部落解放・人権研究所の機関誌、月刊『ヒューマンライツ』のお誘いで「私の沖縄問題」という寄稿シリーズの一環として1月号に「社会運動の性暴力に声をあげる」という記事を寄稿させていただきました。今回、このシリーズが本になったということでここに紹介させていただきます。
「沖縄問題」という表現には、沖縄に問題があるわけではないので、問題があると思いますが、この出版の趣旨は解放出版社HPによると「過去半世紀にわたって沖縄に押しつけられた問題は、本土の問題である。本土が変わらない限り問題は解決しない。沖縄に押しつけてきた問題とはなにか、戦争と差別に反対をし、平和と人権を守るため被害、加害の両側から考える。」ということのようです。筆者の顔ぶれ(下記)を見ると、琉球・沖縄にルーツを持つ人もたくさんいて、一読者としてもひとつひとつを大切に読んで受けとめたい文集であると感じます。@PeacePhilosophy 乗松聡子
発刊にあたり 谷口真由美
「誰を危険にさらすのか」という残酷な問い 明 真南斗
言葉の危機 沖縄の最前線とわたしたち 斉加尚代
私の沖縄問題 日本の問題として 岸 政彦
沖縄の「外部」から来た記録者として 藤井誠二
沖縄の内部にある溝 仲村清司
沖縄と対峙するための流儀 打越正行
日本にとって沖縄とは何か 基地問題から民主主義、人権、自由の問題へ 元山仁士郎
学校の役割 珊瑚舎スコーレ夜間中学校「海プロジェクト」から考える 星野人史
「牢屋」が語る沖縄の過去・現在・未来 高橋年男
人権は生活の中に 沖縄で暮らして 早坂佳之
チィーム緑ヶ丘1207の取り組みについて 知念涼子
マイノリティの自分、重なる沖縄 徳森りま
「県民投票」というボールはどこにいったのか 金城 馨
琉球新報の「ファクトチェック報道」から思うこと 島 洋子
闘いの先頭に立ち続ける女性たち 糸数慶子
未来への課題 植民地からの脱却と、自決権の獲得 金城 實
「借金コンクリート」 知念 歩
いまなお続く戦後処理 普久原朝充
普天間の子どもたちの言葉 森 雅寛
子どもの移動に考える沖縄問題 平良斗星
本土出身者として沖縄に向き合う 阿部 藹
平和行進のない沖縄 慶田城七瀬
沖縄が日本の「異世界」になった日 大城尚子
在沖ヤマトンチューという身体性と沖縄のハンセン病問題 辻 央
とにかく反骨精神だけは失わずにいたいです 下地久美子
宜野湾市「男女平等及び多様性尊重条例案」の否決 砂川秀樹
ともに生きる世界をつくること 平野智之
沖縄戦に動員された朝鮮人 沖本富貴子
沖縄と子どもの貧困 金城隆一
さまざまな視点を知り得る場所 書店としての役割 森本浩平
安全な水を求めて理不尽さに声をあげる 尾川えりか
「JIWA-JIWA」の設立と活動に込めた思い 任意団体JIWA-JIWA
社会運動における性暴力に声をあげる 乗松聡子
私たちは何故「遺骨土砂問題」について考えるべきなのか? 西尾慧吾
おわりに 谷川雅彦