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Sunday, March 20, 2011

謎に満ちた原発事故での負傷・不明者の行方、NYT紙とABCの死亡5名報道 Questions Over Casualties of Fukushima Plant Accidents

★この投稿への高い関心をありがとうございます。2名の不明の方の遺体が発見されたとのこと、心よりご冥福をお祈り申し上げます。すでに亡くなられたという5名の方については、事実関係が明らかになっておりますので、時間ができ次第追記投稿します。(4月4日記)

ニューヨークタイムズ(NYT)で3月15日「地震以来すでに原発作業員5名が死亡」と報道された。
http://www.nytimes.com/2011/03/16/world/asia/16workers.html?_r=1

The few details Tokyo Electric has made available paint a dire picture. Five workers have died since the quake and 22 more have been injured for various reasons, while two are missing. One worker was hospitalized after suddenly grasping his chest and finding himself unable to stand, and another needed treatment after receiving a blast of radiation near a damaged reactor. Eleven workers were injured in a hydrogen explosion at reactor No. 3. (東電が提供した詳細によると事態の切迫した状況が浮かび上がる。震災以来5名の職員が死亡、22名がさまざまな理由で負傷、2名が行方不明である。1人は突然胸を押さえて立っていることができなきうなり、もう1人は損傷を受けた原子炉の近くで被曝して手当てを受けた。3号機の水素爆発では11人が負傷した。)とある。「東電が提供した」とはっきり書いてあるが、東電や保安院の報告には死者は出ていない。

ABC放送でも3月16日に「5名死亡」と放送されている。
http://news.yahoo.com/video/weather-15749664/24544942

東電と保安院の報告の負傷者についての記述を見てみた。

以下は東電<福島第一原子力発電所プラント状況等のお知らせ> (3月18日午後10時現在)の負傷者等についての記述である。

「負傷者等
・ 地震発生当初、発電所構内において協力企業作業員2名に負傷が発生し、病院に搬送
・ 当社社員1名が左胸を押さえて立てない状態であったため、病院へ搬送
・ 免震重要棟近傍にいた協力企業作業員1名の意識がないため、病院へ搬送
・ 原子炉建屋内で作業していた当社社員1名の線量が 100mSv を超過し、病院へ搬送
・ 当社社員2名が1、2号機中央制御室での全面マスク着用作業中に不調を訴え、福島第二原子力発電所へ搬送
・ 1号機付近で大きな音があり白煙が発生した際に4名が負傷し、病院へ搬送
・ 3号機付近で大きな音があり白煙が発生した際に 11 名が負傷し、福島第二原子力発電所等へ搬送。そのうちの1名を病院へ搬送
・ 当社社員2名が現場において、所在不明」

上記をまとめると、負傷者22名、行方不明2名で、NYTとABCの報道と一致する。しかしNYTにあった死者5名という記述はない。行方不明者2名は東電社員で、負傷者22名のうち、東電社員が4名、協力会社が3名、どちらか記述がないのが15名である。

次に、以下は保安院の地震被害情報(3月19日午後8時30分現在)
http://www.meti.go.jp/press/20110319005/20110319005-1.pdf

「<負傷者の状況(3月19日20:30現在)>
1.地震による被害
・社員2名(軽傷)
・協力会社2名(うち1名両足骨折)
・行方不明2名(社員。4号タービン建屋内)
・急病人1名発生(脳梗塞、救急車搬送、県情報)
・管理区域外にて社員1名が左胸の痛みを訴えて救急車を要請(意識あり)
・社員2名が中央制御室での全面マスク着用中に不調を訴え、福島第二の産業医の受診を受けるべく搬送
2.福島第一原子力発電所1号機爆発による被害
・1号機付近で爆発と発煙が発生した際に4名が1号タービン建屋付近(管理区域外)で負傷。川内診療所で診療。
3.福島第一原子力発電所3号機の爆発による負傷
・社員4名
・協力会社3名
・自衛隊4名(うち1名は内部被ばくの可能性を考慮し、「(独)放射線医学総合研究所」へ搬送。診察の結果内部被ばくはなし。3月16日退院)

上をまとめると、行方不明は東電社員2名、負傷者が合計で24名になる(記述が複雑で丁寧に数えたが、間違っていたら指摘してください)。負傷者のうち、社員が10名、協力会社が5名、自衛隊が4名、記述がないのが5名である。

