ヒロシマ平和ツアーに参加して 中野真美
私はこの夏、JTU主催のヒロシマ平和ツアーに参加してきました。8月7日から9日で、岩国、広島、大久野島を回り、戦争の加害、被害そして、現在も苦しむ人々について考えてきました。1日目の岩国では前市長の井原勝介さんからの聞き取りを行い、厚木から岩国へ移駐し、また普天間から岩国への移駐で、航空機数や人員がかなり増やさ
3日目には、大久野島でのフィールドワークと聞き取りを行いました。15年間、大久野島で毒ガスを作り続け、国際条約に違反するため、世間に知らされることもなく亡くなっていった人々、保障さえ受けられず、今もなお慢性気管支炎、癌等で苦しんでいる人々のことを私は今まで知りませんでした。また中国では戦争時、使用しなかった毒ガスを地下に埋めてきたため、地下を掘り起こすたびに、そのガスで亡くなっていった方もいると聞き、「毒ガスは過去形ではない。」と言っておられた言葉はまさにその通りだと実感したと同時に恐ろしくもなりました。目を閉じると大久野島全体から戦争で犠牲になった人々の思いが聞こえてくるようで、こんな悲惨な事実を何も知らない日本人が多いことにやはり疑問を感じます。しかし、アメリカが日本の毒ガス使用についての裁判を避け、公にならなかったことでますます事実が伝わらずにいる状況もよくわかりました。そして何より、学徒動員等で子どもたちは自国の人間による被害者でもありました。
毒ガス資料館建設に国は寄付を断り、隣にある大久野島ビジターセンターには環境省が多額のお金をかけ、建てられたと知り、やりきれない思いでいっぱいでした。この国のあるべき姿がこんなところにも大きく反映されていました。またフィールドワークでは今も現存している毒ガス貯蔵庫跡や多くの遺跡を回り、たくさんの黒く焼けた壁面も見ることができました。また毒ガスを作り続ける中、敗戦をむかえたため、残った毒ガスを海底に埋め、今もあることをやはり今を生きる私たちがきっちりと知っておくべきことだと思います。小学生を使って、大久野島を忠海からじっと見ている人、写真を撮っている人、絵を描いている人を見つけさせ報告したら表彰していたことも、和紙をはり合わせて風船爆弾を作らせていたことも、今聞くとばかばかしいと思うけれど、戦争をいうのは人の心を奪い、誰もが正しい判断が正しいと言えない状況にあるのだと、改めて思い知らされた気がします。
今の教育現場でもますます国が一定の方向を向きつつある中、間違っているこ
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