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Sunday, April 24, 2011

「子どもに対して年間20ミリシーベルト」撤回を求める緊急署名

(4月26日更新。署名の最終締め切りが4月30日23時に延長したとあります。また共同通信が日弁連の声明を取りあげました。下方に記事を貼り付けます。)

 署名フォームはここです。
福島民報より。「文部科学省が示した基準値について
担当者に質問する保護者=21日午後0時10分ごろ、福島テルサ」




国は一般人の年間被ばく限度を1ミリシーベルトとしているにも関わらず、福島の学校や幼稚園の子どもたちの被曝の基準を年間20ミリシーベルトと、一気に20倍に増やすという方針が4月10日に報道され、4月15日、ピースボートの川崎さんとの意見交換を公開しました。内部被曝も考慮せず、子どもであるということも考慮しない人命軽視の政策である、と反対の姿勢は変わりません。

文科省はその後4月19日に正式にこのような文書を出しました。

福島県内の学校等の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方について
児童生徒等の受ける線量を考慮する上で、16時間の屋内(木造)、8時間の屋外活動の生活パターンを想定すると、20mSv/年に到達する空間線量率は、屋外3.8μSv/時間、屋内木造1.52μSv/時間である。 (上記文書より)
これについては、「まるで年間20ミリにするにはどうすればいいのかというような目標数値のようですね」というコメントも来ており、確かにこじつけのような印象を持ちます。

年間20ミリシーベルトを正当化するために、上記文科省の文書ではこう言います。
国際放射線防護委員会(ICRP)のPublication109(緊急時被ばくの状況における公衆の防護のための助言)によれば、事故継続等の緊急時の状況における基準である20~100mSv/年を適用する地域と、事故収束後の基準である1~20mSv/年を適用する地域の併存を認めている。また、ICRPは、2007年勧告を踏まえ、本年3月21日に改めて「今回のような非常事態が収束した後の一般公衆における参考レベル(※1)として、1~20mSv/年の範囲で考えることも可能」とする内容の声明を出している。 
ICRP の声明が福島原発事故の後に出ていることも、何か後付けの理論のように見えます。いずれにせよ日本政府が日本の人を守るために設定してきた1ミリシーベルトの基準を20倍にし、それを子どもにいきなり適用するというのは納得が行きません。

また、文科省は4月20日教育者向けに「放射能を正しく理解するために」、保護者向けに「放射線で気をつけたいこと」という資料を発表しました。これを一通り読むと、放射線そのものよりも、放射線について心配をすることが心身に一番の害である(従って放射線の心配をしないことが心身に一番いい)というような語調で書かれていることがわかります。内容にも数々の問題がありますが、ここでは一例だけ指摘します。例えば、これ以上の被曝は安全であるとうい「しきい値論」を支持した上で、「しかし、『発がん』が起こる確率は、低い量の被ばくであっても被ばくした放射線の量に応じて増加すると考えて、必要のない放射線をできるだけ浴びないようにするという考え方は、大切です。」と、「しきい値」がないことを認めるような矛盾した注意をしています。

