特定の構成員の制裁について米国政府と直談判することを求めるのは、ある意味で、自国の都合でICC構成員に制裁する米国と同じ土俵に立った考え方である。日本政府がICC締約国として、アフガニスタンでの米軍・CIA要員らの戦争犯罪容疑の捜査や、ガザをめぐるネタニヤフ首相らへの逮捕状に関与したことなどを理由に制裁されている、現在13人のすべてのICC関連被制裁対象者について米国に抗議するというのなら筋が通っていると言えようが、日本のメディアや世論はもっぱら「赤根所長」コールばかりである。この記事にもあるように、締約国ではない米国がICC構成員に制裁を課すのは初めてのことではないが、過去のケースについて日本メディアや世論は今回のように盛り上がらなかった。

残念なのは、赤根氏自身がこの日本の自国中心的な赤根氏応援に乗っかっているように見えることだ。8月26日の「報道ステーション」で大越キャスターが赤根氏にインタビューしていたが、赤根氏は、日本のNGOが始めた赤根氏制裁の撤回を求める署名を毎日見ていると言い、「これこそ日本人だな、とつくづく思う」と言っていた。赤根氏もこの件を日本人賛美につなげている。このような文脈で「日本人」という概念が使われるとき、日本のいわゆる「日本人」ではない市民たちがどのような疎外感を味わうかなど思いも至らないのであろう。ちなみに9月3日の時点で14万筆近く集まっているこの署名は「赤根所長」のみを対象とし、他に制裁されているICCの関係者は含まれていない。赤根氏はこういうときこそ「日本人だからではなく、ICCの締約国としてすべての制裁対象者を応援してほしい」と伝えることができたのではないか。

また、赤根氏は、ロシアのウクライナ侵攻を受けて「目が覚めた」と言っており、「第二次大戦後、ヨーロッパではこういうこと(戦争は)起きないという考えがあった」と言っていたことにも驚いた。

「私はウクライナ侵攻の時に目が覚めたんですね。第2次世界大戦以降、そうしたことはヨーロッパで起きないと。国連もできたしという考えが広くあったと思います。他の地域はともかくとしてですね。そうした大きな戦争がヨーロッパでは起きないと。それが私としては打ち砕かれた感じがして」

赤根氏の発言からは、1990年代に旧ユーゴスラビアのクロアチア、ボスニア、コソボなどで起き、ボスニアとコソボにはNATOも介入した血みどろの紛争が、すっかり抜け落ちている。また「他の地域はともかくとして」という言い方はどうなのだろうか。「ともかく」と言われた地域の人たちが聞いたらどう思うかと思いが至らないか。国連設立以降、欧州以外で起き、米国など西側諸国が遂行または介入した朝鮮戦争、ベトナム戦争、イラク・アフガン戦争、パレスチナ戦争などでは赤根氏の目は覚めなかったということだ。

赤根氏の西側バイアス、欧州の旧社会主義国やグローバルサウスの国々への軽視を感じざるを得ない。ノートン氏がここで指摘するICC自体の西側バイアスにも通じるように見える。逆に、西側が30年の挑発と威嚇を繰り返した上で起きたのに西側ではロシアが一方的な「悪」とされている戦争によってのみ「目が覚めた」のか。ロシアのプーチン大統領とマリア・リボア=ベロワ大統領全権代表(子どもの権利担当)の、ウクライナの子どもの「占領地域からの違法な追放・移送」容疑についても、ロシア側の、戦闘地域で危険に晒されていた子どもたちを安全な場所に避難させ保護した人道的措置であり、可能な場合には親や保護者の同意を得ていたという主張に対しどこまでの検討を加えたのか、十分な証拠はあったのかなど疑問が残る。

ベン・ノートン氏は、2025年3月にフィリピンのドゥテルテ前大統領が、麻薬対策における自国民殺害の容疑でフィリピン当局に逮捕されICCに引き渡されたことを受けて、「ICCは西側帝国が標的とした者しか逮捕しない」と断言している。ドゥテルテ氏が米国の言いなりにはならず、中国と良好な関係を築いていて敵視されていたとノートン氏は解説する。2025年にネタニヤフ首相に逮捕状を出したのは西側偏重のICCが名誉挽回するチャンスだったが逮捕には至っておらずネタニヤフ政権下でイスラエル軍はパレスチナやレバノンでの市民虐殺をやりたい放題続けている。米国のバックアップがあってのことだ。

日本の人は日本人バンザイ的な赤根氏応援ではなく、あらためて西側帝国主義に対して無力であるどころか助長しているようなICCの限界と矛盾を冷静に認知し、高市首相の「弱腰」だけでなく、米国に追随し事実上米帝国の一部となっていることを問題視するべきではないか。ナショナリズムを発揮するのなら、日本人スゴイではなく、戦争犯罪を繰り返す帝国に加担することを辞め、日本の独立と主権を取り戻し、アジアの平和的一員となることを目指すのはどうか。

★★★

長い前文になりました。以下、ベン・ノートン氏記事の翻訳です。AI訳に私が手を加えました。 乗松聡子 @PeacePhilosophy 

米国はかつて国際刑事裁判所への軍事侵攻をちらつかせた。今やプーチンを標的にするICCを歓迎


ベン・ノートン 

2023年3月29日

 

グローバル・サウスの多くの国々は、国際刑事裁判所(ICC)を西側に有利な偏向をもつ新植民地主義的機関だとして非難してきた。その指導部は欧州出身者によって占められており、2016年の時点では、同裁判所で裁判にかけられたのはアフリカ人だけだった

