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Thursday, April 12, 2012

ジョン・ハラム:北朝鮮衛星発射に対するダブルスタンダード John Hallam: Double Standard on DPRK Space Launches

今回はオーストラリアの反核活動家、PND(People for Nuclear Disarmament) のジョン・ハラム氏の記事 "DOUBLE-STANDARD ON DPRK SPACE LAUNCHES" の和訳を紹介する。

この記事でも触れられているインドのアグニミサイル発射だが、天木直人氏のメルマガ(前投稿のコメント欄で紹介)にもあるように、今日(4月12日)になって、中国を射程に入れた弾道ミサイル実験計画が報道された。
インド、弾道ミサイル実験へ…中国全土を射程 
【ニューデリー=新居益】インド国防省当局者は11日、読売新聞に対し、核弾頭搭載可能で中国全土を射程に入れる弾道ミサイル「アグニ5」(射程5000キロ・メートル)の発射実験を16~24日に実施すると述べた。 アグニ5は、インドが昨年11月に初めて発射実験に成功した中距離弾道弾「アグニ4」改良型。アグニ4は、射程3500キロ・メートルで、中国の一部しか射程におさめられなかった。アグニ5の発射実験は、潜在的ライバルである中国への抑止力とすると同時に、米露といったミサイル大国の仲間入りを果たし、国際社会での発言力を高めたい狙いがあるとみられる。アグニ5は、射程5500キロ・メートル以上と一般的に定義される大陸間弾道弾(ICBM)に近い能力を持ち、インド国防省はICBMと称している。3段式で固体燃料を使用するという。(2012年4月12日08時55分 読売新聞)
これは堂々と核弾頭搭載可能の弾道ミサイル実験だと言っているのに「国際社会」とやらは全く非難しない。中国が標的ならいいのか。ハラム氏の言う「バランス」とは、北朝鮮を擁護しているのでは決してなく、 核攻撃を想定して実験している全ての国々を非難すべきだと言っているのである。@PeacePhilosophy


北朝鮮の衛星発射に対するダブルスタンダード―バランスを取ろうではないか

ジョン・ハラム(People for Nuclear Disarmament

翻訳 田中泉 翻訳協力 乗松聡子

北朝鮮の人工衛星・ミサイル発射への対応に、またしてもダブルスタンダードが見られる。北朝鮮による人工衛星・ミサイル発射と、米国とロシアによる人工衛星・ミサイル発射、その両方の扱いに対して、PND(People for Nuclear Disarmament)はバランスを求める。

北朝鮮が米国と韓国に対応する際の攻撃的な論法は北朝鮮にとって何の得にもなっていないが、それにしても明らかにおかしいのは、

--年に数回、米国がヴァンデンバーグ空軍基地から西マーシャル諸島に向けて核兵器搭載可能な大陸間弾道ミサイル、ミニットマンⅢの発射実験を白日の下で行う際には、誰もがそれをまったく普通のことだと考える。ヴァンデンバーグ基地で行われる激しい抗議行動だけが例外だ。

--ロシアがトポル-MミサイルやSS-18ミサイルを発射する場合にも同様である。

--インドが最新型のアグニミサイルを発射する時でさえ、ほとんど非難の声はあがらない。

--パキスタンが短距離戦略ミサイル・ハトフの実験を行うことによって南アジアでの核の終末戦争へのハードルを下げても、わずかな非難の声しかあがらない。

強調させてほしいのだが、米国とロシアは、1時間半の準備時間に加えて40分もあれば地球を生存不可能な場所にできる能力に必死ですがりついている。そして核弾頭を運搬することしか目的のないミサイルを実験している。米国とロシアはそれぞれ、1千発以上の核弾頭を厳戒態勢で維持している。そして冷戦が終わったとされてから20年が経つのに、核の終末戦争に向けた演習を定期的に続けている。誰も気にかけない。どうでもいいことなのである。

北朝鮮の実験は少なくとも人工衛星であることになっている。これまでさまざまな理由でおこなわれてきた人工衛星の発射は、どれも成功していない。今回こそうまくいきそうだと思う理由はない。

それでいて、世界の終わりという扱いである。

私たちとしては、米国とロシアがやってきたことの方がよほど世界の終わりではないかという気がするのだ。

人工衛星の発射とミサイル発射に使われる技術を区別するのは不可能であっても、北朝鮮は自分たちの衛星発射は核ミサイルとは無関係であると何年も言ってきている(合っているか間違っているかはわからないが)。

4月15日に予定されている北朝鮮の発射を巡るごたごたは、食糧援助取引および核兵器に関するこれからの交渉をほぼ確実に脱線させるだろう。これはまったく想定内の結果だ。

食料援助はおそらく取りやめになるだろう。そのうえ交渉が完全に軌道を外れてしまったら、もしかすると北朝鮮は第3回目の核実験をやるかもしれない。

北朝鮮はミサイル技術、およびもっていると想定される宇宙技術について、なくてはならない資産と考えている。これを考慮しない合意は失敗するだろう。そしてさらなる核実験とさらなる危険な衝突をもたらすだろう。

これは結局のところ、今までの場合と同様、失敗する可能性があまりにも高い衛星発射に関する大騒動なのである。


原文のリンクはここ

このサイトの過去のハラム氏の記事は以下(英語)。

John Hallam: What Next After New START Entry into Force? ジョン・ハラム:新START条約締結後の課題は?

John Hallam "Life, the Universe and (Avoiding) the end of Everything"

以下関連記事。

世界を破滅に導くミサイルの発射実験をしているのは誰か

 北朝鮮衛星発射にあたり、ガバン・マコーマック論考

共同通信記者コラム: 北朝鮮「衛星」発射予告-危機便乗は国民への背信

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