緊急署名です。

文部科学省の「子どもに対して20ミリシーベルト」の撤回を求める要請への緊急署名

FoE(地球の友) Japan、グリーンピース・ジャパンなど6団体が、通知撤回を求める緊急要請への団体と個人の連名を呼びかけています。

署名フォームはここです。 締め切りは4月25日午後11時。

日本弁護士連合会会長声明「福島県内の学校等の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方について」、『福島民報』の関連報道も後に付けました。) 

~~~~~~~~【緊急声明と要請】~~~~~~~~

美浜の会、フクロウの会、グリーン・アクション、FoE Japan、グリーンピース・ジャパン、原子力資料情報室の6団体は、下記のような緊急声明および要請を政府に対して提出します。連名可能な団体・個人は、4月25日(月)23時(一次締め切り)までに、下記よりご連絡ください。

署名フォームはここです。

http://blog.canpan.info/foejapan/daily/201104/23


子どもに「年20ミリシーベルト」を強要する日本政府の非人道的な決定に抗議し、撤回を要求する

4月19日、文部科学省は、学校等の校舎・校庭等の利用判断における放射線量の目安として、年20ミリシーベルトという基準を、福島県教育委員会や関係機関に通知した。この年20ミリシーベルトは、屋外で3.8マイクロシーベルト/時に相当すると政府は示している。

3.8マイクロシーベルト/時は、労働基準法で18歳未満の作業を禁止している「放射線管理区域」(0.6マイクロシーベルト/時以上)の約6倍に相当する線量を子どもに強要する、きわめて非人道的な決定であり、私たちは強くこれに抗議する。

年20ミリシーベルトは、原発労働者が白血病を発症し労働認定を受けている線量に匹敵する。また、ドイツの原発労働者に適用される最大線量に相当する。

さらにこの基準は、大人よりはるかに高い子どもの感受性を考慮にいれておらず、また、内部被曝を考慮していない。

現在、福島県によって県内の小・中学校等において実施された放射線モニタリングによれば、「放射線管理区域」(0.6マイクロシーベルト/時以上)に相当する学校が75%以上存在する。さらに「個別被ばく管理区域」(2.3マイクロシーベルト/時以上)に相当する学校が約20%も存在し、きわめて危険な状況にある。

今回、日本政府が示した数値は、この危険な状況を子どもに強要するとともに、子どもの被曝量を
おさえようという学校側の自主的な防護措置を妨げることにもなる。

文科省は、20ミリシーベルトは、国際放射線防護委員会(ICRP)勧告Pub.109およびICRP3月21日付声明の「非常事態収束後」の基準、参考レベルの1-20ミリシーベルトに基づくとしているが、その上限を採用することとなる。

21日現在、日本政府からは、本基準の決定プロセスに関しては、何一つ具体的な情報が開示されていない。また、子どもの感受性や内部被曝が考慮されなかった理由も説明されていない。文科省、原子力安全委員会において、どのような協議が行われたのかは不明であり、極めてあいまいな状況にある(注)。

私たちは、日本政府に対して、下記を要求する。

子どもに対する「年20ミリシーベルト」という基準を撤回すること

子どもに対する「20ミリシーベルト」という基準で安全とした専門家の氏名を公表すること

(注)4月21日の政府交渉で、原子力安全委員会は正式な会議を開かずに、子どもに年20ミリシーベルトを適用することを「差支えなし」としたことが明らかになった。また、4月22日、5人の原子力安全委員の意見とりまとめについて議事録は無かったと、福島瑞穂議員事務所に回答している。

(参考)
4月21日付ドイツシュピーゲル誌の20ミリシーベルト設定に関する記事(「文部科学省、子どもたちに対してドイツの原発労働者と同様の被爆限度基準を設定」)より、専門家のコメント

エドムント・レンクフェルダー(オットー・ハーグ放射線研究所)

「明らかにがん発症の確率が高まる。基準設定により政府は法的には責任を逃れるが、道徳的には全くそうではない。」

※※参考情報:4月21日、文科省・原子力安全委員会との交渉報告(FoEブログ) http://blog.canpan.info/foejapan/daily/2011041

署名フォームはここです。

問合せ先:
国際環境NGO FoE Japan 担当:渡辺・満田(みつた)
E-mail:finance@foejapan.org 
〒171-0014 東京都豊島区池袋3-30-8 みらい館大明1F
tel:03-6907-7217(平日のみ) fax:03-6907-7219

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以下、参考資料。

~~~~~~ 日弁連会長声明 ~~~~~~

http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/statement/110422_2.html 

「福島県内の学校等の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方について」に関する会長声明

4月19日、政府は「福島県内の学校等の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方について」を発表し、これを踏まえて、文部科学省は、福島県教育委員会等に同名の通知を発出した。これによると「児童生徒等が学校等に通える地域においては、非常事態収束後の参考レベルの1~20mSv/年を学校等の校舎・校庭等の利用判断における暫定的な目安と」するとされており、従前の一般公衆の被ばく基準量(年間1mSv)を最大20倍まで許容するというものとなっている。その根拠について、文部科学省は「安全と学業継続という社会的便益の両立を考えて判断した」と説明している。

しかしながら、この考え方には以下に述べるような問題点がある。

第1に、低線量被ばくであっても将来病気を発症する可能性があることから、放射線被ばくはできるだけ避けるべきであることは当然のことである。とりわけ、政府が根拠とする国際放射線防護委員会(ICRP)のPublication109(緊急時被ばくの状況における公衆の防護のための助言)は成人から子どもまでを含んだ被ばく線量を前提としているが、多くの研究者により成人よりも子どもの方が放射線の影響を受けやすいとの報告がなされていることや放射線の長期的(確率的)影響をより大きく受けるのが子どもであることにかんがみると、子どもが被ばくすることはできる限り避けるべきである。

