Tuesday, January 12, 2010

Iha Interview Complete Version (in Japanese) 「沖縄の海兵隊のほとんどがグアムに行くのに、なんで辺野古が必要なんですか?」-宜野湾市長 伊波洋一 日テレインタビュー完全版

2009年12月11日放映 日本テレビ News 24 インタビュー「代表質問」

伊波 宜野湾市長のインタビュー (聞き手:小西美穂)

(テープ起こし:相沢弾  補足、修正等:乗松聡子、宜野湾市)

小西:今ちょうど沖縄、普天間基地移転問題に年内決着も持ち越しの見通しになり、揺れてるわけなんですけども、伊波市長は普天間基地を抱える宜野湾市の市長であるということで、普天間から移設しようと、いわゆる世界一危険な基地だということで、そこから移設しようということで市民のいろんな声を聞いてらっしゃると思うのですけど、市長の立場からすると移設してどっかへ出て行ってもらうことで、まぁ良しとされてるんだと思っていたら、どうも市長はこれ全部を変えても、全部含めてグアムに全面移転するということをおっしゃっているという風に伺っておりました。昨日から上京されているということで、今回はどういう方々と会ってどういう話をされたんですか?

伊波:防衛省長島政務官、それから外務省と内閣府、それぞれ副大臣にお会いして、要請をしてまいりました。普天間の問題は本当に政権の課題になってますが、課題になっている普天間の問題、辺野古に移すとか移さないとかいう話になってるんですけれども、実はアメリカ自身が沖縄の海兵隊をグアムに移す計画を着々と取り組んでいまして、その計画に日本政府も60億ドルのお金を出しているのにも関わらず、その中身が一向に国民にも、国会にも、沖縄県民にも説明が無いんですよ。しかし、米国の中で環境影響評価書とかそういうのがきちんと出ておりますので、そのことをちゃんと伝えて欲しい。そしてそのことの上で、辺野古の問題ですとか、沖縄県内の基地の問題ですとか、もう一度整理しなおして下さい、と。そもそも、沖縄の海兵隊が殆どグアムに行くのに、普天間自体もグアムに行くのに、なんで辺野古が必要なんですか?と。

小西:そういうことをおっしゃっているんですね。そこで伊波市長に対する第1の質問です。グアムへの全面移転は本当に可能なんですか?ということなんですが、これは、北沢防衛大臣が、グアムに視察にいかれてましたよね。それで耳にしたのが、全面移転なんて無理ですよと早々におっしゃっているんですけれども、これは伊波市長がおっしゃっていることと違いますね。このあたりいかがですか?

伊波:ロードマップの合意では、普天間飛行場の機能を辺野古の方に移すということになってます。飛行場を移すという話になってるんですけれども、普天間の部隊を移すという話にはなっていない。ところが、このロードマップというのは2006年の5月の合意ですけど、丁度その半年前2005年の10月までは、普天間の部隊も辺野古に移すという話だったんです。ところが、翌年5月には、実はアメリカ政府は、国防総省は、沖縄の海兵隊全体をグアムに移転する方針に変えたんですね。

小西:人がいなくなる?

伊波:殆どいなくなります。8000の海兵隊をグアムに移すことは聞いてますね。9000名の家族もグアムに移すという話も聞いてますね?沖縄に海兵隊の家族は9000名もいないんです。今8000名もいないと言われています。

小西:それは適当に言ってるんですか?どういうことなんですか?

伊波:9000名分の家族の住宅を日本政府に作らせるということが合意されているんです。

小西:じゃあ沢山来るということですか?

伊波:いや、グアムに。グアムには沖縄の8000名だけではなくて、その他からも入って、実際は1万6百名の兵隊が行くことになってるんです。

小西:北沢防衛大臣がおっしゃってることって言うのは、間違ってるんですか?

伊波:北沢さんが言ってるのは、普天間飛行場の代わりをグアムに作る話というのは、日米合意とかけ離れている、と。日米合意では普天間の代わりは辺野古に作りましょう、という風になってたんですよ。部隊の話じゃないんですよ。飛行場の話。確かに飛行場の話でいうなら、辺野古に作る話とグアムに作る話ではずいぶんかけ離れてますので、グアムにも飛行場があるんですよ、二つ、だからこれ以上は作れないはずだから、それは無いでしょう。しかし、一番最初の辺野古に基地を作る原因は普天間の部隊を移すために飛行場が必要だったんです。

小西:良く考えますと、北沢さんがなぜこの時期にグアムに視察に行ってるかなんですけれども、今おっしゃってるような8000とか9000って言うのは、現地行かなくても分かるじゃないですか?北沢さんが見たかったのって言うのは本当にこれで全面移転が本当に出来るのか、それを確かめに行かれたのではないですか?

伊波:多分もっと違うものを見てきていると思います。何かっていいますとね、今までの話では、司令部(海兵隊の司令部の心臓分)だけがグアムに移るという話になってます。実戦部隊は移らないというのがこれまでの政府の説明なんです。そのことで、殆ど議論がされてますが、実はこれは2005年の10月までの議論なんですね。2005年の10月に合意したときには第3海兵機動展開部隊の司令部はグアムあるいはハワイを想定してますけど、そこに移って行くという風に合意されてるんですけど、残りの部隊について、グアムに移る話は全く無いんです。だけど2006年の5月になると、アメリカ軍自身がグアムへの拠点作りというのに舵を切ったんです。それで、沖縄の海兵隊8000名が、部隊を一体化してグアムに移るということを決定してるんですよ。そしてその計画が2006年の7月に出来上がっています。私たちはそれを読んでおりますけども、そのグアム軍事開発統合計画という統合計画の環境影響評価が3年間行われて、こないだ11月20日に公表されたのがそれです。

小西:その資料も用意させてもらってます。ちょっと突っ込んで聞きたいのが、伊波市長から見て、この北沢さんの動きや今回こういう発言をしたということは、どう受け止めてらっしゃいますか?

伊波:この発言とは別にですね、どちらかの紙面で書かれてましたけれども、沖縄の海兵隊は戦術的な配備ということが分かったと、つまりどういう事かといいますと、今まで沖縄の海兵隊と言うのは、沖縄にいるけども全部に派遣するための拠点だったんですよ。実はこの拠点がグアムに移るんですね、じゃ沖縄に少し残るかもしれないけども、それは何のためかと言うと、沖縄のためだけに残るという意味だと思います。沖縄に行くために部隊が配置されるんですけど、今までの沖縄の部隊は沖縄からイラクに行ったりあるいは彼方此方行ったりしてますね。全体の中枢だったんですよ、沖縄が、これまで。今も。2014年以降はその機能が全部グアムに移って行くんです。

小西:そこで北沢さんの考えというのは?

伊波:どうなってるか分かりませんけど、少なくとも二つ以上の事は見てると思います。

小西:北沢さんは伊波さんがこういうことを言っているということを考慮した上でこういう発言を今日されてましたよね?全面移転の可能性を探っている様なことを耳にするけども、ちょっと無理かなという展開でしたよね?

伊波:一番大事なのはですね、いろんな報道等でも議論されてる時に、皆の頭の中には2005年の10月までの考え方、つまり司令部だけがグアムに行って、沖縄には海兵隊隊が残っていると思ってるんです。しかし、それは間違いなんです。でもその間違いは、北沢防衛大臣グアムに行って、しっかり受け止めて来たと思います。そういう説明はきちんとするはずですから、グアムのそういう関連の部署ではね。だから沖縄の位置が今までとは違うと言う事を説明されたのは確かではないかなと思います、まあ聞いてみないと分かりませんけどね。

小西: でも今日のところの発言ではそのあたり出てなかったですね。

伊波:いや、一つだけ出てたんです。だから戦術的配備だということが分かった、つまり戦略的配備というのと戦術的配備ということと、まあ事が難しい話なんですけれども、多分こんな言い方すると分かります。今沖縄には海兵隊が何人いるかご存知ですか?

小西:どのくらいでしょうか?

伊波:定数が1万8千人と言われてますが、1万1千ぐらいです、居るのは。で、その内から8千人居なくなります、グアムに。多くても3千人しか残らない、だけど、日本政府は1万人残っていると言ってるんです。

小西:岡田さんがおっしゃっているように?

伊波:そうですね。多分埋まらないと思います、その3000人以上は、そんなに多くはね、グアムに拠点作るのに、グアムでも1万人しか海兵隊いないのに、沖縄に1万人いる話は成り立たないと思います。

小西:どうも伊波さんの話聞いてると、今、岡田さんとか北沢さんが説明している事と、伊波さんがおっしゃっていることは、本当に溝が埋まらない、どっちの情報が本当なんだろうか、もっといろんなこと教えて欲しい気持ちになるんですけども、伊波市長から見て今の日本側の対応はどう映ってますか?

