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Sunday, October 16, 2011

ウソの上塗り報道

9月の日米会談の報道のおかしさについては、9月23日24日27日10月1日の投稿で指摘した通りだ。

オバマが普天間問題で「結果を求めた」などというのは国務省の記者会見でキャンベルが言ったことをマスメディアが捻じ曲げて報道したもので、さらに、野田首相が国会で「個人的な思いによるもの」という言及したことによると、キャンベルの言ったことさえ、怪しいということがわかっている。詳しくは上記のリンクを見てほしい。

それなのに今日(10月15日)、NHKはそのウソに更なるウソを上塗りするような報道をした。自分のツイートを微修正したものを掲載しておく。

米 移設先埋め立て申請要請へ NHKニュース NHKのウソ報道。 http://fb.me/RyYuwMTq

NHK:
普天間基地の名護市辺野古への移設が地元沖縄の反対で暗礁に乗り上げているなか、先月の日米首脳会談でオバマ大統領は、来年6月を期限に「具体的な進展」を見せることを求めましたが、どのような動きを「進展」と位置づけているのか明らかになっていませんでした。
9月の日米会談でオバマが野田に「結果を求めた」というのも、ウソだったことがわかっているのに、そのウソにさらに「来年6月までを期限に」という尾ひれをつけている。

皮肉なことにニュースのしめくくりは、この情報自体がウソであることを示唆する。「齋藤官房副長官は、NHKの取材に対し、「正確な情報を見極めたい。日本政府の姿勢は、先に野田総理大臣がオバマ大統領との首脳会談で伝えたことに尽きるし、・・」齋藤氏は、この情報が正確でないということを疑っているのである。

普天間埋め立て申請へ 来年6月めど 「評価書」を今年12月に沖縄県に提出  http://fb.me/18Hy3qT8e

産経の報道を見れば、この「6月をめどに埋め立て申請を」報道は、日本側の「政府関係者」と称される、要するに官僚から出てきた言葉だということがわかる。まだ産経の方が正確だ。NHKは産経以下だ。

ちなみに先日の「野田オバマ会談報道はおかしい」の件で、『週刊金曜日』が賢明な記事を書いている。

週刊金曜日ニュース≫ ブログアーカイブ ≫ 普天間めぐる日米首脳会談で深刻な擦れ違い――キャンベル氏がマスコミ誘導か http://fb.me/1cf15bOVW

私はやはりキャンベル氏がマスコミを誘導したというよりも氏の言ったことをマスコミが誇張した、と思っているが、キャンベルだっていずれにせよ辺野古基地建設推進派、この件については日本の官僚・マスメディアと一体化しているので結果的にはどっちだろうが大差はない。全員でウソつきだということだ。

@PeacePhilosophy


参考報道

NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111015/t10013285841000.html

米 移設先埋め立て申請要請へ
10月15日 19時9分
沖縄のアメリカ軍普天間基地の名護市への移設について、アメリカ政府は日本政府に対して、遅くとも来年6月までに移設先となる沿岸部の埋め立て許可を仲井真知事に申請するよう、近く求める方針であることが明らかになりました。