めずらしく意見が一致する点として、米国もまた、国際刑事裁判所(ICC)の設立当初からこれに反対してきた。米国はICCの加盟国ではなく、ワシントンは同裁判所の最高幹部に制裁を科し、裁判官や検察官を逮捕すると脅したことさえある。

実際、同裁判所が2002年にオランダで発足した際、米国は「ハーグ侵攻法」として知られる法律を成立させた。この法律によりワシントンは、ICCで裁判にかけられている者が米国市民であるか、米国の「国家安全保障」上の利益にとって重要だと判断された場合、その者を解放するために米軍を派遣すると威嚇している。

ところが、21年にわたるICCの歴史を通じて同裁判所を容赦なく攻撃してきたワシントンは、突如として180度転換し、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を逮捕しようとするICCを公然と支持するようになった。

3月17日、ICC所長でポーランド出身のピョートル・ホフマンスキは、NATOとロシアの間のウクライナでの代理戦争で行われたとされる残虐行為をめぐり、プーチンに対する逮捕状を発付した。

ICCの逮捕状が発付されたのは、100万人以上の死者をもたらし、国連のコフィ・アナン事務総長でさえ違法であり国連憲章に違反していると述べた米国のイラク侵攻開始から、ほぼちょうど20年後のことだった。

イラクで犯された戦争犯罪について責任を問われた米国当局者は一人もいない。しかし今、ICCはロシアに狙いを定めている。

ロシアはICCの締約国ではない。ウクライナも正式な加盟国ではない。

モスクワは、この「刑事訴追は明らかに違法」であり、西側諸国に支配された同裁判所のロシアに対する「明白な敵意」の表れだと述べた。

米国はICCの加盟国ではないにもかかわらず、ジョー・バイデン大統領は同裁判所の逮捕状を強く支持した

米国のアントニー・ブリンケン国務長官は、欧州連合と連携し、ICC加盟国に逮捕状を履行してプーチンを逮捕するよう圧力をかけている。

これはブリンケンにとってかなりの方針転換である。2021年3月、イスラエルがパレスチナ被占領地で犯した戦争犯罪について同裁判所が捜査していた際、米国外交の最高責任者であるブリンケンはICCを激しく非難する声明を発表したからである。

ブリンケンは声を荒らげた。

ICCにはこの問題について管轄権がない。イスラエルはICCの締約国ではなく、同裁判所の管轄権に同意してもいない。ICCがイスラエル人に対して管轄権を行使しようとしていることに、われわれは重大な懸念を抱いている。パレスチナ人は主権国家としての要件を満たしておらず、したがって、国家としてICCの加盟資格を得ることも、国家として参加することも、ICCに管轄権を委ねることもできない。

イスラエルや米国と同様、ロシアもICC加盟国ではない。ところが、加盟国ではないイスラエルの戦争犯罪を同裁判所が捜査することはできないと主張してからわずか2年後、ブリンケンは突如として、ICCは加盟国ではないウクライナのために、加盟国ではないロシアに対して措置を講じなければならないと強く主張している。

米国、ICCに制裁を科し、当局者の家族を脅す

ブリンケンの前任者は、ICCの最高幹部に制裁を科すところまで踏み込んだ。

ドナルド・トランプ大統領の在任中だった2020年、ICCは、米国、NATO、およびその同盟者であるアフガニスタン政府がアフガニスタンで犯した戦争犯罪について捜査を開始した。

これに対し、元CIA長官から国務長官に転じたマイク・ポンペオは、同裁判所を非難する怒りに満ちた演説を行った。

「われわれは、ICCが米国人に対して管轄権を行使しようとするいかなる試みにも反対する。米国人を捜査または訴追しようとする、同裁判所の不適切かつ不当な試みを容認しない」と、同年3月に宣言した。

ポンペオはICCを「恥さらし」であり、「自らが露骨に政治的な機関であることをさらけ出している、“いわゆる”裁判所」だと激しく非難した。そして、「われわれはその権限濫用を暴き、これに立ち向かっている」と主張した。

米国外交の最高責任者はICC最高幹部の家族まで脅し、「われわれは、この党派的な捜査の責任者とその家族を特定したい」と言い放った。

その後、同年9月、米国務省は同裁判所のファトゥ・ベンスーダ主任検察官と同僚らに制裁を科した。

(法律家でアクティビストのセイラ・リア・ウィットソン氏の投稿の翻訳:「衝撃的な国際刑事裁判所(ICC)への攻撃だ。ポンペオ米国務長官は、米国の関与が疑われるアフガニスタンでの犯罪についてICCが進めている捜査をめぐり、名指しした裁判所職員とその家族に対する集団的制裁を課すと脅している」)

2021年初頭にバイデン政権が発足すると、米国によるこれらのICC制裁は解除された。しかしワシントンは、その後も同裁判所への攻撃と妨害を続けた。

米国の国営メディア「ボイス・オブ・アメリカ」はブリンケンの発言を引用し、ワシントンは引き続き「アフガニスタンおよびパレスチナ情勢に関するICCの行動に強く反対」し、米国やイスラエルのような「非締約国の人員に対して管轄権を行使しようとする」ICCの試みに異議を唱えると強調した。

