ウクライナ情勢についての、日本を含む西側メディアは、「ロシアがその帝国的野望のためにウクライナを侵攻している」といったロシア悪魔視一辺倒の報道です。実際は、米国、NATOによるロシアに対する軍事的威嚇行為、民主主義と人権を無視した侵略行為の歴史を知ることなしには語れません。この件について、日本の既存メディアで信頼できるところはは皆無と言っていいと思います(私が間違っていたら教えてください)。米国など英語世界でも「西側」の論理がメディアを圧倒する中、 CODEPINK, World Beyond War, Peace Action といった平和推進団体は、長年の米国およびそのNATOの下僕たちによるロシアへの威嚇行為を伝え、歴史的視点でこの出来事を見ながら戦争を防止することを呼びかけています。その一例として、今朝、CODEPINK から来たお知らせをここに紹介します。翻訳は翻訳ソフト Deepl の力を借りました。急いでいるので、こなれていない日本語表現があることをお許しください。(翻訳はアップ後に修正する可能性があります)
Join the emergency online rally for NO WAR IN UKRAINE!
The situation in Ukraine just got more volatile: Russia recognized the independence of the People’s Republics of Donetsk and Luhansk and is sending troops in for a “peacekeeping mission.” This follows weeks of saber-rattling by the U.S government and media, as well as a huge increase in ceasefire violations in Eastern Ukraine. The Biden administration is calling this a Russian invasion and has already applied sanctions. We may be on the brink of war between two nuclear powers.
ウクライナ情勢が一段と不安定になってきました。ロシアはドネツクとルガンスクの人民共和国の独立を認め、「平和維持活動」のために軍隊を派遣しています。これは、米国政府とメディアによる数週間に及ぶ威嚇行為と、東ウクライナでの停戦違反の大幅な増加を受けたものです。バイデン政権は、これをロシアの侵略と呼び、すでに制裁を加えています。私たちは、2つの核保有国間の戦争の瀬戸際にいるのかもしれません。
Here’s what you can do: あなたができることは:
➡️ Join the emergency online rally with CODEPINK’s Medea Benjamin, UK Member of Parliament Jeremy Corbyn, French National Assembly member Daniele Obono, and many others this Saturday, February 26, at 9AM PST/12PM EST
➡️ CODEPINKのMedea Benjamin、イギリスの国会議員Jeremy Corbyn、フランス国民議会議員Daniele Obono、その他多くの人とともに、今週土曜日、2月26日のPST9時/EST12時に緊急オンライン集会に参加しましょう。(注:日本時間では27日午前2時開始)
➡️ Sign the petition and send it to at least two friends! Tell President Biden that the Minsk Agreement is a path to peace
➡️ 請願に署名して、少なくとも2人の友人に送信してください 。バイデン大統領に、ミンスク合意は平和へのひとつの道であることを伝えてください(注:このバイデン大統領への請願の翻訳は下方に)
➡️ Organize a No War in Ukraine rally, teach-in, or vigil in your community. We’re here to help.
➡️ あなたの地域でNo War in Ukraineの集会、ティーチイン、祈りの会を開催してください。私たちがお手伝いします。
Russia’s actions run counter to the Minsk Agreement, a treaty signed in 2015 to prevent a new escalation of Ukraine’s civil war. Yet the Ukrainian government has ignored the Minsk Agreement for years by attempting to reassert control over Donetsk and Luhansk. The U.S. and NATO are also complicit, not only turning a blind eye to Ukrainian violations, but also by sending powerful offensive weapons to Ukraine’s military.
ロシアの行動は、ウクライナ内戦の新たな拡大を防ぐために2015年に締結された条約「ミンスク合意」に逆行するものです。しかし、ウクライナ政府はドネツクとルガンスクの支配を再び強めようとすることで、何年もミンスク合意を無視してきたのです。米国とNATOも、ウクライナの違反行為に目をつぶるだけでなく、ウクライナ軍に強力な攻撃兵器を送り込み、加担してきています。
We need negotiations and dialogue! Tell President Biden that the Minsk Agreement is the path to peace! いまこそ交渉と対話が必要だ! バイデン大統領に、ミンスク合意が平和への道であることを伝えよう!
We’ve been swamped with misinformation about this crisis for weeks. Here’s what we know: there are 4 million ethnic Russians in Ukraine and according to the Organization for Security and Cooperation in Europe, there were 5,667 ceasefire violations by both sides in just the four days before Russia’s actions. In 2019, President Trump encouraged Ukraine to break the Minsk Agreement and since 2014, the U.S. has sent over $2.7 billion in weapons to Ukraine. Moreover, the U.S. played a key role in the 2014 coup in Ukraine and has been promising Ukraine’s inclusion in NATO since 2008. While we believe Russia’s recent actions risk further escalation, it is clear that U.S./NATO intervention in Ukraine over the years presents a major security concern for Russia.