第2に、文部科学省は、電離放射線障害防止規則3条1項1号において、「外部放射線による実効線量と空気中の放射性物質による実効線量との合計が3月間につき1.3 ミリシーベルトを超えるおそれのある区域」を管理区域とし、同条3項で必要のある者以外の者の管理区域への立ち入りを禁じている。3月あたり1.3mSvは1年当たり5.2mSvであり、今回の基準は、これをはるかに超える被ばくを許容することを意味する。しかも、同規則が前提にしているのは事業において放射線を利用する場合であって、ある程度の被ばく管理が可能な場面を想定しているところ、現在のような災害時においては天候条件等によって予期しない被ばくの可能性があることを十分に考慮しなければならない。

第3に、そもそも、従前の基準(公衆については年間1mSv)は、様々な社会的・経済的要因を勘案して、まさに「安全」と「社会的便益の両立を考えて判断」されていたものである。他の場所で教育を受けることが可能であるのに「汚染された学校で教育を受ける便益」と被ばくの危険を衡量することは適切ではない。この基準が、事故時にあたって、このように緩められることは、基準の策定の趣旨に照らして国民の安全を軽視するものであると言わざるを得ない。

第4に、この基準によれば、学校の校庭で体育など屋外活動をしたり、砂場で遊んだりすることも禁止されたり大きく制限されたりすることになる。しかしながら、そのような制限を受ける学校における教育は、そもそも、子どもたちの教育環境として適切なものといえるか根本的な疑問がある。

以上にかんがみ、当連合会は、文部科学省に対し、以下の対策を求める。

1 かかる通知を速やかに撤回し、福島県内の教育現場において速やかに複数の専門的機関による適切なモニタリング及び速やかな結果の開示を行うこと。

2 子どもについてはより低い基準値を定め、基準値を超える放射線量が検知された学校について、汚染された土壌の除去、除染、客土などを早期に行うこと、あるいは速やかに基準値以下の地域の学校における教育を受けられるようにすること。

3 基準値を超える放射線量が検知された学校の子どもたちが他地域において教育を受けざるを得なくなった際には、可能な限り親やコミュニティと切り離されないように配慮し、近隣の学校への受け入れ、スクールバス等による通学手段の確保、仮設校舎の建設などの対策を講じること。

4 やむを得ず親やコミュニティと離れて暮らさざるを得ない子どもについては、受け入れ場所の確保はもちろんのこと、被災によるショックと親元を離れて暮らす不安等を受けとめるだけの体制や人材の確保を行うこと。

5 他の地域で子どもたちがいわれなき差別を受けず、適切な教育を受けることができる体制を整備すること。

2011年(平成23年)4月22日

日本弁護士連合会

会長 宇都宮 健児

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以下、福島民報の4月22日報道

保護者から不安の声相次ぐ 屋外活動制限の13校・園 説明会福島でスタート

 福島県教委と文部科学省は21日、放射線量の暫定基準値(毎時3・8マイクロシーベルト)を上回り屋外活動を制限している13校・園の保護者らを対象にした説明会をスタートした。初日は福島市の福島テルサで午前、午後の2回開かれ、保護者から不安の声が相次いだ。
 「校庭の土を全部入れ替えて」「指針を出す時期が遅すぎる」。保護者ら約400人が出席した同日午前の説明会は30分予定の質疑応答の時間が2時間半を越えた。福島三小に2人の息子を通わせる主婦(37)は「安心できる材料はなかった。安全な地域に子どもを通わせることも考える」と憤った。
 文科省の担当者と県放射線健康リスク管理アドバイザーの神谷研二氏らが基準値の根拠や対応を解説した。
 22日は午前10時から郡山市の薫小、午後2時半から伊達市の保原市民センターでそれぞれ開く。
 鈴木寛文部科学副大臣は21日の記者会見で、屋外活動制限の対象となった小中学校など13校・園を含む県内の52校・園で、児童生徒らの被ばく放射線量を把握するため、簡易式の携帯型線量計約120個を県教育委員会に送付したと明らかにした。
 説明会の席上、県教委は放射線量の再調査をした52校・園すべてに、近く携帯型線量計を配置する方針を示した。

