11月16日、47ニュース(共同通信)にこのような報道があった。
気象研究所のサイトに行ったが、この研究は今のところ見当たらない。
放射線の地球拡散は、4月の時点で全世界に設置された核実験探知用のCTBTO計測機の結果から発表されていたし、日本の研究も6月に発表されている。今回の発表の何が新しいのかわからないし、今頃になって何だという感をぬぐえない。
参照:6月23日投稿福島第一からの放射性物質は約2週間で北半球全域を覆った
このサイトで目についたのが、「東京電力福島第一原子力発電所からの放射性物質の移流拡散について」である。これは国内の拡散を伝えたものだ。3月15日と20日、風向きが日本の陸上側に向かったときの2つのピークを報告しているものだ。7月8日発表となっているが、この時期これが報道された記憶はない。以下、気象学会の報告から画像と動画を紹介。
「図 気象研究所で得られた主な大気中放射性核種の濃度(上段)と、その濃度が高かったときのシミュレーションによるヨウ素131の移流拡散状況(下段, 地表付近の濃度)。単位は、このシミュレーションによる福島第一原発付近での濃度に対する比率(%)で、現実の濃度の絶対値を示すものではないことに注意。福島第一原発からの放出は一定と仮定している。」
「シミュレーションによる1時間ごとのヨウ素131の移流拡散状況。ヨウ素131が一定量放出され続けると仮定した、地表付近の濃度(下記のシミュレーション条件参照)。計算対象期間は日本時間3月10日09時~3月25日09時。単位は、このシミュレーションによる福島第一原発付近の濃度に対する比率(%)。福島第一原発からの放出は、計算期間中において一定と仮定しているため、現実と異なり、事故以前から放出され続けている図となっていることに注意。」
日本の気象庁は自国民に放射線拡散予測を知らせず、市民は外国の拡散予測に頼るしかなかった。気象学会は3月、会員に対し、放射線拡散情報を公表するなと緘口令を出している。http://www.asahi.com/national/update/0402/TKY201104020166.html 上記のような報告はもっと早く出せたはずだし出したときもほとんどわからないように出していたのではないか。TV番組なのでこの拡散の動画は見たことがあったが、このように市民がすぐ取り出せる状態でこの拡散の動画が用意されていたことは知らなかったので、ここで紹介する。また、上の動画でわかるが、3月15日の拡散は、このサイトの投稿で10万の人に読まれた下記の投稿のものと一致する。
4月中旬、NHKに一瞬映った 「WSPEEDI」 3月15日被ばく予測マップ
政府の情報隠ぺいに対し市民が疑いと失望に疲れ、匙を投げたころに追認的にデータを発表する。こういう繰り返しに、ただ空虚感を抱かずを得ない。 そして、放射性物質、特にセシウムの70-80%は海中に落ちたという見解に、海洋汚染への懸念がつのる。@PeacePhilosophy
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