この危機的状況について、私たちは数週間にわたって誤った情報に振り回されてきました。私たちがいまわかっていることは次の通りです:ウクライナには400万人のロシア系民族がおり、欧州安全保障協力機構によると、ロシアの行動の前のわずか4日間に、双方による停戦違反が5,667件ありました。2019年、トランプ大統領はウクライナにミンスク合意の破棄を促し、2014年以降、米国はウクライナに27億ドル以上の武器を送っています。さらに、米国は2014年のウクライナのクーデターで重要な役割を果たし、2008年以来、ウクライナのNATOへの加盟を約束してきました。私たちは、ロシアの最近の行動はさらなるエスカレートを招く危険性があると考えてますが、長年にわたる米国・NATOのウクライナへの介入が、ロシアにとって大きな安全保障上の懸念をもたらしていることは明らかです。
To help us understand what the world is facing and organize for peace, join us for an important global webinar/online rally with an incredible lineup of speakers from the U.S., Europe, Russia, and Ukraine on Saturday, February 26 at 9AM PST / 12PM EST Click here to RSVP!
世界が直面している問題を理解し、平和のために組織化するために、米国、欧州、ロシア、ウクライナから素晴らしいスピーカーが揃った重要なグローバルウェビナー/オンライン集会に、2月26日(土)9時PST/12時ESTに参加しましょう! 参加申し込みはこちらから。(注:日本時間では27日午前2時開始)
(中略)
What we need is vigorous diplomacy to avoid war and ensure compliance with the Minsk Agreement. That will be in the best interest of all NATO nations, the Russian people, all the people of Ukraine and the world community. That is what we must demand from our elected leaders.
必要なのは、戦争を回避し、ミンスク合意を遵守させるための精力的な外交なのです。それが、すべてのNATO諸国、ロシア国民、すべてのウクライナ国民、そして世界社会にとって最善の利益となるでしょう。それこそが、私たちが選んだ指導者たちに要求しなければならないことなのです。
以上がCODEPINKからのお知らせです。 バイデン大統領への請願の和訳をここに置きます。(Deepl 訳に手を加えた訳です)
President Biden: We want peace, not war!バイデン大統領:戦争ではなく平和を求めます!
Russia’s decision to recognize the independence of the Donetsk and Luhansk People’s Republics has increased the possibility of a military conflict that could easily spiral out of control. The United States and NATO have played a major role in exacerbating this conflict. Join us in calling on President Biden to show true leadership and bring us back from the brink of a potentially calamitous nuclear war.
ロシアがドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国の独立を承認したことで、軍事衝突の可能性が高まり、容易に制御不能に陥る可能性があります。米国とNATOは、この紛争の悪化に大きな役割を担っています。バイデン大統領に真のリーダーシップを発揮してもらい、壊滅的な結果をもたらしうる核戦争の瀬戸際から抜け出すように、私たちの大統領への呼びかけに加わってください。Dear President Biden, バイデン大統領へ
We write to you as people concerned about the dangerous escalation of tensions in Ukraine and the real possibility of a military conflict with Russia that could easily spiral out of control. The United States and NATO are playing a major role in exacerbating this conflict and must now play a vital role in its de-escalation.私たちは、ウクライナにおける危険な緊張の高まりと、容易に制御不能となりうるロシアとの軍事衝突の現実的な可能性を懸念する者として、あなたに手紙を書きます。米国とNATOは、この紛争の悪化(エスカレーション)に大きな役割を担ってきており、今こそ、その緩和(デ・エスカレーション)のために重要な役割を果たすべきです。
NATO expansion contributed greatly to the roots of the present crisis by violating the agreements that brought the original Cold War to an end and reunified Germany. NATO should have kept its promise not to expand eastward. Instead, it has added 11 member countries that were once either Soviet republics or members of the Warsaw Pact, to triumphantly march a Western military alliance right up to Russia’s borders.NATOの拡大が現在の危機の根源に大きく寄与しています。冷戦を終結させ、ドイツを統一させた協定に違反していました。NATOは東方へ拡大しないという約束を守るべきでした。実際は守るどころか、NATOは、かつてソ連邦であったか、ワルシャワ条約機構加盟国であった11カ国を追加し、西側の軍事同盟をロシアの国境近くまで勝ち誇ったように前進させたのです。