4月27日 共同通信

http://www.47news.jp/CN/201104/CN2011042701000094.html

日弁連、学校の線量見直し求める 会長「安全性に問題」

 福島第1原発事故で、福島県の小中学校や幼稚園での屋外活動を制限する文部科学省の放射線量の目安について、日本弁護士連合会は27日までに、法令で定める放射線管理区域の基準より甘く、安全性に問題があるとして見直しを求める声明を発表した。

 宇都宮健児会長は声明で「(放射線管理区域を)はるかに超える被ばくを許容することを意味する」と批判した。

 文科省は19日、学校や幼稚園で観測される放射線量が屋外で毎時3・8マイクロシーベルト以上の場合は屋外活動を制限するよう福島県に通知。それ未満の場合は平常通り活動できるとした。年間の積算被ばく放射線量が20ミリシーベルトになるかどうかを目安とした。

 法令では、放射線作業をする施設では3カ月の積算で1・3ミリシーベルトを超える恐れがある範囲を放射線管理区域と設定する。年間換算では5・2ミリシーベルトで、文科省が目安とした値はこの4倍近い。

 声明では屋外活動制限についても、そのような制限を受ける学校は教育環境として適切ではないとして、より低い基準値を定め、土壌の除去なども進めるよう求めた。

 労働基準法は放射線管理区域での18歳未満の就労も禁じている。文科省は、安全性に十分配慮したと説明、「放射線管理区域の基準は、平常時に作業員らを保護する狙いがある。今回の基準は、緊急時に安全と生活を両立させる目的で設定しており、単純比較できない」としている。

8 comments:

  1. 田舎ってしがらみがあるから、福島の学校に子供を通わせる若い親御さんには、本当は子供を学校に通わせたくなくても、周りのこともあって仕方なく通わせている方も多いんじゃないかな。だから私たちみたいに福島から離れた人たちが、声をあげて政府に線引きをちゃんとやらせないともっと子供たちが犠牲になるような気がします。事故の過小評価の代償を子供に支払わせてはいけないです。福島が安全なら、対策本部(とそこに従事するスタッフならびにその家族)を全部福島に移してほしいですね。

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  2. 落合栄一郎5:03 pm

    まったくの暴挙で、絶対に撤回させるべきものです。これに関して、日刊ベリタに「被曝数量の意味するもの」という記事を送りました。これは、内部被曝というものの「しきい値」がどのくらいのものか(まだ十分に納得の行く議論はない)、それをまあ、たいした根拠ではないが、推測してみて、それに基づいて,現在の被曝許容量の是非を検討するというものです。


    被曝量数値の意味するもの

    原発の事故とそれに伴う放射性物質の原子炉外への逸失に関して様々な数値が飛び交っている。それが何を意味するのか、特に人体、子どもの体にどんな影響を及ぼすのだろうかが、日本国民の最大関心事だと思う。これは難しい問題で、「これだから、こうだ」と断言することは出来ない場合が多い。放射線の健康への影響には不確定要素が多い。それにもかかわらず様々な主張がなされていて、安心感を与えたり、不安感をつのらせたりしている。
    この原因は、内部被曝の放射能の影響を正確に判断するのが殆ど不可能だからである。原爆・原発が開発されて以来、様々な公的、私的機関が、放射能の影響を調査・研究してきたが、それは主として外部被曝についてである。内部被曝に関しての組織的調査・研究はほとんどない。チェルノブイル原発事故後の健康被害は、内部被曝に起因するが、被爆量との相関性は、詳しくはわからない。
    まず外部被曝と内部被曝の違いを簡単に説明しておく(不必要かもしれないが)。原爆/原子炉内で放射性物質ができ、それが、外部に出る。それは、ガス状であったり、化合物として水に溶け出たり、微小な粉末になって飛び散ったりする。これらから放射線が出て来るが、それが人体にあたって影響を与える。これが外部被曝。しかし、放射性物質である粉を吸い込んだり、放射性物質の溶け込んだ水や牛乳、またそれが付着していたり、すでに中に入ってしまっている野菜や肉、魚などを食べることによって体内に放射性物質が入り込んで、そこで回りの体組織に放射線を浴びせるーこれが内部被曝です。外部被曝は比較的影響が少ない。放射線の透過力があまり大きくないので、主として表面近辺の被害である。ただし、大被爆量になれば、かなりのダメージを内部にも及ぼし、急性放射能症状を呈し、死にいたることもある。それに対して、内部被曝では、少量でも体の内部の組織が直接攻撃されるので、被害は大きい。
    ただし、地球上のあらゆる生物(人間も)は、自然状態で、外部被曝のみならず、放射性物質による内部被曝にいつも晒されていることは事実で、それをある程度修復する機構は内蔵している。そうでなければ、いままで生物は進化してこられなかったはずである。その主なものの一つは、遺伝子DNAを修復するもので、何らかの原因(放射線照射も)でDNAの一部が壊れたり、間違って作られたりすると、それを監視する機構があって、間違いを見つけ、それを切り取って正しいものをつけ直すことができる。
     放射線によるガン治療の専門家(http://tnakagawa.exblog.jp/15239706/)によると、正常な細胞では、100—200mSv以下の放射線量であれば、放射線で受けた遺伝子の傷のほとんどは、2時間以内に修復されるそうである。傷を直せなかった細胞は、自殺することで、傷の影響(ガン化など)を防ぐこともする。最も問題なのは細胞分裂をコントロールする遺伝子が傷を受けた場合で、無制限な細胞分裂(ガン)に発展する可能性がある。この専門家の記述ではガンしか扱われていないが、細胞への放射線の影響は他にもいろいろあり、細胞や組織が放射線により化学変化をうけて正常に機能しなくなるはずだが、その詳細についてはまだわかっていない。ただし、ここで問題にされているのは,外部からの照射と思われるので、この被爆値100—200mSvの内のどれほどが、内部照射に相当するかがわからないので、この数値を内部被爆の許容量とするわけには行かない。
    (つづく)