つまりバイデン政権は、米国とNATOがアフガニスタンで犯した戦争犯罪、およびイスラエルがパレスチナ被占領地で犯した戦争犯罪を捜査しようとするICCの試みに強く反対したのである。

しかし、ICCがプーチンを追及するようになった今、ワシントンの政治階級は歓喜している。

一方、国防総省の軍指導部は、より慎重である。

ICCがプーチンに対する逮捕状を発付するわずか1週間前の3月初旬、『ニューヨーク・タイムズ』は次のように報じた。「国防総省は、ウクライナでのロシアによる残虐行為に関する証拠を米国が国際刑事裁判所と共有するのを阻止している、と当局者らは述べた。軍指導部は、それが米国人の訴追に道を開きかねない先例となることを懸念している」

(ニューヨーク・タイムズの投稿の翻訳:「【速報】米国防総省が、ウクライナでロシアが行った残虐行為に関する証拠を米国が国際刑事裁判所(ICC)と共有することを阻んでいると、当局者らが明らかにした。米軍首脳部は、それによって将来、米国人がICCに訴追される道を開くような前例が作られることを懸念している」)

ICCがグローバル・サウス、特にアフリカに対して偏った姿勢を取ってきたことは、十分な根拠をもって指摘されている

国際刑事裁判所には21年の歴史しかないが、グローバル・サウス、特にアフリカに対する著しい偏向を明確に示してきた。

『ロサンゼルス・タイムズ』は2016年、その一方的な姿勢を明確に示す記事を掲載した。「地球上で最も重大な犯罪を理由に同裁判所で裁かれたのはアフリカ人だけである

同年、カナダの国営メディアCBCは、「国際刑事裁判所、人種差別との非難を受けアフリカ諸国の大量脱退に直面」と報じた。

CBCは、「ICCが現在捜査している10件のうち9件がアフリカに関するもの」であることを認めた。

ブルンジ、ガンビア、南アフリカはICCを人種差別的な機関だと非難し、脱退すると表明した。

ガンビアの情報相は、ICCは「実のところ、有色人種、特にアフリカ人を訴追し、辱めるための国際白人裁判所(International Caucasian Court)である」と述べた。

2016年、ガンビアは実際に同裁判所から脱退した

南アフリカも脱退したが、のちに同国の高等裁判所が脱退を無効にした

2017年、アフリカ連合は加盟国にICCからの脱退を呼びかけた

それ以来、アフリカの知識人はICCを新植民地主義的な機関だとして継続的に非難してきた

(投稿されている記事の題の翻訳:「植民地主義の遺産を今なお引きずる国際刑事裁判所」) 

ガンビア出身のICC検察官ファトゥ・ベンスーダは、米国とNATOがアフガニスタンで犯した戦争犯罪、およびイスラエルがパレスチナ被占領地で犯した戦争犯罪について捜査を開始し、同裁判所の評判を変えようとしたように見えた。

トランプ政権は制裁と脅迫で応酬した。イスラエルの極右首相ベンヤミン・ネタニヤフは、ICCを「反ユダヤ主義」だと根拠なく非難することで応じた。

しかしベンスーダの取り組みは、いかに限定的なものであったにせよ、2021年に彼女の9年間の任期が終了すると頓挫した。

後任には、英国人弁護士で現ICC検察官のカリム・アハマド・カーンが就いた。

カーンは、英国保守党の元国会議員で右派政治家のイムラン・アハマド・カーンの兄である(イムランは小児性犯罪で有罪判決を受けている)。

カリム・カーンはICCを引き継ぐとほぼ直ちに、米国とNATOがアフガニスタンで犯した戦争犯罪、およびイスラエルがパレスチナ被占領地で犯した戦争犯罪についての捜査を打ち切った。

ロイター通信の記事によると、アフガニスタンの人権活動家ホリア・モサディクは、カーンの決定について、「アフガニスタン政府軍、米軍、NATO軍による犯罪の何千人もの被害者に対する侮辱」であると言って批判した。

(ベン・ノートンの投稿の翻訳:「これは大スキャンダルになるべき話だ。国際刑事裁判所(ICC)の新たな主任検察官、カリム・カーン(@KarimKhanQC)は、アフガニスタンで行われた米国の戦争犯罪に対する捜査を、「捜査に充てる人員や資金が不足している」という名目で、ひっそりと打ち切った。米国の戦争犯罪者は、またしても処罰を免れることになった」)

カーンは2021年、ICCは資源不足に苦しんでいるため、代わりに「同裁判所の管轄権に属する犯罪の規模と性質」に重点を置くと主張した。

しかし、正式な加盟国ではないウクライナで行われたとされる残虐行為をめぐり、加盟国ではないロシアの大統領に逮捕状を発付したことは、「同裁判所の管轄権に属する犯罪」に重点を置くというカーンの表明した方針と明らかに矛盾している。

イスラエルのメディアは、ICC加盟国ではないイスラエルが、カーンを主任検察官に選出するよう同裁判所の締約国に圧力をかけるため「舞台裏で懸命に働きかけた」ことを明らかにした。

(イスラエルのジャーナリスト、ノア・ランダウ氏の投稿の翻訳:

「イスラエルの公共放送によると、イスラエルは国際刑事裁判所(ICC)の加盟国に働きかけ、カリム・カーンを主任検察官に選出させた。」

「次から次へと驚くべき話が出てくる。今度は、その報道によると、イスラエルはカリム・カーンを国際刑事裁判所(ICC)の主任検察官に選出させるため、『水面下で懸命に働きかけた』という。」)

