Thursday, March 05, 2026

ペペ・エスコバール 西アジアを揺るがした10時間 Pepe Escobar: Ten hours that shook West Asia

 ペペ・エスコバールが「Strategic Culture」に3月1日に出した記事の日本語版である。彼は比ゆ的な表現が多いのでところどころ【】で訳者解説をつけた。

この戦争は、エスコバールが言うように、1979年のイラン・イスラム革命以来47年間の米国からの敵視と制裁に耐えてきたイランとそれを支えるグローバルサウスと、「エプスタイン・シンジケート」と著者が呼ぶ米イスラエル西側連合の闘いである。西アジアの米国の時代は終わるであろう。イランはこの日のために準備を重ねてきた。地下基地で最新鋭のハイパーソニックミサイルを準備してきた。交渉がまとまりそうなタイミングで攻撃を仕掛けるような野蛮な者たちを相手にしていることもわかっていた。ハメネイ師は自分が殺されることがわかっており、用意を周到にした上で、どこにも逃げず、誇り高い殉教を選んだ。イランの人々はハメネイ師の遺志を受け継ぎ、米イスラエルの帝国主義と闘わんと恐れずに路上に出ている。イランは中国やロシアから最先端のインテリジェンスのバックアップを受けている。ハメネイ師はイランが核兵器を持たせないように導いた立役者だったという。そのハメネイ師を殺した米イスラエルは、この戦争は「核問題」などでは全くないことを自ら証明した。ネタニヤフの長年の夢であるイラン転覆作戦に、トランプとペンタゴンが引きずられた。トランプはネタニヤフからどんな弱みを握られているのであろうか。イスラエルロビーだけでは説明がつかない何かがありそうである。(@PeacePhilosophy 乗松聡子)

こちらはきょうの(北米時間3月4日)ジャッジ・ナポリターノとペペの対談。この記事の内容をもとにしている。

 

以下は、動画の翻訳ではなく、エスコバーの記事の翻訳です。

西アジアを揺るがした10時間

Ten hours that shook West Asia

ペペ・エスコバール

2026年3月1日

私たちは、米国後の西アジア秩序への入り口に、まさに到達しつつあるのかもしれない。

10時間。 イランが次のことを行うのに要した時間である。

  • 湾岸全域において「混沌・略奪・常時攻撃の帝国」を包囲状態に置いた。

  • 米軍の主要軍事基地27か所を執拗に爆撃し、甚大な被害を与えた。

  • 西アジアにおけるすべての米国およびイスラエルの資産と利益が、報復の正当な標的であると決定した。

  • ホルムズ海峡を封鎖した(その後解除されたが、ロシアと中国の船舶にのみ自由通航を認めた)。

次に起こること:もし米軍艦艇が撤退しなければ、撃沈される。

この一連の出来事は、予想どおり「作られつつある欺瞞」として展開した。戦争は西アジアの死のカルトの指導者によって命じられた。大量虐殺的な精神異常者であり、その後「シオンの翼」に逃げ込み、ベルリンへと逃亡した【ネタニヤフのこと】。彼の米国側の相棒、ネオ・カリグラ――誇大妄想のナルシス――は、マール・ア・ラーゴからこの戦争を共同で命じた【トランプのこと】。

彼らの初日の「壮大な成功」は次の通りである。
最高指導者アヤトラ・ハメネイを斬首攻撃で殺害したこと。
そしてイラン南部の小学校で、100人以上(現在も増え続けている)の少女たちを殺害したことである。

予想どおり、これはベイルートでのヒズボラのサイイド・ナスララの暗殺の焼き直しでもあった。【24年9月27日にイスラエルに殺害されたヒズボラ指導者】

オマーンでの間接的な「交渉」の最中、トランプ2.0チームはテヘランに対し、最終的な微調整を必要とする提案を明確にするよう求めていた。

オマーンの外相バドル・ビン・ハマド・アル・ブサイディは、イランが初めて次の点に同意したことを確認した。
核爆弾のための核物質を「決して」蓄積しないこと、
濃縮物質の備蓄をゼロに保つこと、
既存の備蓄を希釈すること、
そしてIAEAによる完全な査察を認めること、である。