3号機の爆発による負傷者は2団体とも11名なので、東電の報告では内訳がなかったが、保安院の報告では、社員4名、協力会社3名、自衛隊4名ということである。

保安院の方が2名負傷者が多いのは、上下をよく比べてみないとどの部分が東電の報告にないのかよくわからない。また、それぞれの事故がいつどこで起こったのか、記述があるものもあるしないものもある。

そもそもこういった報告をどうして2団体が別々に行い、記述の仕方も異なるのか。読む人にわざわざわかりにくいように書くのか。

疑問点として、

1)保安院の報告の最後にある、被ばくを疑われた自衛隊員が退院したという報告を除いては、負傷者たちの「その後」の記述が全くないことだ。東電側には意識がないという1人の記述がある。全てが、「搬送」されたままその後どうなったのかがわからない。特に意識がなかった人については死亡しているのではないかという疑いが残る。「その後」を全く書かないことによって、何か隠しているのではないかと疑ってしまう。

2)また、行方不明の二人にしても、保安院の報告によると4号タービン建屋内ということで、地震時屋外にいて津波にさらわれたというのではない。建屋内で火災のときに焼死した可能性が高いのではないか。探しに行くにも放射線が強く行けないのではないか。いずれにせよ、いる場所がわかっていて行方不明というのは、もうまず生きている可能性はないのではないか。

3)何よりもNYT紙とABC放送で報告されている5人の死者について、この二団体の報告はないし日本語でも報道を見たことがない。

東電、保安院、政府がこの原発事故の深刻さを過小評価し、大事なことを、なるべく隠し、言うにしてもなるべく遅らせているように思えるのは国際機関、内外のメディア、被災者をはじめ一般の人たちに共通する印象だと思うが、この一連の事故による作業員、関係者の負傷や、考えられる死亡についても、同様のことがいえるのではないか。

記者会見に臨む記者たち、関係者たちはこういった疑問を当然持っていて質問しているのではないかと察するのだが、断片的な負傷者の報道はあっても、全体像がつかめる報道を見ない。一体どうなっているのだ。私たちは関係者にはっきり問いただすべきである。

最後に、ずさんな原発の安全管理・政策の犠牲となって負傷・被ばくした、関係者と近隣住民の一刻も早い回復を祈りたい。

PP

1 comment:

  1. 日本政府、東電、保安院という市民の安全より責任逃れのことしか考えていない機関が会見で隠蔽と欺瞞を繰り返し、それを何の批判もせずに流し続ける主要メディア、戦争時代と同じ「大本営発表」で平気で嘘を言う、日本とはこういう国だったのか、と・・・今日だって、非常用電源でなんとか持ってい5,6号機に外部電源をつないで冷却がうまくいっているといって、「危機を脱した:」みたいな報道が平気で流れています。危機的だったのは5,6号機ではなく1-4号機でしょう。このすり替えに呆れます。絶望的な状態にある1-4号機は、今日技術者や作業員が命がけで電気系統をつないでいます。1、2号機の冷却システムが破壊されていないことを確かめ、電気をつないで稼働し始めないことには希望も何もない状態のはずなの
    に、水かけ作戦が「一定の効果をあげている」とか言って根本的な問題から視点をそらす。そうやって市民に偽りの安心をさせている間に食品の放射能汚染がみつかり、東京周辺でも放射線が検出され、それでも「今すぐ影響はない」というお題目を繰り返すだけ。放射線に「今すぐ影響が出ない」ことなんて当たり前です。その場で気分が悪くなったり、倒れて意識を失ったり死んだりする量の放射線の中にいるのは、原子炉で今必死の作業をしている人たちです。そんな放射線が外にもれるまで「今すぐ影響は出ない」と言い続けるつもりなのでしょうか。今日からテレビも通常報道に戻り、1-4号機の絶望状態の中、時間をただ埋めるかのごとく放水作戦
    の映像を流しつづけ、涙を浮かべながら会見する消防隊長の「感動物語」も繰り返し流しまた国民をだます。現場でがんばっている人に申し訳ない。今日1,2号機の壊れた制御システムに電気が通るかどうかが日本が破局に陥るか否かの境目なのに、世の中はもう「その後」気分です。信じられない。ただ信じられない。どうして本当のことを言わないのか。どうして隠し続けるのか。末長く放射線汚染に東北が苦しむことになるかと思うと、やりきれない気持ちです。

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