普天間基地の名護市辺野古への移設が地元沖縄の反対で暗礁に乗り上げているなか、先月の日米首脳会談でオバマ大統領は、来年6月を期限に「具体的な進展」を見せることを求めましたが、どのような動きを「進展」と位置づけているのか明らかになっていませんでした。これについて、アメリカ政府の複数の当局者は、NHKに対し、「具体的な進展とは、日本政府が沖縄県の仲井真知事に移設先沿岸部の埋め立て許可を申請することである」としたうえで、今月下旬に日本を訪れるパネッタ国防長官が、一川防衛大臣との会談の中で、これを求める方針であることを明らかにしました。埋め立て工事を行うためには仲井真知事の許可が必要で、パネッタ長官は「より望ましいのは、来年6月までに知事から埋め立ての了承も得ることだ」という考えも伝えるということです。普天間基地の移設では、併せて駐留する海兵隊の一部がグアムに移転する計画ですが、移設計画が遅れていることから、アメリカの議会では、海兵隊のグアム移転に関する2012年度の予算が凍結される可能性が高まっています。今回パネッタ長官が踏み込んだ要求をする背景には、6月までに議会の納得いく進展がなければグアムの基地整備も行き詰まり、中国が存在感を増す東アジアにおけるアメリカの軍事戦略にも大きな影響が出ることへの強い懸念があるとみられます。沖縄県名護市の稲嶺進市長は、NHKの取材に対して、「そもそもアメリカが要求できる立場にあるとは思わないが、今の沖縄は辺野古への移設を受け入れられる状況になく、アメリカ政府の焦りの表れではないか。知事が埋め立てを許可するとは思えないし、今そのような要求をすれば、沖縄県民のすべてを反対の立場に回すことになる」と述べました。齋藤官房副長官は、NHKの取材に対し、「正確な情報を見極めたい。日本政府の姿勢は、先に野田総理大臣がオバマ大統領との首脳会談で伝えたことに尽きるし、地元沖縄との協議も真摯(しんし)に続けていきたい」と述べました。
産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111016/plc11101601300001-n1.htm 

普天間埋め立て申請へ 来年6月めど 「評価書」を今年12月に沖縄県に提出 
2011.10.16 01:30
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題で、政府が来年6月をめどに県に対し、移設先の名護市辺野古沿岸の埋め立て申請を行う方針を固めたことが15日、分かった。これに先立ち環境影響評価(アセスメント)の最終段階となる「評価書」を今年12月に県に提出する。複数の政府関係者が明らかにした。

 米国のゲーツ前国防長官は今年6月、「今後1年間で具体的な進展を遂げることが重要だ」と要求。今月25日予定の一川保夫防衛相と来日するパネッタ国防長官の会談でも、「来夏の埋め立て申請を前提に、年内にアセス手続きを進めるよう強く求められる」(政府関係者)と目されている。

 このため、野田佳彦首相は防衛省に評価書の完成を急ぐよう指示。一川氏が17日に沖縄県で仲井真弘多(なかいまひろかず)知事と会談し、評価書の作成状況を説明して県側の意向を探る。首相も評価書提出に合わせて12月中に沖縄を訪問し、知事に移設への理解を求める考えだ。

 アセス手続きは鳩山由紀夫元首相が「県外移設」を掲げたため2年余り中断。野田首相が再開を決断したのは、普天間移設とリンクする在沖縄米海兵隊のグアム移転経費の予算審議が米議会で本格化するためだ。上院は移転経費の全額カットを要求しており、政府は「アセスを前に進めなければ米政府が議会への説得材料を失い、移転予算が凍結されかねない」(日米関係筋)との危機感を抱いている。

 アセス手続きには、政府が県に評価書を提出した後、(1)知事が90日以内に意見書を返送(2)意見書を踏まえた評価書の修正(3)1カ月の縦覧-という手順が必要で、来年6月頃に埋め立て申請するには年内の評価書提出が不可欠。ただ、仲井真知事は民主党政権への反発を強めており、アセス手続きの進展は困難だ。

『週刊金曜日』9月30日より。

http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/?p=1220 

普天間めぐる日米首脳会談で深刻な擦れ違い――キャンベル氏がマスコミ誘導か

2011 年 10 月 12 日 8:10 PM | カテゴリー: 国際, 政治 | by admin |

 日米首脳会談の発言内容をめぐって深刻な擦れ違いが起きている。きわめて異例な事態だ。

 九月二一日昼(日本時間二二日未明)、米ニューヨークの国連本部で日米首脳会談が開かれ、普天間移設問題についてオバマ大統領が〈「結果を出す時期に近づいている」と進展を強く要請。首相は沖縄県民の理解を得るために全力を挙げる考えを示した〉(『日本経済新聞』二二日夕刊)とされる。

 各紙ほぼ同様の報道。時事通信は臨場感にあふれる。〈「結果を出す時期が近づいている」。大統領は首相との会談で、時間を惜しむかのように本題に切り込んだ。首相同行筋によると、クリントン米国務長官ら同席者が自己紹介をする間もなく、大統領は強い口調で普天間問題を進展させるよう首相に詰め寄ったという〉(同社HP)