2022年、『タイムズ・オブ・イスラエル』はカーンを称賛し、「新たなICC検察官は今日まで、イスラエル・パレスチナに関して公の声明を一度も発表せず、公の行動も一切とっていない」と書いた。

さらに同紙は興奮気味に、「多くのイスラエル当局者は、ベンスーダが9年の任期を超えて在職し続けていたなら、すでに行動を起こし、おそらく逮捕状さえ発付していただろうと考えている」と付け加えた。

ICCは国連機関ではない――ICJは国連機関である

ワシントンの国際刑事裁判所に対する敵対的姿勢は、同裁判所が2002年に正式に発足する以前にまで遡る。

任期満了のわずか3週間前にあたる2000年の最終日、ビル・クリントン米大統領はICCの基礎となるローマ規程に署名した。しかし、後継のジョージ・W・ブッシュ大統領はのちに同条約への署名を撤回した

その後、ブッシュ政権は新設されたICCに対する政治戦争を展開した。

ブッシュ政権の国務省を率いた人物の一人である筋金入りのネオコン、ジョン・ボルトンは、米国のICC離脱を、自身の「公職人生で最も幸福な瞬間」と呼んだ。(ボルトンは、化学兵器禁止機関のホセ・ブスタニ事務局長の家族に対しても、「われわれは、あなたの子どもたちがどこに住んでいるか知っている」と脅迫した。)

親西側的な偏向で悪名高い、億万長者の寡頭富豪から資金提供を受けるロビー団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」でさえ、2002年7月、「普遍的正義の原則は依然としてワシントンによる深刻な脅威にさらされている」と警告した。しかもこれは、米国政府が悪名高い「ハーグ侵攻法」を成立させる前のことだった。

ブッシュに続き、オバマ、トランプ、バイデン各大統領もローマ規程への再署名を拒否してきた。したがって、米国はICCの加盟国ではない。

トランプがボルトンを国家安全保障担当大統領補佐官に任命すると、このネオコン強硬派は2018年、こう明言した。「われわれはICCに一切協力しない。ICCには加盟しない。ICCが自然消滅するに任せる。結局のところ、実質的に、ICCはわれわれにとってすでに死んでいる

ボルトンはICCの裁判官や検察官を逮捕するとさえ脅し、こう宣言した。「われわれはICCの裁判官や検察官の米国入国を禁止し、米国の金融システム内にある彼らの資金に制裁を科し、米国の刑事司法制度で彼らを訴追する。米国人に対するICCの捜査に協力するいかなる企業または国家に対しても、同様の措置をとる」

(フランス24の投稿の翻訳:「 米国、アフガニスタンでの戦争犯罪をめぐり米国人を訴追すればICC判事を逮捕すると脅迫」)

ICC加盟国はわずか123カ国である。(国連は世界に193カ国があると認めているため、ICC締約国は3分の2未満であり、それらの国々の人口を合わせても世界人口の半分に満たない。)

締約国ではない主要国には、米国、イスラエル、ウクライナ、ロシア、中国、インド、パキスタン、インドネシア、エチオピア、キューバ、ベトナム、トルコ、サウジアラビア、カタールがある。

国際刑事裁判所(ICC)を設立したローマ規程の署名国


一般に混同されているが、ICCは国連の機関ではなく、国連の正式な司法機関である国際司法裁判所(ICJ)とは別の独立した裁判所である。

ICCが2002年に設立されたのに対し、ICJは1945年に発足した。両者がともにオランダのハーグに置かれていることが、混同にさらに拍車をかけている。

ICJが国家間の紛争を裁くのに対し、ICCは個人を対象とする。

しかし、国連の構造に根本的な問題があるため、ICJの能力は非常に限定されてきた。安全保障理事会の常任理事国が拒否権を行使し、同裁判所の判決の履行を阻止できるのである。

米国はまさにこれを行い、ICJを事実上無力化してきた。

1984年、ニカラグアは、米国によるコントラ支援をめぐり、米国をハーグの法廷に提訴した。コントラとは、同国の革命的なサンディニスタ政権を暴力によって打倒しようと、民間人に対するテロを組織的に行った極右の暗殺部隊である。

「ニカラグア対アメリカ合衆国」事件で、ICJは、コントラのテロリストを支援し、ニカラグアの港湾に機雷を敷設したことにより、ワシントンが国際法に違反したとの判断を下した。

国際司法裁判所(ICJ)は、米国に対しニカラグアへの賠償金の支払いを命じた。しかし、ワシントンはこれを拒否し、判決が履行されるのを阻止するために国連安全保障理事会で拒否権を行使した。


(ベン・ノートン氏の23年3月9日の記事の翻訳はここまで)

Tuesday, September 01, 2026

オッカ君チャネルより「乗松聡子さんに聞く!!カナダから見た米中日関係/高市政権を周辺国はどう見るか/ウクライナと代理戦争の正体/誹謗中傷動画とサナエトークン」Satoko Oka Norimatsu Appears on Isoko Mochizuki’s YouTube Channel

少し時間が経ちましたが、6月14日に、ジャーナリスト望月衣塑子さんの「オッカ君チャネル」に呼んでいただいたときの映像を紹介します。かなり評判が良かったようで、有難いことです。

乗松聡子さんに聞く!!カナダから見た米中日関係/高市政権を周辺国はどう見るか/ウクライナと代理戦争の正体/誹謗中傷動画とサナエトークン

高井弘之:「中国への戦争態勢」の状況と反戦運動の課題 Hiroyuki Takai: The Current State of War Preparations Against China and the Challenges Facing the Antiwar Movement

Here is the text of Hiroyuki Takai’s speech at the webinar “Re-narrativizing Hiroshima & Nagasaki: Resisting the Remilitarization of Japan,” held on August 11, 2026, and organized by Tricontinental Asia. Click HERE to watch the webinar recording.