伊波:結局一番何が問題なのかというと、このグアムの移転計画について、詳細を米側が日本に伝えてないんです。伝えてないからロードマップのあとの説明が出来てない。2006年5月以降の今の状況が無いんですね。(書類を取り出す:今までの流れを表しているタイムラインを指す)2006年5月から状況が変わってるんです。グアムの軍事統合計画というのが策定されて、そして私達は、沖縄の中部の市町村長とグアムの調査を2007年に行ったんですよ。そのとき、向こうでは沖縄の海兵隊が来るということ、普天間のヘリの部隊などが来るということと、その場所もちゃんと説明を受けてるんです。次に2008年の9月15日には海軍長官が米国の連邦議会、下院議会に、報告書を出してるんです。ここに部隊の詳細がでています。沖縄の部隊が、これこれが、グアムに行きますよと。それからですね、次は、今年(2009年)の6月ですけど、海兵隊総司令官が連邦上院の軍事委員会に報告書を出してるんですよ。これもちゃんと沖縄から8000名の部隊がグアムに行くけれども、これは何を理由にしてるかと言うと、沖縄の基地との問題ですね、沖縄の基地が住民地域ととても密接に近づいているので、この問題を解決するためにグアムに行きますと、ちゃんと書いてあるんですよ。この流れがですね(2006年5月から2009年11月の間の流れ)完全に国内で説明されていない。国会の中でも説明されていないし、政府もこのことに対して一つも説明をしてないんです。

小西:その説明無しに今辺野古への移設なのかどうかといって進んでいることがおかしいんじゃないか?とおっしゃっているわけですね?そこでですね、第2問に参ります。どうして基地の移設問題は進まないのでしょうか?なんでこう進まないのかと言うところに、誰かが嫌なんじゃないかと、日本政府が嫌なのか?アメリカが嫌なのか?移設するのが。沖縄県民がいやなのか?それはどこにあると考えたらいいんですか?

伊波:それは沖縄県民がこの県内に移設させることに対して強い反対があるんです。戦後64年もたって、これは13年前の話なんですけども、当時1996年に合意されましたので、そのときも撤去可能な移設建設がありまして、それも拒否されたんですけれども、沖縄県民にとってはやはり新しい基地をもうこれ以上作るということに対して、とても抵抗感があります。よく言われるんですけれども、わずか0.6%の面積の沖縄県に全国の75%の米軍基地が集中している。その集中している米軍基地の解決のためには一つ基地を無くすために、もう一つ基地を作らなくてはいけない。こういう事はですね、もう納得のいく話ではないわけです。そのことが一番大きな抵抗になってるんです。だから県内移設が進まないのは沖縄県民の反対が強いからなんです。

小西:日本政府がここまでずっと長らく引っ張ってきたという背景には県民の感情だけではないんじゃないですか?何か、それこそ利権だとか、誰かがうまみを持っているのでは、伊波さん指摘されてましたよね?

伊波:それは、よくありますよね、報道とかですね。私たちは、そのことの側面からの議論をしている訳ではありませんけども、ただ、これまで長い間、日米安保条約の下で基地が必要とされているというのが、政府の立場でしたから、その時に置ける場所は沖縄しか無いと最初から決めてかかってるんですよ。つまり辺野古が選ばれたのも、よく言われてましたけども、前政権の下でですね、辺野古しか置き場所が無いから辺野古にするんだと、じゃほかのどこに持って行けるんだって事を公然と言っていたんですね。だからそういう意味では沖縄の気持ちはですね、私は踏みにじまれ続けられていたんではないかと思います。

小西:先ほどちょっと途中だったので改めてこちらをお見せしたい(資料を取り出す)

(資料の表紙)



“Environmental Impact Statement /
Overseas Environmental Impact Statement

GUAM AND CNMI MILITARY RELOCATION
Relocating Marines from Okinawa,
Visiting Aircraft Carrier Berthing, and
Army Air and Missile Defense Task Force

Executive Summary
November 2009”

これが、伊波さんがなぜグアムへの全面移転が可能なのかの論拠とされている主な資料の一つですけれども(取り合えず日本語英語でタイトルを読み上げる)・・・月日を見てみると、2009年11月なんですね。環境影響評価と書かれていますが、結局海兵隊が移転するときに移転先の地域とか、住民とか、自然とか、あらゆる環境をどういうふうに影響するのかを調べた書類ですよね?これはもともとは8000ページありますよね、そしてこれは宜野湾市のホームページでも見られるほどオープンになっている資料ということで。これで市長が重要視されている部分ちょっと一つ(フリップを取り出す)あるんですが、これ説明してもらえますか?

資料:1.4-3表 移転候補地分析の概要
候補地 判断基準(Criteria)
              □同盟及び条約上の要件 □対処(配備)時間  □活動の自由
沖縄(現在)                        +          -
ハワイ                    -       -         +
西海岸(アラスカ等)            -      -           +
マリアナ(グアム)             +       +          +
フィリピン                   -       +          -
タイ                      -       +           -
オーストラリア                -       +           -
シンガポール                 -       +           -
韓国                      -       +           -



伊波:そもそもなぜ沖縄の海兵隊を移すことになったのかと言いますと、2002年に始まったアメリカの地球規模の基地の見直しがあるんです。沖縄の海兵隊、それは何処に移すべきか、という議論になりまして。(資料の候補地を指す)この中で唯一三ツ星だったのがグアムなんですね。

小西:プラス、プラス、プラスの評価をもらっているのが、実はグアムだったんですね。星三つとおっしゃってますけれども。

伊波:沖縄ですら一つしか無いんですよ。

小西:沖縄見てみますと、いろんな用件書いてますけれども、プラスは一個。ここで要は伊波さんは星3個のグアムの方がいいじゃないかと、言ってるんですね?

伊波:いや、私が言ってるんじゃなくて、アメリカがこの評価をしたんですね。アメリカが決めて、その合意に乗っ取ったのロードマップなんですよ、だから、日本政府も、日本政府の方がこのことを説明されたか分からないですけども、アメリカにとっては、このグアムに移転するということは、米国の戦略上の選択なんですね。普天間問題解決のためではないんです。ですから、多分大方の海兵隊をこれからグアムに移していくという作業が来年当たりから始まるわけです。

小西:でもね、本当にそもそも、こういう物(資料を片手に)全部公表されているんですから、伊波さんだけに分析されてるわけじゃないじゃないですか、外務省も防衛省の偉い人が皆見てるのにどうして伊波さんと同じお考えとか主張をされないんですか?

伊波:見ないんですよ、外務省は。本当です。ここが日本の国のおかしなところで、見てないんですよ。

小西:いや、外務省の方に見ていただかないと・・・

伊波:ここに、一番の問題があるんです。日本の60.9億ドル使うって言っているんですよ、だけどもそれで何が行われているのかといことに付いて十分な知識が無いわけです。

小西:例えばですね、これ知ってるけれども、もう外交上後戻りできないから、これはスルーと言うか、このままにしておこうと言う様な作為があったのでは?

伊波:そうではないんです。私も先週、岡田大臣と話したんですけれども、伊波市長が言ってることは聞いてない、と言うんですよ、アメリカの首脳との会議では。私の言ってることがね、向こうのアセス(Environmental Impact Statement)に対して言ってることは聞いてないというんですよ。

小西:つまり岡田さんは、伊波さんに指摘されて始めて気づいたんですか?

伊波:気づいたというよりも、それでも、それは違うと言われたんです。多分違うんだろうと。それで、伊波市長からも指摘されてるんで、実際のグアムへの8千名の移転が本当にどれが実動なのか検証する必要があるといってました。岡田さんが理解してるのは1万8千人定数ということなんですよ、(注:実際には1万1千人しかいないので)今7千人いないんですけど、でも(注:8千人グアム移転後まだ)1万人いるんだという思い込みがあるんですね。アメリカからそういう説明を受けてるんですよ。沖縄にも1万人の部隊を置くんだということを言ってるから、要するにこういう計画、実戦部隊が行くということは考えていない、と言うんですよ。

小西:どうしてそういう事がおきるんですか?正確な情報が伝わっていないということは、基本的なことがなってない。

伊波:これは3年間続いてますよ・・その間、2006年の7月に計画が作られまして、2006年9月に太平洋軍司令部のホームページにアップされたんですよ、計画が。私たちはそれを入手して、翻訳もして、この通りだということを含めて、説明したんです。(書類を取り出す「グアム統合軍事開発計画」)例えばこれがグアムの実際のその時(2006年9月)に出された計画書です。次は(次の資料を取り出す)飛行場の話ですね。グアムのアンダーセン空軍基地の(詳しい話、部隊配置、地図を指す)この部分(地図を指す)は日本政府が出してるんですよ。そういう計画が現実に3年前から動いているんですね。そして今までアセスが行われて、そして環境影響評価ですね。そしてこれがグアムの住民の皆さんに公開されて、いろんな意見聞いて、その上でいろんな意見の上で修正するべき事を修正して、許可すればいよいよ実施になります。これは予定では、(2010年)7月30日までには一応許可される予定です。

小西:結局評価するという段階にきているということは、実際の計画を評価してるわけで、こうなるかも知れないと言う所から、これをやりますよと、普天間の海兵隊のヘリ部隊も新しい基地を作って受け入れますよなんていうことが、この実際の計画を書いている(計画書を指す)ものなんですから、非常に重要だし、これで論じないといけないと言う事じゃないんですか?