Russia has always been opposed to Ukraine entering NATO. In 2008, when Ukrainian President Viktor Yushchenko first applied for NATO membership, President Putin called Ukrainian membership "a direct threat" to Russia. NATO should recognize and respect Ukraine’s independence and neutrality, and should not antagonize Russia by allowing it to enter NATO, and neither the U.S. nor NATO should go to war with Russia to reunify Ukraine by force.ロシアは、ウクライナのNATO加盟にずっと反対してきました。2008年、ウクライナのヴィクトル・ユシチェンコ大統領が初めてNATO加盟を申請したとき、プーチン大統領はウクライナの加盟をロシアにとって「直接的な脅威」だと言いました。NATOはウクライナの独立と中立を認め尊重すべきであり、NATO加盟を認めてロシアを敵に回してはならないし、米国もNATOもロシアと戦争してウクライナを力ずくで統一してはいけません。
While Russia’s decision to recognize the sovereignty of the People’s Republics of Donetsk and Luhansk is a violation of the Minsk II Agreements, this treaty had already been violated by the Ukrainian government on numerous occasions. This includes the 5,667 ceasefire violations identified by OCSE monitors in the four days leading up to Russia’s announcement. We urge all sides to abide by Minsk II.ロシアがドネツク、ルガンスク両人民共和国の主権を認めたことはミンスク第2次合意に違反しますが、この条約はすでにウクライナ政府によって幾度も違反されていました。これには、ロシアの発表までの4日間にOCSE(欧州安全保障協力機構)のモニターが確認した5,667件の停戦違反が含まれます。私たちは、すべての関係者がミンスク第2次合意を遵守することを強く求めます。
Tensions with Russia have also been exacerbated by counterproductive NATO military exercises clearly intended to intimidate Russia. There is no equivalence between Russia conducting military exercises and troop movements within its own borders and with its neighbors, to NATO members flying in thousands of North American and Western European troops and deadly weaponry to conduct exercises directly across those same borders.ロシアとの緊張は、明らかにロシアを威嚇することを目的としたNATO軍事演習によっても悪化しています。ロシアが自国の国境内や近隣諸国の範囲内で軍事演習や兵力移動を行うことと、NATO加盟国が数千もの北米や西ヨーロッパの軍隊や殺傷力のある武器を導入し、同じ国境を越えて直接演習を行うことは等価とは言えません。
We cannot risk a military confrontation between the world’s two most heavily armed nuclear states–the United States and Russia. What we need instead is vigorous diplomacy to promote de-escalation and seek a negotiated solution, to avoid war and advance the Minsk II diplomatic process. That will be in the best interest of all NATO nations, the Russian people, all the people of Ukraine and the world community.米国とロシアという、世界で最も重武装した2つの核保有国の間で、軍事的な対立を起こす危険を冒すことはできません。いま代わりに必要とされているのは、戦争を回避し、ミンスク第2次合意の外交プロセスを前進させるために、緊張緩和(デ・エスカレーション)を促進し、交渉による解決策を模索する、精力的な外交活動です。それが、すべてのNATO諸国、ロシアの人々、ウクライナのすべての人々、そして世界中のコミュニティにとって最善の利益となるでしょう。
(バイデン大統領への請願レターは以上)
署名はここからできます。
ロシアについての西欧側の基本的態度に根本原因があるのではないかと思います。ロシアヘイト。第2次世界大戦は、実は、ナチスのソ連攻撃であり、西欧側は、ソ連の味方をするわけではなく、ただ見守っていた。いや、影ではナチスを支援すらしていた。これは、元々、英国の世界制覇の一部であった。英国は、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、米国を自国とし、中東からインド、そして中国へと支配権を広げてきた。英国は、日本を焚き付けて、清国、ロシアへ戦争を仕掛けさせた。もう一つ、どうして、ロシアは、西欧からそんなに嫌われているのか、考えていたところ、ひょろっと、宗教が関係しているのかもと、思い当たった。西欧のキリスト教カトリック/新教に対して、独自のキリスト教を信仰している。そのためか、西欧は、ロシアを卑下しているところがある。NATOの東方拡大は、ウクライナを巻き込んだ上で、ロシアをなんとか、自分たちの支配下に置きたいのでしょう。そして、いままでは、軍事的にも、それができると思い込んでいたのでしょう。ところが、ロシアの軍事技術の発達は、凄まじく、西欧は、侮れないレベルになったようです。ウクライナでは、2014年のクーデターで、民主的に選ばれた大統領を追い出し、いわゆるナチ的な人々が、米英の後押しで政権を握って、ロシア進攻への足掛かりにしたつもりだったようですが。
ReplyDelete西欧側は、イラク、リビア、シリアと自分達の支配域を広げようとしてきたが、シリアでは、ロシアの関与で、その意図が遂げられなかったが、いまだに、諦めてはいないようである。このシリアでのロシアのやり方は、非常に的をえたやり方だったようで、それと同じやり方で、現在ロシアは、ウクライナ政権側の軍事進攻気分を冷やそうとしているように見える。
日本での反戦運動も「ロシア悪魔視」の大合唱に飲み込まれています。皮肉なことに、あの安倍晋三が、プーチンはアメリカやNATOへの不信感から行動したと言い、その(それ自体は正しい)発言をロシア擁護として共産党が非難するという悲喜劇的な状況が生じています。冷戦終結以来、NATOが14もの東欧諸国を次々と組み入れて拡大してきたこと自体、帝国主義的覇権であり実質的な軍事侵略にほかなりません。アメリカ・NATOへの批判・抵抗を掲げる反戦運動がいまぜひ必要だと思います。
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