8月11日の、トライコンチネンタル・アジア主催のウェビナー「広島・長崎の記憶を語りなおし日本の再軍備化に抵抗する国際会議」で一緒に登壇した高井弘之氏の講演原稿をアップします。イベントの動画はここにあります。

高井さんは、「1840年代から1940年代の100年に及ぶ時期のいずれかに、あるいは継続的に、中国への侵略を行なって来た帝国主義列強と呼ばれた諸国」がまさしく現在中国に牙を向けている国々と指摘します。まさいしく、欧米列強プラス日本。また、日本は加害国だったにもかかわらず、日本国内の歴史記憶が「被害」中心のために、戦争とは「他国が責めてくるもの」と思い込んでいるという指摘はその通りと思いました。言語になっていそうで、なっていない、本質を言語化する高井さんの言論から目が離せません。@PeacePhilosophy


 「中国への戦争態勢」の状況と反戦運動の課題


高井弘之


一 日米による「対中国戦争態勢」の構築―その実態―

 

(1)「臨戦態勢」化する日本

 

沖縄から全国へと拡大する軍事拠点化

 いま日本では、「中国への戦争態勢」が急ピッチで構築されています。それは、沖縄・奄美地方で2010年代の半ばころから始められ、数年前からは九州・西日本・全国へと拡大しています。中国大陸を包囲する形で配備されているミサイル部隊には、今年から、中国大陸まで届く飛距離の長いミサイルが配備され始めました。これら長射程ミサイルは、今後、全国各地に配備されていく予定です。

 

民間空港・港湾・船舶・公道の軍事利用

自衛隊(日本軍)の演習や日米等の共同軍事訓練では、各地の民間空港・港湾のほか、私たちが日常生活で使っている一般道路やさまざまな公共施設も使われ、部隊や軍備の輸送に民間船舶や定期航路も使用されるようになっています。

 

自衛隊司令部の地下化

 また、政府・防衛省は、自衛隊司令部の「地下化」も進めています。それは、23年度に沖縄・九州の基地・駐屯地6か所が予算化されたことから始まり、その対象は、徐々に、全国へと広げられています。

政府は、日本への武力攻撃を抑止するため、つまり、戦争を起こさせないための軍備だなどとして軍拡を進めて来ました。しかし実際は、中国と戦争することを想定し、そのとき、軍の司令部のみを「地下化」によって守る準備を始めているのです。地上にいる住民の命ではなく、地下司令部の生存と戦闘態勢のみを守り維持しようとしているのです。

 

日米NATOによる「対中国軍事包囲網」の構築

 この「中国への戦争態勢―中国に対する軍事包囲網」の構築は、もちろん、日本単独でのものではありません。数年前から、米日の軍隊だけでなく、西欧からイギリス・フランス・ドイツ・オランダなどの軍艦や空母が、中国の近くまではるばるやって来て、その周辺の地域・海域で、しきりに合同軍事演習をやっています。

これらの国々は、1840年代から1940年代の100年に及ぶ時期のいずれかに、あるいは継続的に、中国への侵略を行なって来た帝国主義列強と呼ばれた諸国です。つまり、列強の軍隊が再び中国近海へと戻って来ているのです。

2024年に行なわれた日米共同統合演習「キーン・ソード25」は、日米の軍隊合わせて、総勢45千人の兵士、40隻の軍艦、370機の軍用機に加え、オーストラリア軍、カナダ軍も加わって大規模に展開され、英仏独伊・NATOなどもオブザーバーとして参加しました。演習は、米軍・日本軍(自衛隊)の基地だけでなく、合計30余の民間の空港・港湾も使用されました。

 沖縄・奄美には、日米共同指揮所が作られました。ここで行なわれたのは、まさに、「戦争の指揮」であり、その訓練です。ミサイル部隊が配備されている奄美・沖縄・宮古・石垣の島々では、「本土」の部隊と共に、中国艦船への攻撃を想定しての、対艦ミサイル発射訓練が行なわれました。

 そして、2025年も、今年2026年も、これまでよりもさらに大規模かつ実戦的な合同軍事訓練が展開され続けています。

 

東アジア全域での戦争戦略―「ワンシアター」構想―

20253月、中谷防衛大臣(当時)は、ヘグセス米国防長官に、「ワンシアター構想」を提起しました。構想は、朝鮮半島・東シナ海・南シナ海をワンシアター(一つの軍事作戦が実行される地域―戦域)と捉えて、日米を中心とする関係国が共同で行動しようというものです。

これは、日本から遠く離れている南シナ海(南中国海)までも、自衛隊にとっての「戦域」と捉えていることを示すものであり、まさに、南シナ海を含めた「対中軍事包囲網構築」の提起です。実際に、この海域では、すでに数年前から日米等の合同軍事演習が行なわれています。

 今年、56日には、フィリピンのルソン島北部で、小泉防衛大臣も視察する中、陸上自衛隊の地対艦ミサイル部隊によるミサイル実射訓練も行なわれました。

 

