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Monday, November 16, 2009

ジョセフ・ガーソンさんによる、ニューヨークでの米国在外基地に反対する集会の報告

This is Joseph Gerson's Report of the November 8 New York event against U.S. military bases on foreign lands. For the original English version, see here.

2009年11月9日 ジョセフ・ガーソンさんからのメール 

“おばあちゃんの平和団” (Grannies Peace Brigade)は、年配者のすばらしいグループで、平和と正義の活動にとても熱心に取り組んでいます。

 彼らは、すべての人々へのきちんとした医療を求めるということから、アフガニスタンやイラク戦争の反対などたくさんの行動をしています。そして今まで、メンバーやニューヨークの幅広い平和コミュニティに対して、アメリカの外国軍事基地の影響や軍事基地に反対することを教育する中で、活動的になってきました。メンバーのうち何人かは、去年の冬にワシントンDCのアメリカ大学で私が開催した軍事基地反対の国民集会に出席しました。昨日(11月8日)の集会では、彼らは100人もの活動家を連れてきました。

 スピーカーは、私とViergina Rodino、この方は、アジア太平洋凍結キャンペーン(the Asia Pacific Freeze campaign)の運営委員会の人で、6カ国協議の参加国の軍事予算の増大を食い止めるために努力しています。そしてNinotchka Roscaさん、この方は長い間、女性に対する軍隊の暴力と搾取に対抗してきたフィリピンの女性団体、ガブリエラGabriellaの中心人物です。

 私については、ニューイングランドのアメリカンフレンズ奉仕委員会の企画責任者で、「太陽は沈まない-米軍基地のネットワークに立ち向かう」というタイトルの本の編集者です。私は、25年ものあいだ、日本の平和、軍縮、基地反対の組織や活動と緊密に共同し、いくつかの会議に参加して、3回沖縄に行く機会もありました。

 私は、昨日(8日)は最初のスピーカーで、沖縄で当日先立って行われた集会の写真を見せ、新倉修さんから送られた、行動の目的や呼びかけの内容を読みあげました。

 私は、25年前最初に日本に訪れた時アメリカがいまだ100以上の軍事基地を日本の沖縄から北海道まで、いまだ維持していることを知り、とてもショックを受けた(これは私たちアメリカ人にショックを与え続ける数字です)、と説明しました。

 日本、ヨーロッパ、中東、そしていまや中央アジアにある米軍基地は、ズビグネフ・ブレジンスキー(ジミー・カーターの国家安全保障アドバイザー)が書いた帝国の命令を実行する手助けをしていると説明しました。伝統的な地政学分析によって、彼は世界を支配するため、帝国はユーラシアを支配しなければならないと、主張しました。イギリス伝統の島国権力としてのアメリカにとって、これはユーラシアの西、南、東の境界の支配の維持を意味します。

 それから私はこの観点から、沖縄、日本の各地、韓国、フィリピンの米軍基地の役割を強調し、日本に基地を置き続けるため、1960年の日米安全保障条約の改訂や継続を強制するために、アメリカはA級戦犯、岸を首相にすることさえした、と指摘しました。

 私はアメリカ独立宣言のことを参加者に思い出してもらいました。独立宣言は、ジョージ2世の“平和の時代に不正と略奪に関わった常備軍を維持する”という事実を引用して、植民地がイギリスからの独立をなぜ宣言しようとするのか、なぜイギリスに対して戦争をしようとするのか、を説明するものでした。

 それから私は、米軍基地をなくすべき10の理由という資料を配布しました。これは、今日の“不正と略奪”を説明しています。罰されることのない犯罪やセクシャルハラスメントから、実弾発車訓練、夜間離着陸訓練、環境汚染、国家主権をおとしめ、殺人的な戦争が行われる可能性を増大させる、ことまでです。

 それから、民主党が選挙で勝った結果生じている最近の状況を説明しました。日本の民主党は、社会主義者から小澤や元自民党メンバーまで、アメリカの民主党よりもイデオロギーの範囲が広い政治同盟であると。鳩山政権は、日米安保を二国間同盟の基礎とし続けるべきだと繰り返し述べてきていますが、それはまた、1951年にアメリカが同盟を押し付けて以来、アメリカに両足を置いてきたことと対照的に、片足をアジアにもう片方をアメリカに置くことをも模索していると、説明しました。

 私は、日米の緊張関係にとって二つの重要な問題があると説明しました。一つ目の問題は、オバマ政権が主張しているようにSACO合意に従って、普天間基地を閉鎖し、その機能が辺野古に移転するかどうか、それとも、日本の民主党が主張していると思われる、普天間基地を閉鎖し辺野古基地を建設しないかどうか、という問題です。