会合は土曜日の朝、テヘランで行われ、イラン指導部の最高幹部が集まった。

エプスタイン・シンジケート【米イスラエルを指す】はその会合を爆撃し、最高幹部とともに最高指導者アヤトラ・ハメネイを殺害した。混沌の帝国は交渉などしない。それを武器として利用するだけである。

しかし体制崩壊や政権転覆に直結するような即時の崩壊は起きなかった。攻撃から30分も経たないうちに、テヘランの指導部は驚異的で電撃的、かつ大規模に調整された反撃を開始した。24時間連続発射モードで行われ、これによりエスカレーションの枠組みと、戦場における耐久性の優位が確立された。

例えばイランの戦術は、12日間戦争のときとはすでに大きく異なっている。バーレーンへの第2波攻撃では、米国の防衛システムを完全に混乱させる大規模な弾道ミサイルの集中攻撃の後にのみ、シャヘド136の自爆ドローンを使用した。その結果、高価な迎撃ミサイルが早期に大量消費された。ドローンはその後に到来した。

初日だけで、イランは1,200発以上のミサイルとドローンを発射した。テヘランは数万のミサイルとドローンを備蓄している。米国の迎撃ミサイルは数日で枯渇する見込みだ。THAAD1基のコストは1500万ドルである。この計算は明らかに帝国側に有利ではない。


殉教から復讐へ

イランがドバイの米国資産を攻撃したことは、巧妙な戦略的行動である。これは、隠れ家となっている米軍要員やCIAの秘密拠点を破壊することと結びついている。ドバイのけばけばしい富の象徴――ブルジュ・ハリファ、ブルジュ・アル・アラブ、パーム・ジュメイラ【ドバイの富を象徴する建造物】――はすべて炎上している。

正しく指摘されているように、ドバイの人口の88%は外国人である。ここは世界のマネーロンダリングの首都であるだけでなく、国旗を持つ特別経済区のようなものであり、現在は銀行取り付け騒ぎの危険に直面している。

そもそもUAEは生産資本主義の意味での「生産」をほとんど行っていない。税金ゼロのサービス経済であり、華美な富と安全を中心に成り立っている(その安全も今や失われた)。

ドバイはまた、ネオ・カリグラに対して巨大な影響力を持っている。いわゆる「トランプ・コイン」、個人的投資、「平和評議会」(実際には戦争評議会)への寄付などがある。

航空業はドバイGDPの27%、UAE全体の18%を占める。ドバイ空港が暗闇に沈むことは絶対的な災害である。エミレーツ航空、エティハド航空、カタール航空といった巨大航空会社と巨大空港は、世界輸送ネットワークの重要な拠点である。

ドバイが暗闇に包まれることは、トランプにとって非常に悪いビジネスである。MbZ(ムハンマド・ビン・ザーイド)がすでに停戦を懇願する電話をかけていることは疑いない。さらにテヘランは、シェブロンとエクソンモービルも正当な攻撃対象であると明言した。だからこそネオ・カリグラはすでに初日に停戦を望み、イタリア外交ルートを通じてイランに伝えていたのである。【トランプは攻撃初日にイタリアを通じてイランに停戦を申し出た。】

テルアビブの大量虐殺的異常者が、まだ準備の整っていない無敵艦隊を抱えたネオ・カリグラに戦争を強いたのかどうか、さまざまな憶測が飛び交っている。しかし事実は、ペンタゴンが戦略的主導権を失ったということである。【米国はイスラエルのいいなりに、準備さえできていない戦争を決行した】

脚本はテヘランで書かれている。これは消耗戦となり、テヘランはあらゆる可能なシナリオを事前に検討している。

すべてがどのように進んだかを要約すると次の通りである。
斬首攻撃。
専門家会議が数分で招集。
革命防衛隊は1時間以内に「最大限の武力」で反撃。
死のカルトと石油チワワたち【イスラエルと、湾岸の米国同盟国たち】に攻撃を浴びせた。

