12月19日、沖縄大学で、フォーラム『沖縄はどこへ向かうのか』 が開催されます。詳しくはこちらをご覧ください。
フォーラム
『沖縄はどこへ向かうのか』
現在、沖縄を取り巻く環境は重要で深刻なものとなっています。
2010年、東アジアの情勢は、韓国哨戒艦沈没事件、尖閣諸島問題、延坪島事件など大きな事件が相次ぎ、日米政府は北朝鮮や中国の「脅威」を理由に、同盟の「深化」、即ち軍拡の動きを広めています。今年は1960年日米安保改定50年の節目でもありますが、政権交代しても日米政府の過度の従属関係の構造が変わらないまま、安保と日本国憲法の矛盾、いまだに沖縄に過重な基地負担が押し付けられている状態に打開の見通しは立っていません。「普天間移設問題」においては、辺野古への移設を定めた日米合意見直しを求めた二候補が票の98%を取り、当選した現職の仲井真氏は公約とした「県外移設」への訴えを開始しました。しかし、このフォーラムの直前、12月17日と18日には菅総理が来沖し、日米合意を県民の民意を無視して進めようとしています。
また、10月には名古屋でCOP10(国連生物多様性条約締約国会議)が開催され、沖縄・生物多様性市民ネットワークをはじめとしたNGOが参加しました。沖縄では基地受け入れの代償としてたくさんの公共事業が十分な環境アセスなしに行われ、地球温暖化の影響を受ける中、沖縄の環境・生物多様性は危機的な状況にあります。
そういった中、沖縄は、辺野古での14年に渡る移設反対運動に象徴されるように、日米政府という巨大権力に立ち向かい、主権在民とは、民主主義とは、人権とは、自然との共生とは、といった根本的な問いを世界に投げ続けています。『アジア太平洋ジャーナル:ジャパン・フォーカス』は2002年の創立以来、沖縄に関する情報と分析を世界に発信してきました。2008年には琉球新報第一回の池宮城秀意記念賞を授賞しましたが、賞の意味は「より努力せよ」ということだと理解しております。沖縄の経験と声を世界に発信し影響力を発揮するにはまだまだできること、やるべきことがたくさんあります。このフォーラムを、沖縄と世界がより深く情報を共有し関わり合っていくきっかけにしたいと願っています。
沖縄はどこへ向かうのか。どのようなビジョンと計画で将来の沖縄を創るのか。このフォーラムは、多様な側面から意見交換、討論する有意義な機会です。皆さまの活発な情報、意見交換を期待しております。
2010年12月19日
アジア太平洋ジャーナル:ジャパン・フォーカス
ガバン・マコーマック
マーク・セルデン
乗松聡子
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