 

(2)大日本帝国の軌道の上に在る「対中国戦争態勢」


近代日本国家は、150年前の東アジアでの台頭期以来、周辺諸国への軍事侵略―占領を次々と展開し、膨大な数の人びとを殺戮―支配し、アジアの大国となっていきました。この長い期間、日本は、アジアの人びと・国ぐにに対する支配・加害者として、独自に、あるいは欧米列強と共に、東アジアを軍事的・経済的に侵略し、戦争を起こし、平和を奪って来ました。欧米と共に、東アジアの国ぐに・人びとに対してそのようにしたのは、東アジアで日本だけです。

いま行なわれている対中戦争態勢の構築は、この大日本帝国が歩んで来た軌道の上にあるものです。

戦後日本国家は、自らの侵略・植民地支配を深く反省することも、その侵略責任・支配責任を果たすこともないまま、いま、新たな戦争体制を構築し始めています。中国への攻撃態勢であるそれは、いまや、臨戦態勢の域にまで達しています。いまの高市政権は、この「大日本帝国の軌道」に、さらに徹底して乗ろうとしているようです。

高市首相は、昨年11月、国会において、中国が台湾統一行動に出た場合の日本の対応に関する発言を行ないました。この「高市発言」とは、中国が台湾の武力統一行動に出た場合、(日本が攻撃されていなくても)軍事力を行使してそれを妨害する――中国に戦争を仕掛けるという意味です。これは、中国にとって、何を意味するでしょうか。

周知のように台湾は、日本が行なった日清戦争(中国侵略戦争・朝鮮植民地化戦争/189495年)後の講和条約によって日本が中国に割譲させ、その後の「台湾征服戦争」によって完全に植民地にしたところです。つまり、日本が中国から奪ったところです。そして、「台湾統一」とは、中国にとって、日本に奪われ、日本の敗戦後も米国の妨害によって分離・分断状態であり続けたその台湾を取り戻す――「回復」する行為です。「高市発言」は、その「回復行為」を、台湾のかつての宗主国・日本は許さない、という意味を持つことになります。

また、これは、日本が中国への侵略を反省し両国の平和友好関係を約束したものとして、この50年余りのあいだ、「一応」機能して来た「日中共同声明・日中平和友好条約」体制を――国連・国際法体制でもあるそれを、公然と破る発言でした。

 さらに恐ろしいのは、高市政権の対中姿勢を支持する国内世論の状況です。当時の各世論調査では、「高市発言」を撤回する必要がないという意見が7割近くに達していました。

 かつて、日本が中国への侵略・支配を拡大していった1937年当時、日本の政府・メディアは、「暴支膺懲」(暴虐な中国を懲らしめる)のスローガンを発し続けました。日本の侵略に対する中国側の当然の抵抗行為を「暴虐・横暴」とし、だから、「膺懲」するのだとして、自らの行為を正当化し、国民の戦意を煽ったのです。

そして、多くの国民が、このスローガンとそれに基づく軍事行動を支持し、侵略への挙国一致体制がつくられていきました。この「日本政府と日本国民」だけの閉じられた空間には、問題の――現実の根本にある自らの侵略行為への視線は、存在していませんでした。

私は、いまの日本の目前の状況を見ながら、このような歴史を思い起こしています。

いま、日本政府・マスメディアには、中国への敵対意識を煽る発言が溢れ、なぜ中国が「高市発言」に強く抗議しているのかを、中国の立場に立って知ろうとする姿勢は、ほぼ、存在していません。問題の発端―起点がこの「発言」にあることさえ忘れられ、いま日本は対中「挙国一致体制」の完成へと走っているように見えます。

世界から閉じられた――自ら閉じた偏狭な「日本空間」に自足し、今日に至る「日本―東アジアの歴史」からも、現在の世界の状況からもかけ離れた、自己中で独りよがりの「自己正当化」の主張だけが声高に発せられているのです。

 しかし、手をこまねいているわけにはいきません。この恐ろしい状況と、そのさらなる進展を、私たちは止めなければなりません。そうしなければ、私たちは再び、中国―アジアの人びとに対する加害者となり、ここ東アジアに住む私たちの暮らしも命も失われてしまいます。

私たちは、近代日本150年の歴史を内省的に総括し、「対中戦争準備」を阻止し、今度こそ、日本を、東アジアの平和を実現する側の国へと変えなければなりません。

それでは、次は、以上のような日本の危険極まりない状況に対する、私たち日本の市民・民衆の活動についてお話ししたいと思います。

 

二 日本における反戦運動の現状と課題

 

(1)「新たな戦争態勢構築」に抗する闘いの登場

 

戦争止めよう! 沖縄・西日本ネットワーク

 2010年代から始められた「新たな戦争態勢―対中戦争態勢」だが、その状況は全国的にはほとんど報道されず、それに対する全国的な闘い―運動もありませんでした。沖縄・奄美地方の軍事拠点化に対する抵抗は、ほぼ、各地での孤立した闘いを強いられる状況でした。やがて、その新たな軍事態勢は九州から西日本へと拡大され始めました。

 孤立した各地の闘いをつなげ、つながり、各地・各人が連帯した共同の闘いを行なうことによって、この新たな軍事態勢を崩し、戦争を止めようという試みの準備を、私たちは、ようやく、2023年の後半ころから少しずつ始めました。2024年に入ってからは、この共同の闘いのためのネットワークを作るために、沖縄・西日本各地での交流・連帯集会を始めました。