伊波:そうですね。今年の予算としては日本は300億円出してますよ、これに対して(計画書を指差す)、建設費に。アメリカも3億ドル以上出してますので、あわせれば700億(円) ぐらいの予算が2010年会計年度できちんと出ますので工事が始まります。そして2010年から最初の部隊がグアムに移るんですね。司令部が中心になると思いますけれども、出来次第ですね。そして2010年、11年、12年、13年、14年で全部が移るという計画になってます。

小西:でも今の状況では、合意を白紙に戻すことも有り得るとも言ってます。

伊波:有り得ない話です。アメリカが選択してる、アメリカが普天間問題解決のためではなく、アメリカの世界的戦略の拠点としてグアムにこの海兵隊基地を作るという計画が今回のグアムへの統合計画なんです。

小西:じゃあ、この白紙に戻すことも有り得る、なんて言っているのはなんなんでしょうか?

伊波:辺野古を作らすための交渉上の脅しだと思います。多分グアム移転は白紙に戻らないです。どうしてかというと、4月に条約(グアム協定)というレベルで合意されてますし、これに60.9億ドルの日本のお金を出すということも条約として合意されていて、それに基づいてアメリカは40億ドルを出してグアムの移転計画を実施するという合意を得ているわけですから。ただ、これと普天間の代替の辺野古への建設は切り離されてるんです。国会の審議のなかでも明らかになりましたけれども、これは普天間移設を義務付けるものでは無い。だけど、グアムの移転の作業自体は着々と進んでいます。

小西:最後の質問は、日本政府にこれだけは言いたいということはありますか。

伊波:今申し上げました、グアムへの移転計画、これをですね、きちんと説明して欲しい、つまり、日本のお金がこれだけ使われていて、この3年間本当に一つの説明もしてないんです、この一番の原因はアメリカ政府が説明しないから、だからアメリカ政府にこの情報の提供を求めて欲しいと思います。そして沖縄からどの様な部隊がどの様な形でグアムに移っていくのか、そのことを明確にした上でですね、辺野古の問題にあたって欲しい。本当に辺野古が必要なのかどうか。私はもう必要無いと思います、建設そのものがですね。ですからその理由にしても、やはり国民に明らかにする必要があるし、国会に明らかにする必要がある。それは私は今の鳩山政権にかされた義務でもあると思いますし、鳩山政権自体にはやはり辺野古に付いては建設しないで、建設無しにこの普天間の問題の解決、そして沖縄全体の海兵隊移転の解決に取り組んで欲しい。

小西:伊波さんの話を聞いてると、いち、普天間基地を抱えている宜野湾市の市長としてではなく、本当に沖縄県民のことを考えたご発言じゃないかって、すごく最近の行動を見て感じるんですけど。来年11月県知事選とかありますけど、ご自身の旗振って頑張ろうかとか?

伊波:いや、そういうのは別の話として、これから色々あるでしょうけども、私としては、今抱えている普天間の問題の解決に向けてしっかり頑張っていきたいと思います。


Futenma Update (in Japanese) 1月12日の報道

今、宜野湾市の伊波市長の12月11日の日テレインタビューの英訳を解説付きで英語の学術誌 Japan Focus に掲載する準備をしています。

普天間問題について、昨日の晩(日本時間の火曜の朝)のNHKニュースを見ました。

最近もいろんな閣僚がいろんなことをやっています。

平野さんは沖縄に視察に行って、小沢さんが提案した下地島、伊江島を自衛隊のヘリコプターから眺めたりしたそうです。「県内移転」というやつです。

亀井さんは静岡のキャンプ富士や長崎の大村海上自衛隊航空基地などを検討している。「県外移転」というやつですね。

福島さんは「国外(グアム)移転」への理解を、アメリカの下院議員に対し訴えたようです。

岡田さんは何の新しい情報もないのにただ「理解を求める」ためだけにハワイでクリントン長官と面会です。

鳩山さんは兵器業界との会合で「武器輸出3原則を緩めたい」と言った北澤さんをたしなめています。

普天間問題で皆さんがどうしても囚われている考えは「移設」という考えです。みんなが「普天間に代わる飛行場を作らなくちゃいけない」と思いこんでいます。

実際は、沖縄の海兵隊の大半はグアムに移転することが決まっていて、昨年の4月に締結された条約
「グアム協定」によって日本がこの予算100.9億ドルのうち60.9億ドルも出すことになっているのです。

なので日本国内に海兵隊の基地をこれ以上作る必要はないのです。

単純に普天間基地の速やかな閉鎖、辺野古の海上滑走路建設計画を中止すればいいだけの話なのです。

沖縄県内だろうが県外だろうが「移設」する必要はないのです。

もう一つ、「国外移設」とか「グアム移設」とか言う表現は「移設」以外にもう一つ大きな問題があります。これは米軍がこうするのだという文脈で使うのならいいですが、あたかも、日本側が「国外移設」を決定できるような語調だったりします。「県内か、県外か、国外か鳩山政権は決断を迫られる」といった論調がまさしくそれです。日本のどこに、他国に米軍基地を建設することを決めたり提案したり権利があるというのですか。他国の主権を侵害するような発言は差し控えるべきです。

もちろん日本国内の米軍基地自体が主権侵害なのですが、それはそれで米国による日本の主権の侵害を訴えればいいのであって、日本が自分たちの主権の範囲を超えて物を言う権利はないのです。

同じニュースで、グアムの人たちが海兵隊が大挙してグアムに押し寄せてくることに対して公聴会で不安と怒りを訴えている場面が映りました。当然の感情でしょう。しかしこれをどうして日本のメディアがことさら強調するのでしょうか。実質的に米国の植民地であるグアムの人々の基地負担に同情するからでしょうか。そうだったらいいのですが。沖縄の市民の訴えこそ滅多に取り上げることのないメディアが、どうしてグアムの人たちの訴えを強調するのでしょうか。

「国外移設」「グアム移設」はやっぱり無理だ・・・グアムの住民たちは怒っている。やっぱり日本国内で「移設」するしかないのか、という感情を喚起したいからではないでしょうか。

また、このニュースだけを見ていると、「グアムの人たちは普天間基地の代替施設をグアムに作ることに反対している」と、ほとんどの視聴者は解釈してしまうのではないでしょうか。

米軍のアジア太平洋地域全体での再編計画の一環として海兵隊の戦略的基盤を沖縄からグアムに移すという計画に伴って海兵隊がグアムにたくさん移動するということであって、沖縄からだけ行くわけではないのです。これは普天間「移設」とか辺野古建設などに全く関係ない計画についての公聴会なのです。普天間閉鎖や辺野古建設の有無は、海兵隊のグアム移転の条件ではないのです。

なのでグアムで怒っている市民たちを見て、「やっぱり辺野古かどこかに基地作らなきゃだめか・・・」なんて思っている人がいるとしたらそれは違うのだと強調したいと思います。

私が説明不足であることを考え、もう一度伊波市長のインタビューへのリンク、ここです。

テープ起こしした全記録がここです。

宜野湾市からもチェックしてもらって、このインタビューの日本語版はほぼ完全な形となりました。私のような素人でもよくわかったこの説明、皆さんに読んでもらいたいと思います。

もっと知りたい人へ。

宜野湾市の資料
http://www.city.ginowan.okinawa.jp/2556/2581/2582/37840/37844.html

吉田健正さん(元桜美林大学教授)の関連記事 (メールマガジン 「オルタ」09年12月20日号)

《米軍計画》:普天間基地はグアムの空軍基地へ
http://www.alter-magazine.jp/backno/backno_72.html#08


田中宇さんの分析
官僚が隠す沖縄海兵隊グアム全移転
http://tanakanews.com/091210okinawa.htm
(英語版http://www.japanfocus.org/-Tanaka-Sakai/3274

最初に書いたとおり、上記インタビューの英語版もまもなく ジャパン・フォーカスJapan Focus 誌に掲載されます。

さて、頭の体操をしましょう。普天間は「移設」じゃなくて「閉鎖」するんです。辺野古基地建設は単純に「必要ない」のです。日本の海兵隊は出ていくので、「普天間」の代わりの場所は国内には「どこにも作る必要がない」のです。じゃあ国外は?そんなこと、日本がとやかく言えることじゃあないんです。

