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Monday, May 22, 2017

翁長知事に埋立承認「撤回」を再度求める:うるま市島ぐるみ会議

元裁判官の仲宗根勇氏らが共同代表をつとめる、うるま市「島ぐるみ会議」が5月26日に再度翁長雄志沖縄県知事に対し辺野古の埋立承認「撤回」の要請を行います。以下、仲宗根氏がフェースブックで公表している要請書の内容を転載します。下方の関連記事リンク集も御覧ください。

5月27日追記:26日の要請行動について仲宗根さんがFBで報告しています。
基地対策統括監の談話は、4か月以上前1月13日に撤回要請した時の知事公室長と寸分違わぬものであった。この「時」の流れのもつ意味がわかっているであろうか。本日、我々の要請時の30分前に開いた定例記者会見で知事は、6月末の県議会の同意を得て工事の差し止め訴訟を提起すると述べた。それまで工事を延々と進めさせる気だ。本気であれば、過半数をもつオナガ与党に臨時会を招集させて1日のうちに同意の決議はできるはずだ。県は承認撤回の避雷針・世論操縦のパフォーマンスとして今また、工事の差し止め訴訟を口にしているのではないか。工事差し止め訴訟は工事開始直前・直後に提訴するのが常識だ。工事が相当程度進んだ後の提訴は、ほぼ敗訴の運命にある。敗訴前提の提訴であれば、ぬらりくらり今年中にでも提訴すればいい。仲宗根勇さんのフェースブックより
琉球新報報道 

5月18日、辺野古での抗議行動においてスピーチする仲宗根勇さん。
(写真提供: Tamiko Heshiki)

(要請書ここから。事務局長の住所と電話番号は割愛してあります)

沖縄県知事                  平成29年5月26日 
翁長雄志殿
前知事の辺野古埋立承認行為の即時撤回を求める

要  請  書

                             うるま市「島ぐるみ会議」
                              共同代表:仲宗根勇・平安山英盛・兼城賢次
                                   照屋寛之・金城秀吉・上原政英
                                   照屋大河・山内末子
                              事務局長:伊芸佑得

要 請 事 項
前知事のした埋め立て承認の行政行為を、貴職において一刻も早く撤回して下さい。

要 請 理 由 
1 うるま市「島ぐるみ会議」は、貴職に対し今年早々の1月13日に今回と同様の承認撤回を要請しました。昨年12月20日に県の上告が棄却された違法確認訴訟について県の敗訴が確定した後、貴職が2015年10月13日にした埋め立て承認の取り消しを12月26日に取り消したため「承認」が復活し、和解で止まっていた工事が翌27日から再開され、汚濁防止膜の設置が進められる危機感からの要請でした。あれから4か月余が経過しました。その時対応した謝花喜一郎知事公室長は「要請の思いを強く受け止めている。猶予がないという認識はある。しっかりと知事に要請内容を伝え、県民の思いに応えたい」と述べました。

2 貴職は就任以来記者会見などで何度も「承認の撤回も視野に入れている」と表明し今年1月4日の年頭挨拶の中で、新基地建設阻止を県政の柱とされ、3月25日の辺野古集会に知事として初めて参加され「撤回を必ずやる」と明言し、県民の喝采を受けました。

3 政府は4月25日、埋め立て工事を開始し、抗議する県民を機動隊で実力排除して工事が進められ、後戻りできない事態が日一日と積み重ねられています。今後予想される撤回裁判を考慮すると、事態は一刻の猶予も許されない状態に立ち到りました。巷では承認撤回に動かない県に対し、不安と不信の感情が渦巻いています。

4 これまでの県の担当部局の説明では、撤回理由について法的検討を続けており、今後の工事の推移も見ながら検討するとのことです。しかし、今後は工事進行とともにこれまでの違法な工事が量的に増大するだけで、これまでと異なる新たな撤回理由は生じないはずです。10万票の大差で翁長雄志氏が当選した時点から、撤回理由のひとつとなる「民意」のほか、知事の指示不服従・協議義務違反、自然保護、文化財など国の責めに帰すべき撤回理由が両手で数えられないほど存在しています。