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  3. 落合栄一郎5:03 pm

    (つづき)
    さて自然に人間が受ける被爆量は、平均で2.4mSvと見積もられている(この見積もり値には、1.0—2.4ぐらいの幅がある)。これは、常に人間が晒されている外部被曝と内部被曝の総計の1年分である。ということは、平均すると、0.274μSv/hとなる。このうち、約30%が内部被曝のようなので、 人間体内(1kgあたり)は自然に毎時、約0.1μSv/h被曝している。これくらいの被曝量は、体内で処理できていることになる。ただこれ以上どのぐらいまで、修復能力があるのか、データはない。まあ2—3倍程度とすると、約0.3μSv/hぐらいまでは大丈夫かもしれない(この推定には十分な科学的根拠はない)。これより多くの体内被曝は、様々な健康障害を引き起こすであろう。研究者仲間では、こうした「これ以下なら大丈夫という値」(しきい値という)があるかどうかはまだ決着がついていない。ここで出した0.2μSv/hが内部被曝のしきい値に相当することになる(0.2なのは、自然に被曝している分を差し引いたもの)。
    さて一般市民の年間線量限度は、自然と医療由来のものを除いて1.0mSvとされている。この数値には内部と外部の両方が含まれていると仮定する。しかも、内部被曝をその10%としておこう。外部被曝するときには、内部被曝もする可能性がある,しかし,どのぐらいかは、個々の事情によるので、10%は単なる目安にすぎない。さてこの仮定のもとで、許容される内部被曝量は、年に均一に被曝したとすれば、1時間当たりの内部被曝量は、0.01μSv/hぐらいで、修復可能なようである。同じ量の被曝を1ヶ月に受けるとすると、0.14μSv/hで、修復できるぎりぎりのところである。
    福島原発での作業員の年間許容被曝量が250mSvに引き上げられた。作業員の被爆下での実働時間が3時間x200日として、600時間/年。平均して約400μSv/hの被爆を許容することになる。これ全てが外部被爆であるならばあまり問題はないであろうが、呼吸とともに放射性物質を体の中に取り込む危険はあり、それが、たとえ許容される400μSv/hの1%(4μSv/h)であっても、体の修復能力をはるかに凌駕する。
    最も危険な基準値設定の一つは、福島の放射能汚染地区の学校で子どもたちの被曝許容量を20mSv/年に設定したことである。年に屋外で遊ぶ時間を2時間/日で、250日/年とすると、500時間で20mSv、すなわち40μSv/hの被曝となり、この全被曝のうち1%ぐらいが内部に入って内部被曝を起こすと仮定すると、0.4μSv/hの内部被曝になり、上で推定したしきい値を凌駕する。これは、仮定の上に仮定を設けた推測なので問題だが、内部被曝がもっと大きな割合であったり、たまたま平均値よりもかなり高い放射線量の場所と時間に遭遇したりすれば、さらに不利な状況におかれることになる。
    先にも述べたが、実際はこれらの基準値は、おそらく内部被爆を想定してはいない。そこに放射線源があるから放射線が出るのであって、その場にいる人が、外部被曝しか受けないというのは、はなはだ疑問である。以上3つの例で示したように、体内に入った放射性物質ならば、かなり少量でも体の修復能力を超過して、たとえ直ぐにではなくとも、ガンも含めた健康障害が出る可能性がある。