もちろん日本国外のことは関係ないという意味で言ってるんじゃありません。一地球市民として、グアムだろうがどこだろうが軍事基地のために人権が蹂躙されることについてはどんどん反対運動をしていきたいし皆さんにもしてもらいたいと思います。

普天間基地移設計画についての日米両政府、及び日本国民に向けた声明 修正版 A Statement on the Futenma Base Transfer Plan - a Revised Version

先日紹介した、「世界」編集長等が呼びかけている声明が一部修正されました。のでここに発表します。Scroll down for the English version.
賛同される方は
岡本さんのメールアドレス kyr00246@nifty.ne.jp へどうぞ。
英語版は下にあります。
別のグループの声明もご覧ください。

<普天間基地移設計画についての日米両政府、及び日本国民に向けた声明>



米海兵隊普天間飛行場(宜野湾市)の移設計画をめぐって、鳩山政権と米国政府との間に緊張が生じている。この飛行場は、米軍基地が集中する沖縄においても、住宅密集地の中にあり、最も危険な基地といわれており、すみやかな閉鎖、撤去が求められてきた。米国政府は、旧自民党政権との間で「合意」した辺野古(キャンプ・シュワブ沿岸部)への移設によって問題を解決しようとし、その計画を「合意」通りに進めることを要求している。これに対して、鳩山政権は、選挙において同基地の県外・国外移設を主張してきた上に、沖縄県民の沸騰する反対の意思表明を意識し、さらに社民党の反対を考慮して、2009年12月にこの要求を年内に受け入れることを回避した。そして、2010年5月までに方針を決めると表明したのである。

 この問題は、鳩山政権と沖縄県民だけが考えなければならない問題ではない。日本に住むすべての人びとが真剣に考え、知恵を出しあい、解決策を模索すべき問題である。私たち本土に住む者も、普天間移設をめぐる現在の動きを黙視することはできない。私たちは沖縄県民の意思を尊重し、簡単に日米「合意」に妥協することをしなかった鳩山首相の決断を、その点においては評価する。その上で、次のように日米両政府、及び日本国民に声明する。

(1) 私たちは、辺野古に新しい基地を建設することはもちろん、沖縄県内に普天間基地の機能を移設することに反対する。すでに沖縄には過重な基地の負担が押し付けられている。これ以上沖縄の負担を増やしてはならない。またこれまで行なわれた住民投票にせよ、各種世論調査にせよ、県議会選挙や直近の衆院選挙にせよ、沖縄県民の意思は、新基地建設に対して明確に「否」と示されている。日本は民主主義の国であり、選挙で示された県民の意思は尊重されなければならない。さらに、日米「合意」で基地建設が計画されている大浦湾は、ジュゴンなども棲息する自然豊かな海域である。地球温暖化への人類全体の対応が迫られている中で、なぜこの貴重な自然を潰して基地を建設しなければならないのか、私たちは納得のいく説明を聞いたことがない。

(2) 米国は、旧政権との「合意」の確認と履行を新政権に迫っている。しかし、辺野古移設計画は、自民党政権、自民党県政であっても、13年間、まったく動かすことのできなかった計画である。もともと普天間移設問題は、1995年の海兵隊員による少女暴行事件が発端であり、沖縄の負担軽減策として、5~7年以内の全面返還が約束されたものである。それが、いつの間にか県内北部への巨大基地建設へとすりかえられた。沖縄県民ならずとも、納得できる話ではない。麻生政権は、政権交代を見越して、きわめて不平等性の強い「グアム移転協定」を米国との間で結び、当時持っていた衆議院3分の2の議席によって強引に採決・批准した。新政権は、この「グアム移転協定」も含め、問題の推移について改めて検証し、今後の方針について時間をかけて再検討すべきである。米国はその間、圧力をかけるべきではない。

 (3)日米安保に基づく米軍への基地供与は、沖縄にあまりに集中し過ぎている。か   
りに、現在の日米安保条約体制を前提とする場合であっても、本土の米軍基地への受け入れの可能性や国外移転を真剣に検討すべきである。

(4) ただし、日米安保条約は、50年以上も前の米ソ(中)冷戦構造を前提にして作り上げられたものである。冷戦は終結して20年が経ち、東アジアの国際環境も大きく変わっている。冷戦時代に想定したような大規模な軍事衝突が、近い将来東アジアで発生するとは考えられない。私たちは、冷戦思考から脱却し、周囲の国々との間に信頼を醸成し、敵のいない東アジア地域を作り上げていくべきときである。その視点からいえば、普天間基地を始めとする沖縄の基地は不要である。そこで、普天間基地だけではなく、他の基地についてもいずれは撤去を実現することを目指して努力すべきである。私たちは、いま、日米安保条約体制を見直していく必要があると考える。まずは、日米地位協定からはじめて、新日米ガイドライン(防衛協力の指針)を見直し、続いて鳩山首相がかつて主張した「常時駐留なき安保」の実現や、さらには安保条約そのものの見直しへと進んでいくべきであろう。


 <呼びかけ人>
遠藤誠治(成蹊大学教授) 岡本厚(岩波書店「世界」編集長) 加茂利男(立命館大学教授) 川瀬光義(京都府立大学教授) 古関彰一(獨協大学教授) 小林正弥(千葉大学教授) 小森陽一(東京大学教授) 千葉真(国際基督教大学教授) 寺西俊一(一橋大学教授) 西川潤(早稲田大学名誉教授) 西谷修(東京外国語大学教授) 原科幸彦(東京工業大学教授) 前田哲男(評論家) 水島朝穂(早稲田大学教授) 宮本憲一(大阪市立大学・滋賀大学名誉教授) 山口二郎(北海道大学教授) 和田春樹(東京大学名誉教授)  

Here is the revised English version .

For those who wish to sign, please email Mr. Okamoto kyr00246@nifty.ne.jp


To the Governments of Japan and the United States and to the People of Japan:
A Statement on the Futenma Base Transfer Plan


Tension is rising between the Hatoyama government and the United States government over the planned transfer of Futenma Marine Airfield (Ginowan City). Even in Okinawa, where so many US bases are concentrated, this airfield is located in a densely populated residential area and is said to be the most dangerous of all bases. It should be speedily closed and dismantled. The Government of the United Stetes calls for the problem to be solved by transferring the base to Henoko (on the Camp Schwab coastline) in accordance with the agreement reached with the former LDP government. The Hatoyama Government, having called during the election for Futenma to be transferred either outside Okinawa or outside Japan, conscious of the expressions of opposition welling up among the Okinawan people and concerned over the opposition on the part of the Social Democratic Party of Japan, in December 2009 avoided the call for compliance within the year and instead announced it would decide by May 2010 on what steps to take.

This problem is not one to be considered just by the Hatoyama Government and the people of Okinawa. Everyone living in Japan should consider it seriously, pooling knowledge and seeking ways for a solution. We who live in mainland Japan cannot ignore the current moves surrounding the Futenma transfer. Respecting the wishes of the Okinawan people, noting positively the decision of Prime Minister Hatoyama not to simply yield over the Japan-US “agreement,” we call upon the Governments of Japan and the United States, and on the people of Japan, as follows:

(1) We oppose not only the construction of a new base at Henoko but the transfer of the Futenma base functions anywhere within Okinawa. Already Okinawa is made to bear too heavy a base burden and that burden must not be made even heavier. Furthermore, the will of the Okinawan people has been shown by voting in local plebiscite, by many public opinion surveys, by the Prefectural Assembly elections, and by the recent Lower House elections to be saying a clear “No.” Japan is a democracy and the will of the Okinawan people as shown in elections must be respected. Furthermore, Oura Bay, designated site for base construction under the Japan-US “Agreement,” is a naturally rich marine area, home to the dugong and other creatures. Today, as humanity as a whole is called upon to respond to global warming, we are yet to hear any credible explanation as to why this rich nature should be destroyed for construction of a base.

(2) The United States urges the new government to respect and carry out the “Agreement” made with the old government. However, the Henoko transfer plan proved impossible to carry forward for 13 years even under LDP national and prefectural governments. Actually, the Henoko problem goes back to the 1995 incident of the rape of the schoolgirl by US marines, when complete return [of Futenma] within five to seven years was promised as part of easing the burden on Okinawa. Somehow or other, this was turned into a project for the construction of a massive new base in northern Okinawa. This was unacceptable, not just for the people of Okinawa. The Aso government, anticipating a change of government, negotiated with the US the extremely unequal Guam Transfer Agreement and, using the two-thirds majority it still enjoyed in the House of Representatives, rammed it through the Diet and ratified it. The new government should take its time to consider anew the course of events leading up to the “Guam Transfer Agreement,” and while that process is underway the US should not put pressure on it.

(3) The bases provided for the US forces under the Japan-US Security Treaty are too heavily concentrated in Okinawa. Even taking for granted the existing Japan-US security system, the possibility of having these bases either accepted somewhere in mainland Japan or transferred overseas should be seriously considered.

