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Saturday, December 18, 2010

「かたくな」なのはどっちか Who is stubborn?

また、時事通信の同盟べったりの記事を見つけた。

一方は沖縄に新基地を作りたいと言い、一方は作るなと言っている。

価値判断はなしに、この議論は平行線と言っていいであろう。

しかし、片方のことを「誠意」とか「精一杯」といかいう言葉で美化し、もう片方を「かたくな」とか「不快感あらわ」と、ネガティブな意味を持つ言葉で表現するのはどうしてだろうか。

それは書く人が、沖縄に新基地を作りたいからである。政府べったりだからである。

メディアの仕事は、政府を批判することである。民衆の声を反映させることである。日本のメディアはとっくにそういう任務を忘れてしまった。

この場合、仲井真知事は、沖縄の民意を反映して「県外」と言っているのである。彼は以前辺野古基地計画を条件付きで受け入れたことがあるが、先日の知事選で、もう沖縄への新基地建設を支持したら選挙には絶対勝てないとの判断で「県外」の立場を取っているのである。民主党政権に振り回されたから、裏切られたからという理由だけで沖縄県民が怒っているというのも本土の同盟寄りのメディアがよく使うレトリックである。沖縄の人は民主党には失望しているが、そのせいで基地に反対しているのではない。民主党が、基地をこれ以上沖縄に作ることをやめる、と信じたから支持したので、はじめに「基地はこれ以上作るな」という思いが大前提としてあるのである。

どちらかの「かたくな」さを責めるなら、どちらか。「かたくな」に民意を訴えている人と、「かたくな」に民意を無視し続けている人のどちらの側につくのか。

沖縄の民意を反映して新基地に反対している知事を「かたくな」と言い捨てるのは、「民主主義に意味はない。民意は切り捨てていい」と言っていることと同じである。そう思っているのなら堂々とそう書けばいい。


記事は以下。

首相の「誠意」通じず=出口見えぬ普天間移設

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101217-00000157-jij-pol
時事通信 12月17日(金)20時45分配信

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題をめぐり、県庁内で行われた菅直人首相と仲井真弘多知事との17日の会談はすれ違いで終わった。首相は5月の日米合意履行に理解を求め、沖縄振興に「精いっぱい取り組む」姿勢も示した。しかし、民主党政権に振り回されてきた知事の態度はかたくなで、かえって出口が見えない移設問題の現状が浮き彫りとなった。

 「知事に私の考えを伝えると同時に、県民の皆さんにも首相としての考えを伝えたい」。首相は会談の冒頭、こう切り出した。11月の知事選で「県外移設」を主張して再選された知事の「背後」にいる県民を意識してのことだ。

 「最低でも県外」と打ち上げ、県民の期待感をあおった鳩山由紀夫前首相は、5月の沖縄訪問時に発言を撤回。その後発表された日米共同声明は、自民党政権時代の政府案を踏襲した内容に逆戻りした。

 首相は約20分間の会談で、迷走した鳩山前政権の対応を謝罪するとともに、沖縄優遇策として「一括交付金」の別枠化を表明。首相なりの「誠意」をアピールした。

 知事も最初は首相の言葉に静かに耳を傾けていた。しかし、首相が「辺野古はベストではないが、ベターな選択肢」と口にした瞬間、表情は一変。会談後、知事は記者団に、「県内(移設)は全てバッド。ノーだ」と不快感をあらわにした。

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