    内部被爆問題はもっと複雑で、はっきりしたことを言うことは困難である。先ず、放射性物質が水に溶けているのか、粉末状か、これにより体内への侵入の仕方が違う。前者は口から消化器系統を通り、胃腸から吸収されるかも。前者ならば、肺と呼吸器系統に入るであろう。次に放射性物質の化合物形態、これはそれらがどのように体内に分布し、どのように、どのぐらいの速さで排泄されるかに関係する。最後に核種,I-131かCs-137か、はたまた別のものか(多くはそれらが混ざっているだろう)、これは、入った放射性物質がどのぐらい長く放射能を出し続けるか(半減期)に関係する。I-131なら、かなり速く消滅するが、Cs-137ならかなり長く放射線を出し続ける。
    I-131は特殊な作用をする。甲状腺ホルモン(チロキシン)には I(ヨード)が含まれている。さて、普通のヨードは、I-127で放射性はない。甲状腺は、このホルモンを作るためにヨードをとり込むが、非放射性と放射性のヨードを区別することができず、放射性のものも取り込んでしまう。だから、甲状腺に放射能を持ったI-131も取り込まれ、そこでベータ線、ガンマ線を出して、細胞をガン化させてしまう。これをある程度予防するために、普通のヨードからできているヨー化カリが処方される。放射性ヨードを薄めて、甲状腺に取り込まれるのを少なくしようとするものである。
    被曝する側の状態が被曝による健康障害にどのような関係があるかの問題も考えてみる必要がある。体内の組織・細胞の状態・全体の健康状態いかんで、同じ放射線量を受けても反応が違うことは当然である。これも、内部被曝の影響を予測しがたい原因の一つである。一般的に言えることの一つは、乳幼児に,ということは、胎児を抱えている妊婦にも、特に内部被曝の影響が大きいということである。人間の成長初期は、急成長期にあるので,体の中の細胞は、大人と比べて非常に活発に分裂を繰り返している。先にも述べたように、DNAの内でも、特に細胞分裂をコントロールする部分への放射線照射の影響が最も怖い。胎児、乳幼児では、大人と比べてこうした遺伝子が多く活動している。そこで、放射線被曝の影響は、大人と比べて格段に敏感である。おそらく、妊婦・乳幼児では、内部被曝のしきい値は、先に述べたものよりもかなり小さな値であろう。
    汚染された食べ物、飲み物による内部汚染は、汚染程度と食べた・飲んだ量がわかれば、推定できるはずだが、個人がそんなことを自分でできるわけがない。そして、これも、一応の暫定値が決められているが、その適用は、あまりにも不確定要素が多すぎて、上での議論のようなことはしても無駄であろう。

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  4. Shigeru Sone5:40 pm

    (文科省の教員向け資料)

    内容を少し見て気づいた保護者としての感想ですが、

    ①放射性物質の放射能がでたら安全な物質に変わる
    →放射性物質は、半減期で放射能は減るが無くなりはしないので、たとえ半減期が8日でも、何万年経っても非放射性物質にはならないのではないか?
    ...(専門家でないからよく知りませんが。逆に非放射性物質の自然崩壊からでる放射線量を説明して欲しい。放射性物質と非放射性物質の違いの厳密な定義)

    ②外部被爆と内部被爆の違いのことが書かれていない。(年間に浴びる放射線量の絵は外部被爆のことで、内部被爆(この場合のリスクは甲状腺癌ですね。)の場合の安全基準の説明もほしいですね。
    信用のおける科学的データの提示)

    ③確定的影響は、チェルノブイリのデータから算出したものかもしれないが、完全に確率的影響との線引きをシーベルトの数値でできるものなのか?
    (線引きした信頼のおける科学的統計データ)