(4) However, the Japan-US Security Treaty system was drawn up on the basis of the Cold War confrontation more than half a century ago between the United States and the Soviet Union (and China). Now that twenty years have passed since the end of the Cold War, the international environment of East Asia has greatly changed, and it is unimaginable that a large-scale military clash of the kind envisioned during the Cold War could occur in East Asia in the near future. It is time to cast off Cold War thinking, build trust with neighbor states, and construct an East Asia without enemies. From such a perspective, the Okinawan bases, above all Futenma, are unnecessary. We should strive to achieve the abolition not just of Futenma but eventually of all the bases. We believe it is necessary to proceed to reconsider the Japan-US Security Treaty system, starting with the Status of Forces Agreement (SOFA) and the New Defense Guidelines (the Defense Cooperation Guidelines) and going on to consider the implementation of a “security without foreign troops permanently stationed” such as Prime Minister Hatoyama once proposed, and eventually the Security Treaty itself.

Sunday, January 10, 2010

Asahi covered U.S.'s plan to move most of Marines out of Guam, making Henoko unnecessary 朝日新聞は、沖縄海兵隊大半がグアムに移る計画を取り上げていました

休暇中に見逃してしまっていた報道を今さかのぼっているところです。

宜野湾市の伊波市長らの米軍公文書の調査によってわかってきている、実は米軍は沖縄の海兵隊の大半はグアムに移動する計画で進めている(すなわち普天間を辺野古どころかどこにも「移設」する必要はない)ということは、政府、内外のメディアにもほとんど無視されてきていますが、朝日新聞は12月18日に取り上げていました。「週刊朝日」の12月11日号にも取り上げられています。たくさんの証拠資料を携えて面会しに行ったにも関わらず「根拠がよく分からない」と言う岡田氏の発言が本当だとしたら信じられないですが、主要メディアとしてこの重要な情報を取り上げた朝日新聞を評価します。宜野湾市によると、名護市長選(1月24日)の後には、NHKもこの問題について特別番組で扱うらしいです。

辺野古に基地を作る必要がないということが市民にわかってしまう情報は、日米の政府も大方のマスメディアもひた隠しにしてきています。鳩山政権が決断を下すと表明している5月までに、少しでもこのことを広める活動をしていきたいと思っています。記事リンクが切れてしまうといけないのでここに全文転載します。伊波市長の12月11日の日テレインタビュー田中宇さんの分析なども併せてお読みください。

グアム移転説 根拠は
2009年12月18日
http://www.asahi.com/politics/update/1205/TKY200912050220.html


(以下 転載)

 米軍普天間飛行場のグアム移転案に北沢俊美防衛相が実現困難との見通しを示し、幕引きを図ろうとしているが、連立与党の社民党内にはグアム案にこだわる声が根強い。普天間の地元・沖縄県宜野湾市の伊波洋一市長が「米国は普天間に駐留する部隊をグアムに移転させる考えだ」と唱えていることも後押ししている。伊波氏は9~11日、上京し、閣僚らに根拠を説いて回ったが、いったいどんな説なのか。


 日米両政府が2006年5月に合意した米軍再編のロードマップでは、普天間にいるヘリ中心の部隊を名護市辺野古に建設する代替基地に移し、沖縄に駐留する海兵隊の司令部要員を中心に兵員8千人と家族9千人をグアムに移転させることになっている。


 これに対し、伊波氏は「グアムに行くのは司令部機能だけではない」と指摘する。その根拠として、米国防総省のグアム統合計画室が11月20日に発表した環境影響評価書(「沖縄からグアムおよび北マリアナ・テニアンへの海兵隊移転の環境影響評価書」)を挙げる。


 評価書は「約8600人の海兵隊員と、家族が沖縄からグアムへ移転する」と明記。内訳として(1)第3海兵遠征軍の司令部(3046人)(2)歩兵や装甲車両など地上戦闘部隊の第3海兵師団(1100人)(3)航空戦闘部隊の第1海兵航空団と付随部隊(1856人)(4)通信、工兵、補給など支援部隊の第3海兵兵站群(2550人)――と列挙している。(1)(2)(4)は普天間以外の基地の要員だが、(3)は普天間に駐留している約2千人の部隊と重なる。



 伊波氏は、08年9月に米下院軍事委員会に国防総省が提出した「グアム軍事計画報告書」で、普天間の航空部隊の大半がグアムに移転すると記されていることも挙げる。


 「沖縄に代替基地をつくる必要がないことは明らかなのに、米国は日米合意による既得権として求めている。日本政府は第一に普天間の返還を求めるべきだ」と伊波氏は訴える。


 しかし、こうした主張に関係閣僚は否定的だった。


 北沢防衛相はグアムを視察した9日、沖縄の海兵隊は米軍の戦略上の必要性から維持されるとの説明を受けたという。このため、グアム移転は「日米合意から大きく外れる」とみている。


 岡田克也外相も11日の記者会見で「伊波市長から話を少しうかがったが、根拠がよく分からないと申し上げた」と述べた。


 一方、消費者・少子化担当相でもある社民党の福島瑞穂党首は10日に伊波市長と会談した後、「アメリカ自身が海兵隊のグアム移転を計画していることを示唆していただいた。貴重な提言を地元からいただいたので、内閣でこれを生かす形で議論したい」と前向きに検討する考えを示した。

(転載 以上)

Friday, January 08, 2010

普天間基地閉鎖、辺野古建設反対についての声明二種類 Two Different Petition Campaigns for Removal/Relocation of Futenma Air Station and Cancellation of Henoko Base Construction

Note: 後者の声明は一部変更されています。こちらをご覧ください。後で新しいものを投稿します。The latter statement has been revised. Please see this post.

私の知る限り、今普天間問題についての賛同を募っている声明は二つ存在します。一つは、沖縄の方たちも含む主に日本全国の市民運動家たちが中心となっているもので、もう一つは、主に東京に拠点を置く学者さんたちが中心になっているものです。すでにこのブログでも紹介していますが、あらためて両方を紹介します。両方でも片方でも、よく読んだ上で賛同されることをお勧めします。後者には、英語版がありますのでそれも掲載します。 As far as I know, there are two petition campaigns going on, which call for removal/relocation of Futenma Air Station and cancellation of the base construction project at Henoko. One is initiated mostly by grassroots activists throughout Japan including Okinawa, and the other is initiated mostly by academics based in Tokyo. I introduced both of them already on this blog, but I will post them again for the convenience of those who want to sign one or both of the petitions. The second one now has an English version, so please scroll down to the bottom of this post for it.

一つ目。

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【緊急アピール】(転載・転送を歓迎します)


鳩山連立政権に、普天間基地の即時閉鎖・撤去と辺野古移設断念を要求しよう!
                          2009年12月22日

◆呼びかけ人
平良 修(沖縄・沖縄市、沖縄平和市民連絡会)
安里英子(沖縄・島尻郡佐敷町、沖縄大学・珊瑚舎スコーレ非常勤講師)
浦島悦子(沖縄・名護市、ヘリ基地いらない二見以北十区の会)
まついゆうこ(沖縄・南風原町、沖縄靖国合祀取消し訴訟団) 
鈴木雅子(沖縄・名護市、北限のジュゴンを見守る会)
木村 朗(鹿児島大学教員)
舟越耿一(長崎県長崎市、市民運動ネットワーク長崎)
梶原得三郎(大分県中津市、草の根の会)
渡辺ひろ子(福岡県築上郡築城町、平和といのちをみつめる会)
廣崎リュウ(山口県下関市、下関のことばと行動をつなぐ『海』編集委員)
奥田恭子(愛媛県松山市、心に刻む集会・四国)
山本みはぎ(愛知県名古屋市、不戦へのネットワーク)
近藤ゆり子(岐阜県大垣市)
細井明美(神奈川県横浜市、ピースアクティビスト)
小牧みどり(神奈川県相模原市、ブログ:ブーゲンビリアのきちきち日記)
田鎖麻衣子(東京都新宿区、弁護士)
近藤豊子(東京都練馬区、『週刊金曜日』練馬読者会)
加藤賀津子(東京都葛飾区、基地はいらない!女たちの全国ネット)
井上澄夫(埼玉県新座市、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)
加賀谷いそみ(秋田県男鹿市、男鹿の自然に学ぶ会)
七尾寿子(北海道・札幌市)

〔順不同〕

 鳩山連立政権は2009年12月15日、基本政策閣僚委員会で以下の方針を決めました。

 普天間基地移設先については結論を来年に先送りし、結論の期限は今後与党3党で調整する。/そのために3党で実務者協議機関を設置する。/移設先は辺野古案を含め、新たな候補地を検討する。/来年(2010年)度予算にアセスメント継続を含む移設関連経費を計上する。

