驚きではないが、怒りで体が震える。米軍の災害救助活動は「トモダチ作戦」と呼ばれたが、結局日本政府の一番大事な「トモダチ」は米国だけであり日本にいる市民の安全などはどうでもいいことであったということが判明した。そしてその米国も、日本の「トモダチ」に気をつかってSPEEDIで得た情報は積極的に日本市民に届けようとはしなかったという点で共犯だ。エネルギー省が事故後ただちに行った航空モニタリング調査も、SPEEDIの情報も使いながら行われたのだろう。エネ省は、3月16日から17日にかけては、北西部のワシントン州でキセノン133が検出され、3月18日にはカリフォルニアでヨウ素131、132、テルル132、セシウム137が検出されたと報告している。3月22日には第一回の航空モニタリングの結果も公表し、原発から北西方向へ大量の放射性物質が落ちたことはこの報告の4ページ目の図からもわかる。米国の3月22日から5月13日までの報告はここにある。4月以降航空モニタリングは文科省と共同で進められ、文科省は5月になってやっと結果を発表しはじめた。この米国のエネルギー省のページは日本語でもブログやツイッター等では紹介されたが、日本政府や主要メディアはだんまりであった。これは推測だが、日本政府がやっと3月23日に一部のSPEEDI計算結果を報告したのは、22日に米国が最初の航空モニタリング結果を公表したからではないか。米国の22日は、日本の23日だ。
「トモダチ情報隠蔽作戦」の全貌が明らかにされる必要がある。@PeacePhilosophy
北海道新聞
(01/16 22:35)http://www.hokkaido-np.co.jp/news/dogai/343858.html
文科省、事故直後に拡散予測を米軍に提供 SPEEDIによる試算結果(01/16 22:35)
東京電力福島第1原発事故直後の昨年3月14日、放射性物質の拡散状況を予測する緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)による試算結果を、文部科学省が外務省を通じて米軍に提供していたことが16日、分かった。
SPEEDIを運用する原子力安全委員会が拡散の試算結果を公表したのは3月23日。公表の遅れによって住民避難に生かせず、無用な被ばくを招いたと批判されているが、事故後の早い段階で米軍や米政府には試算内容が伝わっていた。
日経
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819481E3E4E2E19B8DE3E4E2E3E0E2E3E09797E0E2E2E2;at=DGXZZO0195583008122009000000
放射性物質の拡散予測、米に先に提供 国会事故調で文科省
2012/1/16 22:55
国会の東京電力福島原子力発電所事故調査委員会は16日、第2回会合を開き、政府の事故調査・検証委員会、東京電力、文部科学省から話を聞いた。文科省は緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)で得られた放射性物質の拡散予測結果について、国内での公表より先に米軍に3月14日から外務省経由で提供していたことを明らかにした。
文科省の渡辺格科学技術・学術政策局次長が説明した。国内の公表は政府内での調整に手間取ったために遅くなったという。早く公表していれば、住民避難と被曝(ひばく)防止に役立ったとみられている。
このほか国会事故調では東電の山崎雅男副社長が、東日本大震災前に得られた巨大津波の予測を公表しなかったのは「科学的に根拠がなかった」ためと主張。地震学者の石橋克彦委員が「科学に対する侮辱だ」と反論した。国会事故調は57人の事務局スタッフをそろえ本格的な調査を始めている。会合は原則公開する。次回は30日に開く。
委員長の黒川清・元日本学術会議会長は16日の記者会見で、政府事故調との協力や菅直人前首相らへの聴取時期について「議論している」と述べるにとどめた。
NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120117/t10015315481000.html
SPEEDI情報 米軍に提供
1月17日 0時7分
東京電力福島第一原子力発電所の事故原因を究明する国会の「事故調査委員会」は、初めての本格的な質疑を行い、参考人として招致された文部省の担当者が、放射性物質の拡散を予測する「SPEEDI」と呼ばれるシステムによる予測データを、事故の直後に、アメリカ軍に提供していたことを明らかにしました。
国会の事故調査委員会は、16日、政府の事故調査・検証委員会の畑村委員長や東京電力の事故調査委員会の委員長を務める山崎副社長らを参考人として招致し、公開で初めての本格的な質疑を行いました。この中で、文部科学省科学技術・学術政策局の渡辺次長は、放射性物質の拡散を予測する「SPEEDI」と呼ばれるシステムで、事故の直後に行った予測のデータについて、外務省を通じて直ちにアメリカ軍に提供していたことを明らかにしました。SPEEDIのデータは、文部科学省が「実態を正確に反映していない予測データの公表は、無用の混乱を招きかねない」として、一部を除き、事故の発生から2か月近く公表しませんでしたが、アメリカ軍に提供した理由について、渡辺次長は「緊急事態に対応してもらう機関に、情報提供する一環として連絡した」と説明しました。また、質疑では、事故調査委員会の石橋委員が「平成19年の新潟県中越沖地震の経験がありながら、東京電力は、地震と津波に対して、対応が甘かったのではないか」と指摘したのに対し、東京電力の山崎副社長は「事業者として、忠実に対策を取ってきたと思っているが、考えているような前提をすべて覆すようなことが起きた。もう少し考えなければならないということがあるならば、考えていきたい」と述べました。質疑を終えて記者会見した事故調査委員会の黒川委員長は、原発事故の対応にあたった菅前総理大臣や枝野経済産業大臣の参考人招致について、「検討事項に入っている」と述べました。事故調査委員会は、30日に次回の質疑を行うことにしています。
他の国の大使館にはどうだったんだろう。やっぱり無視かな?外交的配慮はしてたのかな?
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