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Saturday, January 07, 2012

真喜志好一: アセス「評価書」は住民意見、知事意見を意図的に削除した法令違反

普天間基地の「移設」として辺野古に新基地を作るために年末年始に国から沖縄県に提出された環境影響「評価書」に対する「沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団」からの政府への抗議書、沖縄県への要請書を紹介する(真喜志好一氏提供)。


1月6日「琉球新報」より。
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 総理大臣 野田佳彦 殿
防衛大臣 一川保夫 殿
沖縄防衛局長 真部朗 殿

2012年1月6日

違法な環境影響「評価書」の持込みに抗議する声明

〒902-0061 沖縄県那覇市古島1-14-6 教育福祉会館407号
沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団
団長 東恩納琢磨
TEL 098-885-3008 FAX 098-885-0866

 日本政府・防衛省・沖縄防衛局は辺野古における海上基地建設のための違法な環境影響評価「評価書」を12月28日未明4時、真部朗沖縄防衛局局長の指揮で沖縄県庁の守衛室に持ち込んだ。この「評価書」の持込みは、沖縄県議会の全会一致の決議、県民世論、沖縄選出7名の国会議員の抗議声明、大田昌秀、稲嶺惠一県知事経験者を含む有識者19名の声明なども無視した暴挙である。
 今回の評価書の県知事への送付という行為が、「凶悪犯罪」であると政府自身は自覚していた。そのことは、2011年11月28日夜、那覇市内での報道陣との非公式の懇談会で、評価書提出の時期を問われた田中聡前沖縄防衛局長は、女性を乱暴することに例えて、「これから犯す前に『犯しますよ』と言いますか」と発言したことに現れている。翌11月29日には同氏を更迭し、12月18日に後任に真部朗氏を発令した。真部氏は、2008年1月から2011年8月まで、沖縄防衛局長として辺野古の違法アセスを進めた責任者であり、東村高江のヘリパッド建設を強行してきた人物である。この度の評価書の持ち込みは、凶悪犯罪を実行に移しただけでなく、持ち込まれた「評価書」も、方法書に対する住民、知事意見、事業者の見解を意図的に抜かしていた。この一連の事実は、沖縄県民無視の姿勢を如実に示した証であろう。
 環境アセス法を無視して自公政権下で行われてきた「凶悪犯罪」としてのアセス作業。普天間は「少なくとも県外移設」として政権交代を果たした民主党が「凶悪犯罪」のアセス作業を引き継ぎ、沖縄県知事に不完全な「評価書」を押し付けたことに強く抗議する。

 これまで日本政府が行ってきた環境アセス法を無視した行為を時系列で指摘する。

 2007年5月18日から、海上自衛隊・掃海艇「ぶんご」まで投入して、違法な環境現況調査を強行した。この行為は8月14日に縦覧した「方法書」手続前の違法調査であり、夜間の手荒い調査によってジュゴンの生息環境が乱された。

 2007年8月14日に縦覧された「方法書」に示された台形の飛行ルートは虚偽であった。米軍は台形ではなく、楕円形に飛ぶとしており、今回の「評価書」で沖縄防衛局は楕円形に書き直したらしいが、「方法書」に記した台形の飛行ルートのウソは消せない。

 また、防衛省が飛行場を作るときのアセス省令第二条(方法書の作成)には、飛行場の使用を予定する航空機の種類 、第十八条 (準備書の作成)においては、航空機の「種類及び数」を記すことになっている。沖縄県知事も「想定されるものも含め具体的な機種及び数を明らかにすること」と方法書に対する知事意見で述べている。
 1996年11月に、日本政府が米軍にオスプレイ配備を隠すように要請した文書がある。それにもかかわらず、オスプレイ配備は準備書にすら示さなかった。「評価書」には記していると報じられているが、方法書、準備書には示さなかったウソは消せない。

 2008年6月、キャンプ・シュワブ内で、兵舎等の建物の工事が始まった。これらの工事は、飛行場建設のために行われる一連の土地の形状の変更であり、工作物の新設及び増改築なのであるから、アセス法の手続に乗せるべきであった。他に環境影響評価(法)を専門に研究している学者及び日本自然保護協会、世界自然保護基金ジャパン等、多数の批判があることは周知の事実である。