 この「政府の方針」は、依然、辺野古案を選択肢に含んでいます。方針中の来年(2010年)度予算に計上される移設関連経費については、12月17日の普天間関係閣僚協議で、防衛省予算ではなく、財務省の予備費(いわゆる「総理枠」)として計上されることになりましたが、移設関連経費であることに変わりはありません。「政府の方針」を一口に言えば、「あくまで辺野古への移設計画を放棄せず、他の移設先も検討する」ということです。
 
 この「政府の方針」について、マスメディイアの多くが「移設先決定の先送り」を批判していますが、問題の核心は「いつ決定するか」ではなく、政府が「辺野古移設を断念するか、しないか」ではないでしょうか。

 12月15日、鳩山首相はこう語りました。「沖縄県民の思いも理解する中で、名護市辺野古ではない地域を模索し、できれば決めるという状況を何としてもつくり上げたい」。そしてその翌日、首相は「従来通り(沖縄県名護市への移設に)決めることはやさしいが、かえって沖縄の反発が高まる」と発言しました。

 しかし鳩山首相のそれらの発言は、日本国憲法の前文と9条を顧みない姿勢に基づいていると言わざるを得ません。日本に米軍基地が存在すること自体がそもそも憲法に違反しています。普天間飛行場(基地)は米海兵隊の出撃拠点です。イラク侵略戦争では同基地から5000人の実戦部隊がイラクに送られ、その一部は「ファルージャの虐殺」に加わりました。侵略の拠点はまた、周辺住民を騒音を含む基地被害で脅(おびや)かしています。鳩山首相はそのおぞましい事実を凝視することから「普天間問題」を考えるべきです。

 あってはならない侵略の拠点は、どこにもあってはなりません。移設はまったく問題の解決にならないどころか、基地被害を広げるばかりです。普天間基地が周辺住民にもたらしている危険は、同基地の移設ではなく、即時閉鎖・返還(撤去)によって除去されるべきです。

 鳩山連立政権に以下の3項目を強く要求する運動を始めます。要求の対象は、鳩山首相、岡田外相、北沢防衛相、前原沖縄担当相、福島消費者・少子化相(社民党代表)、亀井金融・郵政改革相(国民新党代表)です。


 上記の閣僚に送る文章は次のものです。


【市民の共同の要求】
 鳩山連立内閣は2009年12月15日、普天間基地移設問題について「政府の方針」を決めました。「方針」は新たな移設候補地を検討するとしていますが、移設先には依然として名護市辺野古案(キャンプ・シュワブ沿岸域案)が含まれています。沖縄の人びとが一致して「県内移設反対」をはっきり表明しているにもかかわらず、現内閣がこのような「方針」を打ち出したことに、私たちは深い憤りを禁じ得ません。
 私たちは「世界一危険な」普天間基地を「移設」することは何の問題の解決にもならず、かえって基地被害を広げるだけであると思います。米海兵隊の出撃拠点である普天間基地は「移設」されるのではなく、ただちに閉鎖され撤去されるべきです。普天間基地の即時閉鎖・撤去によってこそ、沖縄の人びとが切望する「基地のない平和な島」を実現する第一歩が踏み出されるのです。そのような思いから私たちは、以下の3項目を鳩山連立内閣に強く要求します。 

1 鳩山首相が、米国政府に普天間基地の即時閉鎖と撤去を毅然として要求すること  
2 沖縄の思いに応え、日本政府として辺野古移設を断念すること
3 2010年度予算に普天間移設関連経費を計上せず、辺野古での環境影響評価(アセスメント)関連調査を一切中止すること


 みなさん、この共同の要求にどうかご賛同下さい。賛同の要領は以下のとおりです。

◆賛同は個人・団体(グループ)を問いません。 
 ○ 賛同者になっていただける場合は、大まかな在住の地(たとえば、大分県中津市、和歌山県東牟婁郡太地町)をお知らせ下さい。
 ○団体(グループ)賛同の場合は所在地(たとえば、愛知県名古屋市)をお知らせ下さい。ただし名称に地名がついているときはその限りではありません。

 ● 賛同表明の連絡先は次の通りです。
    henoko.no-hutenma.out@mbn.nifty.com

 ※ お名前・おおまかな住所、団体(グループ)名・所在地に加えて、必ず「声明に賛同します」とご明記下さい。なお上記メールアドレスはご賛同の連絡専用です。 

◆賛同の締めきりと連絡先  
 ▼ 2010年1月末の臨時国会召集まで続けます。

【ご協力のお願い】この共同声明にご賛同のみなさんにお願いします。このメールをみな さんのご友人やお知り合いの方々にご転送下さい。またご関係のメーリングリストやそれぞれのブログ、ホームページでご紹介下さい。どうか、よろしくお願いします。
 
 ◆〔個人情報の保護について〕 賛同者の氏名や賛同団体名をインターネット上で公表することはありません。ただし賛同件数については、声明提出後、賛同者と賛同団体のみなさんに運動の経過とともに報告します。また賛同件数はインターネット上で公表します。

◆ご賛同の集約と鳩山連立政権の閣僚への送付等実務を担当するのは以下の4人です。
井上澄夫(埼玉県新座市、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)
加賀谷いそみ(秋田県男鹿市、男鹿の自然に学ぶ会)
奥田恭子(愛媛県松山市、心に刻む集会・四国)
廣崎リュウ(山口県下関市、下関のことばと行動をつなぐ『海』編集委員)

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二つ目。

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ご賛同いただける方は雑誌『世界』の編集長の岡本厚さんのメールアドレスに「賛同します」の回答をお送りください。

■岡本さんのメールアドレス
 kyr00246@nifty.ne.jp

<普天間基地移設についての日米両政府、及び日本国民に向けた声明>

米海兵隊普天間飛行場(宜野湾市)の移設をめぐって、鳩山政権と米国政府との間に緊張が生じている。この飛行場は、米軍基地が集中する沖縄においても、住宅密集地の中にあり、最も危険な基地といわれている。米国政府は、旧自民党政権との間で「合意」した辺野古(キャンプ・シュワブ沿岸部)への移設計画を「合意」通りに進めることを要求している。

これに対して、鳩山政権は、選挙において同基地の県外・国外移設を主張してきた上に、沖縄県民の沸騰する反対の意思表明を意識し、さらに社民党の反対を考慮して、2009年12月にこの要求を年内に受け入れることを回避した。そして、2010年5月までに方針を決めると表明したのである。

この問題は、鳩山政権と沖縄県民だけが考えなければならない問題ではない。日本に住むすべての人びとが真剣に考え、知恵を出しあい、解決策を模索すべき問題である。私たちは、普天間移設をめぐる現在の動きを黙視することはできない。私たちは沖縄県民の意思を尊重し、簡単に日米「合意」に妥協することをしなかった鳩山首相の決断を、その点においては評価する。

その上で、次のように日米両政府、及び日本国民に声明する。

(1) 私たちは、辺野古に新しい基地を建設することはもちろん、沖縄県内に普天間基地の機能を移設することに反対する。すでに沖縄には過重な基地の負担が押し付けられている。これ以上沖縄の負担を増やしてはならない。

またこれまで行なわれた住民投票にせよ、各種世論調査にせよ、県議会選挙や直近の衆院選挙にせよ、沖縄県民の意思は、新基地建設に対して明確に「否」と示されている。

日本は民主主義の国であり、選挙で示された県民の意思は尊重されなければならない。さらに、日米「合意」で基地建設が計画されている大浦湾は、ジュゴンなども棲息する自然豊かな海域である。地球温暖化への人類全体の対応が迫られている中で、なぜこの貴重な自然を潰して基地を建設しなければならないのか、私たちは納得のいく説明を聞いたことがない。

(2) 米国は、旧政権との「合意」の確認と履行を新政権に迫っている。しかし、辺野古移設計画は、自民党政権、自民党県政であっても、13年間、まったく動かすことのできなかった計画である。

もともと普天間移設問題は、1995年の海兵隊員による少女暴行事件が発端であり、沖縄の負担軽減策として、5~7年以内の全面返還が約束されたものである。それが、いつの間にか県内北部への巨大基地建設へとすりかえられた。

沖縄県民ならずとも、納得できる話ではない。麻生政権は、政権交代を見越して、きわめて不平等性の強い「グアム移転協定」を米国との間で結び、当時持っていた衆議院3分の2の議席によって強引に採決・批准した。新政権は、この「グアム移転協定」も含め、問題の推移について改めて検証し、今後の方針について時間をかけて再検討すべきである。
米国はその間、圧力をかけるべきではない。

 (3)日米安保に基づく米軍への基地供与は、沖縄にあまりに集中し過ぎている。かりに、現在の日米安保条約体制を前提とする場合であっても、本土の米軍基地への受け入れの可能性や国外移転を真剣に検討すべきである。

(4) ただし、日米安保条約は、50年以上も前の米ソ(中)冷戦構造を前提にして作り上げられたものである。冷戦は終結して20年が経ち、東アジアの国際環境も大きく変わっている。冷戦時代に想定したような大規模な軍事衝突が、近い将来東アジアで発生するとは考えられない。