 翌朝刊で野田佳彦首相に結果を出すよう迫る社説も多い。〈ラストチャンスの覚悟で、外交の立て直しに本腰を入れるべきである〉(『毎日』)、〈普天間飛行場の辺野古移設が実現しなければ、危険な現状が固定化するし、在沖縄海兵隊のグアム移転にも悪影響が出る。政府は、移設の前進へ沖縄県との協議を加速させなければならない〉(『読売』)、〈首相は「日米が基軸」といった常套句を繰り返すだけでなく、速やかに結果を出すべきだ〉(『産経』)。

 ところが野田首相は二二日夜、インターコンチネンタルホテルで同行記者団に次のように語っている。入手したメモによるとこうだ。

記者 普天間移設問題は、オバマ大統領に結果を求められたと聞いている。

首相 (首をひねる)

記者 具体的な進展と結果を求められたと聞いているが……。

首相 こちらの立場を申し上げました。昨年の日米合意にのっとってやっていくということで、沖縄の負担軽減を図りながら、普天間で固定化しないようにしていかなければいけないと。そのためにも誠心誠意説明をしていくという話をしまして、(オバマ大統領からは)「その進展を期待している」という話はありました。

記者 結果を求められるような時期が近いという趣旨の米側のブリーフだった。

首相 進展を期待しているという答えだったと思います。

 カギは記者の「米側のブリーフ」という言葉。キャンベル国務次官補が記者会見で語った「Ithink both sides understand that we’re approaching a period where we need to see results, and that was made very clear by the President」(両国は結果を出す時期が近づいている、と理解している。その点は大統領が非常に明確にした=米国務省HP)を基に各紙が報道したのが真相だろう。


日米首脳会談で認識の違いが出るのはきわめて異例だ。(提供/AP・AFLO)
 擦れ違いが起こった可能性はふたつある。一つはキャンベル国務次官補が“嘘”を言ったか、もう一つは野田首相がオバマ大統領の言葉を忘れたかだ。ただ、外務官僚が同席する会談で、「結果を出す時期が近づいている」との重要発言を失念する可能性は低い。野田首相は外交経験は少ないとはいえ、熾烈な権力闘争を制して首相に登りつめているのだ。

 防衛省に詳しい関係者はこう指摘する。「キャンベル発言は信用するな、が防衛省幹部の常識です。防衛大臣との会談内容と、その後記者に話すことがまったく違う。そもそも、オバマ政権に“日本通”が少ないので重用されているが、適格な人選かどうか疑問です」。

 だが、この擦れ違いを報じたのは『琉球新報』のみ。二二日夜の野田首相発言は“無視”されたのだ。しかも二六日の衆院予算委員会で、野田首相が「(記者に)ブリーフした方の個人的な思いが出たのではないか。大統領は『その進展に期待する』という言い方だった」と、大統領発言を否定しても、最初の報道と同じ大きさで扱う新聞はなかった。

 当初の報道を自ら否定する記事は難しいのだろうが、発言内容によって外交方針は変わる。だからこそ、大統領発言を“捏造”したとすれば、キャンベル国務次官補には退場いただくしかない。

(伊田浩之・編集部、9月30日号)

1 comment:

  1. 「『結果を求めた』報道」の問題を知っている人はまだ少ないようですね。このサイトを見ていなければ、私も知らなかったと思います。

    実際の発言と報道内容が違うという話を最初に読んだとき、思い出した出来事があります。

    随分前になりますが、イランのマフモウド・アフマディネジャド大統領が演説の中で「エルサレムを占領しているこの体制は歴史のページから消え去るだろう」という予言的な発言をしたのですが、「イスラエルは地図から消し去られるべきだ」という攻撃的な内容に変えて西側メディアは報道、反イラン・キャンペーンを展開しました。

    ペルシャ語を理解できる人が西側には少ないので効果的だったようですが、それでも「誤訳」を指摘する人はいました。

    今回の発言でも語学が重要だということを、反省を込めて、再認識しています。

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