5 国は過去2回(2015年3月30日知事の海底変更作業の停止指示・10月27日承認取り消し)も行政不服審査法を悪用して効力の一時停止をした。国による撤回の効力停止を封ずる法的対抗措置も検討し、撤回と同時に実行してください。

(要請書ここまで)

これまでのこのブログでの関連投稿:

仲宗根勇: 沖縄差別の源流と「和解」をめぐる疑惑・今後の闘い

【重要】辺野古埋め立て「違法確認訴訟」最高裁で県が敗訴しても知事は判決を理由に埋立承認取消を取り消すことはできません/させてはいけません―元裁判官仲宗根勇氏との問答

辺野古違法確認訴訟:最高裁判決は翁長知事に埋立承認取消の取消を命じるものではない。

沖縄の環境団体、市民団体、翁長知事に一刻も早い埋立承認「撤回」を求める

緊急シンポジウム「沖縄はどうすべきか」 報告

翁長知事が予定する埋立承認「撤回」で止まる工事を止めたままにさせるために

以下は「沖縄タイムス」記事へのリンクです。

沖縄タイムス【辺野古 ただちに埋立承認撤回を】(上)(下)掲載

新垣論考を読んで-承認撤回と県民投票(上)】辺野古基地 撤回を先に 知事選以降 民意揺るがず

【新垣論考を読んで-承認撤回と県民投票(下)】知事「決断」のみ国縛る 「回避」基地阻止と逆行



1 comment:

  1. 小林はるよ11:46 am

    以下は、記者会見をして公に表明された見解ですが、これに対して翁長知事からもオール沖縄からもなんの異議も出されていないとのことです。知事はあるいは、照屋氏に本意を代弁させたのかもしれない。

    照屋守之沖縄自民党県連会長の記者会見(4月8日)の言葉が思い出されます。(ブログ「アリの一言」)より。
     「(翁長)*知事とは対立はしていない。知事は*(辺野古新基地にー引用者)*反対をしながら、実際は(基地を)造らせている。表面では反対・撤回と言っているが、知事の本質とわれわれは似ている*」(4月9日付琉球新報)

     オール沖縄が「お手本」ということなんでしょうか、日本でも、全野党共闘、オールジャパンと言う人がいます。でも、いくらオールと称して集団の数を集めても、掲げる目標に関して、その間で一致がないのなら、数だけ多くても目標を実現することはできないと思います。具体的な目標で一致できない集団とは、目標の違いを明らかにして「袂を分かつ」ことが必要だと思います。そうすると、具体的な目標(たとえば辺野古への新基地建設阻止)の実現に忠実な集団は一時的に選挙で負けたりすることになるかもしれませんが、「ある条件」があれば、中間的な人たちを引きつけて、再び勢いを得ることができると思います。そのさいの「ある条件」とは、その集団が、具体的な目標に忠実に誠実に闘ってきたという「信用」です。

     沖縄の基地建設阻止運動には、そうした「信用」は十分にあります。知事と袂を分かつことになっても、その信用は失われない。むしろ、この期に及んで「知事を支えて」と言い続けていたら、その信用に陰りがでるのではないでしょうか。分裂を恐れないで、自信をもって阻止という目標に忠実であってほしいと、願います。

     日本の場合は、残念ながら、そうした「信用」のある団体や党派がありません。残された時間はどんどん失われていきますが、、多少とも「信用」を得ることができるとしたら、団体や党派の指導者が交代することではないかと思います。全野党共闘、オールジャパンと言いながら、その実体を作りだせないできたのだから、責任をとって、指導者は例外なく、若い人に交代すべきです。そしてこれまでのいきがかりをさておいて一致できる具体的な戦略目標を決めるべきです。失敗の責任をとらない指導者に率いられたままの集団が信用されることはないと私は思います。

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