私たちは、冷戦思考から脱却し、周囲の国々との間に信頼を醸成し、敵のいない東アジア地域を作り上げていくべきときである。その視点からいえば、普天間基地を初めとする沖縄の基地は不要である。

そこで、普天間基地だけではなく、他の基地についてもいずれは撤去を実現することを目指して努力すべきである。私たちは、いま、日米安保条約体制を見直していく必要があると考える。

まずは、日米地位協定からはじめて、新日米ガイドライン(防衛協力の指針)を見直し、続いて鳩山首相がかつて主張した「常時駐留なき安保」の実現や、さらには安保条約そのものの見直しへと進んでいくべきであろう。

 <呼びかけ人>

遠藤誠治(成蹊大学教授) 岡本厚(岩波書店「世界」編集長) 加茂利男(立命館大学教授) 川瀬光義(京都府立大学教授) 古関彰一(獨協大学教授) 小林正弥(千葉大学教授) 小森陽一(東京大学教授) 千葉真(国際基督教大学教授) 寺西俊一(一橋大学教授) 西川潤(早稲田大学名誉教授) 西谷修(東京外国語大学教授) 原科幸彦(東京工業大学教授) 前田哲男(評論家) 水島朝穂(早稲田大学教授) 宮本憲一(大阪市立大学・滋賀大学名誉教授) 山口二郎(北海道大学教授) 和田春樹(東京大学名誉教授) 

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この二つ目の英語版(本文のみ)は以下です。 Here is the English version. For those who want to sign, please email Mr. Okamoto, Chief Editor of Sekai, at kyr00246@nifty.ne.jp.



To the Governments of Japan and the United States and to the People of Japan:
A Statement on the Futenma Base Replacement Issue


Tension is rising between the Hatoyama government and the United States government over the transfer of Futenma Marine Airfield (Ginowan City). Even in Okinawa, where so many US bases are concentrated, this airfield is located in a densely populated residential area and is said to be the most dangerous of all bases. The Government of the US calls for the transfer to Henoko (on the Camp Schwab coastline) to proceed in accordance with the agreement reached with the former LDP government. The Hatoyama Government, having called during the election for Futenma to be transferred either outside Okinawa or outside Japan, conscious of the expressions of opposition welling up among the Okinawan people and concerned over the opposition on the part of the Social Democratic Party of Japan, in December 2009 avoided the call for compliance within the year and instead announced it would decide by May 2010 on what steps to take.

This problem is not one to be considered just by the Hatoyama Government and the people of Okinawa. Everyone living in Japan should consider it seriously, pooling knowledge and seeking ways for a solution. We cannot ignore the current moves surrounding the Futenma transfer. Respecting the wishes of the Okinawan people, noting positively the decision of Prime Minister Hatoyama not to simply yield over the Japan-US “agreement,” we call upon the Governments of Japan and the United States, and on the people of Japan, as follows:

(1) We oppose not only the construction of a new base at Henoko but the transfer of the Futenma base functions anywhere within Okinawa. Already Okinawa is made to bear too heavy a base burden and that burden must not be made even heavier. Furthermore, the will of the Okinawan people has been shown by voting in local plebiscite, by many public opinion surveys, by the Prefectural Assembly elections, and by the recent Lower House elections to be saying a clear “No.” Japan is a democracy and the will of the Okinawan people as shown in elections must be respected.

(2) The United States urges the new government to respect and carry out the “Agreement” made with the old government. However, the Henoko transfer plan proved impossible to carry forward for 13 years even under LDP national and prefectural governments. Actually, the Henoko transfer plan goes back to the 1995 incident of the rape of the schoolgirl by US marines, when complete return [of Futenma] within five to seven years was promised as part of easing the burden on Okinawa. Somehow or other, this was turned into a project for the construction of a massive new base in northern Okinawa. This was unacceptable, not just for the people of Okinawa. The Aso government, anticipating a change of government, negotiated with the US the extremely unequal Guam Transfer Agreement and, using the two-thirds majority it still enjoyed in the House of Representatives, rammed it through the Diet and ratified it. The new government should take its time to consider anew the course of events leading up to the “Guam Transfer Agreement,” and while that process is underway the US should not put pressure on it.

(3) The bases provided for the US forces under the Japan-US Security Treaty are too heavily concentrated in Okinawa. Even taking for granted the existing Japan-US security system, the possibility of having these bases either accepted somewhere in mainland Japan or transferred overseas should be seriously considered.

(4) However, the Japan-US Security Treaty system was drawn up on the basis of the Cold War confrontation more than half a century ago between the United States and the Soviet Union (and China). Now that twenty years have passed since the end of the Cold War, the international environment of East Asia has greatly changed, and it is unimaginable that a large-scale military clash of the kind envisioned during the Cold War could occur in East Asia in the near future. It is time to cast off Cold War thinking, build trust with neighbor states, and construct an East Asia without enemies. From such a perspective, the Okinawan bases, above all Futenma, are unnecessary. We should strive to achieve the abolition not just of Futenma but eventually of all the bases. We believe it is necessary to proceed to reconsider the Japan-US Security Treaty system, starting with the Status of Forces Agreement (SOFA) and the New Defense Guidelines (the Defense Cooperation Guidelines) and going on to consider the implementation of a “security without foreign troops permanently stationed” such as Prime Minister Hatoyama once proposed, and eventually the Security Treaty itself.

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Thursday, January 07, 2010

An English Translation of December 21 Kyodo Report of Newly Discovered Evidences of "Comfort Stations" Throughout Asia

As I reported before, the new research conducted by the Center for Research and Documentation on Japan's War Responsibility (JWRC) newly discovered more evidences of "comfort stations" throughout Asia and the direct military involvement. Here is a more complete version of the news, provided by Hirofumi Hayashi, Professor at Kanto Gakuin University. The original Japanese version is below.

*** Description of "comfort stations" in 260 documents - war memoirs published in 1990's and after

According to a Kyodo News Agency report on December 20, 2009, The Center for Research and Documentation on Japan's War Responsibility (JWRC) discovered that about 260 documents published between 1990 and 2006, including personal notes written by those who experienced war, had concrete descriptions of "comfort stations" installed throughout different parts of Asia, "comfort women," and other sexual violence in the battlefields. Among those are reports of kenpeitai, or military police officers examining "comfort women" and drawings of "comfort stations."

JWRC went through about 2,000 documents, including battlefield diaries and personal memoirs, stored in the National Diet Library, from March to June this year. These documents were published during 1990's and after, when the former "comfort women" started to call for apologies and compensation from the Japanese government. Chuo University Professor Yoshiaki Yoshimi, who examined those documents points out that there are many specific details reported in these documents, including the deep military involvement with the sex slavery system.

This former military police (Kenpei) officer recalled the conversation when he interviewed Korean women. "When I asked these women, 'do you know what kind of job you are going to do?', many answered 'I am here to provide imon (see note) to soldiers.' Few of them were aware of that they would be having sex with those soldiers." (Translator's note: the Japanese word "imon" is often ambiguous in its meaning, and it is probably why it was used to describe the "job" of these women. "Imon" can mean providing entertainment, comfort, or simply paying friendly visits.)

This former military doctor who worked in Indonesia recorded the organizational structure of a comfort station, with the unit commanding officer at the top. This former private (joto-hei) who was stationed in China recorded, "(The comfort station) was virtually managed by the military," and "Two of the Japanese women among those sent there as military personnel were not needed, so they were made into 'comfort women.' I saw them crying."

There were also drawings of comfort stations in China, Rabaul, and Indonesia, of soldiers who were forming a long line to wait for their turn at a comfort station, and of the "comfort women" themselves.

Most of the documents with reference to the "comfort women" are personal memoirs, instead of public documents. Yoshimi suspects there was pressure within veterans' associations for not speaking out about the issue. The result of this research will be published in the December 2009 and March 2010 issues of "The Report on Japan's War Responsibility," the quarterly journal by JWRC.

*** 35 newly identified comfort stations - in locations including China and Indonesia

Among the 260 memoirs written by those who experienced war that JWRC discovered, the existence of the 35 comfort stations were newly discovered. Previously at least 700 were identified, in the research by private organizations. Yoshimi Yoshiaki, Professor of Chuo University who examined these materials said, "There should have been more comfort stations. There is still a lot of room for further research."

According to this new research, the newly-identified comfort stations included 24 in China, 3 in Indonesia, 2 in Taiwan and Myanmar, 1 in Vietnam, Cambodia, Thailand, and Philippines.

This mountain artillery soldier who was stationed in China wrote, "In this garrison in Banjiehe (Hansaika) in the old Manchuria, there were a total of four, what we now call "comfort stations," and their names included Fujiya, Hanaya, and Ran."