    などと言った質問をしたくなります。
    (保護者会で説明があったら、私は質問するでしょうが、それを受けた先生もわからなくて答えられなくて、その場しのぎでごまかすのでしょうね。)

    転向してきた福島からきた被災者の子が周りの子からいじめや差別を受けたり、過度の不安を与えトラウマにさせるのはまずいということで発表したものと思われますし(それは正しいと思います)、説明内容は素人でもわかるレベルで書かれています。しかし、先生向けにもう少し詳しい説明資料を配布しないと教育現場では、子供は質問をしませんが、少し聞きかじっている保護者からの質問攻めにあうことになり、現場で混乱すると思います。(教員は、自分との意見が違っていても、上からの命令には逆らえず、自治体も政府からの命令には逆らえない。だから議員に問題提起することが速やかな対応となる。)

    資料には矛盾があり、
    ・今の放射線量は区域外では安全といいながら、雨や土には注意しろ(つまり、安全ではない。)(きっと政府に質問するとフェールセーフのためとか回答すると思われる)。
    ・チェルノブイリの被爆例では内部被爆ことを説明しているが、被爆線量の説明は外部被爆しか説明していない。(政府に質問すると、内部被爆の統計データが少ないとか回答するのでは)

    私は、国会議員の知り合いがいないのですが、まずは、知り合いの市議に問題提起して、その市議から知り合いの国会議員にあげてもらうというアプローチをとって見ます。

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  5. Tatsuo Tabata5:42 pm

    (文科省の教育向け資料)

    アルファ線、ベータ線、ガンマ線などの放射線は、ていねいに言えば「電離放射線」で、原子・分子に対して、それらから電子をはね飛ばす電離作用を起こし、その結果、物質あるいは生体に損傷をもたらします。中性子という放射線は原子核を破壊し、同じく損傷をもたらします。このような観点が全く欠如した偏向教育パンフレットというべきものですね。

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  6. 科学に興味がある者6:33 am

    > 内容を少し見て気づいた保護者としての感想ですが、
    > ①放射性物質の放射能がでたら安全な物質に変わる
    > →放射性物質は、半減期で放射能は減るが無くなりはしないので、
    > たとえ半減期が8日でも、何万年経っても非放射性物質には
    > ならないのではないか?
    > ...(専門家でないからよく知りませんが。逆に非放射性物質の
    > 自然崩壊からでる放射線量を説明して欲しい。放射性物質と
    > 非放射性物質の違いの厳密な定義)

    > などと言った質問をしたくなります。

    > 資料には矛盾があり、
    > ・今の放射線量は区域外では安全といいながら、雨や土
    > には注意しろ(つまり、安全ではない。)

    内容を少し見て気づいた科学に興味がある者としての感想ですが、

    ご質問をされる前に、ご自身で調べられ、科学的思考を高められることを
    お勧めします。
    初めのご質問での「放射性物質の放射能がでたら安全な物質に変わる
    」とのお考えから、考え方の違いを感じます。
    また、考え方の違いで, お気を害されるかもしれませんが、
    「安全」「危険」の2種類のみがお考えにあり、それは
    感情的(非科学的)思考の可能性, 矛盾ではないか?とも考えます。

    例えば、(原発事故に関係なく)普通の生活で、健康→安全
    , 致命傷→危険であるならば、その中間の警告のレベルは
    ないのでしょうか?

    一方は科学的に説明する, 一方は感情的に受け取るの面は
    否めず、平行線となる様にも考えます。

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  7. 科学に興味がある者7:20 am

    私が福島県に子供を持ち、その子供がヨウ素剤を飲ませたのであれば、
    そのままかもしれません。

    前コメントの科学的推論が無理な様なので、下記リンクもご参考。
    ttp://search.kankyo-hoshano.go.jp/food/dekigoto.html
    ttp://takaojisan.blog13.fc2.com/?mode=m&no=510
    ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%B9_(NGO)

    > 他の地域で子どもたちがいわれなき差別を受けず、適切な教育を受けることができる

    私たち、大人でさえ不勉強である点は否めません。
    また、純粋な科学的判断には、左右の政治的な判断は関係なく、
    一方の意見だけ取り上げることは正しくないと考えます。

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  8. 科学に興味がある者7:28 am

    日本人は、ワカメや昆布、ヒジキなど海藻を比較的多く
    食べることもご参考。

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