以下、名護・ヘリ基地反対協議会から。
2013年12月27日
沖縄県知事・仲井眞弘多 殿
名護・ヘリ基地反対協議会
(共同代表:安次富 浩)
<抗議声明>
仲井眞知事の辺野古埋め立て承認を
満腔の怒りをもって糾弾し、撤回を求めます!
12月27日、仲井眞弘多知事は安倍自民党政権の圧力に屈し、辺野古新基地建設に向けた埋め立て申請の承認を表明した。沖縄選出・出身の自民党国会議員や自民党沖縄県連が次々と自民党本部の恫喝・圧力に屈して「県外移設」の公約を翻す中、「県外移設」の姿勢を崩さない仲井眞知事に託していた私たち県民の願いと信頼は真っ向から裏切られ、県民は失意と怒り、悲しみの中に突き落とされた。とても「いい正月を迎えられる」状況ではない。
仲井眞知事の今回の判断は、沖縄の最大の財産である貴重な自然環境を修復不可能に破壊し、沖縄を半永久的に基地の島として固定し子々孫々に多大な苦しみを与えるだけでなく、沖縄はカネで思い通りになるという沖縄差別に満ちた日本政府のシナリオに乗って、沖縄の歴史に最大・最悪の汚点を残した。
知事が「驚くべき立派な内容」と賞賛した安倍政権の「負担軽減」策はどれも担保のない口約束であり、米国政府の姿勢からも、それらが実現する可能性はほとんどないことを県民は知り尽くしている。「振興策」についても、「基地問題とは別」と知事が言い続けてきたように、基地と取引される筋合いのものではない。県民がカネと引き替えに基地を受け入れたという間違ったメッセージを政府や国民に与えたことは、県民にとって最大の屈辱である。
私たち名護市民は、ちょうど16年前の年末を思い出さずにはいられない。新基地NOという市民投票の結果を裏切り、当時の比嘉鉄也名護市長が日本政府の圧力に屈して基地を受け入れ、引責辞任した、あの年末である。仲井眞知事は自らの公約と県民に軸足を置くなら、今すぐ承認を撤回すべきであり、さもなくば辞職すべきである。
比嘉市長(当時)の辺野古基地受け入れ表明から16年。政府はその間、ある時は海上自衛隊まで投入して強権的に作業を行おうと何度も試みたが、地元住民をはじめ県内外の強固な抵抗に阻まれて、ことごとく失敗している。今回の知事判断はその抵抗をいっそう強める結果となるだろう。それを敢えて強行すれば、現場はますます混迷をきわめ、基地問題の解決は遠のくばかりである。辺野古基地建設はそもそも不可能であることを、仲井眞知事も日米両政府も認識すべきである。
仲井眞知事は埋め立て承認を撤回し、日米両政府は辺野古新基地建設を断念するよう強く求めるものである。
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