This article focuses on LDP Lower House Member Sugita Mio's attacks, not just on racial and sexual minorities and women's rights, but on the history of the Japanese military sex slavery, the Nanjing Massacre, and the ongoing oppression of Ryukyu/Okinawa by Japan and the U.S.
Reference: Satoko Oka Norimatsu, Canada's “History Wars”: The “Comfort Women” and the Nanjing Massacre (Asia-Pacific Journal: Japan Focus)
For English translation of LDP Lower House member Sugita Mio's series of racist and discriminatory statements, see: Satoko Oka Norimatsu and Mark Ealey, Japan’s Far-right Politicians, Hate Speech and Historical Denial – Branding Okinawa as “Anti-Japan” (Asia-Pacific Journal: Japan Focus)
2016年11月、バンクーバーのサイモンフレイザー大学で映画『沖縄 うりずんの雨』(ジャン・ユンカーマン監督)の上映&監督トークが行われた。ここに「潜入」した杉田水脈氏はその後、この映画会を「反日集会」と呼んで記事を書いたり、そこにいた参加者の写真を撮って無断でネット番組で晒したりの中傷活動を展開した。 |
今になって杉田水脈衆議院議員の差別発言が問題になっているのはなぜかと思ったら、それは、今年の8月に第二次岸田改造内閣で総務大臣政務官という役職につき、にわかに過去の発言が問題視されているからのようだ。山口智美氏(モンタナ州立大学准教授)に教えてもらった。それを受けて、かねてから発信したいと思っていたことをツイートしたのでここでまとめておく。
アジア太平洋ジャーナルでは今回問題になっている発言をはじめとし、杉田氏の差別発言の数々を英訳した。市民団体、移民、アイヌ、琉球/沖縄、朝鮮学校、日本軍「慰安婦」、ジェンダーなど幅広いヘイトをまとめた。これは2018年当時の記事。https://t.co/UigP3TM2Zo
— Satoko Oka Norimatsu / Peace Philosophy Centre (@PeacePhilosophy) December 4, 2022
当時こういうことを言われましたけど。杉田氏が公的に発言していることを英訳して発信することに問題などあるわけないわけで。https://t.co/C7lVjCGwdq
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2019年秋にバンクーバーの大学で山口智美氏と行った「歴史戦」についての講演での自分の発表をもとにした記事がこれ。カナダでの「歴史戦」について書いた。2016年沖縄についての映画の上映会を行ったとき杉田氏が潜入し、その後中傷を展開したことについても書いた。https://t.co/ltf0smbi5M
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そのときのことは17年11月24日に、琉球新報に連載しているコラムで書いた。これは日本語版はネットにはないが、英語訳がここにある。この記事の英訳とともに杉田氏の過去の差別発言の数々の英訳を載せたのだ。https://t.co/UigP3TM2Zo pic.twitter.com/nmZ3vnGw2e
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別に映画会に誰が「潜入」しようと自由である。「潜入」という言葉を使ったのは当時議員浪人中だった杉田氏自身で、自分を重要人物だと思っているからそのように言ったのだろう(笑)。問題は嘘と誹謗中傷を撒き散らしたその後の行動である。https://t.co/p1s3QWfO55
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杉田氏もネトウヨたちも、私たちのことを「反日」「極左」呼ばわりする表現の自由はある。私が杉田氏を右翼、差別主義者と呼ぶ自由があるのと同様に。しかし事実と違うことだけは許せない。表現の自由を超えている。産経新聞があっさりと訂正を認めたのもここの線を引く主張が認められたからであろう。杉田氏は産経のこの記事で当初、事実とは違う、つまり嘘を複数書き、私は産経新聞に抗議して訂正させた。この記事は訂正後のものである。しかし杉田氏はその嘘のまんま、自分の著書にこのときのことを書いており訂正する気もないようにみえる。https://t.co/1MGKpmIL1O
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鹿毛さんは日本語では明石書店『日系カナダ人の追放』という著書がある。ドイツで学んだこともありナチズムの歴史に詳しい。日本の大学で教鞭を取った後1970年代にカナダに渡り、以来半世紀にわたってカナダの人権活動に多大な業績を残した。今年1月に86歳で亡くなられた。https://t.co/Z1JV7XCLH8
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ここでも日系メディアがスルーするのは、鹿毛さんは日系人に対するカナダ政府の不当な差別を糾弾しただけではなく、大日本帝国の残虐な歴史についても積極的に発言し被害者に寄り添ってきたことだ。鹿毛さんの人権活動はナショナリズムに動機づけられたものではなかった。鹿毛さんは、太平洋戦争時日系カナダ人強制収容に対するカナダ政府による謝罪・補償(リドレス)が実現したときに、日本に対象者を探しに行き、多大な貢献をした。https://t.co/iUM3ESkvaj https://t.co/dpXDAsUkrS
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最初のポイントに戻りますが、「慰安婦像」をブルドーザーなど重機で撤去するという案に「やりにいこうかな」と笑ったり、像ができるたびに爆破すればいいと言っている発言など杉田氏による日本軍「慰安婦」の歴史への攻撃をスルーしていたら、容認と一緒では。https://t.co/9rYsGP7Fts
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ツイッターのスレッドはここです。
★★★
この12月は南京大虐殺85周年という大事な節目である。上述の英語記事でも書いたが、杉田氏は南京大虐殺否定にも積極的に参加している。2018年9月19日、「南京戦の真実を追求する会」第七回講演会「外務省目覚めよ!南京事件はなかった」が開催され、杉田氏はそこに招待された4人の国会議員の一人であった(あとの3人は希望の党の中山成彬衆院議員、自民党の原田義昭衆院議員、国民民主党の渡辺周衆院議員、すべて当時)。南京大虐殺は不完全とはいえ日本政府も認めている史実であるが、それさえも不服とし「外務省目覚めよ!」とのたまう集団である。その中で、その当時進行していたカナダの連邦議会が「南京大虐殺を記憶する日」を定めるという動きについて杉田氏や原田氏が発言していたのである。杉田氏は当時も「LGBTは生産性がない」発言で大変な問題になっていた時期だった。杉田氏はこの集会でも、私と鹿毛さんを「(カナダの反日活動の)中心人物」であると名指しで非難した。また、ここでも映画『うりずんの雨』のバンクーバーでの上映会(16年)に行き「潜入ルポ」を書いたことを報告していた。よほどこのときの潜入行動が気に入っていたらしい。議員浪人時代のスリリングで楽しい活動であったのだろう。しかしこの18年の南京否定集会の時点では杉田氏は国会議員に復活していた。国会議員が何百人もの聴衆の前で一般人を名指しで糾弾するその影響力を考えてほしかった。
いずれにせよ、杉田氏の過去の発言を問題視する国会議員やメディアや評論家は、杉田氏による日本軍「慰安婦」や「南京大虐殺」の歴史への攻撃、「沖縄」の歴史と現在を伝える映画会を「反日集会」と呼んで攻撃するヘイトの言動も問題視すべきであると思う。
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