それは、4月の愛媛を皮切りに、8月に沖縄、9月に呉(広島県)、11月に大分で行なわれ、20252月に鹿児島で、ネットワーク結成集会を行ない、「戦争止めよう! 沖縄・西日本ネットワーク」を発足させました。そこでの結成宣言の最後で、私たちは、次のように決意しました。 

「知り、つながり、止める。」

平和を創り出すために、本日、私たちは新たな闘いに歩み出します。互いの情報を共有し、知恵を出し合い、つながり、連帯し、市民の共同の力で、「国家による戦争」を止めます。

そして20256月、沖縄・西日本各地から東京へ行き、「対政府交渉」や院内集会、市民連帯集会を行ないました。その後、10月には、大規模なミサイル弾薬庫の建設が始められた京都・祝園で、11月には、一棟目のミサイル弾薬庫完成間近の大分と、全国で最初に長射程ミサイルが配備される熊本で、12月には、巨大な総合軍事拠点の計画が進行中の広島・呉で、20265月には、大軍港であり、トマホークミサイルが配備される予定の福井県敦賀市で、日々活動を続ける現地の人びとと全国から駆け付けた人びととが連帯して大集会を行ないました。そして、今年10月には、三度目の「東京行動」を行ない、対政府交渉や市民連帯集会などを行なう予定です。

 

若い世代の新たな反戦運動始まる

今年2月の衆院選における高市政権の圧勝後、改憲と戦争準備に反対する国会前デモに、20代・30代の若い人たち、特に女性が多く参加するようになりました。選挙後に始められたこの国会前デモは回を重ねるごとに参加者が増え、419日の国会前行動とそれに連帯する全国各地のデモには総計5万人を超える人々が参加しました。

 この新たに登場した若い世代の人たちは、これまで運動を続けていた団体が呼びかけるデモに参加するだけでなく、自分たち自身でもデモや集会を主催し、行なっています。東京で始まったこのような新しい動きは、いま全国各地に広がっています。

2015年に、政府が、これまでの「専守防衛」政策を変更して、集団的自衛権を認める法律を制定しようとした時――つまり、米国が行なう戦争に日本も実戦的に参加できるようにしようとした時にも、大学生を中心とする若い人たちの反対運動が起こりましたが、今回の動きは、その参加人数の多さも、地域的な広がりも、当時の状況をはるかに超えるものと言えます。もちろん、アジアの他の国々に比べれば、その勢いや参加人数はまだまだですが、長い間、若い人たちによる顕著な反政府運動や反戦運動が存在しなかったここ日本においては、画期的な動きであると言えます。

 

(2)反戦運動を高め、深めていくための課題

 

 次に、いまこの日本に構築されている「中国への戦争態勢」を実際に崩し、新たな戦争を止めて行くための課題についてお話ししたいと思います。

 

① 軍事拠点化された地域の闘いと新たな若者の闘いの合流を!

 いま紹介した前者の闘いである、軍事拠点化が進行するそれぞれの地域を拠点にして、それら地域の人たちがつながり合う形でいま展開されている軍事拠点化阻止の闘い。首都圏で、2015年の集団的自衛権を認める安全保障関連法―「戦争法」反対運動以来、国会前を中心に行なわれ続けている反改憲・反戦の運動。そして、同じくいま紹介した後者の闘いである、若い世代の人たちを中心にして新たに展開され始めた反戦・反改憲・反高市政権の運動。

これらの動きが、もっともっと深く広く合流していくこと。そして、新たな戦争態勢を崩し、戦争を阻止する闘いを、日本全国を覆う大きなうねりにまで高めていくこと。先に紹介した、「戦争止めよう! 沖縄・西日本ネットワーク」による今年10月の東京行動も、そのような視座・目的の下で行なわれる予定です。

②「中国の脅威」を理由とする大軍拡―中国脅威論の克服と解体に向けて― 

冒頭で話しました「新たな軍事態勢」の構築について、政府・マスメディアは、「中国への抑止力」強化を目的とするもの、つまり、「中国の日本への攻撃を思い留まらせる」ためのものだとしています。多くの国民もその必要性を感じ、多額の予算を要するこの大軍拡に反対していません。戦争態勢の構築は、まさに、「中国の脅威」を理由・推進力として進められています。そうであるなら、この戦争準備を止めるためには、日本社会に蔓延する「中国脅威論」を克服・解体することが必要であり、必須です。

このような状況の一方、市民・国民の多くは、日々の生活の苦しさが増し、その維持に不安を抱え、社会保障・減税などの「生活の安全保障」を求めている状況があります。

そうであるなら、実は、いま、中国が日本を攻撃する理由もメリットもなく、逆に、日米による中国への攻撃的軍事態勢こそが東アジアでの戦争の危機を高めていることを多くの人に伝えることができれば、軍拡に対する国民の支持は減るはずです。

実際、相手に「脅威」を与える軍事演習は、中国軍が米国の近くで行なっているのではなく、日米NATOが中国のすぐ近くで行なっています。米中対立が言われますが、その軍事対峙線も、太平洋の真ん中ではなく、中国のすぐ近くの「中国の防衛ライン」――第一列島線と呼ばれるラインです。

 

大軍拡より「生活の安全」を――社会保障の充実を!

