Saturday, August 02, 2025

「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会」の声明: 日米「核使用協議」、「核威嚇要求」、「長射程弾配備」に抗議し中止を求める声明 Japan and the U.S., Stop Warmongering Against China!

沖縄を二度と戦場にさせない、米日による対中戦争を止めさせるための活動を続けている「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会」が、7月31日、沖縄県庁で会見を開きました。日本中、アジア中の人々が知るべき、声を上げるべき内容と思いますのでここに転載します。

新垣邦雄さんからの最新のメールより:

日米核使用シナリオ、核威嚇要求、長射程弾配備に抗議し中止を求める声明」発表の記者会見記事が沖縄タイムスに載りました。自衛隊那覇基地広報を通して西部方面総監(方面隊)から石破茂首相、吉田圭秀統合幕僚長、伊藤晋哉沖縄防衛局長に届いたはずです。シビリアンコントロール逸脱した吉田統合幕僚長の更迭、熊本への中国に届く長射程ミサイル配備に絶対反対です。
けさのNHKニュースは、近く日米演習の石垣島訓練で米海兵隊が無人機ミサイルシステム「NMESIS」を初配備と報道しました。台湾有事「日米共同作戦」で米海兵隊が洋上の中国艦船を駆逐するため投じるハイマースと並ぶ無人ミサイルです。「無人なのは米兵死なせぬため」と報じられました。日米のミサイル、無人機、ドローンが配備される南西諸島、沖縄住民の存在、命は無視されてます。

 米国の利益を守るため、トランプ大統領が核のボタンを握り、米軍の指揮で自衛隊が「中国から台湾を守る」ために核ミサイル大国の中国と戦争をするはめになる。こんな愚かな戦争準備、絶対に認められません。

 



2025年7月31日


日米「核使用協議」、「核威嚇要求」、「長射程弾配備」に抗議し中止を求める声明


石破茂内閣総理大臣

吉田圭秀統合幕僚長

中谷元防衛大臣

伊藤晋哉沖縄防衛局長

                  ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会


 共同通信が「核使用シナリオ」「自衛隊が核の脅し要求」「長射程弾熊本へ 勝連も視野」と報じました。「中国に届く長射程ミサイル」を年度内に配備。日米間で「核使用のシナリオ」を協議し、中国を敵国と想定する実戦想定の統合演習で自衛隊トップの吉田圭秀統合幕僚長が米軍側トップのインド太平洋軍司令官に「核の脅し」を再三要求し、米司令官が同意したとする報道内容です。中国に対する核兵器使用の想定は核による威嚇、挑発にほかならず、中国側の核による対抗を招き、戦争が現実となる危険性を一段と高める暴挙であり絶対に許されません。制服組トップの統合幕僚長が米側に「核の脅し」を求めたことは、文民統制に反する暴走であり強く糾弾します。特に沖縄は日米「核密約」で「核配備」が約束され、米軍の「核共有」による「拡大核抑止」は沖縄を再び「核攻撃の拠点化」し「沖縄が核攻撃されるリスク」を高め、断じて容認できません。一連の報道内容に抗議し、すべて廃棄、中止するよう要求します。

 「有事に米軍の核兵器の使用を想定するシナリオ」の協議を、国民への説明も同意もなく、日米政府間で行うこと自体、許されません。被爆国日本の国民は核兵器を強く拒絶し、米軍核の「拡大抑止」はじめ、いかなる核兵器の使用にも反対です。広島県原爆被害者団体協議会などが「被爆者の思いを踏みにじる。(核使用の議論に)日本政府が関わること自体が許せない」と猛反発し、「日本も核武装や核共有をもくろんでいるのではないか」と疑うのも当然です。核の使用は憲法、非核三原則に反することも明白です。国民が反対する「拡大核抑止」「核使用想定シナリオ」をただちに廃棄するよう要求します。

 日米の軍事一体化は米軍指揮が明白です。米軍による「拡大核抑止」の「ガイドライン」は「米側が日本に情報提供」する手順です。トランプ米政権は「核兵器の近代化」、使える核「小型核・戦術核」開発を急いでいます。米国核の「拡大核抑止」は、「アメリカ・ファースト」のトランプ大統領が核のボタンを握ります。トランプ米大統領は、イスラエルに加担してイランへの「先制攻撃」を行ない、「広島や長崎と同じだ」と正当化しました。トランプ大統領が核のボタンを握れば、アジアで米国核が使用され、日本が核戦争に巻き込まれかねません。無謀な「核の拡大抑止」をトランプ米政権に委ねることはできません。