後継メカニズム:整備済み。
指揮系統:整備済み。
政権転覆:なし。
帝国の戦略的支配:ゼロ。

殉教から復讐へ。

グローバル・サウス全体がこれを見ている。


完全な戦略的断絶

複数の革命防衛隊筋によれば、アヤトラ・ハメネイは一連の指令を通じて、すべてを極めて詳細に準備していた。

彼は国家安全保障会議書記アリー・ラリジャニや指導部メンバーに対し、イランがエプスタイン・シンジケート【米イスラエル】の軍事力にどのように抵抗するかだけでなく、自身を含む暗殺の試みにどう対処するかも指示していた。

ハメネイは、各軍事指揮と政府役職について、少なくとも四層の後継体制を指名していた。だからこそ斬首攻撃の後でも、すべての重要決定が記録的な速さで行われたのである。

大量虐殺的な米国・イスラエルのコンビは、これから何が起こるか理解していない。彼らはシーア派世界全体を侮辱しただけでなく、数億人のスンニ派ムスリムも敵に回した。

これは完全な戦略的断絶である。ワシントンとテヘランの関係は、もはや引き返せない地点に到達した。

「政権転覆」という幼稚な発想とは逆に、ハメネイ殺害は国内のコンセンサスを強化し、無制限の報復を正当化し、湾岸からレバントに至る多方面の対決【ペルシャ湾地域から東地中海まで、西アジア全体に広がる戦線】を解き放った。

イランの当面の戦術は明確である。イスラエルの防空を飽和させ、迎撃ミサイル危機を引き起こすことだ。そうなればイスラエルの将軍たちは停戦を懇願するだろう。イランは同時にイスラエルのインフラと経済を破壊し続け、数日以内に体制を崩壊させる可能性もある。

ロシアと中国はその間、影で動き、イランの防衛ネットワークを維持するだろう。

西アジアの石油とガスが数日でも止まれば、世界経済は大きな衝撃を受ける。イランはすべてのシナリオを想定しており、圧力を自由にかけたり緩めたりできる。

グローバル・サウスは、47年間の制裁の中で帝国の巨像と戦いながら、イランの指導部がどのように連帯と明確な目的を示しているかを学ぶことになる。この抵抗そのものが、すでに奇跡と言える。

そして今、西アジアから米軍の軍事的存在が終焉に向かう道が開かれるかもしれない。それはソレイマニ、ナスララ、そしてハメネイに至る殉教者の系譜が思い描いてきたものである。

我々は、米国後の西アジア秩序への入口に到達しているのかもしれない。そのとき、その恐ろしい死のカルトは、哀れな不寛容の神とともに戦略的泥沼に沈み、抑止力を失い、偏執に取りつかれ、複数の非対称的圧力と戦うことになるだろう。

(翻訳以上)

元記事はここです

Wednesday, March 04, 2026

「アヤトラは国民的人気があった」テヘランからのモハンマド・マランディ教授のレポート。*SPECIAL* - Prof. Mohammad Marandi : Latest Developments LIVE From Tehran

(日本時間3月5日未明にアップされた、ジャッジ・ナポリターノによる、テヘラン大学のムハンマド・マランディ教授インタビュー動画)

米イスラエルのイラン侵略戦争について西側のメディアはおおむね侵略側についている。

テヘラン大学のマランディ教授の生の声を聞いてほしい。

米イスラエルはガザやウェストバンクでやっていることを同様に残酷なジェノサイド的殺戮を展開している。初日に女子学校爆撃で160人以上を殺した(最新レポートでは175人という数字もある)。テヘランでも学校襲撃をやったようだ。病院も襲撃され保育器に入った赤ちゃんがライフラインを断たれて死んだようだ。イスラエルはいまレバノンも攻撃して民間人を殺している。

なぜイランがやられるか?イランは迫害されてきたパレスチナを支援してきた。イスラエルはパレスチナに味方する大国を許せない。

マランディ教授は命を狙われている。教授がインタビューを受けたスタジオも直後に攻撃されている。このインタビューも途中ネットが不調で中断したが、インタビュアーのナポリターノ判事も視聴者も、最悪の事態を予想してしまった。幸いマランディ教授は戻ってきた。