軍拡は増税や社会保障費の削減とセットで行なわれるものですから、日本の軍事費の増大など必要でなく、増大はむしろ戦争の危機を高めているという認識を広げていくことができれば、軍拡を止めて軍事費を削り、それを社会保障費などに回すことを求める人々が増えていくと思います。

以上のことから、戦争態勢の構築―大軍拡を止めて行くためには、「中国脅威論」を克服・解体する作業が急務だと思います。

 

ちなみに、私が所属している「ノーモア沖縄戦・えひめの会」では、2年余り前に、中国脅威論を克服するためのリーフレット『本当に「中国は攻撃して来る」のだろうか?』を発行し、その普及活動を行なっています。このリーフレットを多くの人に読んでもらうことによって、大軍拡を支持する世論を変えて大軍拡をストップさせ、戦争を止めたいと、行動しています。私たちはこの行動を、【戦争をさせない! 中国への戦争準備をストップ! リーフレット100万部配布プロジェクト】と銘打って行なっています。

このプロジェクトには、全国各地からの呼応があります。私たちの呼びかけに応えてくれた全国各地の人びとが、それぞれの地域の街頭で、あるいは、各戸配布の形で、配布活動を行なってくれています。一人で数千部もの配布活動を行なってくれている人もいます。現在、その数は13万部を超えています。100万部にはまだまだ遠いですが、いまも、呼びかけに応えてくれる新たな人々が登場しています。

 

③ グローバルサウスの人びとの闘いと連帯し得る質を持つ反戦運動へ

 

 最後に、もう一つ大事な課題があります。それは、かつて欧米日・帝国主義列強の侵略・植民地支配を受けたグローバルサウスの人びとと連帯し得る質を持つ反戦運動にしていくという課題です。

 

世界史の大転換期としての現在

 ご存知のように、数百年にわたって世界を支配して来た欧米日諸国は、いま、歴史的な没落過程に入り、帝国主義諸国による世界支配の体制は崩壊し始めています。第二次世界大戦後も世界の政治・経済を支配して来た(「先進国」という名の)西側・帝国主義諸国がその力を失っていく一方、中国・インド・インドネシア・ブラジルなどを中心にグローバルサウスの国ぐにが経済発展を遂げ、政治的・外交的にも国際社会における存在感や発言力を獲得して来ています。つまり、世界はいま、数百年来の歴史的大転換期にあります。

 

平和を求めるグローバルサウスの国ぐに

これらの国ぐには、「平和な国際環境と紛争の平和的解決」を追求することを原則とし、かつ、具体的に、ベトナム・イラク・リビア・パレスチナ等々に対する侵略戦争に反対して来ました。

米国を筆頭とする「西側中心国」の支持・支援のもと、2023年以降新たに進行している、イスラエルによるパレスチナへの攻撃・虐殺を止めるために精力的に動いているのも、中国を含むグローバルサウスの国ぐにです。

帝国主義・植民地主義に反対し、「平等・公正で平和な国際秩序」を求めるこの姿勢は、1955年に開催されたアジア・アフリカ会議における「平和十原則」や、その後の非同盟運動に一貫して存在し続けて来ているものです。

いま行なわれているベネズエラ・キューバ・イランなどに対する米国のなりふり構わぬ行動も、百年近くにわたって世界を支配して来た自国の没落過程に対する「あがき」と言えます。今後、その追い詰められた状況下で、さらに暴力的・軍事的・理不尽に行なわれるであろう米・西側の行動にどうやって歯止めをかけるかが、この大転換期を生きる私たちに課せられた重要な課題であると思います。 

いま東アジアで中国への戦争態勢を構築している国ぐには、まさに米国を中心とする、これら西側・中心国です。そして、これらの「戦争態勢・対中軍事包囲網」は、グローバルサウスの中心である中国の弱体化を図ることによって、自らの没落を防ぐためのものです。

したがって、この日本・西側による「中国への戦争態勢」構築に私たちが抵抗し、それを崩していく闘いは、いま、ベネズエラ・キューバやイランで米国の侵略に対して闘っている人びとと共通する闘いの性格を持つものとも言えます。

 言い換えれば、現代世界の支配構造を踏まえれば、日本における私たちの闘いは、日本国家等・西側帝国主義に反対し抵抗する闘いとして、グローバルサウスの人びとと連帯し得る性格を、客観的に持っているものと言えます。

 日本での反戦運動は、現在、このような認識や視座・姿勢を持つものにはなっていません。しかし私たちは、日本における私たちの闘いをこのような認識―視座をもって捉え返し、私たちの反戦の闘いを、このような視座の射程の下、まさにインターナショナルな闘争として行なっていかなければならないと思います。そしてそれは、人類史におけるこの歴史的大転換期に、ここ東アジアで生きる私たちの歴史的課題でもあります。 

 以上、今日のこの場が、私たちアジアに生きる民衆・ピーピルによる反戦のネットワーク――〈アジア反戦民衆ネットワーク〉の形成の契機にならんことを願いながら、私の発表を終えたいと思います。


高井弘之(たかい・ひろゆき)

「戦争止めよう! 沖縄・ 西日本ネットワーク」共同代表。「四国朝鮮学校の子どもたちの教育 への権利実現・市民基金」事務局スタッフ。

著書に『「中国への戦争態勢」は誰のための何のためのものかー東アジアでの戦争を止めるためにー』 『礼賛される「日本150年」とは、 実は、何か―日本ナショナリズムの解体と新たな列島社会の形成に向け て―』他。

愛媛県今治市在住。