2009年12月21日(月) 地方紙各紙に掲載(12月20日 共同通信配信) 


◎260冊に「慰安所」記述 90年以降出版の戦争手記

第2次大戦中、アジア各地に設置された「慰安所」や「慰安婦」について、1990―2006年に出版された戦争体験者の手記など約260冊に、具体的な記述やスケッチがあったことが●日、「日本の戦争責任資料センター」の調査で分かった。憲兵が慰安婦の検査をした経験や、慰安所のスケッチなどが収められている。
研究者らでつくる同センターが3月から6月にかけ、国会図書館に所蔵されている戦記や回想録約2千冊を調べた。
これらの刊行時期は、アジア各国の元慰安婦が日本政府に謝罪や賠償を求めた「従軍慰安婦問題」が浮上した90年代半ば以降。資料を分析した吉見義明(よしみ・よしあき)・中央大教授は「問題を意識したためか、具体的に記述している人が多かった。軍の深い関与を指摘するものもあり貴重な資料だ」としている。
 中国で朝鮮半島出身の女性を面接調査した元憲兵は「『どんな仕事をするのか知っているのか』と聞くと『兵隊さんを慰問するため』と答え、兵隊に抱かれるのだということをはっきりと認識している女は少なかった」と書いていた。
 インドネシア勤務の元軍医は手記に、部隊長を頂点とする慰安所の運営体系図を記録。中国に配属の元上等兵は「実質的に軍が管理していた」「軍属として配置された日本女性のうち余った2名が慰安婦にされて泣いていたと聞いた」との記述を残した。
 中国やラバウル、インドネシアなどの慰安所の建物や、順番を待つため列をつくる兵士の様子、慰安婦のスケッチもあった。
 慰安婦などについての記述があった多くは個人の回想録。部隊史といった公的性格の出版物ではほとんど触れられておらず、吉見教授は「戦友会などで規制が働いた可能性がある」としている。
調査結果は今月中旬と来年3月に発売される「季刊戦争責任研究」に掲載される。


◎新たに35カ所の慰安所特定 中国やインドネシアに

「日本の戦争責任資料センター」が調べた約260冊に及ぶ戦争体験者の手記から、新たに中国やインドネシアなど35カ所の慰安所の場所が特定された。
 これまでの民間団体などの調査で、少なくとも700カ所以上が判明していた。資料を分析した吉見義明(よしみ・よしあき)・中央大教授は「慰安所が設置された場所はもっとあるはず。まだ調査すべき余地がある」としている。
調査によると、今回明らかになったのは、中国が24カ所、インドネシアが3カ所、台湾とミャンマーがそれぞれ2カ所、ベトナム、カンボジア、タイ、フィリピンがそれぞれ1カ所。
中国に配属された元山砲兵は「私が過ごした旧満州、半載河の駐屯地には、富士屋、花屋、蘭(など)全部で四軒の、現在言うところの『慰安所』があった」と記載していた。

Wednesday, January 06, 2010

China Proposes Hatoyama's Visit to Nanjing and Hu Jintao's Visit to Hiroshima

読売新聞と時事通信の報道によると、日中間の国民感情の改善に向け、鳩山首相が南京大虐殺事件の起こった南京を訪問、そして中国の胡錦濤国家主席が広島を訪れるということを日本政府に非公式に打診したということだ。 According to Yomiuri and Jiji News Agency, China informally asked Japan to consider PM Hatoyama's visit to Nanjing around June this year, adding that Beijing would consider President Hu Jintao's visit to Hiroshima around November.

時事
鳩山首相の南京訪問要請か=中国主席の広島入りも-仏紙
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010010500946

読売
首相が南京へ・胡主席は広島へ…中国が打診
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100106-OYT1T00736.htm

In English:
China proposes Hatoyama visit Nanjing Incident site
http://www.yomiuri.co.jp/dy/national/20100107TDY02303.htm

In Chinese:
http://world.huanqiu.com/roll/2010-01/680981.html

このニュースについて最初に教えてくれたアーク・ハンさんによると、この中国語の報道では、オンライン世論調査も行ったという。 その世論調査では、96%が「鳩山首相は南京の博物館を訪問すべき」と答え、1.1%は「すべきでない」、2.9%は「関心ない」と答えた。また、28.6%は「鳩山首相が南京で謝罪すれば日中は和解できる」と答え、26.9%は「そうは思わない」、44.6%は「わからない」と答えた。また、20.6%は鳩山首相が南京を訪れる可能性があると答え、25.7%は「あり得ない」と、53.6%は「わからない」と答えたとのことだ。

According to Arc Han, who first informed us of the news, the Chinese reporting includes an online survey: 96.0% of the respondents think the PM should visit Nanjing Museum, 1.1% think he should not; 2.9% doesn't care. 28.6% believe the two countries can reach a reconciliation if the PM apologizes at Nanjing, 26.9% don't believe so, the rest 44.6% are not sure. 20.6% believes it is possible that the PM will visit Nanjing, 25.7% think it's impossible, 53.6%not sure.

読売の報道はこのような表現で締めくくっている。
「日本政府筋は「南京事件の犠牲者数は日中間の争点になっている。首相の訪問が実現できるかどうか、最後は政治判断になる」と慎重に受け止めている。」

犠牲者数が争点になるとどうしてこのような訪問が実現できなくなる可能性があるのか、私は問いたい。日本政府としては虐殺や略奪が起こったということは政府見解としても認めている。(外務省ホームページより1.日本政府としては、日本軍の南京入城(1937年)後、多くの非戦闘員の殺害や略奪行為等があったことは否定できないと考えています。」)村山首相をはじめ歴代のたくさんの首相が、そして現職の鳩山首相も、先の戦争でアジア隣国に多大な被害を与えたことを認め謝罪している。実際何人の人たちが殺されたか、何人が強制連行されたか、何人が強姦されたかなど、正確な数などわからずともこのような謝罪が行われるなら、なぜ南京大虐殺事件だけが例外扱いされるのか。

鳩山首相は昨年9月の国連安保理で米国のオバマ大統領をはじめ核保有国に対し広島長崎への訪問を訴えた。私は、日本の政治家や市民運動家たちがオバマ広島長崎訪問への要望を送るのを見るたびに、一方向だけのお願いではうまくいかないと感じてきた。太平洋戦争の歴史認識の中で、日本にとっては広島長崎を含む都市空襲はぬぐいがたい辛い集団的記憶となっているが、アメリカから見たらそれらの記憶はパール・ハーバー襲撃と深くつながっている。 首相なり天皇なりがパール・ハーバーを訪問するから、オバマさんも広島長崎に来てくださいというのが筋なのではないかと思う。現に現天皇についてはパール・ハーバー訪問を個人的に切望したが叶わなかったという経緯がある。

パール・ハーバーと広島長崎は、その体験の性質や犠牲の質や量で大きく異なるものであることは承知している。そしてこのような二方向の訪問が、お互いを相殺するといった意図を決して含んではならないことも付け足さなければいけない。このような相互訪問は、それらが現在に置いて持ちうる象徴的意味を大事にして考えるべきだと思う。歴史的和解を促すには、まず自分たちの痛みだけでなく相手の痛みにも心を寄せているというジェスチャーを示すことが大切だ。今回の中国側の提案は日本の首相に南京を訪問するのを促しただけではなく自らが広島を訪問するという提案も含むという、賢く配慮のあるものだと思う。また、それぞれの歴史的出来事から直接被害を受けた生存者、被害者の遺族、家族たちの心情をまず第一に配慮して計画することが大事であると思う。歴史的、政治的意義があっても、当事者を傷つけるような試みはしてはいけない。

中国の主席が広島を訪問するということがどういう意味を持つのかも、多くの日本の人にとっては想像力を要することであると思う。この読売の報道が言っているように、戦争被害者としての日本にも配慮するという意義はもちろんあると思うが、忘れてはならないのが、多くのアジアの隣人たちにとって、原爆は日本の帝国主義から自分たちを解放してくれた象徴的存在なのである。この認識自体には、原爆が戦争を終わらせた、または戦争終結には原爆が必要であったというという前提を含み、これら前提には多いに問題があるのだか、今ここでは議論しないことにする。そのような認識が幅広く持たれているという事実に今は目を向けたい。日本の周囲のアジアの人たちにとってのこの原爆の象徴的意味というのを認識している日本人は多くはいないのではないだろうか。そういう視点から見ると、中国の主席が広島を訪問するということは、中国国民からも相当の反発を呼ぶリスクをはらむ行為なのである。

この相互訪問が実現すれば素晴らしいと思う。たとえ実現に手間取ったとしても、このような議題がテーブルに乗ることはやはり南京大虐殺事件自体を否定、過少評価する人間も多かった自民党政権時代であったら考えられなかったことであろうと思う。なのでこのような打診があったこと、それを日本政府も受け止め検討しているという事実だけでも歴史的意味を持つと思う。