 自公政権が進めたアセス手続きで、最初の文書「方法書」は環境影響を小さくみせた「ダミー案」とも言えるものであった。その「方法書」縦覧後の二度にわたる「追加修正資料」、そして「準備書」では、係船機能付き護岸など、後出しの事業が示された。自公政権によるこれらの県民騙しを継承するのではなく、新政権は、県民世論にしたがって、辺野古建設を断念すべきである。
 その上で、米国に「辺野古断念」を伝えることが新政権の使命であるにもかかわらず、対米従属のみを考えた「評価書」を沖縄県知事に押し付けたことに強く抗議する。
 また、国内のアセス訴訟や、米国での「ジュゴン訴訟」など多方面の活動で、「辺野古断念」のみならず「高江ヘリパッド断念」を日米両政府から勝ち取る決意を表明する。           以上


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沖縄県知事 仲井真弘多 殿
2012年1月6日

沖縄防衛局による辺野古・環境影響「評価書」の持込みに関する要請

〒902-0061 沖縄県那覇市古島 1-14-6 教育福祉会館 407 号
沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団
団長 東恩納琢磨
TEL 098-885-3008 FAX 098-885-0866

 日本政府・防衛省・沖縄防衛局は辺野古における海上基地建設のための違法な環境影響評価「評価書」を12月28日未明4時、真部朗沖縄防衛局局長の指揮で沖縄県庁の守衛室に持ち込んだ。 この「評価書」の持込みは、沖縄県議会の全会一致の決議、県民世論、沖縄選出7名の国会議員の抗議声明、大田昌秀、稲嶺惠一県知事経験者を含む有識者19名の声明なども無視した暴挙である。
 今回の評価書の県知事への送付という行為が、「凶悪犯罪」であると政府自身は自覚していた。そのことは、2011年11月28日夜、那覇市内での報道陣との非公式の懇談会で、評価書提出の時期を問われた田中聡前沖縄防衛局長は、女性を乱暴することに例えて、「これから犯す前に『犯しますよ』と言いますか」と発言したことに現れている。翌11月29日には同氏を更迭し、12月18日に後任に真部朗氏を発令した。真部氏は、2008年1月から2011年8月まで、沖縄防衛局長として辺野古の違法アセスを進めた責任者であるばかりか、東村高江のヘリパッド建設を強行してきた人物である。

 ところで、12月28日に違法に持ち込まれた「評価書」は、条例違反であるばかりか、1 月5日には、アセス法に定められた方法書に対する住民、知事意見、事業者の見解が欠落するなど、重大な欠陥があったことが判明し、防衛局は 1 月6日に「第4章追加分」なる書類を提出した。しかし、「評価書」の第4章とこの追加分はタイトルも整合せず、「評価書」の欠落が正しく補正されたとは言えない。県は12月28日に持ち込まれた「評価書」そのものを修正のうえ、再提出するよう沖縄防衛局に求めるべきである。

今回の「評価書」についての2011年12月28日付の防衛省の記者向けブリーフィング資料によれば、方法書、準備書の事業内容とは大きく異なっている点がある。それを3点指摘する。

・ 対象航空機としてオスプレイを記した(ブリーフィング資料3頁)
・ 飛行経路を台形からレーストラック型にした(ブリーフィング資料4頁)
・ ジュゴンについて、H21~22年度の自主調査も含め、3カ年以上(複数年)の調査とした(ブリ
  ーフィング資料9頁)

 これらは、方法書に対する知事意見で、次のように既に指摘していたことである。

・対象事業に係る飛行場の使用を予定する航空機については、
 想定されるものも含めて具体的な   機種及び数を明らかにすること。(準備書 4-32)
・代替施設の運用については、次の通り明らかにすること。
 ア航空機の機種別の運用の方法(飛行経路・・以下略・・)         (準備書 4-32)
・ジュゴンについて・・中略・・生活史等に関する調査を複数年実施すること。
                                             (準備書 4-47)

 この知事意見に対し、準備書では「事業者の見解」をはぐらかし、さらに今回、知事意見と事業者との応答を評価書から抜け落としたことには、「アセスを形式的に適用して、何とかクリアしようとするごまかしの姿勢も見える。アセス制度の趣旨に沿うものではない」(倉阪秀史・千葉大教授談・琉球新報 2012 年 1 月 6 日、26 面)と学者も指摘している。以上のことを踏まえ、次の2点を要請します。

1・追加されたファイルを、たとえば、方法書への意見と見解、準備書への意見と見解の順に綴り 直して再提出を求め、目次も作り替えさせて読み易くさせること。
2・沖縄県民の将来に、重大な影響を与える事案であるから、制度化された環境影響評価審査会の公開だけではなく、評価書の早期の公開、公聴会などを開き、県民と問題点を共有すること。
以上

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