殺されたアヤトラ・ハメネイ師についての話も西側メディアが言っていることと全く違うので聞いてほしい。人民に寄り添い、逃げも隠れもしない人だったという。国民に愛されている指導者だったという。

そろそろ報道消費者は、西側メディアが言っているからこそ嘘だろう、というマインドを持つ必要がある。日本メディアは国際報道については右から左まで西側メディアのオウム返しだ。朝日も毎日も読売も産経もみな同じだ。同じだからおかしい、というマインドも持つ必要がある。

以下、翻訳。AI訳に手を入れました。


Andrew Napolitano:
皆さんこんにちは。Judging Freedom の Andrew Napolitano です。今日は2026年3月4日、水曜日です。
私の親しい友人であり同僚でもある Mohammad Marandi 教授が、イランのテヘランから参加してくれています。
Marandi 教授、どんな状況であっても、あなたと話せるのはいつも嬉しいことです。ご家族ともども、いかがお過ごしですか。

Mohammad Marandi:
私は元気ですし、家族も無事です。ただ、ここ数日はテヘランの人々にとって非常に厳しい日々でした。今日もいくつかの地域で非常に激しい爆撃がありました。しかし、私たちは大丈夫です。


Napolitano:
アメリカとイスラエルは何を狙って爆撃しているのでしょうか。
アメリカでは、160人の少女が死亡した学校、警察署、病院が爆撃されたという報道が届いています。
言い換えると、非戦闘員や軍事目標ではない施設への配慮はあるのでしょうか。それとも無差別に爆撃しているのでしょうか。

Marandi:
多くの場合、無差別に爆撃しています。
実際、いわゆる「ダブルタップ攻撃」が何度も行われています。フェルドウシー広場で、私の知人がそれを目撃しました。建物を攻撃して倒壊させ、その後、救助に来た人々や救急隊員を狙って同じ場所を再び攻撃するのです。

Drop Site News の記者も、ある広場を訪れた際に同じような証言を聞いたと言っていました。テヘランのさまざまな地区、また他の都市でも同様の攻撃が報告されています。

病院も爆撃されています。私立病院、公立病院、そして警察署も攻撃されています。


Napolitano:
しかしテヘランでは、ニューヨークと同じように警察署は普通の建物と一体化していますよね。

Marandi:
その通りです。だから警察署を攻撃すると、周囲の住宅も巻き込まれます。

私はイランの国営ラジオ・テレビに行きました。普段はほとんど出演しないのですが、戦時なので依頼を受けて行きました。数年前に使ったスタジオに行くと、前夜の爆撃で大きく破壊されていました。
別の場所に移動してインタビューを行ったのですが、私がその施設を出て1時間後、イラン国営放送の複合施設も爆撃されました。

西側の主流メディアは、イランのジャーナリストや病院、あるいは少女たちのことなど気にもかけていません。しかしテヘランでの爆撃は非常に無差別です。


Napolitano:
アメリカとイスラエルが「斬首作戦」と呼ぶアヤトラの殺害についてですが、彼らはそれによって政府に対する蜂起が起きると期待していたようです。
しかし結果は、彼らの意図とは逆になっているのでしょうか。

Marandi:
アヤトラは常にイラン国民の間で人気のある人物でした。
西側のプロパガンダは、イランの体制が国民に支持されていないかのように描いていますが、実際には違います。西側がイランを攻撃するたびにその試みが失敗すること自体が、体制の正当性を示しています。

彼が殉教して以来、全国各地で人々が街に出ています。

ここで付け加えておきますが、彼は自宅や執務室を離れることを拒みました。
彼はこう言ったのです。

多くのイラン人には行く場所がない。
だから私も動かない、と。

つまり、情報の失敗で居場所が突き止められたわけではありません。
彼は自宅におり、そのすぐ隣の執務室にいました。

テヘランや他の場所の普通の人々は、第二の住まいなど持っていません。
だから私は動かない、と彼は自らの意思で決めたのです。

Napolitano:

それとは対照的なのが、イスラエルのネタニヤフ首相です。
彼はベルリンへ逃れ、アヤトラが殺害されたことを知ったとき、国際テレビで笑いながら冗談を言っていました。

つまり――
彼らは正気なのでしょうか。
自分たちの言葉や行動、振る舞いがどんな影響を及ぼすか、本当に理解していないのでしょうか。

Marandi:

彼らは邪悪です。完全に邪悪です。

人々と一緒に座っていて、女性や子どもたちといるときに、近くで爆弾が爆発する。
子どもたちが泣き、女性たちが泣く。

これは――
もちろん彼らがガザで二年以上にわたってやってきたことですし、
今まさにレバノンでもやっていることです。

彼らにとって、虐殺や殺害は誇るべきことなのです。

アメリカの戦争長官は、虐殺や殺害について誇らしげに語っています。

しかし事実として、アヤトラの殉教以来、人々は全国各地で街に出ています。
テヘランのさまざまな地区で、毎晩人々が集まっています。

それぞれの集まりは、数万人、あるいは数十万人規模です。

私はその映像のいくつかを投稿しました。

人々は集まり、爆撃を受けてもその場を動きません。
爆撃されながらも、イスラエル政権やトランプに反対するスローガンを叫び、
アヤトラを追悼し、軍を支持しています。

映像を見ると、地対空防衛システムが作動している中でも、
男女がその場を動こうとしないのです。

本当に驚くべき光景です。


Napolitano:

もう一つ驚くべきことは、アメリカとイスラエルが
イランの精神、
イランの文化、
そしてイランというものすべてに対する人々の献身を、まったく理解していないことです。

Muhammad、聞こえますか?


(通信が途切れる)


Napolitano:

どうやら通信が途切れてしまったようです。

ここまで私たちが話してきたことをまとめると、
イラン国民は政府を支持し、文化を支持し、社会を支持するという強い決意を持っているということです。

しかしイスラエルとアメリカは、
爆撃によってイラン国民の意思が弱まり、
イラン人が政府を倒すようになると考えています。

この考え方は、
イラン人の間ではほとんど完全に拒否されているようです。

ムハンマド・マランディMuhammad Marandi 教授をご存じない方のために説明すると、

彼はアメリカのバージニア州リッチモンドで生まれました。
私と同じくアメリカ人です。

その後イギリスで教育を受け、
現在はテヘラン大学の文学教授です。

彼とは共通の知人を通じて親しくなりました。
私たちは実際に会ったこともありますし、
もちろんこうして公開の場でもインタビューをしています。

どうやらまだ応答がありません。
アメリカやイスラエルの攻撃によるものではないことを祈りますが、
いったんインタビューを終えることになるかもしれません。

……あ、戻りました。

Muhammad、戻りましたね。


Marandi:

申し訳ありません、ジャッジ。
今はこういう状況ですから。


Napolitano:

ああ、もちろん理解しています。

正直なところ、私は怖くなりましたし、
視聴者の皆さんもそうだったと思います。

アメリカやイスラエルの攻撃ではなく、
単なるインターネットの問題だったようで安心しました。

私たちは先ほど、
アメリカとイスラエルがイラン文化や、
イラン国民が政府を支持している現実を理解していないという話をしていました。

トランプ大統領が(イラン人に対し)

「家にいろ。私が出て来いと言うまで待て。そして出てきたら政府を倒せ」
などと言うのは、非常に無知な発言だと思います。

むしろ彼らの目的にとっては、
利益より害の方が大きいのではないでしょうか。

Muhammad、聞こえますか?


Marandi:

はい。


Napolitano:

アメリカとイスラエルが
イラン人の決意を理解していないことについて、
あなたの考えを聞かせてください。


Marandi:

ジャッジ、イランは数千年の歴史を持つ文明です。
ご存じのとおりです。

そしてイランの宗教思想、特にシーア派イスラムは、
正義の感覚、
抑圧された人々を支援するという考え、
抑圧者に立ち向かうという精神に強く影響されています。

預言者の孫フサインがカルバラで殉教した出来事は、
イラン文化や社会の中で非常に大きな意味を持っています。

それを理解するには、
実際にイランを訪れるか、
あるいはそれについて学ぶ必要があります。

イランがパレスチナをこれほど強く支持する理由も、
この「被抑圧者を支援する」という考え方にあります。

イラン人はパレスチナ人を
抑圧された人々だと考えているのです。

同じことはキューバやベネズエラにも当てはまります。

宗教が何であれ、
共産主義国家であろうとなかろうと関係ありません。

イランがアメリカやイスラエルの攻撃に対して
強い抵抗を示すのも、
この世界観と深く結びついています。

つまりそれは
文明の問題でもあり、
宗教思想の問題でもあり、
抑圧者に立ち向かい抑圧された人々を支援するという思想なのです。

アヤトラ・ハメネイについてもう一つ付け加えたいのは、彼は非常に質素な生活を送っていた人物だったということです。

彼の子どもたちも全員、とても質素な生活を送っています。

彼が亡くなった今だから言えますが、
私は彼を知っていました。

特別に親しかったわけではありませんが、
何度も会ったことがありますし、
彼の家族の何人かとはかなり頻繁に会っていました。

そして、彼の家族の誰一人として商売をやってません。

彼がビジネスに反対していたというわけではありませんが、
彼は自分の直系の家族の誰にも商売に関わることを許しませんでした。

家族全体が完全に清廉であるようにするためです。

彼は革命以前、志願兵でした。

彼は何度も投獄され、拷問も受けました。

戦争(イラン―イラク戦争)が始まったとき、
彼には軍事経験はありませんでしたが、
前線へ行き、戦いました。

戦争の終わり頃、
彼が大統領だったとき、
アメリカはサダムの側で戦争に介入しました。

アメリカはイランの旅客機を撃墜し、
イラン海軍の施設や艦船への攻撃を開始しました。

そのころ前線の状況は非常に不安定でした。

それでも彼は大統領として前線へ行きました。

私自身、そこで彼を見ました。

彼は非常に重要な標的になり得る人物だったので、
非常に危険でした。

しかし彼は兵士たちの士気を高めるため、
前線から前線へと回っていました。

彼は死を恐れるような人物ではありませんでした。

そして宗教指導者として、
彼はイランのキリスト教徒の殉教者たちにも敬意を示していました。

私はその記録を多く投稿していますが、
彼はクリスマスになると、
イランのキリスト教徒の殉教者の家族を訪ねていました。

アルメニア系キリスト教徒の場合は1月ですが、
その他のキリスト教徒の場合は12月25日です。
アメリカと同じです。

彼は多くの殉教者の家族を訪問していました。

アメリカではイランについての物語は完全に作り上げられたものです。

この国は47年間、悪魔化され続けてきました。

その理由は、
イランがイスラエル政権に反対していること、
そして独立国家であろうとしていることです。

しかし、もしイスラエルが存在しなかったなら、
私は断言しますが、
今日イランとアメリカは大使館を持ち、
普通に貿易やビジネスをしていたでしょう。

敵意と憎悪を強く求めているのは、
イスラエル政権なのです。



Napolitano:

後継のアヤトラはすでに選ばれたのでしょうか。


Marandi:

まだ何も発表されていません。

現在は憲法に従って、三人の体制が国を運営しています。

大統領、司法府の長、そして護憲評議会の代表です。

そして、専門家会議(Assembly of Experts)という選挙で選ばれた機関が新しい指導者を選出すると、その三人の体制は退きます。

まだ発表されていないのは、現在が戦時だからです。

アメリカやイスラエルが専門家会議のメンバーを標的にする可能性があるため、会議は秘密裏に行われています。

そのため多少の遅れが出ていますが、
近いうちに新しい指導者が発表されると思います。


Napolitano:

イランの防空能力や、ミサイルを攻撃に使う意図について、あなたはどのように理解していますか。


Marandi:

イランの防空システムは機能しています。

ドローンに関しては前回よりかなり改善されています。

また、イランの情報機関も、モサドや CIA と協力している組織から国を守るという点で、はるかに成功しています。

12日戦争のときのような破壊工作は今回は起きていません。

ですからドローン防衛はかなりうまくいっています。

ただし、これほど強力な軍事力を相手にしている以上、防空システムが私たちの望むほど完全に機能することは難しいでしょう。

しかしイランのミサイルやドローンは地下基地にあります。

アメリカやイスラエルはそれらを破壊することができません。

しかも多くの基地はまだ使われていません。

まだ閉鎖されたままで、将来の日や週に備えています。

現在発射されている基地の多くはすでに知られている基地ですが、
大半の基地はまだ知られていません。

アメリカとイスラエルが都市を爆撃し、民間インフラを破壊している理由の一つは、
地下のミサイル基地やドローン基地を破壊できないことへの苛立ちだと思います。

イランはミサイルやドローンを発射しています。

そして現在では、より少ない数のミサイルやドローンで攻撃できるようになっています。

なぜなら、占領下のパレスチナやペルシャ湾地域の防空システムが崩れ始めているからです。

迎撃ミサイルが不足しているのです。

現在使われているドローンやミサイルのほとんどは古いものです。

中には20年前のものもあります。

それを発射すると、いくつかは迎撃されますが、
非常に高価な迎撃ミサイルが消費されます。

こうして徐々にそれらは枯渇していきます。

その結果、今ではより少ない数のミサイルを発射しても、
ほとんどが目標に到達するようになっています。

ドローンも同じです。


Napolitano:

この戦争の結果について、一般の人々はどのように感じているのでしょうか。


Marandi:

人々は敵を打ち負かす決意をしています。

アメリカ、そしてトランプは今では敵と見なされています。

人々が殺されているからです。

家族が殺されています。

アパートの建物が破壊されています。

人々は家から30メートルも吹き飛ばされています。

子ども、男性、女性、
路上に横たわり、死んでいく人々。

瓦礫の下で助けを求める子どもたち。

最初の日に学校が爆撃され、165人の少女が殺されたとき、
西側メディアではほとんど報じられませんでした。

西側にはペルシャ語メディアの巨大なネットワークがありますが、
それもイランに敵対的です。

彼らは子どもたちのことなど気にしていませんでした。

それはアメリカ政府やシオニスト政権だけの問題ではありません。

リベラルでも保守でも、メディア全体が同じです。

彼らは都市を爆撃し、人々を殺すことに無関心です。

そして重要なことが起きています。

これは逸話的な例ですが、
私自身の経験があります。

以前の暴動に参加していた学生が三人います。

武器を持っていたわけではありませんが、
そうした人たちと一緒に街に出ていた学生たちです。

おそらく公共物を壊したこともあるでしょう。
私は詳しく聞きませんでしたが。


Napolitano:

今年1月の暴動のことですね。


Marandi:

その通りです。

その三人の学生が、この数日で私に連絡してきました。

「国を守るために何ができるか」
「イランの防衛のために何ができるか」

と尋ねてきたのです。

そのうち何人かは涙を流していました。

アメリカとイスラエルがやったことは、
若い世代に彼らの本質を見せてしまったのです。

この若い世代は、(イランーイラク)戦争も見ていませんでした。

私が生き延びた化学兵器攻撃も経験していません。

ドイツがサダム・フセインに与えた化学兵器、
アメリカがサダムとともに行った犯罪も見ていません。

制裁が何を意味するのかも理解していませんでした。

外国から押し付けられた制裁が
私たちをどのように締め付けてきたかを感じていなかったのです。

しかし今、彼らはそれを目の当たりにしています。

帝国がどれほど残酷に
男性、女性、子どもを殺すのかを。

そして CNN、Fox News、Guardian、Breitbart を見ると、
彼らはほとんど同じだと感じます。

英語が堪能な学生たちは、
それらを邪悪なものだと感じています。

彼らの世界観は変わりつつあります。

トランプがやったことは、

イランの指導者や知識人が100年かかってもできなかったことを、
一瞬でやってしまったのです。

若い世代の意識を変えてしまったのです。


Napolitano:

それは非常に重要な指摘です。

そしてまた、
西側がイランの精神を理解していないことを示しています。

Muhammad、ありがとうございました。

あなたとご家族に神の加護がありますように。

この困難な状況の中で、
時間を取って私たちと話してくれたことに感謝します。

また近いうちに話せることを願っています。


Marandi:

ありがとうございます。
大変光栄です。