 中国を敵と名指す日米演習の台湾有事シミュレーションで、米軍が「中国が核使用を示唆」とでっち上げ、防衛省制服組トップの吉田圭秀統合幕僚長が「米も核の脅しで対抗を」と再三要求し、米軍トップのインド太平洋軍・アキリーノ司令官が「最終的に同意した」。防衛省制服組トップの文民統制を逸脱する暴走であり絶対に許されません。吉田統合幕僚長の更迭を要求します。統合幕僚長が独断で「核の脅し」を米インド太平洋司令官に同意させ得たことが大問題です。現実の戦争で制服組の暴走が起こり得るシステム上の欠陥が明らかです。制服組の暴走で核戦争に陥ることがあってはいけない。吉田幕僚長の「米軍への核の脅しの要求」は岸田文雄首相(当時)の指示を得ていたのか。国民は台湾有事ほかいかなる事態でも「米軍核の使用」を容認しません。「いかなる事態でも絶対に核を使用しない」ことの確認を政府に要求します。

 中国に届く長射程「12式地対艦ミサイル能力向上型」が本年度(25年度)に熊本・健軍、次いで大分・湯布院、沖縄の勝連分屯地にも配備予定と共同記事は明記しました。ミサイル配備地や弾薬庫が有事下で攻撃目標となることは、ウクライナやイスラエルのイラン攻撃で明らかです。名前で沖縄配備が明らかな「島嶼防衛用高速滑空弾」や「極超音速誘導弾」など長射程ミサイルが次々と日本各地に配備されようとしています。私たちはミサイルや弾薬庫と一緒には暮らせません。配備済みミサイルの撤去、新たなミサイル配備、とりわけ中国に届く長射程ミサイルの配備に断固として反対です。「ミサイルよりおむすびを」「ミサイルより命を」と訴え、住民説明会を要求します。

 一連の共同通信報道、台湾有事を中心に日米の戦争準備がいよいよ「戦争前夜」に達する中で「米軍核の使用」が急浮上しています。復帰前の沖縄に米軍の核兵器が約1300発も置かれ、復帰時に日米首脳が「緊急時に核兵器を沖縄に配備」する「核密約」を交わしました。沖縄は、米軍が「朝鮮有事」「台湾有事」に対処する「アジア最大の核攻撃拠点」でした。米軍は朝鮮戦争、台湾海峡危機、ベトナム戦争で核攻撃を検討、相手国を威嚇しました。故安倍晋三元首相、石破茂首相の「核共有論」が現実となれば、密約で「核貯蔵庫を維持」する沖縄に再び米軍の核兵器が持ち込まれかねません。沖縄は断じて受け入れません。沖縄県民は沖縄が再び米軍の「アジアの核攻撃拠点」となること、日米の「核共有拠点」となることを拒否します。

【要求・質問事項】

①「日米の核使用シナリオ」、「自衛隊による米軍への核の脅しの要求」に反対し、シナリオの廃棄、核使用の協議の中止、自衛隊から米軍への「核の脅し」の撤回を要求する。

②「核使用シナリオ」「米軍への核の脅し要求」の内容の詳細な情報開示を要求する。

③吉田圭秀統合幕僚長は、どのような権限で米インド太平洋司令官に「核の脅し」を要求したのか。戦争時、有事下で統合幕僚長、制服組、自衛隊は独断で米軍に「核の脅し」を要求し、「核の使用」を承諾することができるのか。岸田文雄首相は吉田統幕長の「核の脅し要求」を事前に把握し、承諾していたのか。

④台湾有事の日米演習で自衛隊が米軍に「核の脅し」を要求した。事態が進展すれば「核の使用」も要求するのか。台湾有事は「日本の存立危機事態」と吉田統幕長は認識しているのか。石破茂首相、政府は「台湾有事は日本の存立危機事態」との認識か。国民に対し、丁寧な説明を求める。

⑤台湾有事は日本有事ではない。台湾有事は日本の存立危機事態ではない。台湾有事「中国の武力侵攻から台湾を守る」ための米軍核の使用は憲法、国際法、国内法に反し、正当性がなく、断じて認められない。台湾有事「日米共同作戦計画」の廃棄を要求する。

⑥いかなる事態、有事であれ「核兵器の使用」に反対する。米軍核による「拡大核抑止」に反対する。核を含む「拡大抑止」について政府は国民に丁寧に説明せよ。

⑦中国に届く「長射程ミサイル」の熊本、大分、沖縄他への配備に反対する。沖縄県、玉城デニー知事は「長射程ミサイルは専守防衛を逸脱し憲法違反の疑いがあり、沖縄が攻撃目標となるリスクを高める。沖縄配備に反対する」と政府に表明し、知事を会長に基地所在市町村長が加入する「沖縄県軍用地転用促進協議会」も全会一致で「反撃能力を有する装備の沖縄配備反対」を決議し政府に通告している。長射程ミサイル沖縄配備への反対は沖縄県民の総意であり、絶対に拒否する。

⑧「核共有」による米軍核の沖縄配備に反対する。沖縄市の自衛隊施設の弾薬庫建設、米軍嘉手納弾薬庫の自衛隊との共用について住民説明会を開き、詳細を明らかにせよ。

(声明以上)

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