 そして参加者は、私が2つ目の問題である、日米核密約について説明するとショックを受けました。日本は非核三原則がありながら、アメリカに沖縄と日本に核兵器の持ち込みを許した核密約問題を解決しなければなりません。

 私は、沖縄に焦点をあてて、米軍基地と軍隊が沖縄に駐留していることと言いました。日本に駐留している4万7千人の米兵のほとんどが沖縄に集中しています。

 沖縄の米軍基地の戦略的役割を図示したスライドを見せながら、私は、1996年からの物語を話しました。1996年私は沖縄に行き、太田知事に1995年の少女暴行事件や沖縄におけるその他の犯罪について謝罪を述べた何百もの署名を渡しました。

 沖縄に行ったあと、私は日本の防衛庁(防衛省になる前の)で、防衛白書の筆頭著者にインタビューをしました。インタビューの終りに、彼は私に沖縄で何を学んだのか質問してきましたので、答えました。彼の秘書は防衛庁の外まで送ってくれ、彼女は「私は沖縄の戦略的重要性がわかりました。しかし、もし私が沖縄に娘と住んでいたらとても怖いと思います」と言いました。私は、沖縄の人々に起こることを許してきたことに対する、日本の多くのエリートが持っている不名誉の感覚が横たわっていると思います、と付け加えました。そして私は、長い間の植民地にされ抑圧されてきた沖縄の歴史を伝えました。

 沖縄は、中国と朝貢関係にあった独立した王国で、日本と同様に、マレーシアと中国の影響を大きく受けたと説明しました。

 日本の200年の鎖国の間、沖縄は日本の世界への窓口としての役割を果たしたと説明しました。1860年代に日本がアメリカの軍艦によって“開国”させられると沖縄の役割は不要になりました。1879年に日本は沖縄を征服し植民地化し、沖縄の方言を禁止して、日本名を名乗ることを強制し、沖縄を日本に統合しました。それはアメリカがプエルトリコに行なったのと同様でした。

 日本本土と沖縄の間には人種差別の問題があったこと、そして沖縄がどのように、1944年と45年に人口の4分の1の代償を払って、天皇制のための時間稼ぎをしたかを説明しました。

 アメリカは、沖縄の人々をキャンプに集めた後に、以前日本軍の基地だったところ、それ以上の土地をアメリカが占有し、米軍基地を建設しました。そしてアメリカと日本政府が、1952年から沖縄を正式に軍事占領し続けることによって、日本本土におけるアメリカ軍隊の負担を軽くすることを、いかに共謀したかを話しました。一方、日本本土の占領が終わったけれども、沖縄の人たちの望みが、1972年に基地が残るという本土復帰によって粉々に砕かれました。

 沖縄の米軍基地の戦略的役割をスライドで再び示しながら、冷戦期には、沖縄の米軍基地はソビエトと中国を封じ込めるために使われ、朝鮮戦争、東南アジア、中東への戦争と介入の時は米軍の出撃拠点として使われ、冷戦後は中央アジアを含みこれらの機能をいかに使い続けいているか、を説明しました。私は米軍基地はアメリカの核攻撃計画のため、米軍の訓練所として使われ、日本の再軍備を制限し(多くの方法で進んでいるが)、婉曲的に言うと「休憩とレクリエーション」のために使われていると説明しました。

 そして私は、名護平和委員会の大西照雄さんからもらったパワーポイントを見せました。そこには、私が作った地点が図示され、名護基地の建設に対する抵抗とその衝撃が図解されていました。

 Vierinia rodinoと Ninotchka Rosaの報告は詳しくメモをとっていません。
 Virginaはアジア太平洋凍結と朝鮮戦争を終わらせるための平和条約の最終的な交渉の重要性を強調し、Ninotchkaは、パワーポイントを使用して、売春や米兵による女性に対する性的暴行の補償の制度化について強調しました。

 日本政府と韓国政府が、国内で起きているフィリピン女性に対しての暴力を許していることに対して、彼女は特に怒っていました。

 質疑応答では、オバマ政権が持つ日米同盟の野望や、北朝鮮の核計画の危険性などなど、多くのポイントが触れられました。

 私たちは、集会参加者に、オバマ大統領に名護には移設せずに普天間基地を縮小する要求を受け入れるように手紙をホワイトハウスに書くことを訴えました。そしてこれは沖縄と日本から全ての米兵と基地を引き上げる文脈でなされるよう、力説していました。

 長くなってすみません。これがあなたの助けになればと願っています。

                        ジョセフ ガーソン

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